住宅用蓄電池を買わない理由は「初期費用が高いこと」(42.6%)と 「費用対効果が見込めないこと」(21.3%)がTOP2 ※住宅用蓄電池非購入者アンケート結果

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国際航業株式会社公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・導入シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)を開発提供。

目次

住宅用蓄電池を買わない理由は「初期費用が高いこと」(42.6%)と「費用対効果が見込めないこと」(21.3%)がTOP2? ※住宅用蓄電池非購入者アンケート結果

2022年7月 住宅用太陽光・蓄電池消費者調査 報告書 ~1,090人の住宅用蓄電池購入者・購入検討者・非購入者へのアンケート結果~
「蓄電池の初期費用が高いこと」(42.6%)と「蓄電池の費用対効果が見込めないこと」(21.3%)がTOP2の蓄電池を買わない最大の理由

?2022年7月、住宅用太陽光・蓄電池経済効果シミュレーター「エネがえるASP」や産業用自家消費型太陽光・蓄電池経済効果シミュレーター「エネがえるBiz」を展開する国際航業のエネがえるチームでは、需要家の蓄電池購入動向を調査するため1,090人の蓄電池購入者・購入検討者及び非購入者に対して大規模なアンケート調査を実施しました。

その一部を、太陽光・蓄電池にかかわる事業者皆さまにブログ記事として随時お伝えしていきます。

住宅用蓄電システムのメーカー、商社・卸販売、販売施工店、住宅メーカー・ビルダー・工務店、電力会社・ガス会社、地方自治体関係者など住宅用の蓄電池に携わる方のお役に立てれば幸いです。

また、これから自分の家に太陽光・蓄電システムを導入しようとお考えの一般のお客様の参考にもなると思います。ご参照ください。

■住宅用蓄電システム購入意向調査 結果サマリー

1.蓄電池を購入しなかった最大の理由はなにか?

・Q16. 蓄電池購入を検討したにも関わらず、最終的に購入に至らなかった理由について、お答えください。

【対象:蓄電池を検討して買わなかった人 n=188人】

蓄電池非購入者の買わない理由.PNG

1位:初期費用が高いから(42.6%)

2位:費用対効果が見込めないため(21.3%)

3位:電気代の元を取るには時間がかかると思った(7.4%)

4位:耐久性が心配だったため(6.4%)

5位:そこまで蓄電池に魅力を感じていないため(5.3%)

6位:わからない・特になし(4.8%)

7位:その他(3.2%)

8位:災害(停電)が起こる確率が低いと思ったため(2.1%)

9位:そもそも営業担当からいくらお得になるのかシミュレーションが提示されず不信に思ったため(1.1%)

10位:ネットで蓄電池について検索した結果デメリットが多いと思ったため(1.1%)

●蓄電池を買わなかった理由まとめ

・TOTAL購入者:1位初期費用が高いから(68.1%)、2位費用対効果が見込めなかったため(39.4%)、3位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(33.0%)

 

・20~40代購入者:1位初期費用が高いから(67.0%)、2位費用対効果が見込めなかったため(42.2%)、3位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(30.3%)

 

・50~60代購入者:1位初期費用が高いから(69.6%)、2位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(36.7%)、3位費用対効果が見込めなかったため(35.4%)

蓄電池を買わない理由年代性別.png

●蓄電池を買わなかった理由に対する考察

・全体を通じて、ダントツのTOPは、初期費用が高いから(約7割近く)となった。次いで、費用対効果が見込めない(約4割)と電気代の元を取るには時間がかかる(約3割)が挙げられた。

・総じて、「初期費用が高いため、投資回収できない」という理由が「蓄電池を買わない理由」であると結論づけてよいだろう。

・ただし、逆に蓄電池を購入した層への「蓄電池を購入する理由」に関するアンケート結果では、購入の際に重視した点や、満足した点に「経済効果の高さ」を挙げている。

・このことから言って、「蓄電池を買うか、買わないか?」の最重要ポイントとして、「蓄電池の経済効果」をどう捉え、どうシミュレーションして、お客様の関心ポイントに沿って、提示するのか?という提案活動が非常に重要であることがわかる。

 

●蓄電池購入の最大の決め手はなにか?(参考)

【対象:蓄電池を買った人 n=489人】

 

・TOTAL購入者:1位経済効果が高いこと(16.6%)、2位本体価格が適切であること(12.9%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(10.2%)

 

・20~40代購入者:1位経済効果が高いこと(16.3%)、2位本体価格が適切であること(11.0%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(9.5%) ※わからない、覚えていないも同率(9.5%)

 

・50~60代購入者:1位経済効果が高いこと(17.0%)、2位本体価格が適切であること(15.5%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(11.2%)

蓄電池購入の決め手(最も当てはまる).PNG

●蓄電池購入の最大の決め手に関する考察

・最もあてはまる蓄電池購入の決め手は、どの世代でも「経済効果が高いこと」がTOPとなった。次いで「本体価格が適切であること」、「メーカーの信頼度が高いこと」が続く。

・蓄電池の経済効果の高さは、具体的には、「太陽光発電の余剰充電・放電による自家消費の電気代削減効果」と「時間帯別電気料金プラン等による夜間の安価な電力の充電と放電による電気代削減効果」の2点であるといえるため、現在注目され世の中ごととなっている「各電力会社の燃料調整費や電気料金プランの実質値上げ」のトレンドには常に注意をはらい情報収集をする必要があるだろう。

以下、20代~60代までの年代別の住宅用蓄電システム購入の決め手のランキングである。このような調査は他にほとんど類がないため、日々の蓄電池購入または販売・提案活動の参考にしていただきたい。

●蓄電池購入の最大の決め手 回答上位ランキング(TOTAL n=389人)

 

1位:経済効果が高いこと 16.6%

2位:本体価格が適切であること 12.9%

3位:メーカーの信頼度が高いこと 10.2%

4位:わからない・覚えていない・特になし 8.6%

5位:蓄電池容量が大きいこと 7.4%

6位:蓄電池寿命が長いこと 6.5%

7位:アフターフォローがしっかりしていること 5.5%

8位:営業(販売)担当の対応がよいこと 5.3%

9位:設置価格が適切であること 5.1%

10位:保証期間が長いこと 5.1%

11位:耐久性があること 3.9%

12位:その他 2,7%

13位:サイズ感が適切であること 2.0%

14位:多機能性であること 2.0%

15位:資料・パンフレットの納得感があること 1.8%

16位:蓄電池の口コミが良いこと 1.6%

17位:最大出力が高いこと 1.4%

18位:メンテナンスがしやすいこと 1.2%

 

●蓄電池を買う理由と買わない理由に対する考察

・蓄電池を買う理由のTOP3は、1位経済効果が高いこと(16.6%)、2位本体価格が適切であること(12.9%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(10.2%)である。

・蓄電池を買わなかった理由のTOP3は、1位初期費用が高いから(68.1%)、2位費用対効果が見込めなかったため(39.4%)、3位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(33.0%)である。

●結論:蓄電池を買う理由と買わない理由の双方で最重要ポイントは「価格・経済効果・費用対効果」

 

・買う理由、買わない理由双方ともに、最大の決め手は、「蓄電池容量の大きさや出力の大きさなどの製品スペック」ではなく、「価格・経済効果・費用対効果」に関する要素が大半を占める。

 

・価格以外の要素では買う理由の3位に出てくる「メーカーの信頼度が高いかどうか」(10.2%)のみ。

 

・日本国内の住宅用蓄電池の販売チャネルは、大きく分けて、「住宅関連事業者から買う」または「訪問販売を含む販売施工店や専門店から買う」の2パターンとなる。また、住宅用蓄電池の流通チャネルは、多くの場合多重チャネルとなっており、蓄電池メーカー→一次商社(卸)→(二次商社・卸)→販売店→(施工会社:販売店と統合のケースも多い)という流れで本来の価格よりも流通コスト・販売コスト・施工工事コストが上積みされていくケースがほとんどである。

 

・最近では、当社もよく支援するケースが多いが、D2Cやダイレクト販売と呼ばれる住宅用蓄電池の流通構造や無駄なコストを圧縮し、Webサイト・デジタルチャネルを活用した蓄電池のダイレクト販売モデル(D2Cモデル)も増えているが、いかんせん「施工工事は必須の商材」のため、完全にデジタル化することはむずかしいのが太陽光・蓄電池関連商材の特徴となる。

●蓄電池普及のポイントと提言:蓄電池のダイレクト販売モデル×メーカーと連携した設置施工最小の製品開発×経済効果シミュレーターの活用(販売モデル / 初期0円の第三者保有モデル)

 

・上記を踏まえて考えると、今後は、国や経済産業省・環境省、地方自治体からの補助金による支援はもちろんだが、蓄電システムメーカーと顧客基盤・デジタル基盤に強みを持つ大手事業者が、ダイレクト販売モデルを前提にした、「施工の手間や設置コストが最小で済むような蓄電システム」の商品開発、事業開発を共同で行うようなビジネスモデルを構築するような動きが蓄電池市場をさらに拡大する鍵となるだろう。そこでのメーカーあるいは販売主体となる事業者は知名度があり、顧客が安心して購入しやすい全国展開可能なブランドが良い。

 

・昨今では、初期費用がゼロ円で屋根上太陽光や(一部蓄電池も含む)を第三者保有で設置して、10-15年の契約で電気代(PPAモデル) あるいはサブスクリプションやリースといった契約方式も住宅関連事業者や大手電力会社、PPA専門事業者などが展開しているが、そういった初期費用0円モデルも今後ますます拡大していくだろう。

 

・いずれにしても、住宅用蓄電池の提案においては、お客様の購入理由、非購入理由のいずれでも「価格と経済効果と費用対効果」が最重要という点を踏まえて、導入実績が多く、国内TOPメーカーやTOP販売店が日々活用している「太陽光・蓄電池経済効果シミュレーター」の利活用は、今後の蓄電池販売シーンにおいてますます重要になるだろう。

 

住宅用蓄電システム消費者動向調査 公開ページ

調査レポート全ページをご覧いただけます。【住宅用蓄電池の販売・提案・マーケティングに携わる方におすすめ】住宅用蓄電池購入者・見込み客1,090人。蓄電池をどこで買う?なぜ買うか?なぜ買わないか?情報収集の手段は?経済効果診断は有効か?全58Pの住宅用蓄電池購入者調査結果レポート全ページ公開

URL:https://bit.ly/reserch-enegaeru

住宅用蓄電システム消費者動向調査 調査概要について

 

■調査の背景と目的

 

●調査背景

?本調査を実施した当社(国際航業株式会社)が提供するエネがえるは、太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターをB2B SaaSやAPIサービスとして蓄電池メーカー、販売施工店など700社以上に提供している。

?しかしながら、過去に直接的なエンドユーザー(特に一般家庭・住宅)への蓄電池購入意識や経済効果シミュレーションの影響を定量的に調査したことはなかった。

?特に、住宅用蓄電池購入者や住宅用蓄電池購入予定者(見込み客)に対して、エネがえるが提供するような太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションが販売会社の信頼度や、

蓄電池購入意欲にどう影響するか?の数値的な評価は従来調べたことがなかった。

●調査目的

下記の情報を収集することを、本調査の目的とする。

1.実際の消費者(蓄電池購入意向層、蓄電池購入層)、蓄電池検討者に対して、蓄電池の購入体験(購入の決め手や、提案された営業、営業手法、提案資料の信頼度、経済効果のシミュレーションはあったか?なかったか?)などの把握

2.蓄電池を購入する際には太陽光蓄電池 経済効果シミュレーションがある方が購入しやすい、あるいは販売会社を信頼しやすいという仮説を検証する

■調査フレーム

・スクリーニングで条件の判別とかねて、購入検討・意向の把握を実施
・本調査では各ターゲットの課題に沿った設問を聴取する

●スクリーニング

・購入経験、購入検討有無、購入意向有無→購入経験者/検討者/非購入者
・購入経験者/検討者/非購入者のプロファイル

●①蓄電池購入者(蓄電池を買った人)

・購入決定プロセスの把握:検討~情報収集~購入
・購入後の評価
・他社推奨意向

●②蓄電池購入検討者(蓄電池を買おうと検討してる人)

・購入検討要因:きっかけ、タッチポイントなど

●③蓄電池非購入者(蓄電池を検討後に買わなかった人)

・非購入要因:購入検討したが購入に至らなかった理由

■調査設計

・調査方法:インターネット調査(1本化調査)
・調査地域:全国
・対象者条件:以下のスクリーニングの通り

●スクリーニング??

20-69歳 男女??職業、未既婚等、不問
近況パネルより「太陽光パネル・太陽光発電システム購入者/購入予定者」(購入時期は、1年以内)
※「マスコミ・広告・市場調査」の業種は除外

●本調査

蓄電池を購入したことがある20-69歳男女 / 蓄電池を購入検討中の20-69歳男女 / 蓄電池を購入検討したが、購入しなかった20-69歳男女

・抽出方法:大手調査会社ネットモニターより適格者を抽出(登録属性から条件適格者をサンプリング)
・サンプルサイズ:スクリーニング:3,000s回収 本調査:1,090s回収
購入者TOTAL489s(20-40代283s+50-60代206s)
購入検討者TOTAL 413s(20-40代251s+50-60代162s)
非購入者TOTAL 188s(20-40代109s+50-60代79s)

・実査期間:2022年7月8日(金)~2022年7月12日(火)
・調査ボリューム:スクリーニング:2問以内 本調査:17問 
・提示物:あり(※一部の設問でエネがえる経済効果シミュレーション診断レポートを提示して回答をもらった)

太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションの「エネがえる」とは?

診断レポート.PNG

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・住宅用太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターのエネがえるASP、産業用自家消費型太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターのエネがえるBiz、Webシミュレーター向けのエネがえるAPIなど用途に応じたプロダクトを国内大手太陽光・蓄電池メーカーや商社、販売施工店はもちろん、電力会社、住宅会社、工事・電気店など大手から中小まで700社以上に提供。

・住宅用だけでも太陽光・蓄電池の経済効果シミュレーションの累計回数は年間100,000回を超える業界標準ツールとなっている。

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●お問い合わせ(お気軽に何でもご相談ください)

国際航業株式会社 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部
デジタルエネルギーグループ エネがえる運営事務局 担当:樋口悟
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調査内容・グラフの引用・転載について?

【注】調査結果の転載・2次利用は引用・出典元を明記いただければ、ご自由に商用含めてご活用いただけます。
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「エネがえる運営事務局調べ」または「出典:エネがえる運営事務局」等を明記の上、WebやBlogに転載する場合は、以下のURLを出典元として明記ください。

住宅用太陽光・蓄電池経済効果シミュレーター「エネがえる」?

産業用自家消費型太陽光・蓄電池シミュレーター「エネがえるBiz」?

また、エネがえる運営事務局では、蓄電池経済効果シミュレーションはもちろん、蓄電池の購買活動(住宅・産業用いずれも)や、需要家視点・販売側視点など、さまざまな観点で今後、調査研究を進める「ラボ・研究」活動を推進していき、業界内外に役立つエビデンスを提示していく予定です。

共同研究・共同データ利活用・共同リサーチなどアイデアをお持ちの方はお気軽にご相談ください。

問合せフォーム:https://form.run/@contact-enegaeru

著者プロフィール

国際航業株式会社 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部
デジタルエネルギーG? エネがえる運営事務局
太陽光・蓄電池経済効果シミュレーター「エネがえる」の事業開発・マーケティング・セールス・カスタマーサクセス担当。国内主要蓄電池メーカー、商社、販売施工店、住宅会社、電力会社など約700社以上へのエネがえる導入をリード。業界No1の導入シェアを誇るクラウド型サービスへ成長させる。今後は、EV・V2H対応の経済効果シミュレーターのローンチやAPIを活用したエネルギー事業者のWebシミュレーター実装・DX支援を準備中。

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