目次
- 1 電気代はなぜ高い? 2026年5月の値上がりを分解|再エネ賦課金4.18円・国の値引き縮小・東電高圧見直し
- 2 この記事が向いている人
- 3 2026年の電気料金ショックは“3つの時計”が同時に動く
- 4 まず結論|家庭と高圧で何が起きるか
- 5 再エネ賦課金4.18円とは何か
- 6 電気代が高い理由は再エネだけではない
- 7 市場価格調整とは何か
- 8 東電高圧 2026年4月見直しをどう読むか
- 9 高圧の請求で本当に見るべき3つの指標
- 10 家庭と法人の参考試算
- 11 2026年に家庭・法人が今やるべきこと
- 12 エネがえるで何を確認すべきか
- 13 よくある質問
- 13.1 Q1. 2026年5月から全員の電気代が同じように上がるのですか?
- 13.2 Q2. 再エネ賦課金4.18円とは、月4.18円のことですか?
- 13.3 Q3. 400kWhの家庭で、2026年にどれくらい上がるのですか?
- 13.4 Q4. 電気代が高い理由は、再エネ賦課金だけですか?
- 13.5 Q5. 市場価格調整とは何ですか?
- 13.6 Q6. 東電高圧は2026年4月から必ず値上げですか?
- 13.7 Q7. 高圧の請求で最初に見るべき場所はどこですか?
- 13.8 Q8. 太陽光や蓄電池は、2026年の電気代対策としてまだ有効ですか?
- 13.9 Q9. EVやV2Hも電気代対策に関係ありますか?
- 13.10 Q10. この記事の数字は確定値ですか?
- 14 まとめ
- 15 出典・参考URL
- 16 数値・ファクト監査サマリー
電気代はなぜ高い? 2026年5月の値上がりを分解|再エネ賦課金4.18円・国の値引き縮小・東電高圧見直し
2026年の電気代ショックを、再エネ賦課金・国の値引き縮小・東電高圧見直しの3層で分解。家庭400kWhと高圧100,000kWhの参考試算付き。
・想定読者:
家庭の電気代上昇を調べる生活者、太陽光・蓄電池・EV/V2Hを検討する戸建て層、高圧請求の増加要因を整理したい法人の設備担当・GX担当・経営企画
・この記事の要点3つ
- 2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhで、400kWhなら月1,672円です。
- 2026年の電気代ショックは、賦課金の前年差より、国の値引き縮小・終了の方が体感差を大きくしやすいです。
- 東電高圧の2026年4月見直しは一律値上げではなく、プランごとに基本料金と電力量料金、調整制度の効き方が違います。
2026年の「電気代が急に高い」は、ひとつの値上げではありません。家庭では、国の電気・ガス料金支援が薄くなる・終わることと、再エネ賦課金が2026年度単価へ切り替わることが重なります。
法人の高圧では、これに加えて、東京電力エナジーパートナーの高圧標準メニュー見直しや、燃料費調整・市場価格調整の読み方も効いてきます。[1][2][4][5][6][7]
結論から言うと、家庭で2026年5月前後の請求が高く見えやすい最大要因は、再エネ賦課金の前年差そのものより、国の値引き縮小・終了です。再エネ賦課金の前年差は0.20円/kWhですが、低圧では2026年3月使用分まで1.5円/kWhの値引きがありました。つまり、使用量400kWhの家庭なら、支援終了600円 + 賦課金前年差80円 = 約680円の構造差が起こりえます。[1][2][3]
高圧はもっと複雑です。全国共通の再エネ賦課金と国の支援縮小に加え、東電EPの公開標準メニューでは2026年4月から、燃料費調整の算定諸元見直し、市場価格調整の算定諸元見直し、さらにプランによっては基本料金と電力量料金の配分変更まで入っています。
高圧の「なぜ高い」は、請求書を分解しないと見誤ります。[4][5][6][7][8]
この記事が向いている人
- 2026年5月以降の電気代がなぜ高いのか、原因を整理したい家庭
- 「再エネ賦課金4.18円」「400kWhだといくら?」を正確に知りたい人
- 東電高圧の2026年4月見直しを、料金表レベルで理解したい法人担当者
- 太陽光・蓄電池・EV/V2H・PPAの検討を、補助金頼みではなく支援後の価格水準で見直したい人
逆に、他の小売電気事業者の個別相対契約や、特別単価契約、容量拠出金連動など独自条件が強いケースでは、この記事だけで最終判断はできません。その場合でも、請求を「基本料金」「電力量料金」「燃料費調整/市場価格調整」「再エネ賦課金」に分ける考え方は有効です。
2026年の電気料金ショックは“3つの時計”が同時に動く
2026年の電気代を理解しづらくしている理由は、同じ「電気代」でも、動いている時計が3つあるからです。
| 時計 | 何が動くか | 主な対象 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 国の支援 | 電気・ガス料金支援の値引き単価 | 低圧・高圧 | 1〜2月使用分は厚く、3月使用分は薄く、その後は終了[2] |
| 再エネ賦課金 | 年度ごとの全国共通単価 | 低圧・高圧・特別高圧 | 2026年度は4.18円/kWh、5月検針分〜2027年4月検針分[1][4] |
| 小売料金/調整制度 | 基本料金・電力量料金・燃料費調整・市場価格調整 | 主に高圧 | 東電EP高圧は2026年4月から公開標準メニュー見直し[5][6][7][8] |
この3つは同時に動きます。
だから、請求書を見て「再エネのせいだ」と一言で片づけると、原因を取り違えます。家庭の体感差を作るのは値引き終了、高圧の見かけの差を作るのはそれに加えてメニュー改定と調整単価の動きです。
まず結論|家庭と高圧で何が起きるか
家庭は、再エネ賦課金より値引き縮小の体感差が大きい
2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhです。経産省公表ベースでは、400kWhの家庭で月1,672円、年20,064円です。2025年度の3.98円/kWhと比べると、前年差は月80円にすぎません。[1][3]
しかし、低圧の国の支援は2026年1〜2月使用分で4.5円/kWh、3月使用分で1.5円/kWhでした。つまり、請求が高く見える局面では、再エネ賦課金の80円より、支援がなくなる600円〜1,800円超の方が効いて見えるのです。[2]
高圧は、請求構造そのものを見直さないと本当の原因が見えない
高圧では、全国共通の再エネ賦課金と国の支援縮小に加え、東電EPの高圧標準メニュー見直しがあります。ベーシックプランや市場調整ゼロプランは、基本料金を下げて、電力量料金を上げる方向です。市場価格連動プランは、市場価格調整の見直しに合わせて固定の電力量料金単価が再設定されています。つまり、使用実態によって「有利・不利」が変わります。[5][7]
再エネ賦課金4.18円とは何か
再エネ賦課金は、固定価格買取制度(FIT)やFIPなどを通じた再エネ導入コストの一部を、電気使用量に応じて全国の需要家で広く負担する仕組みです。電力会社ごとの独自値上げではなく、全国共通の単価で、使用したkWhに応じて請求に乗ります。[4]
400kWhだといくらか
2026年度単価4.18円/kWhを使うと、家庭の再エネ賦課金は次の通りです。
| 月間使用量 | 2026年度 再エネ賦課金 | 2025年度との差 |
|---|---|---|
| 300kWh | 1,254円/月 | +60円/月 |
| 400kWh | 1,672円/月 | +80円/月 |
| 500kWh | 2,090円/月 | +100円/月 |
ここで大事なのは、4.18円が「年額」でも「基本料金」でもなく、1kWhあたりだという点です。「4.18円だから大したことない」と感じる人もいますが、使用量が増えればそのまま比例します。一方で、2026年に家計の体感差を作りやすいのは、この前年差よりも、次に見る国の値引き縮小です。
なぜ4.18円に上がったのか
ありがちな説明は「再エネが増えたから」です。半分は正しく、半分は雑です。2026年度の経産省公表数字を見ると、買取費用等は前年度比で大幅増というより横ばい圏ですが、回避可能費用等が減少し、さらに販売電力量も減少しています。つまり、必要費用を相殺する側が小さくなり、割る相手の電力量も減ったため、1kWhあたり単価は上がりやすくなった、と読む方が実態に近いです。[1]
ミニコラム:再エネ賦課金は「再エネが増えたら必ず一直線に上がる」単純なものではありません。市場価格や販売電力量の変化で、相殺の効き方や分母が変わるからです。2026年度は、ここを読むと腹落ちします。
電気代が高い理由は再エネだけではない
国の電気・ガス料金支援の縮小・終了
2026年の値上がりを体感で強くするのは、国の値引きが薄くなることです。電気は、低圧で1〜2月使用分4.5円/kWh、3月使用分1.5円/kWh、高圧で1〜2月使用分2.3円/kWh、3月使用分0.8円/kWhでした。つまり、3月使用分まではまだ値引きが残っていたので、その後の請求は「急に高い」と感じやすくなります。[2]
参考試算として、低圧400kWhの家庭で、国の値引きと再エネ賦課金だけを抜き出すと、次のように見えます。
| 比較 | 構造差 | 400kWhの目安 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 2025年度→2026年度の賦課金前年差だけ | 0.20円/kWh | +80円/月 | 賦課金単独の差 |
| 3月使用分までの支援終了 + 賦課金前年差 | 1.70円/kWh | +680円 | 支援1.5円/kWhが消え、賦課金が0.2円上がる |
| 1〜2月使用分の厚い支援終了 + 賦課金前年差 | 4.70円/kWh | +1,880円 | 冬の厚い支援と比べたときの構造差 |
重要なのは、この表が「国の制度要因だけ」を抜き出した差分だということです。実際の請求額は、使用量の増減、契約プラン、燃料費調整、各社独自料金でも上下します。それでも、2026年に“急に高い”と感じる正体のかなりの部分は、ここで説明できます。
燃料費調整と市場価格調整の違い
もう一つ混同されやすいのが、燃料費調整と市場価格調整です。燃料費調整は、原油・LNG・石炭の輸入価格変動を電気料金に反映させる仕組みです。市場価格調整は、卸電力取引所のスポット市場価格変動を反映させる仕組みです。東電EP高圧では、プランによって、燃料費調整を使うもの、市場価格調整を使うもの、両方を合わせた燃料費等調整を使うものがあります。[6][8]
つまり、「再エネ賦課金が上がった」のと、「燃料が高い」のと、「JEPXが高い」は別の話です。請求書を読むときは、この3つを同じ箱に入れないことが最重要です。
市場価格調整とは何か
市場価格調整とは、ざっくり言えば、卸電力市場の価格変動を月々の請求に反映する仕組みです。高圧・特別高圧の世界では、固定単価だけ見ていても実請求は読めません。市場調整が乗るプランでは、JEPXスポット価格の上下が後から効いてきます。[6][8]
ここで誤解しやすいのは、「市場価格調整は2026年から突然始まった新概念だ」という見方です。東電EPの法人向け案内では、2025年4月以降の高圧・特別高圧見直しの時点で、燃料価格とスポット市場価格を毎月反映する仕組みが既に説明されています。2026年は、その上でさらに算定諸元が見直される局面だ、と捉える方が正確です。[6]
一言で言うと:再エネ賦課金は全国共通の制度単価、市場価格調整は卸市場連動、燃料費調整は燃料市況連動です。同じ「上がった」でも、原因は別です。
東電高圧 2026年4月見直しをどう読むか
東電EPの高圧標準メニューでは、2026年4月から次の4点が重要です。[5]
- 燃料費調整の算定諸元見直し
- 市場価格調整の算定諸元見直し
- ベーシックプラン・市場調整ゼロプランは、基本料金を低く、電力量料金を高くする見直し
- 市場価格連動プランは、市場価格調整見直しに伴って電力量料金単価を見直し
関東エリア高圧の公開単価表を、そのまま見やすく整理すると次の通りです。なお、ここでの単価表は、燃料費調整単価と市場価格調整単価を含みません。実請求はここに調整単価が重なります。[7]
| プラン | 見直し前 | 見直し後 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| ベーシックプラン | 基本料金 3,030円/kW 電力量料金 16.56円/kWh |
基本料金 2,530円/kW 電力量料金 17.43円/kWh |
固定費▲500円/kW、従量費+0.87円/kWh。負荷率で有利不利が分かれる |
| 市場調整ゼロプラン | 基本料金 3,220円/kW 電力量料金 16.63円/kWh |
基本料金 2,720円/kW 電力量料金 17.21円/kWh |
固定費▲500円/kW、従量費+0.58円/kWh。こちらも一律値上げではない |
| 市場価格連動プラン | 基本料金 1,500円/kW 朝昼晩 16.37円/kWh / 夜 16.19円/kWh |
基本料金 1,500円/kW 朝昼晩 15.18円/kWh / 夜 15.00円/kWh |
固定の電力量料金は下がるが、市場価格調整の影響を強く受ける |
高圧の“値上げ”は一律ではない
この表の重要な含意は、高圧の料金改定が一律の「値上げ」ではないことです。ベーシックプランや市場調整ゼロプランは、固定費を軽くして、使った分の単価を重くしています。だから、契約電力に対して使用量が少ない需要家には有利に働く余地があり、逆に契約電力あたりのkWhが厚い需要家では負担増に振れやすい、という構造です。
固定費と従量費の損益分岐の目安
単純な目安として、関東高圧ベーシックプランは、固定費の減少500円/kWを従量費上昇0.87円/kWhで割ると、約575kWh/kW・月が境目です。市場調整ゼロプランは約862kWh/kW・月です。[7]
例えば契約電力100kWなら、ベーシックプランでは月57,500kWh前後、市場調整ゼロプランでは月86,200kWh前後が、固定費減と従量費増の単純な境目になります。もちろん実際には、力率、時間帯、燃料費調整、市場価格調整、託送の影響があります。
それでも、「どの高圧需要家でも必ず同じだけ上がる」という理解が誤りだということは、この目安だけでも分かります。
高圧の請求で本当に見るべき3つの指標
- 契約電力あたりの月間使用量(kWh/kW・月)
固定費型か従量費型か、どちらの改定が効きやすいかを見るための基礎指標です。 - 燃料費調整単価 / 市場価格調整単価
基本料金表だけでは請求額は読めません。ここが実額を大きく動かします。 - 再エネ賦課金と国の支援を除いた“裸の電力量コスト”
制度要因と小売要因を分けると、改善余地が見えます。
請求が高いときにやるべき順番はシンプルです。
まず使用量が増えたのか、次に再エネ賦課金単価が変わったのか、その次に燃料費調整・市場価格調整がどれだけ動いたのか、最後に契約メニューの固定費/従量費再設計が効いているのかを見る。
この順番で分解すれば、「理由が多すぎて分からない」はかなり解消します。
家庭と法人の参考試算
家庭:400kWhの参考試算
以下は、国の支援と再エネ賦課金だけを抜き出した目安です。燃料費調整や使用量増減は含みません。
| 項目 | 単価差 | 400kWhの差額 |
|---|---|---|
| 2025年度→2026年度の賦課金差 | +0.20円/kWh | +80円 |
| 3月使用分支援終了 | +1.50円/kWh | +600円 |
| 合計の構造差 | +1.70円/kWh | +680円 |
この680円は、2026年の「なんだか一気に高くなった」の説明として、かなり実感に近い数字です。80円だけではなく、600円が一緒に動いているからです。
法人高圧:100,000kWhの参考試算
高圧でも同じ考え方で、全国制度要因だけを抜き出すと次の通りです。
| 項目 | 単価差 | 100,000kWhの差額 |
|---|---|---|
| 2025年度→2026年度の賦課金差 | +0.20円/kWh | +20,000円 |
| 3月使用分支援終了 | +0.80円/kWh | +80,000円 |
| 合計の構造差 | +1.00円/kWh | +100,000円 |
ここに各社の高圧単価、燃料費調整、市場価格調整、デマンド変動が重なります。だから、法人側では「再エネ賦課金が上がったから高い」という理解では、打ち手が出ません。請求のどこが増えたかを切り分ける必要があります。
2026年に家庭・法人が今やるべきこと
家庭の打ち手
- 請求書の「再エネ賦課金」と「燃料費調整」を分けて見る
- 値引きがない前提の年間電気代で家計を見直す
- オール電化・EV充電がある家庭は、時間帯移行の余地を確認する
- 太陽光・蓄電池・V2Hは、補助金前提ではなく、支援後の電気料金でも効果が残るかで判断する
補助金や一時的な値引きがある時期は、設備導入の効果が大きく見えがちです。逆に、支援が薄くなる局面でなお効果が残るなら、その判断は強い。2026年は、家庭の経済効果シミュレーションをするなら、まさにその見方が必要です。
法人の打ち手
- 高圧請求を基本料金・電力量料金・燃料費調整/市場価格調整・再エネ賦課金に分解する
- 契約電力あたりの使用量を出し、固定費型か従量費型かを確認する
- 自家消費PV、蓄電池、PPA、需要平準化の効果を「制度要因抜き」で比較する
- 市場価格調整を含むプランでは、JEPX連動リスクを織り込んだ上で、負荷移行や蓄電池の価値を見る
法人の失敗パターンは、「電気代が上がったから太陽光」という直感で動き、請求構造を分解しないことです。高圧は、何が効いて高くなったかによって打ち手が変わります。固定費寄りの課題なのか、従量費寄りなのか、市場価格寄りなのか。そこを見誤ると、設備投資も契約変更もズレます。
エネがえるで何を確認すべきか
2026年のような料金変動局面では、単なる「前年対比」ではなく、今の料金条件で将来を見直すことが重要です。
家庭向け
家庭では、太陽光・蓄電池・EV・V2Hを、値引き後の一時的な料金ではなく、支援が薄い/ない状態の電気料金で評価した方が、判断の質が上がります。とくに、夜間充電・昼の自家消費・停電対策を同時に見たい場合は、個別条件を入れたシミュレーションが有効です。
エネがえるASPの詳細を見る / エネがえるEV・V2Hの詳細を見る
法人向け
法人では、高圧請求の分解と、自家消費太陽光・蓄電池・PPAの比較が重要です。2026年は、再エネ賦課金、支援縮小、調整制度、単価表見直しが重なるので、感覚的な「高い/安い」ではなく、請求構造に基づく比較が必要です。
2026年の電気料金ショックは、補助金や一時値引きではなく、“支援後でも採算が残るか”で判断するのが実務的です。家庭は太陽光・蓄電池・EV/V2H、法人は高圧請求の分解と自家消費PV・蓄電池・PPA比較を、今の料金条件で確認してください。
よくある質問
Q1. 2026年5月から全員の電気代が同じように上がるのですか?
いいえ。同じではありません。再エネ賦課金は全国共通ですが、体感差は、使用量、国の支援が切れるタイミング、燃料費調整、市場価格調整、契約プランで変わります。高圧はとくに差が大きくなります。
Q2. 再エネ賦課金4.18円とは、月4.18円のことですか?
違います。1kWhあたり4.18円です。400kWhなら1,672円、500kWhなら2,090円です。使用量に比例します。[1]
Q3. 400kWhの家庭で、2026年にどれくらい上がるのですか?
賦課金の前年差だけなら月80円です。ただし、3月使用分までの支援終了も含めると、構造差は約680円になります。冬の厚い支援時と比べると約1,880円です。あくまで制度要因だけの参考差分で、実際は燃料費調整などでも変わります。
Q4. 電気代が高い理由は、再エネ賦課金だけですか?
違います。2026年は、再エネ賦課金、国の値引き縮小・終了、燃料市況、卸市場価格、そして高圧では料金メニュー見直しが重なります。だから、原因を分けて見ないと対策がズレます。
Q5. 市場価格調整とは何ですか?
卸電力市場の価格変動を請求に反映する仕組みです。主に法人高圧で重要で、再エネ賦課金とは別物です。市場が荒れると、この部分が効いてきます。[6][8]
Q6. 東電高圧は2026年4月から必ず値上げですか?
一律とは言えません。ベーシックプランや市場調整ゼロプランは基本料金が下がる一方、電力量料金が上がります。市場価格連動プランは固定の電力量料金が下がる例もあります。実際の有利不利は使用実態で変わります。[5][7]
Q7. 高圧の請求で最初に見るべき場所はどこですか?
基本料金、電力量料金、燃料費調整/市場価格調整、再エネ賦課金の4つです。この4箱に分けると、何が増えたのかが見えます。
Q8. 太陽光や蓄電池は、2026年の電気代対策としてまだ有効ですか?
有効かどうかは、補助金があるかではなく、支援後の料金条件で採算が残るかで判断すべきです。2026年は、その前提で比較する価値が高い年です。
Q9. EVやV2Hも電気代対策に関係ありますか?
夜間充電、昼の自家消費、停電対応まで含めて見るなら関係します。とくにオール電化やEV保有家庭では、時間帯のずれを活かせるかが重要です。
Q10. この記事の数字は確定値ですか?
再エネ賦課金、国の支援単価、東電高圧の公開単価表は一次情報ベースです。一方、家庭400kWhや高圧100,000kWhの差額は、制度要因だけを取り出した参考試算です。実請求は使用量・検針タイミング・燃料費調整・市場価格調整・小売契約で変わります。
まとめ
2026年の電気代ショックを一言でまとめると、「再エネ賦課金の年次切替」よりも「国の値引き縮小・終了」の方が体感差を作りやすく、高圧ではそこにメニュー改定と市場連動が重なる、です。
家庭は、支援がない前提で太陽光・蓄電池・EV/V2Hの効果を見直す。法人は、請求を4箱に分解し、自家消費PV・蓄電池・PPA・需要平準化を比較する。この順番で考えると、2026年の「高い」が対策に変わります。
出典・参考URL
- 経済産業省|2026年度以降の再生可能エネルギー発電促進賦課金単価等
- 経済産業省資源エネルギー庁|電気・ガス料金負担軽減支援事業(一般向け)
- 経済産業省|2025年度以降の再生可能エネルギー発電促進賦課金単価等
- 東京電力エナジーパートナー|再生可能エネルギー発電促進賦課金単価
- 東京電力エナジーパートナー|2026年4月1日からの特別高圧・高圧の新標準メニューの見直し内容
- 東京電力エナジーパートナー|燃料費等調整制度とは(法人)
- 東京電力エナジーパートナー|26年度版 電気料金単価表(特別高圧・高圧)
- 東京電力エナジーパートナー|燃料費調整等のお知らせ(2026年4月分)
- エネがえるBiz
- エネがえるASP
- エネがえるEV・V2H
数値・ファクト監査サマリー
2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhで、2026年5月検針分から2027年4月検針分まで適用されます。経産省は、月400kWh使用モデルの負担を月1,672円、年20,064円と公表しています。前年度2025年度は3.98円/kWh、400kWhで月1,592円、年19,104円だったため、前年差は0.20円/kWh、400kWhで月80円・年960円です。
一方、国の電気・ガス料金支援は、電気について低圧が1〜2月使用分4.5円/kWh、3月使用分1.5円/kWh、高圧が1〜2月使用分2.3円/kWh、3月使用分0.8円/kWhです。したがって、家庭の400kWhでは、再エネ賦課金の前年差80円よりも、3月使用分まで残っていた1.5円/kWhの値引きがなくなる影響600円の方が大きく、両者を合算した構造差は約680円になります。1〜2月使用分の厚い支援と比べると、400kWhでは約1,880円の構造差です。
高圧でも同じ構造で、月100,000kWhの需要家なら、再エネ賦課金前年差だけで月2万円、そこに3月使用分の支援0.8円/kWh終了が重なると約10万円、1〜2月使用分の厚い支援2.3円/kWhと比べると約25万円の構造差になります。ここに個別の燃料費調整・市場価格調整・小売料金改定がさらに上乗せされうるので、「高圧の請求が急に重い」と感じやすい状況です。
再エネ賦課金が4.18円/kWhに上がった理由は、「再エネが増えたから」だけでは説明し切れません。経産省の公表値では、2026年度の買取費用等は4兆8,507億円で前年度比ほぼ横ばいですが、回避可能費用等は1兆6,495億円へ減少し、さらに販売電力量は7,665億kWhへ減少しています。つまり、必要費用のうち相殺される側が縮み、分母の販売電力量も小さくなったため、1kWhあたり単価が上がりやすい構造です。ここが2026年度の本質的な読みどころです。
東電EPの高圧では、2026年4月から新標準メニューで、燃料費調整の算定諸元見直し、市場価格調整の算定諸元見直し、さらにベーシックプラン・市場調整ゼロプランは基本料金を下げて電力量料金を上げる設計、市場価格連動プランは市場価格調整の見直しに伴って電力量料金単価を見直す設計になっています。したがって、高圧の「値上がり」は一律ではなく、契約メニューと負荷率で勝ち負けが分かれるのが正確です。
関東エリア高圧の公開単価例では、ベーシックプランが基本料金3,030円→2,530円/kW、電力量料金16.56円→17.43円/kWh、市場調整ゼロプランが3,220円→2,720円/kW、16.63円→17.21円/kWh、市場価格連動プランが基本料金1,500円/kWで据え置き、電力量料金は朝昼晩16.37円→15.18円/kWh、夜16.19円→15.00円/kWhです。しかもこの単価表は燃料費調整単価と市場価格調整単価を含まないため、実際の請求はさらに調整単価で上下します。
編集部の単純目安として、関東高圧ベーシックプランは固定費▲500円/kWを従量費+0.87円/kWhで打ち消す境目が約575kWh/kW・月、市場調整ゼロプランは約862kWh/kW・月です。つまり、同じ高圧でも使用量が厚い工場・データセンター系は従量費上昇の影響が効きやすく、負荷率が低い需要家は基本料金低下の恩恵が出やすい、という読みが成立します。これは単純計算の目安であり、力率・燃料費調整・市場価格調整・時間帯別消費は別途影響します。

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