蓄電池購入者1,090人アンケート調査結果 – 太陽光 蓄電池 経済効果シミュレーションで約6割の顧客が販売店への信頼度アップ・約5割は蓄電池購入意欲アップ –

著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。お仕事・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

目次

2022年7月 住宅用太陽光・蓄電池消費者調査 報告書
~1,090人の住宅用蓄電池購入者・購入検討者・非購入者へのアンケート結果~

蓄電池経済効果シミュレーションの提示で、約6割以上のお客様が販売店への信頼度アップ・約5割以上のお客様が蓄電池購入意欲アップ


■蓄電池消費者調査 結果サマリー

・住宅用蓄電池の情報収集経路や購入チャネルは?蓄電池を買う理由・蓄電池を買わない理由は?

 

【サマリー】スライド8.PNG

・蓄電池の購入チャネルは20-40代、50-60代共に「ハウスメーカー」がトップ。

 

・蓄電池購入意向のきっかけは20-40代、50-60代、購入者/購入検討者においていずれも「光熱費を削減しようと思ったため」「災害対策をしようと思ったため」が6割前後で高め。

 

・蓄電池購入の決め手は20-40代、50-60代共に「経済効果が高いこと」「本体価格が適切であること」の順で高い。

 

・20-40代と50-60代でどう蓄電池の購入意識や蓄電池の購買行動が違うか?

 

【サマリー】スライド9.PNG

【サマリー】スライド10.PNG

・蓄電池購入フロー(情報収集・比較先行・購入決定の流れ)の設問では、年代を問わず、「自身で情報収集し比較検討をした上で蓄電池を購入した」が4割超と最多となった。

 

・特に20~40代購入検討者は「自身で情報収集し比較検討をした上で蓄電池を購入した」が5割近い48.1%となり、50~60代よりも「主体的に情報収集をして比較先行して販売担当者に委ねることなく自ら購入決定している」といえる。

 

・現在、需要が伸びている「太陽光・蓄電池セット購入」の主要層となる20~40代の層においては、「営業担当によるプッシュ営業」よりも「より顧客視点、購入支援の視点に立って、購入決定基準となっている、経済効果等のエビデンスの提示や、商品毎の全負荷・特定負荷などの違いによる停電回避効果」など客観的な比較基準を提示すると、主体的な購買決定を支援することにつながるため結果として信頼され成約につながるのではないかと想定される。

 

・また逆に、販売担当者の関与という視点で見ると、「情報収集をしつつ販売担当者の後押しで購入した+販売担当者に勧められてそのまま購入した」を合計すると48.2%と5割近い比率となる。販売担当者に勧められてそのまま買うという受動的な購入は2割超と一件少ないが、「まずは自分で探してみるが、最終の購入前には営業担当に最後の後押しをしてほしい、アフターフォローや保証を含めて安心感を提示してほしい」という購入者は多いと言えるだろう。この「最後のひと押し、後押し」という点でも、「単なる押しの強い営業トーク」ではなく、「経済効果の客観的なシミュレーション提示」を含めたアプローチが有効になるだろう。

 

・さらに、「自身で情報収集し比較検討をした上で購入した」の主体的な層に向けては、購入前の情報収集の段階から、従来のカタログや提案資料はもちろん、今後ますます、WebサイトやYoutube動画等を活かした、購入者視点での客観的な商品比較や、利用シーン、生活シーンに合わせた経済効果シミュレーションの提示など、主体的な購買決定を支援する「コンテンツ」の強化がスムーズな購入に結びつくと推測される。

・蓄電池経済効果シミュレーションの提示は、蓄電池購入にどう影響するのか??

 

【サマリー】スライド11.PNG

・太陽光・蓄電池の販売施工店は、蓄電池経済効果シミュレーションを提示すると、顧客はその販売店から蓄電池を購入したいと思う傾向が高いことがわかった。

 

・特に、20~40代では、TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計)が6割を超えており、50~60代の5割弱と比べても割合が高い。これは、今後、太陽光・蓄電池の創蓄セット導入をする

大きなポテンシャル層となる20-40代に対して、特に経済効果シミュレーションの効果は高いと推測される。

 

・また、もちろん50~60代の卒FIT層と重なるシニア層でもTOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計)が5割を超えているため、年代を問わず「蓄電池経済効果シミュレーションが蓄電池の成約」に対して好影響を及ぼすと言える。

 

その他、各設問に対する調査結果は以下をご参照ください。

 

■蓄電池消費者調査 目次

 

Ⅰ.調査概要

 

Ⅱ.サマリー

 

Ⅲ.調査結果の詳細

?1-1.蓄電池購入者、蓄電池購入検討者の購入体験の把握

?1-2.蓄電池営業活動の実態

?1-3.蓄電池の購入後の評価

 

?2.「蓄電池経済効果シミュレーション」の効果

 

Appendix?

 

本調査は「ISO20252、市場・世論・社会調査ー用語とサービス要求事項」を順守して実施したものです。

 

調査レポート全ページをご覧いただけます。【住宅用蓄電池の販売・提案・マーケティングに携わる方におすすめ】住宅用蓄電池購入者・見込み客1,090人。蓄電池をどこで買う?なぜ買うか?なぜ買わないか?情報収集の手段は?経済効果診断は有効か?全58Pの住宅用蓄電池購入者調査結果レポート全ページ公開

URL:https://bit.ly/reserch-enegaeru

 

Ⅰ.蓄電池消費者調査 調査概要

 

■調査の背景と目的

 

●調査背景

 

?本調査を実施した当社(国際航業株式会社)が提供するエネがえるは、太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターをB2B SaaSやAPIサービスとして蓄電池メーカー、販売施工店など700社以上に提供している。

 

?しかしながら、過去に直接的なエンドユーザー(特に一般家庭・住宅)への蓄電池購入意識や経済効果シミュレーションの影響を定量的に調査したことはなかった。

 

?特に、住宅用蓄電池購入者や住宅用蓄電池購入予定者(見込み客)に対して、エネがえるが提供するような太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションが販売会社の信頼度や、

蓄電池購入意欲にどう影響するか?の数値的な評価は従来調べたことがなかった。

 

●調査目的

 

下記の情報を収集することを、本調査の目的とする。

 

1.実際の消費者(蓄電池購入意向層、蓄電池購入層)、蓄電池検討者に対して、蓄電池の購入体験(購入の決め手や、提案された営業、営業手法、提案資料の信頼度、経済効果のシミュレーションはあったか?なかったか?)などの把握

 

2.蓄電池を購入する際には太陽光蓄電池 経済効果シミュレーションがある方が購入しやすい、あるいは販売会社を信頼しやすいという仮説を検証する

 

■調査フレーム

 

・スクリーニングで条件の判別とかねて、購入検討・意向の把握を実施

・本調査では各ターゲットの課題に沿った設問を聴取する

 

●スクリーニング

 

・購入経験、購入検討有無、購入意向有無
→購入経験者/検討者/非購入者

・購入経験者/検討者/非購入者のプロファイル

 

●①蓄電池購入者(蓄電池を買った人)

 

・購入決定プロセスの把握:検討~情報収集~購入

・購入後の評価

・他社推奨意向

 

●②蓄電池購入検討者(蓄電池を買おうと検討してる人)

 

・購入検討要因:きっかけ、タッチポイントなど

 

●③蓄電池非購入者(蓄電池を検討後に買わなかった人)

 

・非購入要因:購入検討したが購入に至らなかった理由

■調査設計

 

・調査方法:インターネット調査(1本化調査)

 

・調査地域:全国

 

・対象者条件:以下のスクリーニングの通り

 

●スクリーニング??

 

20-69歳 男女

職業、未既婚等、不問

近況パネルより「太陽光パネル・太陽光発電システム購入者/購入予定者」(購入時期は、1年以内)

 

 ※「マスコミ・広告・市場調査」の業種は除外

 

●本調査

 

蓄電池を購入したことがある20-69歳男女

蓄電池を購入検討中の20-69歳男女

蓄電池を購入検討したが、購入しなかった20-69歳男女

 

・抽出方法:大手調査会社ネットモニターより適格者を抽出(登録属性から条件適格者をサンプリング)

 

・サンプルサイズ

スクリーニング:3,000s回収

本調査:1,090s回収

 

購入者TOTAL489s(20-40代283s+50-60代206s)

購入検討者TOTAL 413s(20-40代251s+50-60代162s)

非購入者TOTAL 188s(20-40代109s+50-60代79s)

 

・実査期間:2022年7月8日(金)~2022年7月12日(火)

 

・調査ボリューム:スクリーニング:2問以内 本調査:17問 

 

・提示物:あり(※一部の設問でエネがえる経済効果シミュレーション診断レポートを提示して回答をもらった)

?蓄電池消費者調査? Ⅱ.調査結果まとめ

 

●1-1.住宅用蓄電池購入者、蓄電池購入検討者の購入体験の把握

 

・蓄電池の購入チャネルは20-40代、50-60代共に「ハウスメーカー」がトップ。

 

・蓄電池購入意向のきっかけは20-40代、50-60代、購入者/購入検討者においていずれも「光熱費を削減しようと思ったため」「災害対策をしようと思ったため」が6割前後で高め。

 

・蓄電池購入の決め手は20-40代、50-60代共に「経済効果が高いこと」「本体価格が適切であること」の順で高い。

 

<蓄電池購入チャネル【ベース:蓄電池購入者】(Q1)>

 

・蓄電池購入チャネルは、20-40代で「ハウスメーカー」55.8%、「訪問販売」25.8%、「家電量販店」24.4%、「ネット通販」24.4%の順で高い。
一方、50-60代では「ハウスメーカー」46.1%、「蓄電池販売店」17.0%、「蓄電池特化の施工会社」16.0%の順で高く、年代での購入チャネルの違いが確認できる。

 

<蓄電池購入意向のきっかけ【ベース:蓄電池購入者or購入検討者】(Q3)>

 

・蓄電池購入意向のきっかけとしては、20-40代、50-60代、購入者/購入検討者においていずれも「光熱費を削減しようと思ったため」「災害対策をしようと思ったため」が6割前後で高い。

 

・20-40代購入者においては、相対的に「太陽光発電を購入した/するため」43.5%、「補助金が利用できるため」29.7%、「施工会社から話を聞いたため」24.4%、「売電しようと思ったため」21.2%、「訪問販売が来たため」18.4%といった項目が高く、 20-40代購入検討者においては、相対的に「なんとなく興味があったため」26.7%が高いのも特徴的。

 

<蓄電池購入時情報源【ベース:蓄電池購入者or購入検討者】(Q4)>

 

・蓄電池購入時の情報源は、20-40代、50-60代購入者において「住宅メーカーの営業担当者の話」「住宅メーカーの提案資料・パンフレット」「訪問販売者の提案資料・パンフレット」の順で高い。

 

・一方、20-40代購入検討者においては、「店頭」 「住宅メーカーの営業担当者の話」「店頭の資料・パンフレット」の順で高く、50-60代購入検討者においては「店頭の資料・パンフレット」「店頭」 「住宅メーカーの提案資料・パンフレット」の順で高い。

 

<蓄電池購入フロー【ベース:蓄電池購入者】(Q5)>

 

・蓄電池購入フローは、20-40代購入者において「自身で情報収集し比較検討をした上で購入した」48.1%、「自身で情報収集しつつ販売担当者の後押しで購入した」23.0%、「販売担当者に勧められてそのまま購入した」21.6%の順で高い。

 

・ 50-60代購入者は「自身で情報収集し比較検討をした上で購入した」40.3%、「販売担当者に勧められてそのまま購入した」27.2%、「自身で情報収集しつつ販売担当者の後押しで購入した」26.2%の順で高い。

 

<蓄電池購入の決め手【ベース:蓄電池購入者】 (Q6)>

 

・蓄電池購入の決め手は20-40代、50-60代共に「経済効果が高いこと」「本体価格が適切であること」の順で高い。

 

●1-2.住宅用蓄電池の営業活動の実態

 

・蓄電池購入者が受けた営業活動として、20-40代、50-60代共に「訪問販売」「住宅購入時のハウスメーカーからの紹介」が3~4割で高め。

 

・営業担当から受けた説明として、「経済効果シミュレーション」は20-40代で5割強、50-60代で4割強と「蓄電池の説明」「見積金額」といった主要な項目と比較するとやや劣る印象。

 

・実際に営業担当から提示された蓄電池に関する提示資料の信頼度は、20-40代、50-60代共に「信頼できた」計で8割弱(TOP2) 。

 

・営業担当から経済効果シミュレーションがあったかどうかについては、20-40代購入者で8割弱、50-60代購入者で7割弱と若い年代の方が経済効果シミュレーションを受けている。

 

< 受けた営業活動(MA)【ベース:蓄電池購入者】(Q7)>

 

・20-40代購入者では「訪問販売」42.4%、「住宅購入時のハウスメーカーからの紹介」31.4%、「店舗での営業」28.3%の順で高い。

 

・50-60代購入者では「住宅購入時のハウスメーカーからの紹介」31.6%、「訪問販売」 31.6%、「電話営業」20.9%の順で高い。

 

< 営業担当から受けた説明(MA)【ベース:蓄電池購入者】 (Q8)>

 

・20-40代購入者では「蓄電池の説明」70.7%、「見積金額」61.8%、「経済効果シミュレーション」54.1%の順で高い。

 

・50-60代購入者では「蓄電池の説明」72.3%、「見積金額」61.7%、「アフターサービスやメンテナンス」45.6%、「経済効果シミュレーション」44.7%の順で高く、「蓄電池の説明」「見積金額」といった主要な項目と比較すると「経済効果シミュレーション」はやや劣る印象。

 

< 提示資料信頼度TOP2(MA)【ベース:蓄電池購入者かつ営業担当とコンタクトあり】(Q9)>

 

・蓄電池の営業(販売)担当から提示された資料の信頼度は、20-40代購入者で「信頼できる」76.6%(TOP2)、 50-60代購入者で「信頼できる」78.2%(TOP2) と信頼度はある程度高め。

 

<経済効果シミュレーション有無【ベース:蓄電池購入者かつ営業担当とコンタクトあり】 (Q10)>

 

・蓄電池の営業(販売)担当から経済効果のシミュレーションが「あった」と回答したのは20-40代購入者で77.7%、50-60代で66.1%と若い世代の方が経済効果シミュレーションを受けている。

 

●1-3.住宅用蓄電池の購入後の評価

 

・蓄電池購入時重視点は年代や購入者/購入意向者によってバラつきがあり、20-40代の購入検討者においては、相対的に「アフターフォロー」「口コミ」「資料の納得感」が重視される傾向にあり、50-60代の購入検討者においては、相対的に「価格の適正感」「蓄電池寿命」「蓄電容量」「サイズ感」が重視される傾向がある。

 

・蓄電池購入後満足点としては、20-40代、50-60代共に「経済効果が高いこと」がトップ。20-40代においては、「最大出力が高いこと」がTOTALと比較し高め。

 

・蓄電池推奨意向として、NPSスコアは20-40代で-13.0pt、50-60代で-26.2ptと若い世代の方が推奨意向が高い。

 

・蓄電池非購入理由は20-40代、50-60代共に「初期費用が高いから」がダントツ。

 

<蓄電池購入時重視点(MA)【ベース:蓄電池購入者or購入検討者】 (Q12)>

 

・20-40代購入者、50-60代購入者共に「本体価格が適切であること」「経済効果が高いこと」「メーカーの信頼度が高いこと」の順で高い。

 

・一方、20-40代購入検討者では「本体価格が適切であること」 「設置価格が適切であること」「経済効果が高いこと」の順で高く、50-60代購入検討者では「本体価格が適切であること」「蓄電池寿命が長いこと」 「設置価格が適切であること」の順で高い。

 

< 蓄電池購入後満足点(MA)【ベース:蓄電池購入者】 (Q13)>

 

・20-40代購入者では、 「経済効果が高いこと」36.4%、「蓄電容量が大きいこと」26.1%、「メーカーの信頼度が高いこと」25.1%の順で高い。

 

・50-60代購入者では「経済効果が高いこと」32.5%、「本体価格が適切であること」24.3%、 「メーカーの信頼度が高いこと」20.9%の順で高い。

 

< 蓄電池購入後不満足点(MA)【ベース:蓄電池購入者】 (Q14)>

 

・割合は少ないものの20-40代購入者では、「本体価格が高額であること」15.5%、「蓄電容量が小さいこと」14.1%、「設置価格が高額であること」11.7%の順で高い。


・50-60代購入者においても「本体価格が高額であること」16.0%、 「蓄電容量が小さいこと」11.2%、 「設置価格が高額であること」7.8%の順で高い。

 

<蓄電池推奨意向(MA)【ベース:蓄電池購入者】(Q15)>

 

・蓄電池推奨意向として、NPSスコアは20-40代で-13.0pt、50-60代で-26.2ptと若い世代の方が推奨意向が高い。

 

<蓄電池非購入理由 最もあてはまるもの一つ【ベース:蓄電池非購入者】 (Q16_2)>

 

・蓄電池非購入者(蓄電池購入を検討したが、結局購入に至らなかった非購入者)において、20-40代では「初期費用が高いから」44.0%、「費用対効果が見込めなかったため」25.7%の順で高い。

 

・50-60代においても「初期費用が高いから」40.5%、「費用対効果が見込めなかったため」15.2%の順で高い。

 

●2.住宅用蓄電池の「経済効果シミュレーション」の効果

 

・蓄電池購入につながりそうなポイントとして、「経済効果シミュレーションがあるか」は20-40代で6割弱、50-60代で7割弱でそれぞれトップ項目となっている。

 

・販売会社への信頼度につながりそうなポイントとしても、「経済効果シミュレーションがあるか」は20-40代で5割弱、50-60代6割弱でそれぞれトップとシミュレーションの重要性が確認できる。

 

・経済効果シミュレーションの資料提示後、「販売会社への信頼度が上がる」に対して、「あてはまる」と回答したのは20-40代で7割強(TOP2) 、50-60代で7割弱(TOP2) 。

 

・「購入先候補として、この販売会社が候補になりそう」に対して、「あてはまる」と回答したのは20-40代で7割弱(TOP2) 、50-60代で6割弱(TOP2) 。

 

・「この販売会社で蓄電池を購入したいと思う」に対して、「あてはまる」と回答したのは20-40代で6割強(TOP2) 、50-60代で5割強(TOP2)といずれも今後ターゲットになりうる20-40代での効果が高く、今後のシミュレーターへの期待も高まる。

 

<蓄電池購入につながりそうなポイント/販売会社への信頼度につながりそうなポイント(3LA)【ベース:蓄電池購入検討者】(Q11)>

 

・蓄電池購入につながりそうなポイントとして、20-40代購入検討者では「経済効果シミュレーションがあるか」59.4%、「販売会社・製品の口コミ」43.0%、「販売会社の知名度」41.8%の順で高く、 50-60代購入検討者では「経済効果シミュレーションがあるか」68.5%、「資料・パンフレットのわかりやすさ」38.3%、「販売会社・製品の口コミ」32.1%の順で高い。

 

・販売会社への信頼度につながりそうなポイントとして、20-40代購入検討者では「経済効果シミュレーションがあるか」47.8%、 「販売会社の知名度」43.0% 「販売会社・製品の口コミ」40.6%、の順で高く、 50-60代購入検討者では「経済効果シミュレーションがあるか」59.9%、「販売会社・製品の口コミ」36.4%、「販売会社の知名度」35.8%の順で高い。

 

< 経済効果シミュレーションの効果TOP2(MA)【ベース:蓄電池購入検討者】(Q17)>

 

・経済効果レポートのキャプチャ画像提示後、“販売会社への信頼度が上がる”に対して「あてはまる」と回答したのは20-40代購入検討者で73.7% (TOP2) 、 50-60代購入検討者で66.0% (TOP2) 。

 

・“購入先候補として、この販売会社が候補になりそう”に対して「あてはまる」と回答したのは20-40代購入検討者で68.1% (TOP2) 、 50-60代購入検討者で55.6% (TOP2) 。

 

・“この販売会社で蓄電池を購入したいと思う”に対して「あてはまる」と回答したのは20-40代購入検討者で62.1% (TOP2) 、 50-60代購入検討者で52.5% (TOP2) 。

 

?蓄電池消費者調査? Ⅲ. 調査結果の詳細
 1-1.住宅用蓄電池購入者、蓄電池購入検討者の購入体験の把握

●Q1 蓄電池購入チャネル(MA)【ベース:蓄電池購入者】:検討した購入先

 

・Q1. 前の調査で蓄電池を購入したことがあるとお答えした方にお伺いします。あてはまるものをすべてお答えください。

 

・TOTAL購入者:1位ハウスメーカー(51.7%)、2位訪問販売(21.5%)、3位蓄電池販売店(20.4%) ※その他、家電量販店が20.0%、ネット販売も19.8%と蓄電池販売店と同程度の比率

 

・20~40代購入者:1位ハウスメーカー(55.8%)、2位訪問販売(25.8%)、3位家電量販店とネット販売が同率(24.4%)?

 

・50~60代購入者:1位ハウスメーカー(46.1%)、2位蓄電池販売店(17%)、3位蓄電池特化の施工会社(16%)?

 

<考察>

 

・全体の約5割の方はハウスメーカーから蓄電池を購入検討している。新築住宅購入時にあわせて太陽光や蓄電池のセット導入を検討している。

 

・販売サイドの視点から見ると、特に有力なシェア上位の太陽光・蓄電池販売会社(訪販含む)では、「顧客基盤を持つが太陽光・蓄電池販売が苦手」というハウスメーカーやビルダーとのアライアンスや提携モデルにより、裏側でハウスメーカー、ビルダーの蓄電池販売ノウハウ提供や販売代行を担っているケースも増えている。そのため、ハウスメーカーと答えた約5割のうちの一定の割合は裏側は提携アライアンスによるパートナーの積極営業である可能性も高い。

 

・20-40代の約2割は訪問販売、家電量販店、ネット通販でそれぞれ蓄電池購入検討している。最近は蓄電池のネット販売モデル(格安販売)も増えているためネット検索経由で検討するケースも多い。

 

・20-40代ではSNSやWEB検索が得意な方も多いため、ハウスメーカーや訪問販売経由で、高額商材となる蓄電池提案があった際に、「相見積もり」や「価格妥当性調査」として高い確率でネット検索での調査・比較の購買行動がされていると推測できる。

 

・今後の蓄電池拡販施策として、特に20-40代が主要層となる「太陽光・蓄電池セット提案」においては、従来のオフラインチャネルとセットでWeb直販モデルの検討も有効な施策となるといえる。

 

●Q1 蓄電池購入チャネル(MA)【ベース:蓄電池購入者】:実際に購入した購入先

 

・Q1. 前の調査で蓄電池を購入したことがあるとお答えした方にお伺いします。あてはまるものをすべてお答えください。

 

・TOTAL購入者:1位ハウスメーカー(45.6%)、2位訪問販売(16.8%)、3位家電量販店(14.5%)

 

・20~40代購入者:1位ハウスメーカー(47.7%)、2位訪問販売(19.4%)、3位家電量販店(19.1%)

 

・50~60代購入者:1位ハウスメーカー(42.7%)、2位訪問販売(13.1%)、3位蓄電池特化の施工会社(12.1%)

?

 

<考察>

 

・現状ではハウスメーカーと訪問販売が2大蓄電池購入チャネルとなっている。その他、家電量販店や蓄電池特化の施工会社は地域にもよるが例えばエディオンのような以前から太陽光販売に特化した部門を持つ家電量販店や、誠実で地域で信頼されている施工会社などからの購入と推測される。

 

・20-40代では、蓄電池購入検討においてはネット通販が24.4%と高いスコアであったが、実際の購入となると14.1%まで落ちている。これはネットで情報収集したあとに、購入後のアフターサポートなどを求めて、訪問販売や家電量販店で比較検討しているのではないか。

 

●Q2 蓄電池購入検討チャネル(MA)【ベース:蓄電池購入検討者】

 

・Q2. 前の調査で蓄電池購入を検討しているとお答えした方にお伺いします。検討している購入先をすべてお答えください。

 

・TOTAL購入検討者:1位ハウスメーカー(52.8%)、2位家電量販店(42.1%)、3位蓄電池販売店(27.6%)

 

・20~40代購入検討者:1位ハウスメーカー(55.8%)、2位家電量販店(43.4%)、3位蓄電池販売店(27.1%)

 

・50~60代購入検討者:1位ハウスメーカー(48.1%)、2位家電量販店(40.1%)、3位蓄電池専門の施工会社(30.9%)

 

<考察>

 

・本設問は、蓄電池購入前の「購入検討者」への質問となる。実際の蓄電池購入者では訪問販売から購入した方が16.8%と多いが、検討段階で訪問販売と答えた方は当然ではあるが9.9%と少ない。

 

・購入検討段階では、ハウスメーカー、家電量販店、蓄電池販売店、50-60代シニアは蓄電池専門の施工会社での検討が大多数を占めている。

 

・同様に、年代問わずにネット通販で検討されている方も23.7%と高い。検討段階では、4人に1人程度の方がネット検索して蓄電池購入を検討している。

●Q3 蓄電池購入意向きっかけ(MA)【ベース:蓄電池購入者or購入検討者】

 

・Q3. 蓄電池を購入しようと思ったきっかけは何ですか。あてはまるものをすべてお答えください。

 

・TOTAL購入検討者:1位光熱費削減(65.0%)、2位災害対策(61.8%)、3位環境配慮(35.1%)

 

・20~40代購入者:1位光熱費削減(63.6%)、2位災害対策(61.8%)、3位太陽光発電を購入した/するため(43.5%)

 

・20~40代購入検討者:1位光熱費削減(63.3%)、2位災害対策(55.4%)、3位環境配慮(38.2%)

 

・50~60代購入者:1位光熱費削減(65.5%)、2位災害対策(66.5%)、3位環境配慮(35.0%)

 

・50~60代購入検討者:1位光熱費削減(69.1%)、2位災害対策(65.4%)、3位環境配慮、太陽光発電を購入した/するため(同率32.1%)

 

<考察>

 

・蓄電池の主要3大ニーズとなる「光熱費削減(電気代削減・経済価値)」「災害対策(停電回避価値)」「環境配慮(CO2排出量削減・環境価値)」がTOP3。

 

・20~40代の購入検討者では4割弱が環境配慮よりも太陽光発電を購入した/するためと回答。年代を踏まえると、太陽光パネルと蓄電システムのセット導入ニーズと想定される。

 

・同様に50~60代購入検討者でも3割弱が環境配慮と同率で太陽光発電を購入した/購入するためと回答。

 

・全体を通じて、その他に目立った回答としては、補助金が利用できるため、太陽光発電のFIT(固定買取価格)期間が終了するため、なんとなく興味があったためなどが2割弱の回答。

 

・特に、20~40代の購入検討者では、なんとなく興味があったためという回答が26.7%と相対的に高く、この層に対するアプローチに工夫の余地は高い。

 

●Q4 蓄電池購入時情報源(MA)【ベース:蓄電池購入者or購入検討者】

 

・Q4. 蓄電池を購入する際に参考にした情報源について、あてはまるものをすべてお答えください。

 

・TOTAL購入検討者:1位住宅メーカーの営業担当の話(33.4%)、2位住宅メーカーの提案資料・パンフレット(26.8%)、3位店頭(21.6%)、4位店頭の資料・パンフレット(21.1%)、5位訪問販売者の提案資料・パンフレット(19.2%)。次いで、店頭スタッフの話(17.3%)、各社公式ホームページ(16.4%)、訪問販売者の話(16.2%)、電力会社のホームページ(13.3%)、友人・知人の話(13.0%)、家族の話(11.3%)など。デジタル関連では、Youtube(11.1%)と最も高く、Twitter(8.8%)、ニュースサイト(8.0%)、Facebook(7.3%)、instagram(7.0%)、まとめサイト(7.0%)、ブログ(4.1%)、Tiktok(3.9%)の順となった。

 

・20~40代購入者:1位住宅メーカーの営業担当の話(37.1%)、2位住宅メーカーの提案資料・パンフレット(27.2%)、3位訪問販売者の話(21.2%)

 

・20~40代購入検討者:1位店頭(30.3%)、2位住宅メーカーの営業担当の話(28.3%)、3位店頭の資料・パンフレット(27.5%)

 

・50~60代購入者:1位住宅メーカーの営業担当の話(41.7%)、2位住宅メーカーの提案資料・パンフレット(30.6%)、3位訪問販売者の提案資料・パンフレット(21.8%)

 

・50~60代購入検討者:1位店頭の資料・パンフレット(28.4%)、2位店頭(25.3%)、3

位住宅メーカーの提案資料・パンフレット(24.7%)

 

<考察>

 

・全体を通じて、TOP3は、住宅メーカー経由(営業担当+提案資料・パンフレット)が約6割、店頭経由(店頭+資料・パンフレット)が約4割、訪販経由(訪販の話+提案資料・パンフレット)が約2.5割程度の情報源となっており、この3つが鉄板の情報源となっている。

 

・推測だが、店頭での情報入手には、有力な全国各地の訪問販売事業者が実施する催事・イベント(大手ショッピングモールやホームセンターと提携した催事)も含まれているだろう。有力な上位の訪問販売事業者は、大手ハウスメーカーや中堅ビルダーとの提携・アライアンスにより太陽光・蓄電池等の再エネ商材の営業代行も積極展開しているため、住宅メーカー経由の一部は訪問販売事業者であろう。

 

・これを踏まえると、一見、訪問販売事業者経由が情報源になっている比率は低いと思われがちであるが、実際にはもっと高い比率になるであろう。もちろん、住宅メーカーが新築やリフォーム提案時やZEH提案時に太陽光パネルや蓄電池を含めた提案を実施しているケースも急増しているため、純粋な住宅メーカー経由であるケースも多い可能性もある。今後、より詳細な調査が必要となる。

 

・全体を通じて、地上波テレビ番組は9.2&、新聞広告・記事は8.0%、地上波テレビCMは6.7%など、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌の4マス媒体は、10%以下の回答比率となっており、デジタル系チャネルと比較しても相対的に低い。これは住宅用蓄電池の出荷台数が約12-13万台/年市場であると同時に高額商材のため説明が必須の商材であることが背景にある。

 

・今後、脱炭素や太陽光義務化の流れ、電気代高騰を背景にますますテレビ番組やニュースで「蓄電池」というキーワードが増えることは間違いないため、マスメディアを活用したPR施策や、マス広告とデジタルをミックスさせた施策は伸びしろがある領域といえる。

 

・50~60代の蓄電池購入検討者においては、Youtubeを情報源と回答した方が約2割、電力会社のホームページも約2割いる。他の層と比較して相対的に高い。昨今、コロナ禍の影響もあり、訪問による販売が限定された、数多くの販売施工店の社長や営業担当が、特にYoutubeでの動画解説や業界トレンド解説などで太陽光・蓄電池関連の情報発信を活発化しており、一定の成果が出ているのではないか。

 

・まだまだマイナーな比率ではあるが、20~40代の蓄電池購入者では、TwitterやInstagramを情報源と回答した方が1割弱いる。この世代は洋服、スイーツ、インテリアなどあらゆるものをinstagramのフォトジェニックな画像・投稿から情報源としていることが多く、蓄電池のプロモーションチャネルとして今後ますます注目されるだろう。

 

●Q5 蓄電池購入フロー【ベース:蓄電池購入者】

 

・Q5. 蓄電池を購入された際は、どのような流れで購入されましたか。

・TOTAL購入者:1位自身で情報収集し比較検討をした上で購入した(44.8%)、2位自身で情報収集しつつ販売担当者の後押しで購入した(24.3%)、3位販売担当者に勧められてそのまま購入した(23.9%)

 

・20~40代購入者:1位自身で情報収集し比較検討をした上で購入した(48.1%)、2位自身で情報収集しつつ販売担当者の後押しで購入した(23.0%)、3位販売担当者に勧められてそのまま購入した(21.6%)

 

・50~60代購入者:1位自身で情報収集し比較検討をした上で購入した(40.3%)、2位販売担当者に勧められてそのまま購入した(27.2%)、3位自身で情報収集しつつ販売担当者の後押しで購入した(26.2%)

 

<考察>

 

・全体を通じて、自身で情報収集し比較検討をした上で購入したが4割超と最多となった。特に20~40代購入検討者は5割近い48.1%となり、50~60代よりも「主体的に情報収集をして比較先行して販売担当者に委ねることなく自ら購入決定している」といえる。

 

・現在、需要が伸びている「太陽光・蓄電池セット購入」の主要層となる20~40代の層においては、「営業担当によるプッシュ営業」よりも「より顧客視点、購入支援の視点に立って、購入決定基準となっている、経済効果等のエビデンスの提示や、商品毎の全負荷・特定負荷などの違いによる停電回避効果」など客観的な比較基準を提示すると、主体的な購買決定を支援することにつながるため、結果としてその販売店は信頼され成約につながるのではないか。

 

・逆に、販売担当者の関与という視点で見ると、「情報収集をしつつ販売担当者の後押しで購入した+販売担当者に勧められてそのまま購入した」を合計すると48.2%と5割近い比率となる。販売担当者に勧められてそのまま買うという受動的な購入は2割超と一件少ないが、「まずは自分で探してみるが、最終の購入前には営業担当に最後の後押しをしてほしい、アフターフォローや保証を含めて安心感を提示してほしい」という購入者は多い。

 

・この「最後のひと押し、後押し」という点でも、「単なる押しの強い営業トーク」ではなく、「経済効果の客観的なシミュレーション提示」を含めたアプローチが有効になるだろう。

 

・さらに、「自身で情報収集し比較検討をした上で購入した」の主体的な層に向けては、購入前の情報収集の段階から、従来のカタログや提案資料はもちろん、今後ますます、WebサイトやYoutube動画等を活かした、購入者視点での客観的な商品比較や、利用シーン、生活シーンに合わせた経済効果シミュレーションの提示など、主体的な購買決定を支援する「コンテンツ」の強化がスムーズな購入に結びつくだろう。

 

●Q6_1 蓄電池購入の決め手 あてはまるものすべて(MA)【ベース:蓄電池購入者】

 

・Q6. 蓄電池購入の決め手は何ですか。

・TOTAL購入者:1位本体価格が適切であること(35.8%)、2位経済効果が高いこと(34.2%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(33.7%)

 

・20~40代購入者:1位メーカーの信頼度が高いこと(35.3%)、2位経済効果が高いこと(34.6%)、3位本体価格が適切であること(34.3%)

 

・50~60代購入者:1位本体価格が適切であること(37.9%)、2位経済効果が高いこと(33.5%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(31.6%)

 

<考察>

 

・年代によって多少の差はあるが全体を通じて、本体価格が適切、経済効果が高い、メーカーの信頼度が高いが、蓄電池購入の決め手TOP3。それぞれ3割超のポイント。

 

・TOP3以外の決め手としては、蓄電池容量が大きい(29.4%)、保証期間が長いこと(28.6%)、営業担当の対応が良い(28.0%)などが3割近いポイント。

 

・蓄電池はまだまだ高額商材、かつ蓄電池単体では元が取れない商材と言われる領域の商材のため、「本体価格、経済効果」とセットで「メーカーの信頼度」への意識が強い。

 

・昨今の電気代高騰により、太陽光と蓄電池の組み合わせによる自家消費推進や電気代削減効果はますます高まる傾向にあると言えるため、それらの対策として経済効果の点もうまく訴求に組み込むと安心した購入材料になる。

 

●Q6_2 蓄電池購入の決め手 最もあてはまるもの一つ【ベース:蓄電池購入者】

 

・Q6. 蓄電池購入の決め手は何ですか。

 

・TOTAL購入者:1位経済効果が高いこと(16.6%)、2位本体価格が適切であること(12.9%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(10.2%)

 

・20~40代購入者:1位経済効果が高いこと(16.3%)、2位本体価格が適切であること(11.0%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(9.5%) ※わからない、覚えていないも同率(9.5%)

 

・50~60代購入者:1位経済効果が高いこと(17.0%)、2位本体価格が適切であること(15.5%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(11.2%)

 

<考察>

 

・最もあてはまる蓄電池購入の決め手は、どの世代でも「経済効果が高いこと」がTOPとなった。次いで「本体価格が適切であること」、「メーカーの信頼度が高いこと」が続く。

 

・蓄電池の経済効果の高さは、具体的には、「太陽光発電の余剰充電・放電による自家消費の電気代削減効果」と「時間帯別電気料金プラン等による夜間の安価な電力の充電と放電による電気代削減効果」の2点である。現在、注目され世の中ごととなっている「各電力会社の燃料調整費や電気料金プランの実質値上げ」のトレンドには常に注意をはらい情報収集をする必要がある。

 

蓄電池消費者調査? Ⅲ. 調査結果の詳細
 1-2.住宅用蓄電池の営業活動の実態

 

●Q7 受けた営業活動(MA)【ベース:蓄電池購入者】

 

・Q7. 蓄電池購入にあたり、あなたは以下の営業活動を受けましたか。方法・手段としてあてはまるものをすべてお答えください。

・TOTAL購入者:1位訪問販売(37.8%)、2位住宅購入時のハウスメーカーからの紹介(31.5%)、3位店頭での営業(21.5%)

 

・20~40代購入者:1位訪問販売(42.4%)、2位住宅購入時のハウスメーカーからの紹介(31.4%)、3位店頭での営業(28.3%)

 

・50~60代購入者:1位訪問販売(31.6%)、2位住宅購入時のハウスメーカーからの紹介(31.6%)、3位電話営業・テレアポ(20.9%)

 

<考察>

 

・全体を通じて、訪問販売から営業活動を受けた方が約4割とTOP。次いで住宅購入時のハウスメーカーからの紹介が約3割、店頭での営業が約2割超となった。また電話営業・テレアポとメール(自ら事業者のHPに問合せた場合も含む)も2割近くのポイントとなっており、有効な蓄電池営業チャネルになっている。

 

・年代別で、20~40代の3位は店頭での営業が28.3%であるが、40~60代では電話営業・テレアポが20.9%。

 

・「店頭での営業」については、訪問販売や蓄電池販売事業者が20~40代のファミリー層向けに積極展開しているショッピングモールやホームセンターでの催事営業が功を奏しているであろう。

 

・また、逆に50~60代における「電話営業・テレアポ」も同時に訪問販売・蓄電池営業会社やその代行のテレアポ会社による「太陽光既設世帯のシニア層」に向けた営業アプローチの結果であろう。

 

●Q8 営業担当から受けた説明(MA)【ベース:蓄電池購入者】

 

・Q8. 蓄電池購入にあたり、営業(販売)担当からどのような説明・提案をされましたか。あてはまるものをすべてお答えください。

・TOTAL購入者:1位蓄電池の説明(71.4%)、2位見積金額(61.8%)、3位経済効果シミュレーション(50.1%)

 

・20~40代購入者:1位蓄電池の説明(70.7%)、2位見積金額(61.8%)、3位経済効果シミュレーション(54.1%)

 

・50~60代購入者:1位蓄電池の説明(72.3%)、2位見積金額(61.7%)、3位アフターサービスやメンテナンス(45.6%)

 

<考察>

 

・全体を通じて、蓄電池の説明が7割超でTOP、次いで見積金額が6割超となり商品説明と金額提示がほぼ大多数の説明となっている。経済効果シミュレーションを提示されたのは5割となっており、これは約半数の方は商品説明や金額提示のみで、経済効果シミュレーションは提示されずに蓄電池購入を迫られているといえる。

 

・同様に、アフターサービスやメンテナンスについても4割超の方しか説明・提案を受けていない。

 

・補助金については約4割近く、他社製品との比較は約3割超、蓄電池導入のリスクは3割弱となっており、まだまだ「商品カタログと見積もり提示」による営業・提案が多い。これは逆に、顧客視点に立ってこれらの要素を含めた営業・提案活動ができる販売施工店や訪問販売事業者は、競合優位性を確保できるといえる。

 

●Q9 提示資料信頼度【ベース:蓄電池購入者かつ営業担当とコンタクトあり】

 

・Q9. 蓄電池の営業(販売)担当から提示された資料はどの程度信頼できましたか。

・TOTAL購入者:1位やや信頼できた(38.3%)、2位信頼できた(38.3%)、3位どちらとも言えない(12.7%)

 

・20~40代購入者:1位やや信頼できた(42.5%)、2位信頼できた(34.1%)、3位どちらとも言えない(11.7%)

 

・50~60代購入者:1位信頼できた(44.3%)、2位やや信頼できた(33.9%)、3位どちらとも言えない(14.1%)

 

<考察>

 

・全体の77.2%、約8割近くが、TOP2(信頼できた+やや信頼できた)と回答しており、信頼できなかったと回答したのは4.9%。

 

・年代別に見ると、信頼できなかったと回答した比率は、20~40代購入者が7.3%、50~60代購入者が1.5%となっている。逆に信頼できたと回答した比率は50~60代が44.3%と20~40代の38.3%より高い比率。

 

・このことから、蓄電池の購入検討シーンにおいて、若い年代の方がより提案資料や数値の信頼性やエビデンスを求めているのではないか(※営業担当が提示する資料に懐疑的な目で見ている傾向が強い)。

●Q10 経済効果シミュレーション有無【ベース:蓄電池購入者かつ営業担当とコンタクトあり】

 

・Q10. 蓄電池の営業(販売)担当から経済効果のシミュレーションはありましたか。

・TOTAL購入者:1位シミュレーションがあった(72.9%)、2位覚えていない(14.0%)、3位シミュレーションがなかった(13.1%)

 

・20~40代購入者:1位シミュレーションがあった(77.7%)、2位シミュレーションがなかった(11.7%)、3位覚えていない(10.6%)

 

・50~60代購入者:1位シミュレーションがあった(66.1%)、2位覚えていない(15.1%)、3位シミュレーションがなかった(15.1%)

 

<考察>

 

・全体を通じて、72.9%と7割以上の方が営業担当から蓄電池経済効果シミュレーションを提示されている。

 

・年代別では、20~40代蓄電池購入者の77.7%、8割近くが経済効果シミュレーションを受けており、50~60代の66.1%よりも高い比率。

 

・推測ではあるが、20~40代の蓄電池購入シーンは、年代的に見て、「太陽光・蓄電池セット導入」がほとんど、50~60代の多くは「既設太陽光を前提にした卒FITやFIT中に蓄電池を導入」というシーンになるケースが多い。

 

・また、太陽光・蓄電池セット導入の場合の経済効果は、「既設太陽光施設への蓄電池導入、卒FITニーズ」よりも「太陽光・蓄電池セット導入」の方が太陽光自家消費や余剰売電の効果も含むため高い数値となる。そのため、20~40代の太陽光・蓄電池セット導入の購入シーンにおいて積極的に経済効果シミュレーション提示が行われていると推測される。

 

蓄電池消費者調査? Ⅲ. 調査結果の詳細
 1-3.住宅用蓄電池の購入後の評価

●Q12 蓄電池購入時重視点(MA)【ベース:蓄電池購入者or購入検討者】

 

・Q12. 蓄電池を購入する際の重視点としてあてはまるものをすべてお答えください。

・TOTAL購入検討者:1位本体価格が適切であること(51.9%)、2位経済効果が高いこと(45.6%)、3位蓄電池寿命が長いこと(43.2%)

 

※その他:設置価格が適切であること(41.9%)、蓄電池容量が大きいこと(41.2%)、メーカーの信頼度が高いこと(38.5%) etc

 

・20~40代購入者:1位本体価格が適切であること(43.8%)、2位経済効果が高いこと(41.3%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(37.5%)

 

※その他:蓄電池容量が大きいこと(36.7%)、蓄電池寿命が長いこと(36.4%)、設置価格が適切であること(34.3%)

 

・20~40代購入検討者:1位本体価格が適切であること(53.8%)、2位設置価格が適切であること(50.6%)、3位経済効果が高いこと(50.2%)

 

※その他:保証期間が長いこと(48.6%)、耐久性があること(46.6%)、蓄電池寿命が長いこと(45.8%)

 

・50~60代購入者:1位本体価格が適切であること(49.0%)、2位経済効果が高いこと(42.2%)、3位蓄電池寿命が長いこと(34.5%)

 

※その他:メーカーの信頼度が高いこと(36.9%)、保証期間が長いこと(32.5%)、蓄電

池容量が大きいこと(32.5%)

 

・50~60代購入検討者:1位本体価格が適切であること(66.7%)、2位蓄電池寿命が長いこと(62.3%)、3位設置価格が適切であること(61.1%)

 

※その他:保証期間が長いこと(58.6%)、蓄電池容量が大きいこと(56.2%)、耐久性があること(54.9%)

 

<考察>

 

・全体を通じて、本体価格が適切が約5割弱、経済効果が高いこと、蓄電池寿命が長いことが4割弱と購入する際の重視ポイントとして高い比率。

 

・年代別、購入者・購入検討者別に差異はあるが、メーカーの信頼度が高いこと、設置価格が適切であること、保証期間が長いこと、蓄電池容量が大きいこと、耐久性があることなどが重視するポイントとして上位。

 

・また、スコアは相対的に低い項目でも、幅広く1~2割弱が重視するポイントとして上げている項目も注目に値する。アフターフォローがしっかりしている(20~40代購入者の39%/50~60代購入検討者の38.9%)、メンテナンスがしやすいこと(50~60代購入検討者の43.8%)、最大出力が高いこと(20~40代購入検討者の31.9%/50~60代購入検討者の32.7%)など。上位のポイントを最低限抑えつつ、横並びを脱するために、これらのポイントを抑えることで、競合優位性を作るという施策も有効であろう。

●Q13 蓄電池購入後満足点(MA)【ベース:蓄電池購入者】

 

・Q13. 蓄電池を購入して満足した点について、あてはまるものをすべてお答えください。

・TOTAL購入者:1位経済効果が高いこと(34.8%)、2位本体価格が適切であること(23.9%)、3位蓄電池容量が大きいこと(23.3%) ※わからない・特にない(15.7%)

 

・20~40代購入者:1位経済効果が高いこと(36.4%)、2位蓄電池容量が大きいこと(26.1%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(25.1%) ※わからない・特にない(14.1%)

 

・50~60代購入者:1位経済効果が高いこと(32.5%)、2位本体価格が適切であること(24.3%)、3位メーカーの信頼度が高いこと(20.9%) ※わからない・特にない(18.0%)

 

<考察>

 

・全体を通じて、蓄電池を購入して満足した点は、経済効果が高いことが約3割超とTOP。次いで、本体価格が適切であること、蓄電池容量が大きいこと、メーカーの信頼度が高いことが約2割超となった。

 

・「蓄電池は元が取れない、経済効果はほとんどない(投資回収という点で)」というのが業界の一般常識ではあるが、それにもかかわらず、経済効果が高いことという回答がTOPになるのは興味深い。

 

・この点は今後、さらに「どのような点で蓄電池の経済効果が高いと考えているのか?」(電気代削減効果なのか、投資に対する停電回避も含めた体感価値としてなのか?)など深掘りした調査を実施検討したい。

 

・逆に、わからない・特にないという回答も1~2割を占めるため、「蓄電池は買ったがあまり価値を感じていない」層も一定の割合でいると推測される。この点も今後、深掘りした調査を検討したい。

 

●Q14 蓄電池購入後不満足点(MA)【ベース:蓄電池購入者】

 

・Q14. 蓄電池を購入して不満に思った点について、あてはまるものをすべてお答えください。

・TOTAL購入者:1位本体価格が高額であること(15.7%)、2位蓄電池容量が小さいこと(12.9%)、3位設置価格が高額であること(10.0%) ※わからない・特にない(42.5%)

 

・20~40代購入者:1位本体価格が高額であること(15.5%)、2位蓄電池容量が小さいこと(14.1%)、3位設置価格が高額であること(11.7%) ※わからない・特にない(37.1%)?

 

・50~60代購入者:1位本体価格が高額であること(16.0%)、2位蓄電池容量が小さいこと(11.2%)、3位設置価格が高額であること(7.8%)? ※わからない・特にない(50.0%)

 

<考察>

・全体を通じて、蓄電池を購入して不満な点は、本体価格が高額であることが15%前後とTOP。次いで、蓄電池容量が小さい、設置価格が高額であるという結果。

 

・逆に、不満な点について、わからない・特にないという回答は、全体を通じて42.5%(50~60代購入者で50.0%)と4~5割は不満な点はないという回答。

 

・国内の蓄電池はおおよそ年13万台前後出荷されており、現在の平均的な容量は7kWh前後が売れ筋となる。

 

※参照:定置用リチウムイオン蓄電システム 出荷実績│JEMA自主統計│各種統計データ│JEMA 一般社団法人 日本電機工業会

 

・またここ数年2~3kWh前後の小容量の蓄電池も一定の数量が売れている。ここで挙げられる蓄電池容量が小さいという点は、どの程度の蓄電池容量に対しての不満なのか?およびその不満は、停電回避シーンでの不満なのか、日常使いの経済効果の点での不満なのかなどは追加の調査が必要となる。

 

●Q15 蓄電池NPS(顧客推奨度)【ベース:蓄電池購入者】

 

・Q15. あなたは、現在利用している蓄電池を他の人にどの程度勧めたいですか。(10点満点)

・TOTAL購入者:1位7点(20.9%)、2位8点(19.6%)、3位4点(18.0%)

・20~40代購入者:1位7点(21.6%)、2位8点(18.0%)、3位4点(15.9%)

・50~60代購入者:1位8点(21.8%)、2位4点(20.9%)、3位7点(19.9%)

 

<集計結果>?

 

・10~9点の回答者 ? 「推奨者(Promoter)」:20.5%

・8~7点の回答者 ? 「中立者(Passive)」:40.5%

・6~0点の回答者 ? 「批判者(Detractor)」:39%

 

<考察>

 

・約2割は蓄電池を周囲に口コミしたいという層。4割が中立のどちらでもない。残り4割は批判者(何らかの不満を抱える、あるいはネガティブな口コミ)をしていると考えられる。

 

・日本人に対するNPS調査では以下のような傾向(ネガティブフィードバックが多くなる傾向)にあるため、特に推奨者と批判者に対する、さらなる深掘りしたそのスコアをつけた背景や文脈、定性的な調査も今後は必要になるだろう。

 

マイナスに出やすい?NPS調査における日本人の回答傾向を解説! | 株式会社エモーションテック?

●Q16_1 蓄電池非購入理由 あてはまるものすべて(MA)【ベース:蓄電池非購入者】

 

・Q16. 蓄電池購入を検討したにも関わらず、最終的に購入に至らなかった理由について、お答えください。

・TOTAL購入者:1位初期費用が高いから(68.1%)、2位費用対効果が見込めなかったため(39.4%)、3位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(33.0%)

 

・20~40代購入者:1位初期費用が高いから(67.0%)、2位費用対効果が見込めなかったため(42.2%)、3位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(30.3%)

 

・50~60代購入者:1位初期費用が高いから(69.6%)、2位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(36.7%)、3位費用対効果が見込めなかったため(35.4%)

 

<考察>

 

・全体を通じて、ダントツのTOPは、初期費用が高いから(約7割近く)となった。次いで、費用対効果が見込めない(約4割)と電気代の元を取るには時間がかかる(約3割)が挙げられた。

 

・総じて、「初期費用が高いため、投資回収できない」という理由が「蓄電池を買わない理由」であると結論づけてよい。

 

・逆に蓄電池を購入した層は、購入の際に重視した点や、満足した点に「経済効果の高さ」を挙げている点である。

 

・このことから言って、「蓄電池を買うか、買わないか?」の最重要ポイントとして、「蓄電池の経済効果」をどう捉え、どうシミュレーションして、お客様の関心ポイントに沿って、提示するのか?という提案活動が非常に重要であることがわかる。

 

●Q16_2 蓄電池非購入理由 最もあてはまるもの一つ【ベース:蓄電池非購入者】

 

・Q16. 蓄電池購入を検討したにも関わらず、最終的に購入に至らなかった理由について、お答えください。

・TOTAL非購入者:1位初期費用が高いから(42.6%)、2位費用対効果が見込めなかったため(21.3%)、3位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(7.4%)

 

・20~40代非購入者:1位初期費用が高いから(44.0%)、2位費用対効果が見込めなかったため(25.7%)、3位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(6.4%)

 

・50~60代非購入者:1位初期費用が高いから(40.5%)、2位費用対効果が見込めなかったため(15.2%)、3位電気代の元を取るには時間がかかると思ったため(8.9%)、そこまで蓄電池に魅力を感じていないため(8.9%)

 

<考察>

・蓄電池を買わない最も当てはまる理由は20-40代、50-60代共に「初期費用が高いから」が約4割強でトップ。次いで「費用対効果が見込めなかったため」が2割前後、「電気代の元を取るには時間がかかると思ったため」が続く。50~60代では、「そこまで蓄電池に魅力を感じていないため」(8.9%)という回答が「電気代の元を取るには時間がかかると思ったため」と同率で3位の買わない理由となった。

 

・全体を通じて、「耐久性が心配だったため」(6.4%)や「設置場所の制限が厳しいため」(4.8%)などは相対的に買わない理由としては少ない。

 

・全項目と同様の考察となるが、逆に蓄電池を購入した層は、購入の際に重視した点や、満足した点に「経済効果の高さ」を挙げている点である。

 

・このことから言って、「蓄電池を買うか、買わないか?」の最重要ポイントとして、「蓄電池の経済効果」をどう捉え、どうシミュレーションして、お客様の関心ポイントに沿って、提示するのか?という提案活動が非常に重要であることがわかる。

 

蓄電池消費者調査? Ⅲ. 調査結果の詳細
 1-3.住宅用蓄電池の購入後の評価

 

●Q11 蓄電池購入において購入につながりそうなポイント(3LA)【ベース:蓄電池購入検討者】:購入につながりそうな要素

 

・Q11. 蓄電池購入を検討されているとお答えの方にお伺いします。以下の中からあてはまるものをそれぞれ3つまでお答えください。

・TOTAL購入検討者:1位「経済効果シミュレーションがあるか」(63.0%)、2位「販売会社・製品の口コミ」(38.7%)、3位「販売会社の知名度」(37.0%)、4位「資料・パンフのわかりやすさ」(32.9%)、5位「営業(販売)担当の営業力」(16.2%)

 

・20~40代購入検討者:1位「経済効果シミュレーションがあるか」(59.4%)、2位「販売会社・製品の口コミ」(43.0%)、3位「販売会社の知名度」(41.8%)、4位「資料・パンフのわかりやすさ」(32.9%)、5位「営業(販売)担当の営業力」(16.2%)

 

・50~60代購入検討者:1位「経済効果シミュレーションがあるか」(68.5%)、2位「販売会社・製品の口コミ」(32.1%)、3位「資料・パンフのわかりやすさ」(38.3%)、4位「販売会社の知名度」(29.6%)、5位「営業(販売)担当の営業力」(14.2%)

 

<考察>

 

・約6~7割の蓄電池購入検討者が「蓄電池購入につながりそうなポイント」のTOPに「経済効果シミュレーションがあるか」と回答している。

 

・このことから、蓄電池を提案する販売施工店や工務店にとっては、「現状、自社では太陽光・蓄電池の経済効果シミュレーションを実施しているか?」、「それは顧客視点で客観性のあるものか?」、「自作のエクセルやメーカーのシミュレーション結果(太陽光のみのケースが多い)だけになっていないか?」などを今一度総点検する必要がある。

 

・次に蓄電池購入につながりそうなポイントとして上がるのは、「販売会社・製品の口コミ」「販売会社の知名度」「資料・パンフのわかりやすさ」が約3~4割の回答となっている。

 

・このことから、蓄電池購入のポイントとして抑えるべき優先順位は、以下の通りと想定される。

 

□最重要:「太陽光・蓄電池の経済効果シミュレーション」を誰でもカンタンに効率的に実施できる仕組みを導入する。その際、大手販売施工店やメーカーも採用する実績豊富なシミュレーターが望ましい。

 

□重要①:口コミは、期待値と実際とのギャップで生まれる。蓄電池購入シーンにおいては、お客様は「強引に売り込まれるのではないか?(実際そういった訪問販売会社が多々いる)」、「値引きやキャンペーンで今すぐ買えと迫られるが本当にここから買って良いのか?」などの不信感や不安といった「不」が多数存在するだろう。よって、その真逆に「お客様の視点にたって、わかりやすく利用シーンに応じた経済効果シミュレーションを提示し、納得してもらった上で購入してもらう」という体験は、「この会社、この営業担当は信頼できるよ」といったポジティブな口コミループにも繋がることだろう。

 

□重要②:販売会社の知名度については、上記のような「顧客視点で客観的にデータを使って提案してくれる会社」といったポジションでブランディングをすることで、全国的な地名度ではなく、自社が戦略的に設定する「商圏・地域の中でのナンバー1のポジション」を築くことがおすすめだ。単純な知名度ではなく、「お客様の視点で不安や不信や不満」をいかに解消できる存在か?という視点でポジションを作っていくのが持続的に蓄電池販売をしていく際の強みになるはずだ。

 

□重要③:資料・パンフのわかりやすさについては、「メーカー提供の製品パンフレット」以外に、最重要ポイントとなる「経済効果シミュレーション結果」をいかにわかりやすく伝えるか?が肝になるだろう。具体的に有効なのは、「電力高騰危機で世の中ごととなっている電気代上昇(燃料費調整額など)の上昇率を見込んだ自家消費効果の試算」や「お客様の実際の電力消費量を用いてシミュレーションする」「お客様が契約する実際の電力会社・料金プランの単価を前提にシミュレーションする」など、「リアルなお客様の情報」や「新聞、テレビを賑わす電気代高騰トレンドの解決策としての蓄電池提示」をすると有効だろう。

●Q11 蓄電池購入において販売会社への信頼度につながりそうなポイント(3LA)【ベース:蓄電池購入検討者】:販売会社への信頼度につながりそうなポイント

 

・Q11. 蓄電池購入を検討されているとお答えの方にお伺いします。以下の中からあてはまるものをそれぞれ3つまでお答えください。

・TOTAL購入検討者:1位「経済効果シミュレーションがあるか」(52.5%)、2位「販売会社・製品の口コミ」(40.2%)、3位「販売会社の知名度」(39.0%)、4位「資料・パンフのわかりやすさ」(28.6%)、

5位「営業(販売)担当の営業力」(26.4%)

 

・20~40代購入検討者:1位「経済効果シミュレーションがあるか」(47.8%)、2位「販売会社・製品の口コミ」(43.0%)、3位「販売会社の知名度」(40.6%)、4位「営業(販売)担当の営業力」(29.5%)、

5位「資料・パンフのわかりやすさ」(25.9%)

 

・50~60代購入検討者:1位「経済効果シミュレーションがあるか」(59.9%)、2位「販売会社の知名度」(36.4%)、3位「販売会社・製品の口コミ」(35.8%)、4位「資料・パンフのわかりやすさ」(32.7%)、5位「営業(販売)担当の営業力」(21.6%)

 

<考察>

 

・約5~6割の蓄電池購入検討者が販売会社の信頼度アップにつながるポイントのTOPに「経済効果シミュレーションがあるか」と回答している。

 

・このことから、蓄電池を提案する販売施工店や工務店にとって、蓄電池購入検討のお客さまに「蓄電池経済効果シミュレーション」を提示することが「信頼度アップ」につながる可能性が高いことがわかった。

 

・次に「販売会社・製品の口コミ」「販売会社の知名度」「資料・パンフのわかりやすさ」が約3~4割の回答となっている。

 

・このことから、蓄電池購入を検討中のお客様に対しては、「顧客視点でわかりやすい経済効果シミュレーション(太陽光・蓄電池)」を提示する、それらを通じて蓄電池を購入し喜んでいただいたお客様の声をインタビューしてチラシやWEBサイトに活用する(いまなら許諾を取った上で動画も良いだろう)。お客様の声として掲載の許諾をいただいた方には割引を含むインセンティブを提供するのも有効な手法のひとつだ。

 

・また、そこで得られた顧客の声を活かし、「お客様のリアルで生々しい声やお悩みや蓄電池を通じて得られたメリット」を資料やパンフレットに再利用していくことで、「単なるメーカーのパンフレットと値引きの見積もり」で強引に営業するだけの会社と「圧倒的な顧客視点での差異」を創ることができる。

 

・それが結果として中長期の「販売会社の知名度」につながってくるだろう。当然、そういったスタンスで営業活動を継続すれば、成約率は上がり、自然と紹介や口コミで新規見込み客を紹介してもらえる等のプラスの循環ができあがることになる。

 

・つまり、蓄電池購入を検討されるお客様からの信頼獲得の起点となるのは「経済効果シミュレーション」になるだろう。

●Q17 経済効果シミュレーションの効果【ベース:蓄電池購入検討者】:販売会社への信頼度が上がる

スライド37.PNG

・Q17. 画像のような蓄電池の経済効果レポートが販売会社から提示された場合について、あてはまるものをそれぞれお答えください。

(あてはまる / ややあてはまる / どちらとも言えない / あまりあてはまらない / あてはまらない)

 

※この設問では「国内導入実績No.1の太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターのエネがえる」の診断レポートを実際に提示した上で回答してもらっている。

・TOTAL購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):70.7% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):4.1%

 

・20~40代購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):73.7% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):4.4%

 

・50~60代購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):66.0% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):3.7%

 

<考察>

 

・20~40代、50~60代のどの世代の蓄電池購入検討者においても、エネがえるを活用した太陽光・蓄電池経済効果シミュレーション結果を提示すると「蓄電池販売会社への信頼度アップ」に繋がることがわかった。

 

・若年層でもシニア層でも信頼度アップには繋がることがわかったが、特に「一戸建て購入後築浅、または新築購入時に太陽光・蓄電池をセット導入する可能性が高い20~40代の蓄電池見込み客」においては7割を超える方が信頼度が上がると回答しており、特に若い世代に「エネがえるによる太陽光・蓄電池経済効果シミュレーション」は有効である。

 

・これは、特に20~40代の層はシニア層よりも「客観的な数値、エビデンス」を求める傾向が強く、「WEBサイトやSNSで自分で口コミも含めて情報収集、商品選定して意思決定したい」という傾向が強いという背景があるからだろう。よって、「20代~40代の蓄電池購入見込み客」が「自ら情報収集し、商品選定や蓄電池購入の意思決定をする」上で、必要な情報やエビデンスを提供するというスタンスで、「経済効果シミュレーション」を提示するような販売提案プロセスを創ることは非常に有効になる。

 

●Q17 経済効果シミュレーションの効果【ベース:蓄電池購入検討者】:購入先候補として、この販売会社が候補になりそう

スライド38.PNG

・Q17. 画像のような蓄電池の経済効果レポートが販売会社から提示された場合について、あてはまるものをそれぞれお答えください。

(あてはまる / ややあてはまる / どちらとも言えない / あまりあてはまらない / あてはまらない)

 

※この設問では「国内導入実績No.1の太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターのエネがえる」の診断レポートを実際に提示した上で回答してもらっている。

・TOTAL購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):63.2% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):5.1%

 

・20~40代購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):68.1% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):5.2%

 

・50~60代購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):55.6% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):4.9%

 

<考察>

・太陽光・蓄電池の販売施工店は、蓄電池経済効果シミュレーションを提示すると、顧客はその販売店が蓄電池購入先候補にする傾向が高い。

 

・特に、20~40代では、TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計)が68%.1と高く、50~60代の55.6%と比べても割合が高い。これは、今後、太陽光・蓄電池の創蓄セット導入をする大きなポテンシャル層となる20-40代に対して、特に経済効果シミュレーションの効果は「競合優位性の確保(自社が選ばれる確率アップ)」において効果が高いと推測される。

 

・また、もちろん50~60代の卒FIT層と重なるシニア層でもTOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計)が6割近くいるため、年代を問わず「蓄電池経済効果シミュレーションが

この販売店、この営業担当から買おうと選定すること」に対して好影響を及ぼす。

 

●Q17 経済効果シミュレーションの効果【ベース:蓄電池購入検討者】:この販売会社で蓄電池を購入したいと思う

 

スライド39.PNG

・Q17. 画像のような蓄電池の経済効果レポートが販売会社から提示された場合について、あてはまるものをそれぞれお答えください。

(あてはまる / ややあてはまる / どちらとも言えない / あまりあてはまらない / あてはまらない)

 

※この設問では「国内導入実績No.1の太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターのエネがえる」の診断レポートを実際に提示した上で回答してもらっている。

 

・TOTAL購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):58.4% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):4.4%

 

・20~40代購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):62.1% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):4.8%

 

・50~60代購入検討者:TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計):52.5% / BTM(あてはまらない+ややあてはまらない):3.7%

 

<考察>

 

・太陽光・蓄電池の販売施工店は、蓄電池経済効果シミュレーションを提示すると、顧客はその販売店から蓄電池を購入したいと思う傾向が高い。

 

・特に、20~40代では、TOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計)が6割を超えており、50~60代の5割弱と比べても割合が高い。これは、今後、太陽光・蓄電池の創蓄セット導入をする大きなポテンシャル層となる20-40代に対して、特に経済効果シミュレーションの効果は高い。

 

・また、もちろん50~60代の卒FIT層と重なるシニア層でもTOP2(あてはまる+ややあてはまるの合計)が5割を超えているため、年代を問わず「蓄電池経済効果シミュレーションが蓄電池の成約」に対して好影響を及ぼす。

 

Appendix

 

●SCRQ1 性別

・SCRQ1. あなたの性別をお答えください。

 

●SCRQ4 居住形態

・SCRQ4. あなたの現在のお住いをお答えください。

 

●[属性]県コード

 

●[属性]未既婚

 

●[属性]職業

 

●[属性]同居子供人数

 

●[属性]地区コード

 

●*年代

 

●*性年代

 

●*Q17提示資料

 

●*Q17提示資料

 

●*Q17提示資料

 

太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションの「エネがえる」とは?

 

●太陽光・蓄電池を提案するなら「エネがえる」シリーズのご紹介 ? 業界シェアNo.1 太陽光・蓄電池・オール電化×電気料金プランシミュレーションの「エネがえる」

 

・住宅用太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターのエネがえるASP、産業用自家消費型太陽光・蓄電池経済効果シミュレーターのエネがえるBiz、Webシミュレーター向けのエネがえるAPIなど用途に応じたプロダクトを国内大手太陽光・蓄電池メーカーや商社、販売施工店はもちろん、電力会社、住宅会社、工事・電気店など大手から中小まで700社以上に提供。

 

・住宅用だけでも太陽光・蓄電池の経済効果シミュレーションの累計回数は年間100,000回を超える業界標準ツールとなっている。

 

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●お問い合わせ(お気軽に何でもご相談ください)

国際航業株式会社 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部

デジタルエネルギーグループ エネがえる運営事務局 担当:樋口悟

info@enegaeru.com

 

?お問い合わせフォーム:https://form.run/@contact-enegaeru

?Web商談ご予約フォーム:https://bit.ly/satoruhiguchi

 

調査内容・グラフの引用・転載について?

 

【注】調査結果の転載・2次利用は引用・出典元を明記いただければ、ご自由に商用含めてご活用いただけます。

 

Web・Blogのコンテンツ記事、セミナーやイベント講演資料、社内外向け資料などご自由に転載ください。

 

「エネがえる運営事務局調べ」または「出典:エネがえる運営事務局」等を明記の上、WebやBlogに転載する場合は、以下のURLを出典元として明記ください。

 

住宅用太陽光・蓄電池経済効果シミュレーター「エネがえる」?

 

産業用自家消費型太陽光・蓄電池シミュレーター「エネがえるBiz」?

 

また、エネがえる運営事務局では、蓄電池経済効果シミュレーションはもちろん、蓄電池の購買活動(住宅・産業用いずれも)や、需要家視点・販売側視点など、さまざまな観点で今後、調査研究を進める「ラボ・研究」活動を推進していき、業界内外に役立つエビデンスを提示していく予定です。

 

共同研究・共同データ利活用・共同リサーチなどアイデアをお持ちの方はお気軽にご相談ください。

 

問合せフォーム:https://form.run/@contact-enegaeru

著者プロフィール

2022年7月27日

国際航業株式会社 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部

デジタルエネルギーG? エネがえる運営事務局?

太陽光・蓄電池経済効果シミュレーター「エネがえる」の事業開発・マーケティング・セールス・カスタマーサクセス担当。国内主要蓄電池メーカー、商社、販売施工店、住宅会社、電力会社など約700社以上へのエネがえる導入をリード。今後は、

EV・V2H対応の経済効果シミュレーターのローンチを準備中。

 

樋口 悟(LinkedInプロフィール

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著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。お仕事・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

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