電力自由化は太陽光発電を活性化できるか

エネがえる Mag

電力自由化は太陽光発電を活性化できるか

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2016年4月に実施された「電力小売り全面自由化」。これにより、新規参入の電力ビジネス事業者は増加し、電力市場も活発化してきています。電力を調達したい新規事業者のなかには、太陽光発電の余剰電力を固定価格買取制度(FIT)以上の価格で買い取るプレミアム売電を実施する業者も現れ、太陽光発電業界にとっては好機だと思われました。

しかし、FIT法の改正などにより、売電価格は下落傾向にあり、プレミアム売電も減少してきています。今後、実施から2年を経過した電力自由化がどのように太陽光発電に影響を与えていくかを考察していきます。

電力の小売り全面自由化と太陽光発電

いままで、大手電力会社が政府の規制のもと供給を続けてきた電力。2000年から徐々に自由化が進み、2016年には全面的な自由化が実現しました。

自由化の背景には、新規参入業者による価格競争の促進、異業種参入によるサービス強化や経済効果、そして、再生可能エネルギーの増加を目指すという国の方針があります。その目論見は実施から2年以上経過した現在、ある程度達成されているといえます。

新規参入業者の業績は明暗がわかれることがあるものの、堅調な企業も多く、価格競争もある程度進んできています。一方、太陽光発電全体の市場規模においては、売電による利益を見込んだ太陽光発電の導入が2014年にピークを迎えましたが、その後は下落傾向となっています。

その要因としては、買取価格が引き下げられていること、機器のコストが低下していることが考えられます。この下落傾向は今後も続くと予想されていますが、これは大規模な太陽光発電設備への投資が鈍化していることを示すものであり、今後は10kW未満の自家消費モデルが増加することが予想されています。

電力自由化で買電と売電に新たなバランス

電力自由化により、電力会社を適切に選定すれば買電は安くなります。しかし、同時に売電の価格も下がっています。自由化当初に実施されていた新規事業者によるプレミアム売電なども、買電の価格競争や売電価格低下により、その多くが新規受付終了や一時停止しているのが現状です。

大規模な投資をしない限り、売電で収益を上げるというモデルは今後も衰退していくでしょう。今後は前述したように、光熱費の削減を目的とした自家消費が中心となり、買電と売電の新たなバランスが生まれるのです。

これは、経済産業省が推進する「ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」にも合致します。ZEHとは、高効率な設備システムで省エネルギーを実現させ、同時に再生可能エネルギーの導入により、エネルギー消費量ゼロを目指した住宅のことです。

同省では「2020年までにハウスメーカー等の建築する注文戸建住宅の過半数でZEHを実現すること」を目標としているため、自家消費モデルの太陽光発電は大きく飛躍する好機を迎えています。(引用:経済産業省 資源エネルギー庁ホームページ

買電、売電が自由な時代に必要な提案

いまは、買電、売電が自由に選べる時代です。収支バランスをシミュレーションし、ときには売電先の変更もすすめながら、いかに光熱費をゼロに近づけるかを顧客に提示することは非常に大切です。

顧客は売電先を変更できないと思っている場合もあります。FITの期間中も変わらず、変更先の電力会社への手続きだけで変更できること、買電先は変更しなくてよいことなどを説明しておくとよいでしょう。

顧客への提案で最も重要なのは具体的な数字です。「エネがえる」は、電気料金プラン、太陽光発電システムの経済効果、設備のローン返済プランまで5分程度で自動シミュレーションが完了します。買電、売電が自由な時代だからこそ、経済効果のシミュレーションで顧客に必要な提案ができるのです。

まとめ

電力小売り全面自由化を受け、太陽光発電は自家消費型という、買電と売電の新たなバランスが求められています。それは国が推進する政策でもあり、再生可能エネルギーの発電比率を高めるという、世界的潮流にも合致し、ひいては太陽光発電の市場活性化にもつながっていくのです。

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参考: