蓄電池のメリットとは?太陽光発電と併用する人が増加していることなど解説

蓄電池のメリットとは?太陽光発電と併用する人が増加していることなど解説

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蓄電池のメリットとは?太陽光発電と併用する人が増加していることなど解説

蓄電池を太陽光発電システムと併用する個人や企業が増えています。しかし、さまざまな理由から、蓄電池を導入すべきか迷う人も多いでしょう。


この記事では、蓄電池の導入を検討している人に向け、蓄電池とは何か、蓄電池の種類、蓄電池が注目されるようになった理由、蓄電池のメリット・デメリット、蓄電池導入がおすすめの個人や企業などについてわかりやすく解説します。蓄電池導入の参考にしてください。

以下のグラフは、蓄電池購入のきっかけを調査した結果です。主に災害対策(停電回避)と電気代削減効果(自家消費率アップや夜間電力活用)が最多となっています。

※参考調査結果:当社で蓄電池購入者・購入検討者1,090人にアンケート調査した結果の一部抜粋


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蓄電池とは

蓄電池は電気を貯蓄できるシステムで、太陽光発電で作った電気を無駄なく活用できるツールです。発電した電気が使い切れない場合、蓄電池にためて必要なときに使用できます。


蓄電池は電気をためて繰り返し使える点がメリットです。ただし、詳細は後述しますが蓄電池には寿命がある点も認識しておく必要があります。例えるなら、大きなモバイルバッテリーのイメージです。


家庭用の製品に加えて公共施設、住宅、オフィスなどで常時・非常時に利用できる中型から大型の蓄電池に注目が高まっています。


蓄電池には家庭用、産業用ある

蓄電池には、家庭用と産業用の2種類があります。どちらも災害時には停電対策になり、平常時には自家消費に使用可能です。全体の電力消費量を節約できるため省エネにつながるという部分でも共通しています。


以下では家庭用と産業用の蓄電池について、上で述べた以外の特徴をそれぞれ解説します。


家庭用蓄電池の特徴

家庭用蓄電池とは、文字どおり家庭用に作られた蓄電池のことです。容量は一般的に、4~8kWh程度で、価格は製品ごとに異なります。たとえば、家庭用の蓄電池では100万円前後で購入できるものの、容量が大きいと300万円するものもあり、価格帯はさまざまです。


家庭で設置している太陽光発電システムと連携できるものが多く、パネルで発電した電気を蓄電池にためて使えます。


産業用蓄電池の特徴

産業用蓄電池とは、一般住宅以外の建物に設置する蓄電システムです。設置コストは1,000万円を超える場合もあり、家庭用蓄電池に比べて容量が大きく導入費用もかかります。


産業用蓄電池で広く活用されているのは、工場などのバックアップ用電源です。なかには、工場を操業するのに必要な電力すべてを蓄電池でまかなっている企業もあります。


蓄電池が注目を集めている理由

日本は自然災害が多い国ですが、電気は暮らしを守るために必要なライフラインのひとつとして、非常事態に備えて電源を確保しておく必要があります。


とりわけ東日本大震災では、非常時の電力供給の必要性が高まりをみせ、政府の補助金の設置にもつながりました。蓄電池を活用すると電力貯蔵ができるため、非常時でも需給のバランスを平均化し、電力安定化に役立ちます。


これまで太陽光発電で発電した電気を買い取ってきたFIT制度の条件変更、世界的な環境の取り組みである「RE100」などによって、蓄電池の注目度は高まってきました。ウクライナ問題による世界的な燃料不足も拍車をかけています。


加えて、コロナ禍によって電気代の高い時間帯に自宅で過ごす人が増えている点も蓄電池が注目を集めるようになった理由です。


蓄電池のメリット

ここでは、蓄電池導入によって得られるメリットを解説します。


非常時の電源として使える

蓄電池は、非常時の電源として使えるのが大きなメリットです。太陽光発電で作った電気や、電力会社から買った電気を蓄電池にためて使えるため、災害時における長時間の停電時にも役立ちます。


蓄電池は非常時だけにしか役に立たないのではなく、常に使いながら突然の災害に備えられるメリットもあります。蓄電池を事前に取り付け、災害への備えとして導入の検討が大切です。


電気代削減に役立つ

蓄電池を導入した際は、日中が高く、深夜は安い電気料金プランを契約すると電気代を安く抑えられます。深夜の安い料金で蓄電池を充電し、昼間は蓄電池にためた電気を優先的に使えば、高額な電気を購入する必要がありません。


すでに太陽光発電システムを導入している場合は、昼間は発電した電気を使いつつ、電気があまれば蓄電池へ充電したうえで売電できるため、売電ロスを回避できます。充電しきれない分は、深夜の安価な電力を使って充電されるためお得です。また、深夜に蓄電した分を上手に使うと、売電量の増加にも役立ちます。


電力需要のピークシフトやピークカットに役立つ

蓄電池があると、自宅や自社で電力をあまり使用しない時間帯に電気を蓄電池にためて、電力使用量の多い時間帯に活用できます。これをピークシフトと呼びます。


ピークカットとは、電力使用量のピーク時間に、電力会社から購入する電力量を減らす取り組みです。蓄電池があると、ピーク時間の電力も蓄電池からまかなえます。電気料金はピークの電力量から算出される仕組みになっているため、ピークカットを行うと全体の電気料金を削減可能です。


FIT(固定価格買取制度)終了後も電気代削減に役立つ

FIT(固定価格買取制度)では、太陽光発電であまった電気を電力会社が買い取っていますが、期限が決められています。固定価格での買い取り期間が終了すると、価格が下がったり買い取りが終了したりするデメリットがあります。


しかし、蓄電池があれば固定価格での買い取り期間終了後のデメリットをカバーすることが可能です。蓄電池によって太陽光発電で作った電気をためられるので、電気の自家消費比率を増やしつつ継続的な電気代削減につながります。


電気自動車との連携が可能

電気自動車との連携が可能な蓄電池もあります。たとえば、蓄電池にためておいた電気を車が自宅に停車している時間帯に送れるものや、電気自動車にためた電気を家庭で利用できるシステムがよく知られています。電気自動車との連携は、省エネだけではなく災害対策としても注目されています。


蓄電池のデメリット

蓄電池にはデメリットもあります。コストや設置スペースなど、蓄電池のデメリットを解説します。


導入コスト(初期費用)が高額

蓄電池の設置コストは蓄電池の種類によって異なるものの、高額になりやすい傾向があります。蓄電池導入による経済的な効果に注目する場合、初期費用の高さはデメリットといえるでしょう。


実際の経済効果については個々で変わるため、太陽光発電の設置状況やライフスタイルなどと合わせて考える必要があります。


蓄電池の設置スペースが必要

蓄電池を設置するためには、屋外・屋内どちらかの場所を確保しなければなりません。さらに、設置するのに適した場所かどうかの事前調査が必要です。


設置スペースは機種によって異なります。屋外の場合は直射日光の当たらない場所で、高温多湿を避けるなど、いくつかの条件をクリアしなければなりません。屋内型の場合、蓄電池の大きさ、運転音などについて問題のない場所を選定する必要があります。


蓄電池にためられる容量には限りがあるので使用時に注意が必要

蓄電池は、無限に電気をためられるものではありません。使いすぎてしまうと、非常時に電気が足りなくなる可能性もあるため、電力の残量を意識しながら使わなければならないのです。


蓄電池を選ぶ際に、普段からどれくらいの容量を使っているかしっかりチェックするとよいでしょう。通常どおり使用したとしても、非常用電源としての役割を果たせる容量の蓄電池を設置するためには、電力使用量のシミュレーションをしっかりと行う必要があります。


太陽光発電とのダブル発電に該当する場合は注意が必要

蓄電池には押し上げ効果を持つものがあります。押し上げ効果とは、夜中の安い電気を蓄電池にためておき、昼間は太陽光発電での発電中にも蓄電池の電気を使って、発電した分は売電することです。こうして売電量を増やす手法をダブル発電といいます。


押し上げ効果とダブル発電は売電収入相殺の関係です。つまり、実質的に夜中の安い電気を太陽光発電の売電価格で転売する状態ですから、ダブル発電による売電は単価が下げられてしまいます。ダブル発電に該当する機種かどうか、蓄電池のタイプにも注意が必要です。


蓄電池には寿命がある

蓄電池には寿命があり、使用環境や使い方、使用頻度によっては劣化が早まる可能性があります。この点は一般的なバッテリーと同じで、性能の劣化とともにためられる容量は減っていくものです。


蓄電池の寿命は、一般的には15年~20年といわれています。いずれは廃棄、買い替えの必要性がある点も視野に入れておきましょう。


太陽光発電と蓄電池を併用したり同時導入する人も増えている

近年では家庭用・産業用いずれも、太陽光発電に蓄電池が活用されつつあります。蓄電池があると太陽光発電での余剰電力をためられ、電気の自給自足に役立つためです。


お互いの弱点を補うという意味で併用する人も増えています。太陽光発電は雨天や夜間には発電はできないものの、蓄電池があれば高額な電気を買わなくても電力を使えます。もちろん蓄電池だけでの発電はできないため、太陽光発電もまた蓄電池の弱点を補っているといえるでしょう。


導入コスト(初期費用)の回収年数も、太陽光発電と併用したほうが早くなります。前述したとおり、FIT終了後も太陽光発電と蓄電池の併用によってメリットを得られます。


蓄電池導入時には補助金が役立つ

蓄電池の導入時は、国や自治体の補助金が役立ちます。蓄電池の設置を検討している場合は、家庭用、産業用それぞれに活用できる補助金がないか、各都道府県のホームページなどで確認してみましょう。


補助金は、申請が限度額に達すると打ち切られる場合があるため、実施されている補助金がある場合は早めの申し込みをおすすめします。


どのような人や企業に蓄電池導入がおすすめか

蓄電池の導入は、以下のような人や企業におすすめです。


・災害時の停電に備えたい人や企業

・電気代が高くて悩んでいる人や企業

・太陽光発電を設置している人や企業

・日中家にいる時間が多い人や家庭


近年、電気代はさまざまな事情から値上げの傾向が続いています。太陽光発電をより活用し、夜間電力を上手に使って電気代を抑えるには、個人や企業にかかわらず蓄電池が役立つでしょう。もちろん災害への備えという意味でも、蓄電池の活用はおすすめです。


まとめ

蓄電池はエネルギーを上手に活用するためのツールで、個人の住宅や企業で活躍します。蓄電池の設置は高額になるケースも多いため、家庭や企業では確実にメリットがあるかどうかを知りたいと考えます。


そこで、蓄電池の設置をおすすめする際は、太陽光・蓄電池経済効果試算ツール「エネがえる」を使用した正確な試算結果が役立ちます。業界トップクラスの試算ツールによってメリットを細かく提示されることで、蓄電池の効果を実感していただける可能性は高いでしょう。まずは住宅用(ASP)、産業用(Biz)それぞれの機能を無料でお試しください。

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●蓄電池を買う理由と買わない理由は?蓄電池購入者は何を重視しているか?

いかがでしたでしょうか?詳しい調査結果は、どなたでも登録無料で以下調査結果の詳細レポートをご覧いただけます。
一部のグラフを抜粋しました。蓄電池購入、または蓄電池提案のご参考にしてください。

●蓄電池購入者の情報収集の仕方

意外ですが、「自身で情報収集し、比較検討した上で購入した」が44.8%と最多。
次いで「自身で情報収集しつつ販売担当者の後押しで購入した」が24.3%。
「販売担当者に勧められてそのまま購入した」は23.9%という結果となりました。
最近は、ネット、スマホ、Youtube(動画)でも蓄電池情報が溢れていますので、特に若い層ほど「自分で情報収集し、比較先行し、どんな蓄電池を買うかほぼ決めている」という傾向にあるでしょう。
この結果は、蓄電池販売施工店の経営層や役員、営業部長のみなさんなど参考になるかと思います。
特に、今後は、従来の太陽光既設のシニア層への蓄電池単体提案よりも、太陽光発電+定置型蓄電池(またはEV・V2H)など新築築浅物件でセット購入される30-40代の方へのアプローチが重要になってくると思います。その際には、「太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターを使った透明かつエビデンスを提示しながらの営業・提案活動」や「Webサイトでのシミュレーションや情報発信の強化」などが、今まで以上に重要になるでしょう。
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●蓄電池の経済効果シミュレーションを提示すると、この販売会社への信頼度が上がるか?

「あてはまる」が15.7%+「ややあてはまる」が55%、TOP2合計で70.7%と約7割の方が、蓄電池経済効果を提示されるとその販売会社への信頼度が上がるという調査結果となっています。
興味深いのは、「20-40代の若年層」と「50-60代のシニア層」の結果です。どちらも蓄電池経済効果シミュレーションを提示するとその販売会社への信頼度が上がるという傾向にありますが、特に「20-40代の若年層」はその傾向が強いという結果になっています。
上の結果にもある通り、「インターネットやスマホを駆使して自ら情報収集し、商品比較して自ら購入意思決定できる」スキルやリテラシーのある層ですから、この層に蓄電池を提案するのであれば、「単に商品紹介をプッシュでしたり、値引き攻勢をかける」だけでは、なかなか信頼度は上がらないという状況が想定されます。
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●蓄電池の経済効果シミュレーションを提示すると購入先候補として、この販売会社が候補になるか?

「あてはまる」が15%+「ややあてはまる」が48.2%、TOP2合計で63.2%と約6割の方が、蓄電池経済効果を提示されるとその販売会社を購入先候補に選びやすくなるという調査結果となっています。
購入側にとっても、リスクのある商材ですから、「蓄電池が元が取れない、経済効果のみで買う商材ではない」ことは当然なのですが、きっちりお客様目線、購入者の不安を解消するするために、「経済効果シミュレーション」を提示することは必要不可欠であると言えるでしょう。
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●蓄電池の経済効果シミュレーションを提示すると、この販売会社から蓄電池を購入したいと思うか?

「あてはまる」が13.6%+「ややあてはまる」が48.2%、TOP2合計で61.8%と約6割超の方が、蓄電池経済効果を提示されるとその販売会社から蓄電池を購入したいと思うという調査結果となっています。
また、今後の太陽光・蓄電池セット購入の主要層であり住宅購入の主要な年代となる若年層(20-40代)はシニア層(50-60代)と比較しても相対的に、蓄電池経済効果シミュレーションを重視していることがわかります。
従来のような「製品カタログ+値引き+期間限定キャンペーン」のみの売り手目線の強引な営業では、20-40代の顧客層は動かないのだろうなと感じる結果です。
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調査結果の全レポートを無料でどなたでもご覧いただけます。ぜひ蓄電池購入前に、あるいは蓄電池販売提案前に参考にしてみてください。

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●執筆者情報

会社名:国際航業株式会社

部署名:公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

執筆者名:樋口 悟

執筆者の略歴:国際航業株式会社エネルギー部デジタルエネルギーグループ。エネルギー診断クラウドサービス「エネがえる」担当。1996年東京学芸大学教育学部人間科学課程スポーツコーチ学科卒業。1997年上場大手コールセンター会社に入社、2000年大手上場小売企業グループのインターネット関連会社で最年少役員に就任。2011年に独立起業。大企業向けにSNSマーケティングやアンバサダーマーケティングを提供するAsian Linked Marketingを設立。30以上の大手上場企業のプロジェクトを担当。5年で挫折。2016年国際航業株式会社新規事業開発部に入社しエネルギー領域の事業開発、エネがえる事業開発を担当。
https://energy-shift.com/news/author/71cbba7e-dbbc-4728-9349-9cdbed975c6e

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