知っていましたか?太陽光発電の仕組みをご紹介

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国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。お仕事・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

知っていましたか?太陽光発電の仕組みをご紹介

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海外出張したい国No.1はハワイ。デジタルエネルギーチーム樋口です。

日本をはじめ、欧州、アジアなど世界の各国では、風力発電など再生可能エネルギーの普及を目指して、数値目標を設定し、取り組みを開始しています。その中でも、歴史もあり環境に優しい発電方法として認知度が高い発電方法のひとつが太陽光発電です。

自宅で簡単に発電できることなどから、太陽光発電に興味を持つ方も多いかもしれません。しかし、実際には意外とその詳しい仕組みやメリットについては知らない方も多いのではないでしょうか。

ここでは、太陽光発電の仕組みからメリット、設置の際に必要な機器や一般家庭で必要な電力量について解説します。導入を検討する顧客にまず教えてあげてほしい基礎知識です。

太陽光発電とは

太陽光発電は、太陽からの光を太陽電池パネルを用いて電気エネルギーに直接変換する発電方法で、水力発電や風力発電などと同様に自然を利用した発電方法です。各地に大規模なメガソーラー施設なども建設されるなど、発電方法のひとつとして注目されていますが、設備の設置がしやすいことから、家庭での電力源として注目が集まっています。

太陽光発電のメリット

太陽光発電の大きなメリットは、燃料が必要ないということ。太陽を電気のエネルギー源とするため、石油や石炭のように、資源の枯渇を心配する必要がありません。また、発電に際しては大きな熱や振動が発生しないため、安全で周辺が静かな環境に保たれることもメリットのひとつです。

また、家庭に導入するメリットとしては、自宅で発電することによって電気代の節約になるほか、電力の省力化に協力することで、間接的に環境保全に貢献できるという利点もあります。地震や台風など自然災害の多い日本では、非常時の電力源として利用できるというメリットも大きいといえます。

最近では、家庭での導入にも補助金を支給する自治体も増えるなど、導入の敷居が低くなっていることも見逃せません。

太陽光発電の仕組み

太陽光発電は、家庭でも導入できる安全な設備であることも特徴のひとつ。大きく分けて「太陽電池」「接続箱」「パワーコンディショナー」「分電盤や電力系など周辺設備」という4つの機器から構成されます。ここでは、一般家庭の設置をモデルにして、太陽光発電の仕組みをご説明します。太陽光発電協会のサイトで、太陽光発電の仕組みが図解でわかりやすく紹介されていますので、ぜひあわせてご覧ください。http://www.jpea.gr.jp/knowledge/mechanism/index.html

太陽電池

太陽電池は、太陽からの光エネルギーを直流電源に変換する装置です。パネル状になっていることが多く、発電にはまずこの太陽電池ユニットが必要不可欠です。パネルの広さや使用する材質により発電量に違いがあります。家庭用でもメガソーラーなどの発電施設でも、複数枚のパネルユニットから構成されています。

接続箱

複数枚設置された太陽電池パネルから、発電された直流電気を一つにまとめる役割をしているのが接続箱です。また、次のパワーコンディショナーに電気を送る役割も担っています。

パワーコンディショナー

家庭用のコンセントには、交流式の電気が供給されています。しかし、太陽光発電でつくられる電気は直流式。直流式の電気は、そのままでは家庭の電気系統に供給することはできません。そこで必要になってくるのがパワーコンディショナーです。太陽電池パネルで発電した直流電源を、家庭で使用できる交流電源に変換するためのユニットです。

分電盤や電力量計などの周辺設備

パワーコンディショナーで変換された交流電気を、家庭のコンセントや電灯などの電気系統にわける際に必要なのが分電盤や電力量計という周辺設備です。一般的な家庭用太陽光発電設備は、発電した電気が余ったら売り、不足したら電力会社から購入する「系統連係」という仕組みを採用しています。そのため、設置される電力量計は通常、売電用と買電用の二つが必要です。

太陽電池の種類と特徴

太陽光発電の中心的役割を果たすのが「太陽電池」です。太陽電池は、太陽からの光エネルギーを吸収して直流電源に直接変換する役割をもったエネルギー変換素子です。シリコンや化合物などの半導体でつくられており、光があたることで、その強さに応じて発電量が変わります。

パネルの表と裏の半導体に、電子(-)と正孔(+)が集まることで電流が流れる仕組みになっています。素材にはさまざまな種類があり、大きくシリコン、化合物、有機系にわけることができます。ちなみに、太陽“電池”という名称ではありますが、電気をためる機能は持っていません。

「セル」とよばれる基本となる太陽電池の素子を、必要な数だけ配列して樹脂やガラスで表面を保護したものが太陽電池パネルです。設置場所の広さにより、このパネルを複数枚並べて接続し使用します。

シリコン系

太陽電池のうちで最も歴史が古く、現在主流となっているのがこのシリコン系の素材を使ったパネルです。単結晶、多結晶、薄膜の3つのタイプがあり、それぞれ太陽エネルギーを電気に変換する効率が違います。

単結晶タイプは高価ですが、信頼性や性能がよいのが特徴です。薄膜タイプは、変換効率は高くありませんが、薄くて軽いパネルにすることができるとともに、安くて大量生産が可能です。多結晶タイプは、その中間に位置しています。

化合物系

インジウムやセレン、テルル、ガリウムなどの化合物を原料として、半導体の性質を持たせた素材を使用したのが化合物系のパネルです。シリコン系の薄膜タイプと同様に、薄くて軽いパネルがつくれることが特徴ですが、発電効率は薄膜系のシリコンパネルよりも高いことが特徴です。製造工程もシリコン系の半分程度と少ないため、製造コストの削減が可能です。より集光技術の高い素材が研究されています。

有機系

現在開発段階にあるのが、この有機系の太陽光パネルです。黒一色だったパネルに色をつけてデザイン性を持たせたり、塗るだけで太陽光パネルをつくることができる素材の開発が進んだりと、より多機能でさまざまな場面での活用を目指した取り組みとして期待が高まっています。

太陽光発電で発電可能な電気の量

独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「再生エネルギー技術白書」によると、住宅用の太陽光発電システムの日本全体の平均発電量は、システム1kWあたり年間平均約1,000kWhとされています。

また、同白書の中で紹介されている日本の家庭の消費電力量は、一世帯当たり年間約4,734kWhという数字であることから、太陽光発電のシステム容量としては約4kWが必要になります。

家庭用の太陽光発電システムは、10kW以下のものが多く販売されています。屋根の広さや向き、メーカーの電池による変換効率の違いなどにより、発電できる電気の量や毎月のコストも変わってきます。

エネがえるなどのシミュレーションソフトを用いながら顧客にあわせた説明をすることで、必要性を実感してもらえるのではないでしょうか。

まとめ

太陽光発電は、自然エネルギーを活用する発電方法です。大がかりな設備が必要なく、太陽電池パネルやパワーコンディショナーといった機器を設置することで一般家庭での導入も可能です。また、運用の際に危険性もなく、環境にも優しいことから、家庭での導入も増えています。

発電の際に要となる太陽電池パネルは研究が進み、古くから使われているシリコン素材では、より太陽エネルギーの変換効率のよい素材が安価に製造されるようになっています。

また、現在開発が進んでいる有機系素材を使用した太陽光パネルでは、今まで黒一色だったパネル色の選択が可能になるほか、塗るだけで太陽光パネルをつくることができる素材の開発も進んでいます。今後、デザイン面でもコスト面でも、より導入しやすくなっていくことが予想されます。

導入に際しては、必要な設備や発電量も含めてわからない顧客も少なくないでしょう。お住まいの地域にあった導入プランをシミュレーションしてあげると同時に、お住まいの自治体の補助金制度についても調べてあげると喜ばれます。このページの説明も参考にしていただき、顧客がスムーズに意思決定を行うお手伝いをしてあげてください。

▼お役立ち資料が無料ダウンロードはこちら | 太陽光・蓄電池の経済効果シミュレーションシステム「エネがえる」
https://www.enegaeru.com/document/

参考:

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