産業用太陽光発電の設置費用は?内訳や設置費用以外のコストも解説

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国際航業株式会社公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・導入シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)を開発提供。

産業用太陽光発電の設置費用は?内訳や設置費用以外のコストも解説

昨今、企業が太陽光発電を導入するケースが増えています。この記事では、産業用太陽光発電の設置を検討している企業の担当者に向けて、産業用太陽光発電の設置にかかる概算費用について解説します。設置費用の内訳や設置費用以外にかかるコストまで解説するので、参考にしてください。

 

産業用太陽光発電の設置にかかる概算費用

経済産業省「令和4年度以降の調達価格等に関する意見」では、2021年度に設置された産業用太陽光発電の設置費用は、10kW以上の平均値が1kWあたり25.0万円、中央値は24.2万円と示されています。設置する場所やサイズ、屋根材やメーカー、想定される電力消費量などによって、実際にかかる費用は異なるので、目安として参考にしてください。

 

※参考:令和4年度以降の調達価格等に関する 意見

 

蓄電池を設置する場合、別途費用がかかる

上記の設置費用には蓄電池の費用は含まれておらず、蓄電池を設置する場合は別途費用がかかります。太陽光発電は非常用の電源としては利用できますが、発電できるのは日中かつ晴れの日に限られています。蓄電池を設置すれば、太陽光パネルで作られた電気を貯蔵できるため、災害発生時も電気を使用できます。企業のBCP(事業継続計画)対策としても有効活用できるでしょう。

 

産業用太陽光発電の設置費用の内訳

産業用太陽光発電の設置を検討する際には、設置費用の内訳を把握しておきましょう。ここでは、産業用太陽光発電の設置費用の内訳について解説します。

 

設備費

設備費は、太陽光発電の稼働にあたって必要な部材の費用です。設備費は、システム本体を構成する設備とそれ以外の補助設備の2つに分けられます。システム本体を構成する設備は発電に必要な設備で、太陽光パネル、パワーコンディショナー、接続箱、架台などが挙げられます。一方で、それ以外の補助設備は、電気機器を格納する接続箱や集電箱などです。

 

工事費

工事費は、組み立て工事、電気工事などの設置工事にかかる費用です。工事費は、「工事を務める職人の人数×日数」で算出されるため、職人の人数や工事の日数によって費用は異なります。各工事にはそれぞれ専門の業者がいますが、多くの場合は工事費用として一括請求されます。

 

造成費

土地に設置する際には、状況によっては土地を造成する費用が必要です。場合によっては、数百万単位の費用がかかる可能性もあるので、契約前に「土地の造成が必要か」を確認しましょう。造成が必要な場合は、「どのくらいの費用がかかるか」も確認しておくことをおすすめします。

 

産業用太陽光発電の設置費用以外にかかるコスト

産業用太陽光発電を設置する際には、設置費用以外にもコストがかかります。ここでは、産業用太陽光発電の設置費用以外にかかるコストについて解説します。

 

点検費用

太陽光発電は20~30年にわたって運用するため、定期的な点検が必要です。50kWを超える産業用太陽光発電の場合は、定期的に法定点検をすることが義務化されています。点検費用の相場は、1~3万円程度です。

 

清掃費用

太陽光パネルの表面に汚れがあると、発電効率が下がる場合があるため、定期的な清掃も必要です。業者によっては、点検に合わせて清掃も行ってくれる場合もありますが、別途費用が発生するケースが多いとされます。清掃費用の相場は、小規模であれば一式で数万円程度、規模が大きい場合はパネル1枚あたり500~1,000円程度とされています。

 

保証・保険料

太陽光発電のメーカー保証は、無料保証・有料保証の2種類に分類されます。無料保証は、出力・製品保証のみなので、災害や事故が発生した際の損害補償は対象外です。そのため、損害補償も必要とする場合には、有料保証の加入も検討しましょう。また、火災保険、動産保険、売電収入補償の保険の保険料に関しては、保険会社によって費用が異なるので、個別に見積もりを依頼しましょう。

 

税金

以下のいずれかに該当する場合は、固定資産税の課税対象になります。固定資産税の算出方法は、「評価額×1.4%」です。

 

・10kW以上の産業用太陽光発電

・法人や個人事業主が発電を実施

・屋根とソーラーパネルが一体化されており取り外し不可

 

FITを利用して売電を行う場合は、固定資産税だけではなく、所得税にも影響する場合があるので、頭に入れておきましょう。

 

産業用太陽光発電の設置費用を抑える方法

産業用太陽光発電の設置費用を抑える3つの方法について、以下にて解説します。

 

低コストの太陽光パネルを検討する

産業用太陽光発電の設置費用を抑えたい場合は、低コストの太陽光パネルを検討しましょう。太陽光パネルの費用は、設置費用の大部分を占めるため、1枚あたりの単価を下げれば、合計金額を抑えられます。

 

補助金を活用する

補助金を活用するのも、産業用太陽光発電の設置費用を抑える方法の1つです。補助金制度は、国からの補助金制度、自治体が独自に実施している制度の2つに分けられます。国が行っている補助金制度を詳しく知りたい人は、経済産業省や環境省のホームページを確認しましょう。

 

一方で、自治体の補助金制度は、自治体によって内容が異なるので、各自治体のホームページあるいは窓口にて確認することをおすすめします。

 

複数業者の見積もりを比較する

産業用太陽光発電の設置費用を抑えるためには、複数業者の見積もりを比較することが大切です。業者によって太陽光パネルの費用や設置費用が異なるため、適正な価格を判断する必要があります。設置費用が高額すぎて損をするのは避けなければなりませんが、あまりにも安い価格で販売している業者についても注意が必要です。

 

急いで業者を選択するのではなく、費用や内訳などを比較しながらじっくり検討しましょう。

 

産業用太陽光発電を設置するメリット・デメリット

産業用太陽光発電にはさまざまなメリットがある反面、デメリットもあります。ここでは、産業用太陽光発電を設置するメリットとデメリットについて解説します。

 

産業用太陽光発電を設置するメリット

産業用太陽光発電を設置するメリットは、電気代を大幅に削減でき、安定した経済効果が期待できるという点です。産業用太陽光発電の電力を事業に使用する場合、投資回収期間を早められる優遇税制を利用できます。また、産業用太陽光発電を導入すれば、環境問題へ積極的に取り組んでいることをアピールできるので、企業イメージの向上につながります。

 

産業用太陽光発電を設置するデメリット

産業用太陽光発電を設置するデメリットとして、初期投資する費用が高いという点が挙げられます。産業用太陽光発電は事業における発電を目的としているので、広い土地や多数の太陽光パネル、周辺機器などが必要になります。また、火災や自然災害によって、設備が故障・損傷するリスクもあります。万が一の故障や損傷に備えて、損害保険に加入しておくことをおすすめします。

 

まとめ

産業用太陽光発電の設置費用は、10kW以上の平均値は1kWあたり25.0万円、中央値は24.2万円と示されていますが、設置場所やサイズ、メーカーなどによっても異なります。蓄電池を設置する際には、別途費用がかかります。

 

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著者プロフィール

 

会社名:国際航業株式会社

部署名:公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

執筆者名:樋口 悟

執筆者の略歴:国際航業株式会社エネルギー部デジタルエネルギーグループ。エネルギー診断クラウドサービス「エネがえる」担当。1996年東京学芸大学教育学部人間科学課程スポーツコーチ学科卒業。1997年上場大手コールセンター会社に入社、2000年大手上場小売企業グループのインターネット関連会社で最年少役員に就任。2011年に独立起業。大企業向けにSNSマーケティングやアンバサダーマーケティングを提供するAsian Linked Marketingを設立。30以上の大手上場企業のプロジェクトを担当。5年で挫折。2016年国際航業株式会社新規事業開発部に入社しエネルギー領域の事業開発、エネがえる事業開発を担当。
https://energy-shift.com/news/author/71cbba7e-dbbc-4728-9349-9cdbed975c6e

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