蓄電池補助金の活用方法とは?DER補助金から地方自治体の補助金まで解説

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蓄電池補助金の活用方法とは?DER補助金から地方自治体の補助金まで解説

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2022年度の蓄電池の補助金の1つであるDER補助金は、6月に公募が開始されましたが、応募多数と予算の都合により2日間で募集が終了しました。追加公募は7月5日から始まっていますが、8月31日で締め切られます。


2022年度に蓄電池の導入を検討している企業は、補助金制度を活用することで大幅なコストダウンが可能です。補助金制度を知っておいて損はありません。本記事では、蓄電池に関する国の補助金や自治体の補助金について解説します。蓄電池導入と補助金申請の参考にしてください。 


蓄電池の補助金制度とは

蓄電池の導入を推進するために、国や各都道府県などの自治体では、補助金制度を設けています。補助金は、蓄電池の購入者が申請したり、販売したりする企業が代理で申請し、要件を満たしていれば受け取れる仕組みです。


蓄電池の補助金の中でも注目されているのは、2021年度に新設された「分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」の補助金であり、一般的には DER補助金と呼ばれています。前述のとおり、2022年度は6月から公募され2日間で終了、追加公募は7月5日から8月31日までとなっています。DER補助金については、以下で詳細に解説します。 



国の蓄電池補助金制度

国が設ける補助金は、各省庁が管轄し執行しています。蓄電池に関する補助金は、主に経済産業省や環境省の管轄となります。蓄電池に関する具体的な国の補助金は、「DER補助金」「ZEH補助金」「ストレージパリティ補助金」などです。


国で管轄する蓄電池の補助金は自治体が儲ける補助金と異なり、地域が限定されないため、要件を満たせば誰でも申請できます。本記事では、国からの補助金の中で「DER補助金」をメインに解説します。 

 


国が進めるDER補助金について

ここでは、蓄電池の補助金のうち、国が進めるDER補助金について、DERの意味から詳細に解説します。


DERとは

DERとは「分散型エネルギーリソース(Distributed Energy Resources)」の略称です。分散型エネルギーリソース(DER)とは、社会全体の電力供給を発電所で発電した電力に依存度を下げるための方策です。各家庭や企業などで発電し、蓄電池に電力を溜めることにより、小規模な電力供給システムを数多く生み出す仕組みをさします。


DERは次世代型エネルギーシステムであり、電力コストや停電リスクの削減と安定した電力供給の確立を目指しています。DERに注目が集まり、急速に普及しているのは、テクノロジーの進化とエネルギー利用の最適化があるからです。DER補助金は、DERの実証実験に参加することが必須条件となっています。


DER補助金は実証実験に参加するものが対象

DER補助金の正式な名称は、「蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金」です。先程も少しふれましたが、DERの実証実験に参加する家庭や企業に対して、補助することを目的としています。


単に、蓄電池を導入したからといって、補助金が支給されることはありません。補助金が高額なため、注目度の高い補助金です。実際に補助金を受け取れるのは、DERの実証実験に参加し実証を終えたあとになります。


DER実証事業とは

DER補助金を管轄しているのは経済産業省です。補助金の申請は、一般社団法人「環境共創イニシアチブ(SII)」に行い、要件を満たせば補助金が支給されます。


DER実証実験の対象となる事業は、「基盤整備事業(A事業)」「DERアグリゲーション実証事業(B事業)」「DER等導入事業(C事業)」の3つです。家庭用向けの蓄電池補助制度はC事業となります。DER補助金の申請の際は、どの事業に適用するかの確認が必要です。


DER補助金の上限

DER補助金には上限があります。一般家庭でも申請できるC事業の上限額は、家庭用蓄電池で3.7万円 / kWhもしくは5.2万円 / kWh(初期実効容量ベース)です。V2H充放電設備は、設備費で75万円 / 台(1/2以内)工事費で定額40万円となります。


参考:令和4年度 蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金



蓄電池の導入でDER補助金の対象となる要件

蓄電池の導入で、DER補助金の対象となるには、定められた要件を満たさなければなりません。ここでは、DER補助金(C事業)の要件を解説します。


蓄電池の補助の対象となるケース

DER補助金の対象となるケースは以下のようになります。


・すでに、太陽光発電システムを設置しており、これからさらに蓄電池を導入するケース

・太陽光発電システムと蓄電池の両方をこれから導入するケース

・家庭内に太陽光発電システム・蓄電池・HEMSのすべてを設置する予定、またはすでに、そのすべてを設置しているケース(HEMSとは、家庭内の電気製品を管理するシステム)


設備費と工事費の合計が15.5万円/kWhであること

DER補助金は、設備費と工事費の合計が15.5万円/kWh以下であることも、必要な要件です。設備容量が5kWhの場合は、77.5万円以下となり、7 kWhの場合は108.5万円以下が対象となります。SIIに登録されている設備であることも要件の1つであるため、あらかじめ確認するようにしましょう。


設備と工事費の合計費用については、業者によってばらつきがあるため、相見積もりをとることがおすすめです。相見積もりをとれば、コストを抑えられるだけでなく、15.5万円/kWhであることも確認できます。前述しましたが、実証事業の補助金であるため、実証実験に協力することも必要です。


参考:令和4年度 蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金


DER補助金の公募について

2022年度のDER補助金の公募は、2022年6月1日から2022年12月31日となっていたのですが、2日間で予算満了となり締め切られました。追加公募は、2022年7月5日から2022年8月31日までです。


対象となる蓄電池の種類は限られているため、補助金対象の機種を確認しましょう。申請だけではなく実績報告も必要なため実績報告ができるようにシステムの連携を完了させる必要があります。実績報告期限は2023年2月9日です。



DER補助金の注意点

DER補助金は予算立てされており、申請者数に対して予算が少ない傾向です。DER補助金制度は、予算がなくなれば期限前でも打ち切りとなるため、確認してから申請しましょう。対象となる蓄電池の種類も限られているため、こちらも確認が必要です。


蓄電池の種類が限定されているのは、DERが性能の高い蓄電池による実証実験を目的としていることが理由になります。蓄電池や太陽光発電などの業者との契約は、DER補助金の交付決定後にすることが重要です。



地方自治体の蓄電池補助金について

地方自治体も独自に蓄電池導入に対して補助金を支給しているケースがあります。ここでは、国の補助金との併用や東京都の事例などを解説します。


国の補助金と地方自治体の補助金との併用

国が管轄している蓄電池の補助金を併用で申請することは認められていません。地方自治体が、独自に蓄電池に対しての補助金を支給しているケースが少なくありません。


中には、国の蓄電池補助金との併用が認められている場合もあります。内容は、各地方自治体によって異なるため、事前に居住している市役所や県庁などに問い合わせて、確認しておくことが大事です。


東京都の併用事例

東京都では2022年度に、太陽光発電と蓄電池を同時に導入する場合において、補助金制度を設けています。東京都の蓄電池補助金は、DER実証実験などはありません。DER補助金で対象外となっている蓄電池であっても、補助金の対象となります。DER補助金の対象蓄電池であれば、補助金を併用で受けることも可能です。


【補助金の金額】

・太陽光4kW以上と蓄電池設置の場合

一住戸あたり以下のうちいずれか小さい額(最大1,000万円)

①蓄電池容量 10万円/kWh

②太陽光発電設備容量 20万円/kW

・太陽光4kW未満と蓄電池設置又は蓄電池のみを設置の場合

10万円/kWh、最大80万円/戸



【申請期間】

・2022年度~2024年度

・予算が満了になれば期間内でも終了


【補助要件】

・都内の住宅において新規に設置される未使用の機器

・交付決定後に契約締結すること


【交付申請に必要な書類】

・発電出力が確認できる書類

・再生可能エネルギー発電事業計画認定通知書

・買取期間満了通知書

・電力会社の買取明細等

・接続契約の案内

・保証書      


【実績報告】

・太陽光発電システムの出力を確認できる書類

・直近の電力会社の買取明細


引用:災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

参考:家庭における蓄電池導入促進事業・災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業


地方自治体の蓄電池補助金制度を活用するときの注意点

地方自治体の蓄電池補助金を申請する際は、公募要領がそれぞれの自治体によって異なるため注意が必要です。詳細は、該当する自治体に問い合わせて確認しましょう。国も地方自治体も、蓄電池補助金の予算は少ないため、計画的な申請が功を奏します。


また、補助金の支給要件を満たしているかも重要なポイントになります。業者への見積依頼の際には情報を共有し、太陽光発電の機器の種類や購入時期、設置時期が補助金の支給要件に合っているのかを必ず事前に確認してください。見積もりは1社ではなく、複数の会社に相見積もりをとって検討することも必要です。


契約の締結に関しては、DER補助金と同じように補助金の交付決定後に行いましょう。



まとめ

太陽光発電の普及とともに蓄電池の需要も高まっています。国や地方自治体は、蓄電池などの導入に対して、多額の補助金を設けているため、利用することで大幅なコスト削減が可能です。中でも、DER補助金は実証実験に参加しなくてはなりませんが、高額な補助金を得ることができるため、申請する家庭や企業が殺到します。


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●執筆者プロフィール

会社名:国際航業株式会社

部署名:公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

執筆者名:樋口 悟(エネがえる推進担当)

執筆者の略歴:国際航業株式会社エネルギー部デジタルエネルギーグループ。エネルギー診断クラウドサービス「エネがえる」担当。1996年東京学芸大学教育学部人間科学課程スポーツコーチ学科卒業。1997年上場大手コールセンター会社に入社、2000年大手上場小売企業グループのインターネット関連会社で最年少役員に就任。2011年に独立起業。大企業向けにSNSマーケティングやアンバサダーマーケティングを提供するAsian Linked Marketingを設立。30以上の大手上場企業のプロジェクトを担当。5年で挫折。2016年国際航業株式会社新規事業開発部に入社しエネルギー領域の事業開発、エネがえる事業開発を担当。
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