エコキュートの電気代は1ヵ月約1500〜5000円!節約法も伝授

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国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。お仕事・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

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目次

エコキュートの電気代は1ヵ月約1500~5000円!節約法も伝授

「エコキュートにしたら電気代って安くなるのかな?」

「実際どのくらいお得になるんだろう」

エコキュートの電気代は、エリアや使用状況にもよりますが、年間で20,000円〜60,000円程度(1ヵ月あたり1,500~5,000円前後)が目安となります。

※注)2023年時点では昨今の電気代高騰、各電力会社の夜間電力単価値上げ等により世帯によってはより年間の電気代が高い世帯も出てきています。

エコキュートの最大の魅力は「電気代が節約できる」点です。

実際に、都市ガスのガス給湯器と比較すると、以下のように年間で4.7万円も電気代を削減できるケースもあります。

 

しかし、自分の家族構成や生活スタイルに合った種類のエコキュートや料金プランを選ばなければ、「かえって電気代が高くついてしまった!?」という状況に陥ることもあるでしょう。

「電気代の節約になると思ってエコキュートを導入したのに、思うような効果が得られなかった…」

なんていう残念な事態は、誰だって避けたいはずですよね。

この記事では、エコキュートで電気代がお得になるかどうかを知り、導入を検討したいと考えている人に向けて、以下の内容をお伝えしていきます。

この記事でわかること

・ エコキュートの電気代

・ エコキュートを導入した場合のシミュレーション

・ エコキュートを導入することで電気代が安くなるケース

・ 導入後にエコキュートの電気代を節約する方法

・ エコキュートをお得に導入する方法

・ エコキュートで電気代を1円でも安くするためのポイント

 

最初に「実際の電気代の例」や「現在のガス給湯器からどのくらい変わるのかがわかるシミュレーション」をお見せします。

最後には、よりお得に導入する方法や、電気代を徹底的に節約するために押さえておくべき重要なポイントまでお伝えします。

この記事をお読みいただくと、電気代がどのくらい安くなりそうなのかを理解した上で、最もお得に導入するための方法がわかるでしょう。

この記事があなたのお役に立てるようでしたら幸いです。

 

1. エコキュートの電気代を4つの視点で紹介!

 

エコキュートの導入を検討する上でまず気になるのは「電気代は実際いくらになるんだろう」という点ではないでしょうか。

エコキュートは、空気の熱を利用し、少ない電力でお湯を沸かす仕組みの給湯システムです。

昼間よりも安い夜間の電力を使用してお湯を作るため、ガスの力でお湯を沸かす通常の給湯器よりもランニングコストを抑えられるという特徴があります。

実際の電気代の目安は、以下の通りです。

 

【エコキュートの電気代の目安】

1ヵ月あたり

年間

1,500~5,000円 前後

20,000~60,000円 前後

 

上記のように金額に幅があるのは、エリアや季節などによって使用する電力の量が異なるためです。

そこでこの章では、あなたが「自分の場合はどのくらいの電気代になるのか」をイメージできるようにするため、エリア別・季節別などの詳しい電気代の違いを紹介していきます。

早速見ていきましょう。

1-1. エリア別・1ヶ月あたりのエコキュートの電気代

まずは、エリア別・1ヶ月あたりのエコキュートの電気代の目安から紹介します。

 

【エリア別・1ヶ月あたりのエコキュートの電気代の目安】

エリア

1か月当たり 平均電気代の目安

北海道

4,500 円

関東

3,100 円

関西

1,700 円

九州

1,700 円

沖縄

2,300 円

参考:パナソニック「はじめてのエコキュート:低ランニングコスト」

 

エコキュートは「空気中の熱を利用してお湯を沸かす」という仕組みになっています。そのため、暖かい地域であれば使用電力は少量で済むというメリットがあります。

しかし、寒い地域の場合はもっとたくさんの電気を使わなければお湯を作れないので、上記の表のように北へいくほど電気の使用量も必然的に高くなる傾向が見られます。

一方で、温暖な地域であるはずの沖縄の電気代が関西や九州よりも高いのはなぜかというと、沖縄は電力会社が電気を提供するためのコストを下げにくく、もともとの電気代自体が高いことが影響しています。

このように、エリアの特性は電気代に大きな影響を与えるということを知っておくと良いでしょう。

 

1-2. エリア別・年間のエコキュートの電気代

次に、1年間あたりで換算するとどのくらいの電気代になるのか見ていきましょう。

 

【エリア別・年間のエコキュートの電気代の目安】

エリア

年間 平均電気代の目安

北海道

54,000 円

関東

37,200 円

関西

20,400 円

九州

20,400 円

沖縄

27,600 円

参考:パナソニック「はじめてのエコキュート:低ランニングコスト」

 

上記のように、北海道などの寒冷な地域でなければ年間の費用は「2~4万円程度」でおさまります。

エコキュートにかかる電気代は、意外と安いということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

1-3. 季節ごとのエコキュートの電気代

月間と年間の金額感についてはお分かりいただけたと思います。

次に知っておきたいのは、「エコキュートの電気代は季節によって大きく異なる」という点です。

先ほどもお伝えしたように、エコキュートは外気温を利用してお湯を沸かすため、寒い冬と暑い夏では必要な電力が大幅に異なります。

具体的なイメージは以下の通りです。

 

【季節ごとのエコキュートの電気代の目安(月間)】

夏季(7月)

冬季(1月)

北海道

2,578 円

7,460 円

関東

1,616 円

4,552 円

関西

1,249 円

2,317 円

九州

1,212 円

2,371 円

沖縄

2,029 円

2,841 円

 

上記のように北海道の場合は冬に暖房をよく使うということもあり、電気代は夏の約3倍にもなることがあるのです。

 

1-4. 時間帯ごとのエコキュートの電気代

月間・年間・季節別と電気代の目安を細かく見てきましたが、実は電気代は使用する時間帯によって異なる場合があります。

特にエコキュートを導入して家自体をオール電化にすると、オール電化世帯向けの割安なプランを利用できることがあり、そうするとその分電気代の節約につながることがあります。

例えば、東京電力エナジーパートナーが提供しているオール電化向けの電力プランでは、日中に電気を使うとその単価は「35.96円/kWh」となります。

ですが、夜間は「28.06円/kWh」と、約22%もお得な料金で利用できる仕組みになっています。

 

エコキュートで、1日3kWh分の電力を使用した場合の電気代の目安は以下のようになります。

 

【時間帯ごとのエコキュートの電気代の目安(3kWh使用した場合)】

使用する時間帯

電気代の目安

夜間

87.2 円

日中

107.9 円

東京電力エナジーパートナー株式会社「スマートライフ」の料金プランの場合

電気代が安い夜間のうちにお湯を作り、それを日中に使用することで電気代を節約できるため、エコキュートを導入すると電気代が安くなります。

実際に、総務省が発表している「平成21年全国消費実態調査」によると、エコキュートのような給湯システムを所有している家庭は、所有していない家庭よりも「1カ月あたりの電気・ガス代が1,478円低い」というデータも出ています。

 

 

日々の光熱費を抑えたいとお考えの場合は、今すぐエコキュートの導入を検討するのがおすすめなのです。

 

2. ガス給湯器をエコキュートに変更した場合のリアルな電気代シミュレーション

エコキュートを導入すると、ガスでお湯を沸かす給湯器を使っていたときより節約になることはお分かりいただけたと思います。

ここで気になるのは「自分の場合実際にどのくらい安くなるんだろう」という点ではないでしょうか。

そこでこの章では、家族の人数別にシミュレーションしたリアルな電気代の例を紹介していきます。

具体例を見ることで、自分の家族構成の場合は一体いくらくらいお得になるのか、より鮮明なイメージを持てるようにしていきましょう。

 

2-1. 都市ガス利用の場合

まずは、首都圏や大阪、名古屋、奈良、京都などでよく普及している「都市ガス」を利用しているご家庭がエコキュートに変更したときのシミュレーションを行っていきます。

 

① 4人家族

居住エリアが東京都(府中市)の場合、都市ガスからエコキュートに変えると、以下のように「1ヵ月あたり3,926円・年間なら47,112円」もお得になります。

 

※ 算出ツール:太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」 

 

さらに長期的なシミュレーションとして10年間というスパンで見てみると、以下の図のように51万円以上も節約できるという計算になります。

 

 

② 2人家族

2人家族の世帯の場合は、都市ガスからエコキュートに変えることで「1ヵ月あたり2,857円・年間で34,284円」も節約できることになります。

 

※ 算出ツール:太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」 

 

10年後にトータルでお得になる金額は、以下のように37万円以上となり、ガスの給湯器を使い続けた場合と比べると、15.2%も無駄な出費を削減できるという計算になります。

 

 

2-2. LPガス利用の場合

次に、都市ガスよりも料金が高い「LP(プロパン)ガス」を使用しているご家庭の場合はどうなるのか、を見ていきましょう。

 

① 4人家族

比較しやすいよう、都市ガスのときと同じ条件で見ていきます。

まず4人世帯の場合は、LP(プロパン)ガスからエコキュートに変えると家庭の光熱費が「1ヵ月あたり 4,586円・年間 55,032円」も安くなります。

 

 

さらに長期的にお得になる金額は、以下のように10年間で60万円超となります。

かなり大きな違いがあることが、おわかりいただけるのではないでしょうか。

 

 

② 2人家族

世帯人数が減った場合のケースも見ていきましょう。

2人家族の場合のシミュレーションは以下のようになります。

LP(プロパン)ガスからエコキュートに変えることでお得になる金額

→ 1ヵ月あたり 3,543円・年間 42,516円

 

 

そして、10年でお得になる総額は約46.5万円となります。

 

 

元々安い都市ガスよりもLPガスを利用している人のほうが、電気代の削減効果は大きいことがお分かりいただけたと思います。

また、世帯人数が多いほど使用している電気代が多いため、人数が多いほど節約できる電気代も大きくなるという傾向も見て取れたでしょう。

いずれにしても、現在ガスを使用している場合はエコキュートを導入することで光熱費を数十万円単位で節約できますので、早速エコキュートの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

【シミュレーション算出条件】

・電気使用量が4人家族 500kWh、2人家族 320kWhの場合

・ガス使用量が4人家族 43㎥、2人家族 26㎥の場合

・使用するエコキュートのタンクは、4人家族 460L、2人家族 370Lと設定

 

この章で作成した詳しい料金シミュレーションは、太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」を使用しています。

「エネがえる」を使うと、現在のガス・電気代、生活スタイル、家族構成などを手軽に設定することで「エコキュートの導入によっていくらお得になるのか」を迅速かつ正確に算出することができます。

一般的な目安ではなく「あなたの家庭の場合の具体的な金額」がわかるため、エコキュートの導入前には「エネがえる」でシミュレーションするのがおすすめです。

エネがえるのシミュレーションについては「7. エコキュートで電気代を1円でも安くするための重要ポイント2つ」の後半で詳しく解説しますので、ご確認ください。

 

3. エコキュートの導入でより電気代がお得になるケース2つ

ここまでお読みいただいたことで「エコキュートの導入によって電気代がかなりお得になる」ということはおわかりいただけたと思います。

ただし、どんな家庭でも同じように電気代が安くなるわけではありません。

特定の条件に当てはまっているとより効果が期待できますので「自分の家庭の場合どうなのか」をさらにチェックしていきましょう。

具体的には、以下のようなケースであればよりお得になる可能性があります。

エコキュートを導入することでよりお得になるケース

・ 現在LP(プロパン)ガスを使用している

・ お風呂を利用する頻度が高い

 

詳しくは次の通りです。

 

3-1. 現在LP(プロパン)ガスを使用している

現在使用しているガスが「LP(プロパン)ガス」の場合、給湯システムをエコキュートに、ガスコンロをIHに変更して家全体をオール電化にすることで、高額なガス料金を大幅に削減することができます。

LPガスと都市ガスには以下のような違いがあり、LPガスの場合は「人口が少ない地域でも供給されている」というメリットがあります。

反対に「ガス料金は都市ガスの1.7~1.8倍ほど高い」というデメリットがあります。

 

【LPガスと都市ガスの違い】

LPガス

・全国どこでも供給しやすいが、供給に手間がかかる

・ガス代は都市ガスの1.7~1.8倍にもなる

都市ガス

・主に人口が密集している都市部で供給されている

・供給コストが安いためガス代がLPガスよりも大幅に安い

 

実際に先ほどのシミュレーションでも、以下のように都市ガスよりもLPガスの家庭のほうがお得になる金額は大きかったと思います。

 

もちろん都市ガスを利用しているご家庭でも、エコキュートを導入することでお得にはなります。

現在高額なLPガスを利用しているご家庭の方が、よりトータルの光熱費を大幅に削減できるといえるでしょう。

 

3-2. お風呂を利用する頻度が高い

「家族が多くお風呂に入る人数が多い」

「お風呂が好きで、朝も夜も入浴する」

というように、お風呂の利用頻度が高いご家庭の場合も、エコキュートを導入することでよりお得になります。

実際に、お風呂に入るときのお湯を作るのに必要な費用は、以下のように異なります。

 

用途

エコキュートの
電気代

都市ガス

プロパンガス

浴槽200Lにお湯をためる

約 40円

60~80円

100~200円

シャワーを10分使う

約 20円

40~50円

60~100円

 

例えば都市ガスの場合は、毎日浴槽にお湯をためて、家族全員でシャワーを30分使用する生活をしていると、それだけで1ヵ月あたり6,200円程度、年間なら74,000円ほどのガス代がかかっているという計算になります。

入浴のタイミングが家族の中でも異なっており、途中で追い炊きなどを利用する場合は、さらにその分ガスを使います。

湯船につからなくても、長時間シャワーを浴びる習慣があると意外とガス代はバカにならないものです。

しかしエコキュートを導入すると、夜間の安い時間帯に作っておいたお湯を使うため、以下の図のようにコストをガスの時の半分~5分の1程度にまで抑えることができます。

 

 

お風呂のために使っているガス代が高いご家庭ほど、エコキュートを導入することによる恩恵を感じやすいといえるでしょう。

 

4. 注意!エコキュートは導入しただけでは電気代が高くなることも

 

ここまで、エコキュートを導入することでコストダウンになる旨をお伝えしてきました。

実はエコキュートは「ただ導入しただけでは逆に高くついてしまう」ということもあります。

「エコキュートを導入したから安くなるだろう」と安心していたのに、後で明細を見て「逆に高くなっている?!」なんてことになったらびっくりしてしまいますよね。

「エコキュートを導入したのに電気代が高くなった」というときに考えられる最も有力な理由は、「割高な日中の時間帯にお湯を沸かしている」というものです。

前の章でもお伝えしたように、エコキュートは「電気代が安い深夜の時間帯にお湯を沸かしておくことで、電気代が節約できる」という仕組みになっています。

そのため、深夜ではなく日中に沸かす設定にしてしまうと、割高な電気代を使うことになるためその分「以前よりも光熱費が高くなってしまった」という事態に陥ることもあるのです。

 

基本的には「深夜の時間帯にしかお湯を沸かさない」というくらいの意識を持っておくのが良いでしょう。

エコキュートを導入するなら、独自の節約ポイントをきちんとおさえなければいけません。そうでなければ、思うような効果が得られないことがあるためです。

そこで次の5章では、エコキュート導入後に損することなくしっかり電気代を節約するための方法を解説します。

導入しただけで安心するのではなく、エコキュートによる節約効果を最大限に発揮できるようにしていきましょう。

 

5. 導入後にエコキュートの電気代を節約する方法6つ

 

エコキュート導入後には、賢く電気代を節約する運用を行っていくことが重要です。

これを知らないまま何となくエコキュートを使っていると「せっかく導入したのに光熱費があまり変わらない」「むしろ高くなってしまった」なんて事態を引き起こすこともあります。

この章では、導入後にエコキュートの電気代を節約する方法として、以下の内容をお伝えしていきます。

導入後にエコキュートの電気代を節約する方法

・ 電気料金の高い時間帯の沸き増しを減らす

・ エコキュートの節約モードを活用する

・ お風呂のお湯を温め直す際は節約効果の高い方法を選ぶ

・ 最適な電気料金プランを選ぶ

・ 生活スタイルを見直す

・ 蓄電池や太陽光発電を導入する

 

早速見ていきましょう。

 

5-1. 電気料金の高い時間帯の沸き増しを減らす

前の章でもお伝えしたように、最も基本的なポイントは「電気料金が高い日中に沸き増しを行わない」ということです。

もちろん「全く使ってはいけない」ということはありません。

ですが、深夜に沸かしたお湯が足りなくなって日中に沸かす頻度が増えてしまうと、その分割高な時間帯にたくさんの電気を使ってしまうことになります。

そのため、以下のような対策をとることで、日中にお湯を沸かす頻度を下げるようにしてみてください。

日中の沸き増しを減らすための対策

・ 日中に使用するお湯を充分まかなえる容量のエコキュートを選ぶ

・ お湯の量が減ると自動で沸き増しを行う設定になっている場合は解除しておく

・ 電気代が高くなる時間帯には自動沸き増しをしないよう設定しておく

 

5-1-1. 日中に使用するお湯を充分まかなえる容量のエコキュートを選ぶ

また、充分なタンク容量のエコキュートを選ぶことも大切です。

日中に500L以上のお湯を使うのに、エコキュートが400L分しかお湯を作れないのであれば、どうしても日中に沸き増しをすることになってしまいますよね。

自分の家庭で使用するお湯の量に見合ったタンク容量のエコキュートを選んで、導入するようにしましょう。

 

5-1-2. お湯の量が減ると自動で沸き増しを行う設定になっている場合は解除しておく

エコキュートによっては、タンク内のお湯が減ると自動で沸き増しをする機能がついていることもあります。

お湯切れを起こさないため便利な機能ではありますが、電気代が高い時間帯に勝手にお湯を沸かされると困るという場合は、その設定はオフにしておくのが良いでしょう。

 

5-1-3. 電気代が高くなる時間帯には自動沸き増しをしないよう設定しておく

「電力の高い時間帯をあらかじめ設定しておけばその時間帯にはお湯を沸かさないようにしてくれる」という優秀な機能を持ったエコキュートを導入するのもおすすめです。

自分の家の電気料金プランをチェックし、電気代が割安な時間帯にお湯を沸かすように設定しておきましょう。

 

5-2. エコキュートの節約モードを活用する

エコキュートには、種類によって様々な節約モードがついています。

自分の家の状態に合わせてうまく活用すると、より節約効果が高まるでしょう。

例えばパナソニックの製品についている「おまかせ節約」モードでは、日々のお湯の使用量の変化を学習し、効率よくお湯を沸かす機能がついているため、余分な電力を抑えることができます。

 

 

また、使用するお湯の量がタンク容量と比べて少なめの場合は、タンク内のお湯の温度を65~80℃程度の低めの温度にすることもできます。

これは、エコキュートは以下の図のようにタンク内のお湯に水を混ぜることで設定された温度(40℃程度)のお湯を出すという仕組みになっているためです。

 

 

使用するお湯の量が少なければ、タンク内のお湯の温度を無理に高くしなくても湯量が足りるため、使用量に合わせてお湯の温度を低くすることで、電気代の節約ができるのです。

ただしこういった自動の設定に頼っていると、突然の来客でお湯を大量に使用することになったり、季節が変わり急に入浴頻度が増したりするとお湯が足りなくなってしまうこともあるため、注意も必要です。

また、三菱電機のエコキュートの中には、今まで捨てられていた入浴後の残り湯の熱を捨てずに、熱だけをタンクに戻すことで、夜間のわき上げに必要なエネルギーを節約する機能がついたものもあります。

 

このように、エコキュートにはメーカーや種類によって様々な節約モードが搭載されているため、導入前にしっかり比較して選ぶようにしましょう。

 

5-3. お風呂のお湯を温め直す際は節約効果の高い方法を選ぶ

「お風呂のお湯が冷めたので温め直したい」というときは、「追い炊き」や「保温」ではなく「高温足し湯」を使うほうが省エネで、低コストになります。

どれもお湯を温めるという目的は同じですが、その仕組みは以下のように異なっているからです。

 

「追い炊き・保温」と「高温足し湯」の仕組みの違い

・ 追い炊きや保温の仕組み

 浴槽内のぬるくなったお湯をエコキュートの熱で温めるため、タンク内の熱量が減り、追加の沸き上げが必要になってしまうことがある

・高温足し湯の仕組み

 タンク内に入っている高温のお湯をそのまま足すため、余計な電力が必要ない

 

一度ぬるくなったお湯を温め直すほうが必要な熱が多くなるため、基本的には「高温足し湯」機能を優先して使うのがおすすめとなります。

同じ理由で、「前日の残り湯を沸かし直したい」というときは、残り湯を減らしてから「高温足し湯」をするのが良いでしょう。もしくは、残り湯は洗濯など別のことに使ってしまい、浴槽のお湯は新しくはり直すという方法でも構いません。

浴槽に大量の湯を残したまま沸かし直すと、水道代は節約できるかもしれませんが、逆に電気代がかかってしまうため、総合的に見ると高くついてしまうからです。

 

このように、同じ目的であっても電気代への影響が大きく異なるケースがあるため、より節約効果の高い方法を選ぶようにしていきましょう。

 

5-4. 最適な電気料金プランを選ぶ

電気料金プランが生活スタイルに合っていないと、割高な時間帯に電気をよく使うことになってしまうため、節約効果が薄れてしまいます。

 

そのため、自分の家の電気の使い方や主な活動時間帯に応じて、最適な料金プランを選ぶこともとても大切なことです。

例えば、東京電力エナジーパートナーの料金プランは、生活スタイルに応じて以下のようなパターンから選べるようになっています。

 

例えば、当初は「エコキュートを導入したから日中が高額でも深夜が安くなるプランでいいか」と考えていたとしても、その後

「子供が成長し、お風呂でお湯を大量に使うようになった」

「在宅勤務の日が増えた」

「自宅で日中に料理教室を開くようになった」

というように生活スタイルが大きく変化することもあると思います。

そうすると、エコキュートの日中の沸き増し頻度が高くなってしまい、それまでのプランでは電気代で損をする可能性も出てくるでしょう。

エコキュートを導入したからといって安心せず、その時々の家庭の電気使用状況を常に見直し、最適な電気料金プランを選ぶことが重要なのです。

電気料金比較サイト「セレクトラ」ではおすすめの電気料金プランを紹介していますので是非参考にしてください。

5-5. 生活スタイルを見直す

電気料金プランを生活スタイルに合わせるのではなく、生活スタイルのほうを見直すというやり方もあります。

例えば、以下のような方法はとり入れやすいのではないでしょうか。

生活スタイルの見直しの例

・ 追い炊きや高温足し湯を使用しなくていいように、家族全員で協力して連続でお風呂に入る

・ 飲料に使用するお湯は、夜間にお湯を沸かし保温ポットに入れておいて、日中に使うようにする

 

ストレスになるほど自分の生活を変える必要はありませんが、上記のような方法でエコキュートの日中の沸き上げを防止すれば、余計な電気代がかからなくなるでしょう。

その他、エコキュート以外の部分でも、 洗濯機、食洗機、乾燥機などはタイマー機能で夜間に動かすようにしたり、スマホやタブレットなど充電が必要な機器は夜間に充電したりするという方法もあります。

とにかく「電気料金の安い夜間のうちに電気を使う」というのが基本で効果的な節約方法となります。

無理のない範囲で生活スタイルを少し変化させることで、無駄な電気代を削減していきましょう。

 

5-6. 蓄電池や太陽光発電を導入する

最後におすすめする方法は、「蓄電池や太陽光発電を導入する」というものです。

蓄電池と太陽光発電とは、以下のような機能を持ったシステムです。

 

 

蓄電池とは

充電して電気を貯めて、必要な時に電気機器に電気を供給することができる設備

太陽光発電とは

太陽の光エネルギーを太陽電池によって直接電気に変換する発電方法

 

これらはエコキュートとの相性が非常に良いため、併用すると電気代がかなりお得になります。

その理由は以下の通りです。

エコキュート・蓄電池・太陽光発電を併用すると電気代がお得になる理由

・ 電気代の高い昼間に電力を購入することなく、太陽光発電によって生まれた電気を活用できる

・ 日中に太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めて、時間を気にせずエコキュートを使用できる

・ 太陽光発電で作った電気を使い切っても、電気代の安い夜間の電力を蓄電池に貯めて、日中の電気代を節約できる

エコキュートだけでなく別の設備も導入することで、より電気代を節約することができるようになります。

エコキュートと蓄電池の活用について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考になると思いますのでぜひ読んでみてください。

→ 「KW:エコキュート 蓄電池」の記事のタイトル

 

6. エコキュートをお得に導入したいなら補助金を活用しよう

ここまで、エコキュートを導入したことでメリットが大きくなる例や、より節約するために有効な方法などを詳しく解説してきました。

「早速エコキュートを導入して電気代を節約していきたい!」という気持ちになった人もいると思います。

しかし、そこですぐに購入に進んではいけません。導入するエコキュートの種類によっては、国からの補助金が得られるため、より安く導入できることもあるからです。

しかし補助金の制度にもいくつか種類があり、特定の条件を満たさなければ適用されないことがあります。

知らないまま適当な商品を購入したり、条件を満たさない内容で契約すると「受け取れたはずの補助金をもらうことができず損をしてしまった…」なんて事態を引き起こすことになるでしょう。

そんな残念な状況に陥らないよう、この章ではエコキュート導入時に使用できる補助金や助成金を紹介していきます。

具体的に、2023年8月時点では以下のような補助金を利用することができます。

 

【エコキュート導入で使える補助金・助成金の例】

補助金制度の種類

◯給湯省エネ事業

指定の省エネ基準をクリアしている機種であれば、導入するだけで5万円を受け取れる

◯こどもエコすまい支援事業

同時に住宅の省エネリフォームを行う場合に2.7万円を受け取れる

◯【東京都限定】熱と電気の有効利用促進事業

太陽光発電と併用する場合のみ最大22万円を受け取れる

※ どの制度でも、指定の基準をクリアしているエコキュートを選ぶ必要があります

早速詳しく見ていきましょう。

 

6-1. エコキュートを導入するだけで補助される「給湯省エネ事業」

申請のハードルが低く、多くの人が最も利用しやすいのが、高機能なエコキュートを導入するだけで5万円が補助される「給湯省エネ事業」です。

 

【給湯省エネ事業の詳細】

項目

詳細

条件

導入するだけで1台あたり5万円の補助金を受け取れる

対象機種

指定の省エネ基準をクリアしている機種が対象

手続き期間

2023年12月31日まで(その前に予算が使い切られていた場合は適用されない)

台数の制限

戸建てなら2台まで、マンションなどの共同住宅なら1台まで

 

他の制度の場合、一緒にリフォームや太陽光発電のシステムを導入しないとお金がもらえません。

ですが、この制度の場合は対応機種を導入するだけで条件をクリアできるため、最も利用しやすくおすすめの制度だといえます。

気になる対応機種については、住宅省エネ2023キャンペーン「対象製品の検索|のページで簡単に調べることができます。

該当ページへ飛ぶと、以下の図のように「絞り込み検索」と記載されている箇所の下部に、エコキュートを製造しているメーカーの名前が一覧でずらっと並んでいます。

 

引用:住宅省エネ2023キャンペーン「対象製品の検索|

 

その中から、気になるメーカー名をクリックすると、具体的な製品名や、補助金の対象になっているかどうか、などの情報が一覧で表示されます。

例えば「パナソニック株式会社」を選択すると以下のような検索結果が表示されます。

ここで、一番右側の「給湯省エネ」に「○」がついていれば、この「給湯省エネ事業」から補助金を受け取れる機種であるということがわかります。

 

引用:住宅省エネ2023キャンペーン「対象製品の検索|

 

申請手続自体は、エコキュート販売店やリフォーム業者などが代行してくれるので、自分たちで何か申請を行う必要はありません。

しかも補助金は代行事業者ではなく自分たちに直接交付されるので、余計な手間はかからないのに補助金は受け取れるという嬉しい制度となっています。

注意点としては、国の予算が決まっており、その中から補助金が使われていくことです。他の人たちがたくさん申し込んで予算がなくなると、補助金は受け取れなくなってしまいます。

また、どの業者でも良いわけではなく、事前にこの制度に登録している業者に依頼しなければ補助金の申請はできません。

「給湯省エネ事業者として登録されているか?」という点は必ず確認しておきましょう。

 

6-2. 一緒に省エネリフォームをする場合に使える!「こどもエコすまい支援事業」

同時に住宅の省エネリフォームを行う場合に使えるのが「こどもエコすまい支援事業」です。

 

【こどもエコすまい支援事業の詳細】

項目

詳細

条件

申請する補助額の合計が5万円以上であること(※エコキュートの補助額は2.7万円のため、他の工事も追加して5万円以上にする必要がある)

対象機種

指定の基準をクリアしている機種が対象

手続き期間

2023年11月30日まで(その前に予算が使い切られていた場合は適用されない)

台数の制限

なし(エコキュートの場合は何台設置しても補助額は増えない)

 

この制度では、指定のエコキュートの条件が「給湯省エネ事業」よりもゆるく、より多くのエコキュートが対象となっています。

しかしその分、エコキュートの導入だけでは条件を満たさないため、他のリフォーム工事も併用する必要があります。

さらに補助額も、「給湯省エネ事業」では1台当たり5万円だったのに対して、「こどもエコすまい支援事業」では1戸あたり2.7万円と安くなってしまいます。

そのため、

「どうしてもこのエコキュートがいいけど、給湯省エネ事業では対象外だから補助を受けられない」

「ちょうど蓄電池も設置する予定だった」

というような場合に、こちらの制度の利用を検討すると良いでしょう。

対象機種については、「給湯省エネ事業」と同じ、住宅省エネ2023キャンペーン「対象製品の検索|のページで調べることができます。

 

検索結果ページで、一番右から3つ目の「こどもエコ」に「○」がついていれば、この制度の対象機種であるということがわかります。

 

引用:住宅省エネ2023キャンペーン「対象製品の検索|

 

6-3. 【東京都限定】太陽光発電と併用する場合に使える「熱と電気の有効利用促進事業」

上で紹介した2つの制度は国が実施するものでしたが、この他に各自治体が独自の制度を設けている場合もあります。

ここではひとつの例として、東京都が実施している「熱と電気の有効利用促進事業」を紹介します。

この制度では、太陽光発電システムと一緒に使うためにエコキュートを導入すると助成金を受け取れるという仕組みになっています。

【熱と電気の有効利用促進事業の詳細】

項目

詳細

条件

要件を満たした太陽光発電システムを新しく設置する、もしくは設置済みの場合に、エコキュートを導入すると、機器費・工事費の1/3(上限22万円)までの助成金を受け取れる

対象機種

指定の基準をクリアしている機種が対象

手続き期間

2028年3月31日まで

台数の制限

なし

 

対象機種は、以下のように「熱と電気の有効利用促進事業」ページの「実施要綱等」の項目内にリンクされている「エコキュート対象機器一覧」から確認することができます。

 

出典:クール・ネット東京「熱と電気の有効利用促進事業」

 

「エコキュートだけを導入したい」という場合には利用できませんが、「太陽光発電と一緒に使うことでより省エネ効果を高めたい」とお考えの場合は、検討してみると良いでしょう。

どの制度を利用するのが最もお得か考えよう

「自分の場合はどの制度を利用するのが最もお得なのか?」を最初にきちんと考えることが重要です。

他の制度からお金を受け取る場合は、同じ工事に対して別の補助や助成を受けることはできないからです。

また、国や自治体が実施している補助金や助成金の制度は、半年ごと・1年ごとにその内容が更新されたり、新しい制度が生まれたりします。

エコキュートの導入をしようと思ったらまずは補助金・助成金の最新情報を調べることも重要です。

「自分だけでは調べきれないかも…」という場合は、エコキュートを取り扱っている販売店やリフォーム業者に相談してみてください。

今使える制度や、どれを活用するのが最もお得になるのかを教えてくれるでしょう。

 

7. エコキュートで電気代を1円でも安くするための重要ポイント2つ

 

エコキュートの導入をお得に実施するための補助金や助成金について詳しく解説してきました。

最後にこの章では、導入後も電気代をより節約するためのポイントとして、以下の2つをお伝えしたいと思います。

エコキュートで電気代を1円でも安くするための重要ポイント2つ

・ あなたに合う容量のエコキュートを選ぶ

・ あなたに合う電気料金プランを選ぶ

 

これを知らないまま何となくエコキュートや電力プランを選ぶと、「本来もっと節約できたはずの電気代を無駄に支払ってしまった!」なんていう事態を招いてしまうこともあるでしょう。

そんな状況に陥らないよう、電気代を確実に安くするためのポイントを学んでいきましょう。

 

7-1. あなたに合う容量のエコキュートを選ぶ

非常に大切なのが「自分に合った容量のエコキュートを選ぶ」という点です。

エコキュートと一言で言っても、各社から様々な容量・機能の商品が販売されているため、非常にたくさんの種類があります。

中でも特に重要なのが容量です。あまり電気を使用しないのにオーバースペックなエコキュートを導入すると、22万円も損をしてしまう場合もあります。

その具体例として、東京都の2人世帯のご家庭が、不要なほど大容量のエコキュートを選んだ場合と、ちょうどいいサイズのエコキュートを選んだ場合のシミュレーションを見ていきましょう。

パターン①大容量のエコキュートを選んだ場合

エコキュートのタンクは、大きければ大きいほどたくさんのお湯をキープできるため湯切れを起こす心配がありませんが、大きすぎると利用効率が悪くなってしまいます。

以下は、2人世帯でそこまでたくさんお湯を使わないのに、「タンク容量は大きいほうが安心!」といって570Lのエコキュートを選んだ場合のシミュレーションです。

 

※ 算出ツール:太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」 

ガスから570Lのエコキュートに変えることによる節約額は、上記の図のように、1ヵ月で1,627円であるということがわかりました。

パターン②ちょうどいいサイズのエコキュートを選んだ場合

次に、2人世帯にちょうどいいくらいのサイズである、370Lのタンクを選んだ場合のシミュレーションも見ていきましょう。

 

※ 算出ツール:太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」 

上記のように、1ヵ月あたりの節約額は1,811円となりますので、大容量タンクの場合よりも節約額が大きくなることがおわかり頂けると思います。

1ヵ月単位でみると小さな差に見えるかもしれませんが、エコキュートの寿命は10~15年です。

仮に10年間同じエコキュートを使用した場合、その2つのパターンでお得になる金額は電気代だけで2.2万円の差が生じます。

さらに、もともと大容量タンクのエコキュートのほうが本体価格も高い傾向がありますので、その分も考えると以下のように22万円以上も損してしまうことになるのです。

 

 

長期的に見て賢く節約するためには、自分にぴったりのエコキュートを選ぶことが非常に重要なのです。

 

7-2. あなたに合う電気料金プランを選ぶ

次に重要なのが、自分に合う電気料金プランを選ぶという点です。

電気料金には様々なプランがあり、さらに社会情勢を受けて価格改定がよく行われるため、「自分の生活スタイルの場合どのプランが最適なのか」をきちんと選ぶ必要があります。

例えば、東京都内・4人世帯のご家庭がエコキュートを導入する場合に、どの電気事業者のどの料金プランを選ぶのがお得なのか、をシミュレーションしたものが以下の図です。

 

※ 算出ツール:太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」 

上の図の例では、現在東京電力の料金プランを契約しており、その場合は年間30万円ほどの電気代がかかっています。

※あくまでも目安となりますので、実際に切り替え提案や切り替えをいただく際には、電力各社のHPなどで最新情報をご参照ください。

エコキュートを導入した上で別の電気事業者のプランに変更すると、年間の電気代を10万円近くも削減できるようになるということがわかります。

電力会社というと東京電力や関西電力などの大手のイメージが強く、何となく継続して契約している人もいるかもしれません。

ですが、2016年以降は「電力の小売全面自由化」により、大手電力会社以外の企業もサービス提供を行えるようになりました。

電気料金プランにも上記のように様々な選択肢があるため、自分に最も適したものを選ぶことが大幅な節約につながるのです。

エコキュートの導入にあたって電気代を賢く節約するには、自分の家庭の状況に合ったシミュレーションを行うことが不可欠であるということがおわかり頂けたことと思います。

しかし、自分でシミュレーションを行おうと思うと

「よく電気を使う時間帯はいつか?」

「エコキュートの種類はどれがいいか?」

「最もお得な電気料金プランはどれか?」

などの情報を地道に入手して整理しなければならないため、専門知識や十分な調査時間がなければ非常に難しいでしょう。

そんなときにおすすめなのが、「省エネ設備の導入によってどのくらい節約効果があるのか」を簡単にシミュレーションできるサービス「エネがえる」です。

「エネがえる」でシュミレーションすると、現在のガス・電気代、生活スタイル、家族構成などを手軽に設定することで「エコキュートの導入によっていくらお得になるのか」を迅速かつ正確に算出することができます。

一般的な目安ではなく「あなたの家庭の場合の具体的な金額」がわかるため、エコキュートの導入前には「エネがえる」でシミュレーションしてもらうのがおすすめです。

特に以下のような特長があるため、購入前に「より節約効果の大きいエコキュートの種類はどれか?」「最適な電気料金プランは何か?」を判断したい人には必ず役立つでしょう。

・ 全国の最新電気料金プランに対応している

・ エコキュートを「メーカー・機種・タンク容量」別に選んでシミュレーションできる

・ 生活スタイル(朝型か、夜型かなど)別に詳しい試算ができる

ただしこのサービスは個人がインターネットなどで利用するものではなく、メーカーや販売店が導入し、お客様ひとりひとりに対して個別シミュレーションを行うという仕組みになっています。

そのため、「エネがえるを使った高精度なシミュレーションを算出してもらいたい!」という場合は、「エネがえる」を導入している事業者に相談してみてください。

「エネがえる」を導入している企業の一例は以下の通りです。

 

8. まとめ

この記事では、エコキュートの電気代について知りたい人に向けて以下の内容を解説してきました。

最初にお伝えしたエコキュートの電気代の目安は以下の通りでした。

1ヵ月あたり

年間

1,500~5,000円 前後

20,000~60,000円 前後

 

次に、ガスからエコキュートに切り替えると、光熱費(ガス代+電気代)は以下のように年間で5~6万円前後安くなるということもお伝えしました。

ガスからエコキュートに切り替えた場合の光熱費

・ 都市ガスから切り替えた場合:「1ヵ月あたり3,926円・年間なら47,112円」削減される

・ LP(プロパン)ガスから切り替えた場合:「1ヵ月あたり 4,586円・年間 55,032円」削減される

※ 居住エリア:東京都(府中市)・4人家族の場合

さらに、エコキュートを導入することでよりお得になるケースとして以下の2つを紹介しました。

エコキュートを導入することでよりお得になるケース

・ 現在LP(プロパン)ガスを使用している

・ お風呂を利用する頻度が高い

 

そして以下のように「導入後にエコキュートの電気代を節約する方法」もお伝えしました。

導入後にエコキュートの電気代を節約する方法

・ 電気料金の高い時間帯の沸き増しを減らす

・ エコキュートの節約モードを活用する

・ お風呂のお湯を温め直す際は節約効果の高い方法を選ぶ

・ 最適な電気料金プランを選ぶ

・ 生活スタイルを見直す

・ 蓄電池や太陽光発電を導入する

 

また、エコキュートをお得に導入するための補助金や、導入後に電気代をより安くするためのポイントとして最適な「エコキュートの種類」と「電気料金プラン」を選ぶことが重要であることも解説しました。

そして、きちんと判断するために必要となる高精度なシミュレーションに役立つサービスとして太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」を紹介しました。

最後までお読みいただいたことで、エコキュートの電気代の目安がわかり、自分に合った種類のエコキュートや電気料金プランを選ぶことで賢く電気代を節約できるということがおわかりいただけたと思います。

 

早速エネがえる導入店で自分に合ったシミュレーションをしてもらい、電気料金を最適化していきましょう!

 

執筆者・相談先(太陽光・蓄電池シミュレーションエキスパート)

国際航業株式会社 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

執筆者:樋口 悟

執筆者の略歴:国際航業株式会社エネルギー部デジタルエネルギーグループ。エネルギー診断クラウドサービス「エネがえる」担当。1996年東京学芸大学教育学部人間科学課程スポーツコーチ学科卒業。1997年上場大手コールセンター会社に入社、2000年大手上場小売企業グループのインターネット関連会社で最年少役員に就任。2011年に独立起業。大企業向けにSNSマーケティングやアンバサダーマーケティングを提供するAsian Linked Marketingを設立。30以上の大手上場企業のプロジェクトを担当。5年で挫折。2016年国際航業株式会社新規事業開発部に入社しエネルギー領域の事業開発、エネがえる事業開発を担当。

太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションの国内唯一のエキスパートとして、大手電力・ガス会社、有名太陽光・蓄電池メーカー、全国販売施工店・工務店など約700社以上と、最近ではエネルギー政策立案サイド(国・官公庁・地方自治体)で太陽光・蓄電池推進政策をしている方々へもエネがえるを活用した太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションやアドバイスを提供している。

執筆者のSNS:
・Twitter:@satoruhiguchi
・LinkedInプロフィール:https://www.linkedin.com/in/satoruhiguchi/
・Sansan名刺交換:https://ap.sansan.com/v/vc/bu56hqnjvw5upna463tcfvkxka/

 

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著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。お仕事・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

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