省電力化を実現する電力計算、その基礎知識をわかりやすく解説!

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省電力化を実現する電力計算、その基礎知識をわかりやすく解説!

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顧客に住宅で消費する電力の省電力化をすすめるには、具体的な数字の提示が欠かせません。どのような設備を設置すれば、どれくらいの省電力化を実現できるかを示すことで、顧客は設備導入をより現実的に考えられます。

しかし、電力にはワットやボルト、アンペアなど、聞き慣れてはいても、どのようなことを意味しているのか詳しくわからない単位もたくさんあります。顧客との商談時に、どのような説明をすればよいのか迷ってしまったり、自分なりには理解していても、顧客にはうまく説明できなかったりする場合もあります。

そこで今回は、電力の単位や消費電力のこと、家電はどれくらいの電力を使っているのかなど、電力の基礎知識をわかりやすくご紹介していきます。

電力計算で使用する単位とその意味

電力計算で使用する単位は主に3つあります。「ボルト」「ワット」「アンペア」です。それぞれについて、その意味と、単位がどのように使われるのかを見ていきましょう。

ボルト

ボルトは、簡単にいえば「電気を押し出す力」、つまり、「電圧」ということです。単位は「V」で表し、電圧が大きいほどパワーのある機器を動かせることになります。日本の家庭では100Vが一般的で、工場など大きな機械を動かす場所では200Vが使われています。

アンペア

アンペアは、電気が流れる量です。「電流」と言い、単位は「A」で表します。アンペア数は、家庭ごとに選ぶことが可能です。あまり電気を使わない一人暮らしなら20A、家族がいるなら40Aなどを選択します。アンペアの違いで電気の基本料金も違ってきます。

ワット

ワットは、家電などの機器がどれくらいの電気を使うかという単位です。どれくらいの力で動くのかということですから、「電力」ということです。「W」と表します。

例えば、30Wの規格の扇風機は30Wの電力で動きます。電気料金はこのワットで計算されていて、30Wの扇風機を1時間使用すると、30Wh(ワットアワー)と表記されます。

 

それぞれの関係性と電気料金

基本的な単位の意味をご紹介してきましたが、この3つはそれぞれ密接に関係しています。よく例えられるのが、電気を水として考える方法です。流れている水の量がアンペア(電流)で、水を押し出す力がボルト(電圧)と考えてください。そして、どれだけ水が流れたかという仕事量がワット(電力)です。「ボルト」「ワット」「アンペア」の関係性は電力(W:ワット)=電圧(V:ボルト)×電流(A:アンペア)となります。

前述したように、電気の契約には、この電流の量、アンペアをあらかじめ決めておく必要があります。電流が決まっていれば、電圧は通常100Vですから、その家庭で使用できる電力は決まってきます。あとは、その中からどれくらいの電力を消費したかによって、電気料金が決まります。これを「消費電力」と言います。

消費電力には時間も考慮されます。例えば1000W消費する家電を1時間使ったとします。時間の単位は「h」で表現しますから、1000W×1h=1000Wh(ワットアワー)となります。これを「消費電力量」と言います。電気料金の計算は、数値が大きくなるため単位は「kWh」で行われ、1000Wh=1kWhとなります。

東京電力の標準的な料金は1kWh=26円ですので、1000Wの家電を1時間使用すると26円かかることになります。ただし、電気料金の計算は、アンペアによる基本料金、段階的使用量の違い、燃料調整費などによって変わってきます。

定格消費電力と消費電力

消費電力とは、それぞれの家電がどれくらいの電力で動くかということです。この消費電力には2種類あります。家電製品は説明書や本体に消費電力のワット数が表示されていますが、表示されているのは厳密にいえば「定格消費電力」です。

定格消費電力とは

定格消費電力とは、機器の全機能を最大限に使用した時に消費する電力量のことを言います。家電製品は表示されている定格消費電力を常に使っているわけではありません。一般的には、オンオフのみの家電の場合、常に定格消費電力の90%程度の消費電力で動いています。

100Wの電球の場合は、大まかに言えば90W前後の消費電力を使用していることになるため、2時間使用すれば、90W×2h=180Wh=0.18kWhということになります。これに、先ほどの一般的な1kWhの料金、26円をかけると、4.68円となります。このように電球など、単純な仕組みのものは電気料金計算もすぐにできます。

しかし、サーモスタットつきの家電は、一定温度になるとスイッチが自動で切れて、温度が下がればまた入ります。そのような場合、記載されている定格消費電力だけでは消費電力量の計算は難しくなります。

冷蔵庫の霜とり機能、エアコンなども同様に消費電力が刻々と変わっていきますので、消費電力量を計算するのが難しくなります。

リアルタイムの消費電力を確認するにはHEMSが有効

使用している家電の定格消費電力は、カタログや本体を見て確認することができますが、リアルタイムの消費電力を確認するにはHEMS(ホーム エネルギー マネジメント システム)を導入するしかありません。

定格消費電力は、おおまかに家全体の消費電力量を予測することはできますが、正確性には欠けます。毎月どれくらいの電気料金がかかるのか事前に知りたい場合には、家電ごとに消費電力量を確認できるHEMSが有効と言えるでしょう。

主な家電の消費電力

すぐにHEMSを設置できない、少し考えたいという顧客に対しては、主な家電の消費電力を説明して、おおまかな電力量を実感してもらいましょう。どの家電についてどれくらい電気料金がかかっているのかを理解することは、節電意識を高めることにもつながります。

  • ノートパソコン 50から100W
  • デスクトップパソコン 100から300W
  • 炊飯器 100から300W
  • テレビ 100から200W
  • 冷蔵庫 100から300W
  • エアコン 300から3000W

まず、意外に思うのが冷蔵庫ではないでしょうか。炊飯器と同程度の消費電力です。しかし、冷蔵庫は常に使用しているので、消費電力は少なくても、電気料金に大きく影響を与えます。

また、エアコンはとても幅がありますが、起動するときに一番電力を使うので、こまめにスイッチを入れたり切ったりしないほうが良いと言われています。

電力計算の実際

実際に電力計算をする場合、もちろん自分で電卓を用いて計算もできますが、電気の料金体系は非常に複雑で、地域によっても違いがあります。通常は自動的に計算してくれる便利なサイトやツールを使います。

電気料金計算

電気料金を計算できるウエブサイトです。「電気料金の比較計算」で、ワット数による電気料金の比較もできるので、家電製品を買うときの比較ができます。
https://www.denkikeisan.com/

電気料金計算フォーム

1分間から10年間までの電気代も計算してくれます。また、「燃料調整費用」も含まれた金額で計算されます。
http://www.cityjp.com/javascript/etc/denki.html

エネがえる

プロ向けの太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションツールです。1時間ごとの実データを基にして計算するため、データを取る手間は必要ですが、客観的で正確なデータが得られます。
ただし、プロ用のツールですので、個人への診断レポートは法人を通じてのみ可能です。
https://enegaeru.com/

まとめ

太陽光発電システムや蓄電池、HEMSなどを導入する場合、あらかじめ電力計算を行って具体的な数字を示せば、どれだけ省電力化ができて、電気料金が抑えられるのか、容易にイメージできます。

電力計算にはさまざまなウエブサイトやツールもありますが、より詳細に、より具体的なデータを提示できるものを選択するようにしましょう。今後はZEHなど政府が推進するエネルギー政策も加速することが予想されます。電力などの計算データは確実にアポイントメントのフックになっていくでしょう。

▼お役立ち資料が無料ダウンロードはこちら | 太陽光・蓄電池の経済効果シミュレーションシステム「エネがえる」
https://www.enegaeru.com/document/

参考: