産業用蓄電池メーカーを10社紹介|蓄電池の概要や種類について も解説

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国際航業株式会社公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・導入シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)を開発提供。

産業用蓄電池メーカーを10社紹介|蓄電池の概要や種類についても解説

産業用蓄電池は、一般企業や重要設備のある施設などで数多く活用されているシステムです。この記事では、産業用蓄電池を開発している大手メーカーや、優れた技術力を持つメーカーを10社紹介します。蓄電池の概要や種類、蓄電池の種類ごとの違いについても解説するので、産業用蓄電池の導入を検討している人は、参考にしてください。

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そもそも蓄電池とは何か

蓄電池は、貯蓄した電気を繰り返し使用できるシステムです。蓄電池に余った電気を貯蓄し、必要な場面で活用できます。蓄電池内に電気を貯めれば、パソコンや車、携帯電話などに繰り返し使用できる点が大きな特徴です。蓄電池は公共施設やオフィスにも活用され、平常時だけでなく災害発生時にも役立ちます。

 

産業用と家庭用の蓄電池がある

蓄電池には産業用と家庭用の2種類に分類されます。それぞれの共通点と特徴について、以下で解説します。

 

産業用蓄電池と家庭用蓄電池の共通点とは

産業用蓄電池と家庭用蓄電池は、どちらも災害が発生した際の停電対策に活用可能です。停電した際に蓄電池に貯蓄した電気を使って、緊急時の生活に利用できます。また、日中に比べて安価な夜間電力を蓄電池内に貯めて、平常時に使用可能です。産業用蓄電池と家庭用蓄電池それぞれの特徴については、以下で解説します。

 

産業用蓄電池の特徴とは

産業用蓄電池は、一般住宅を除く店舗や工場などで導入される蓄電システムです。電気の貯蓄容量が大きいものを指しており、工場の予備電源として多く活用されています。工場によっては、稼働に必要な電気を産業用蓄電池ですべて賄っている場合も見られます。また、蓄電池内に貯蓄した電気は余すことなく使用できるため、省エネです。

 

家庭用蓄電池の特徴とは

家庭用蓄電池は、一般家庭向けにつくられた蓄電池です。電気の貯蓄容量は4~8kWh程度が一般的で、太陽光発電システムと連携可能なものが多くあります。連携した太陽光発電システムでつくられた電気を貯蓄し、家庭で使用可能です。平常時だけでなく非常時にも、住宅内の照明器具やパソコン、冷蔵庫などを蓄電池内の電気で動かせます。

 

産業用蓄電と家庭用蓄電池の違いとは

産業用蓄電池は、サイズや蓄電容量などで家庭用蓄電池と大きく異なります。以下で詳しく解説します。

 

1.サイズ

産業用蓄電池は、家庭用蓄電池よりも比較的大きなサイズです。サイズの大きさに伴って、システムの設置に必要な場所は広くなります。蓄電池を設置する場所には、システム自体のサイズだけでなく、排熱を行うための場所も確保しなければなりません。

 

2.蓄電容量

産業用蓄電池は、家庭用蓄電池の何倍もの蓄電容量を備えています。産業用蓄電池のサイズが家庭用蓄電池と比較して大きくなるのは、蓄電容量が大きいためです。使用する電気が膨大な工場では、複数の蓄電池を組み込んだ産業用蓄電池を設置します。

 

3.電池の種類

産業用蓄電池に使用される電池は、リチウムイオン電池とNAS電池が主流です。安全性の高いリチウムイオン電池がより多く使用されています。家庭用蓄電池には、リチウムイオン電池の使用が一般的です。

 

4.寿命

蓄電池に活用されているリチウムイオン電池は、約10年が寿命とされています。また、NAS電池は約15年が寿命です。使用頻度によりますが、一般的には家庭用蓄電池よりも産業用蓄電池の方が長く使用できます。

 

5.導入コスト

家庭用蓄電池と比較して、産業用蓄電池の方が導入コストは高額になります。システムの規模や内容により異なりますが、1000万円以上の導入コストが必要になる場合もあるでしょう。補助金制度を活用して、コスト削減が可能です。

 

蓄電池を取り扱う大手メーカー

蓄電池は、誰もが知る大手メーカーも製造を行っています。業界で有名な大手メーカーを以下で紹介します。

 

1.パナソニック株式会社

パナソニック株式会社は、家電や照明器具、空調機器などで知られる大手メーカーですが、蓄電池の業界でも名の知れたメーカーです。電力のロスが少なく、電気をより効率的に活用できる「創蓄連携システム」を開発しています。

 

パナソニック株式会社

・企業所在地:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル

 

2.日本電気株式会社

日本電気株式会社は、NECの名前でよく知られており、ネットワークサービスを主要事業として提供する会社です。リチウムイオン電池の開発と製造を行っており、蓄電池の業界内では技術力の高さで広く認知されています。

 

日本電気株式会社

・企業所在地:東京都港区芝五丁目7番1号

・電話番号:03-3454-1111

 

3.シャープ株式会社

シャープ株式会社は、太陽光発電システムや蓄電池の開発と製造を行っています。住宅用太陽光発電システムは特に有名であり、長い歴史で培われた技術とノウハウを有しています。蓄電池の使用状況を把握できるシステム開発に成功した会社です。

 

シャープ株式会社

・企業所在地:大阪府堺市堺区匠町1番地

・電話番号:072-282-1221

 

4.株式会社村田製作所

株式会社村田製作所は、京都府に本社を構える蓄電池の開発を行っている会社です。約15年の使用が可能な長寿命の蓄電池の開発に成功しており、家庭用蓄電池だけでなく産業用蓄電池の製造も行っています。

 

株式会社村田製作所

・企業所在地:京都府長岡京市東神足1-10-1

・電話番号:075-951-9111

 

5.オムロンソーシアルソリューションズ株式会社

オムロンソーシアルソリューションズ株式会社は、家庭用医療機器で有名な会社です。パワーコンディショナーの高い技術力とノウハウを活かし、蓄電池の開発を行っています。

 

オムロンソーシアルソリューションズ株式会社

・企業所在地:東京都港区港南2-3-13 品川フロントビル7F

・電話番号:03-6718-3700

 

6.京セラ株式会社

京セラ株式会社は、太陽光発電システムを長年つくり続けている会社です。京セラ株式会社が製造する蓄電池は、自然環境への耐性が強く、蓄電容量にも優れた性能を有しています。また、京セラ株式会社の蓄電池は、2019にグッドデザイン賞を受賞しました。

 

京セラ株式会社

・企業所在地:京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町6番地

・電話番号:075-604-3500

 

高い技術力で知られるメーカー

高い技術力を保有する会社として、蓄電池の業界内で認知されているメーカーを紹介します。

 

1.ニチコン株式会社

ニチコン株式会社は、長寿命で蓄電容量の大きい蓄電池の開発に成功した会社です。施設の大小それぞれに適した蓄電池を製造し、さまざまな産業用蓄電池を開発しています。京セラ株式会社と契約し、家庭用蓄電池にも力を入れています。

 

ニチコン株式会社

・企業所在地:京都市中京区烏丸通御池上る

・電話番号:075-231-8461

 

2.エナックス株式会社

エナックス株式会社は、メイン事業としてリチウムイオン蓄電池を製造している会社です。リチウムイオン蓄電池の研究開発に力を入れており、幅広い業務を行っています。

 

エナックス株式会社

・企業所在地:東京都文京区春日2-12-12 コロネード春日

・電話番号:03-5689-0089

 

3.フォーアールエナジー株式会社

フォーアールエナジー株式会社は、住友商事株式会社と日産自動車株式会社が設立した会社です。フォーアールエナジー株式会社の蓄電池は、日産自動車株式会社の一部の車に採用されています。

 

フォーアールエナジー株式会社

・企業所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-5クイーンズタワーC20階

・電話番号:0120-42-0914

 

2022年の電気代高騰の背景

電気代高騰の大きな原因は、発電燃料費の高騰や再エネルギー賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)です。発電燃料であるLNG(液化天然ガス)の価格が高騰しているため、電気代にも反映されます。

 

世界的にLNGの需要が増加しているなか、LNGが不足していることやウクライナ危機の影響もあります。電気代の高騰を抑えるためには、省エネを意識した電気の使い方をしていく必要があります。

 

太陽光自家消費のトレンド

太陽光自家消費とは、太陽光発電で作った電気を電力会社に売らずに、自社設備で自家消費するシステムです。政府は、2030年度の温室効果ガス削減の目標達成を目指し、太陽光発電機能設備の導入を推奨しています。

 

FIT制度(固定価格買取制度)の期間が終わった家庭に、太陽光自家消費の人気が高まることが予想されています。太陽光自家消費の普及に伴い、今後の蓄電池の導入コストが安くなる可能性も期待されています。

 

まとめ

産業用蓄電池は、店舗や工場などで設置されている蓄電設備です。家庭用蓄電池の何倍もの蓄電容量を備えており、工場の予備電源として多く活用されています。蓄電池の大手メーカーとしては、パナソニック株式会社や日本電気株式会社が有名で、ニチコン株式会社は、業界内でも高い技術力を有する会社として名が知れています。

 

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●著者プロフィール

会社名:国際航業株式会社

部署名:公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

執筆者名:樋口 悟

執筆者の略歴:国際航業株式会社エネルギー部デジタルエネルギーグループ。エネルギー診断クラウドサービス「エネがえる」担当。1996年東京学芸大学教育学部人間科学課程スポーツコーチ学科卒業。1997年上場大手コールセンター会社に入社、2000年大手上場小売企業グループのインターネット関連会社で最年少役員に就任。2011年に独立起業。大企業向けにSNSマーケティングやアンバサダーマーケティングを提供するAsian Linked Marketingを設立。30以上の大手上場企業のプロジェクトを担当。5年で挫折。2016年国際航業株式会社新規事業開発部に入社しエネルギー領域の事業開発、エネがえる事業開発を担当。
https://energy-shift.com/news/author/71cbba7e-dbbc-4728-9349-9cdbed975c6e

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