太陽光発電の発電量はどれくらい?発電量を左右するポイントや注意点も解説

太陽光発電の発電量はどれくらい?発電量を左右するポイントや注意点も解説

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太陽光発電の発電量はどれくらい?発電量を左右するポイントや注意点も解説

地球環境へのさまざまな配慮が求められるいま、クリーンなエネルギーとして、太陽光発電への注目度が高まっています。新築やリフォームの折に太陽光発電を導入しようと考えている人も多いでしょう。


この記事では、太陽光発電の導入を検討している人に向けて、基礎知識や発電量、導入するポイントなどをわかりやすく解説します。ぜひ役立ててください。

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太陽光発電の仕組み

太陽光発電は、屋根などに設置した太陽光パネルで太陽光のエネルギーを吸収します。吸収したエネルギーを利用し、太陽電池が直流電流として発電するのが太陽光発電の仕組みの基本です。


太陽電池の内部では2種類の半導体によって電子がやりとりされ、電気が発生します。そして、家庭で使えるようにパワーコンディショナーで交流電流に変換され、実際に電力として使われます。


太陽光発電の基礎知識

太陽光発電を知るにあたって、いくつかの用語の意味をとらえておくと理解が早まります。太陽光発電について知っておきたい用語を以下で解説します。


kWとkWh

太陽光発電に関連する発電量の単位には「kW(キロワット)」と「kWh(キロワットアワー)」という用語が特によく使われます。


kWは、太陽光パネルなど、設備の性能を表す単位です。その設備で可能となる瞬間的な発電能力を指しています。一方、kWhは1時間あたりの発電量を表す単位です。


実際の発電量は天候などの各種条件によって左右されます。たとえば、天候条件が晴天で発電能力に影響を与えない場合、10 kWの性能を持つ太陽光パネルで発電を行うと、1時間の発電量は10 kWhと表すことができます。


パワーコンディショナー

パワーコンディショナーとは、太陽光パネルで発電した直流電流を、家で使用できる交流電流に変換する機械です。


パワーコンディショナーの性能は変換効率に関わってきます。直流電流を交流電流へと変換する際に電力をロスするため、太陽光パネルの発電性能が同じでも、実際に使うことのできる電気の量はパワーコンディショナー自体の性能によって増減します。


太陽光パネル

太陽光パネルはソーラーパネルとも呼ばれています。形はパネル状で、実際に屋根の上など屋外に取り付け、太陽光を受けて発電するため設備です。


太陽光パネルにはいくつかの種類があります。次の項目では、太陽光パネルについて種類ごとに解説します。


太陽光パネルの種類と特徴

太陽光パネルの種類は、主に4種類です。以下にそれぞれの特徴を解説します。


単結晶パネル

太陽光パネルのなかでも最初に開発されたパネルのタイプです。シリコン結晶が規則正しく並んだ半導体パネルを用います。パネル形状も価格もさまざまで、屋根形状や外観など施工主の希望にあわせて幅広い選択が可能です。太陽光パネルのなかでも発電効率が高く、設置面積が狭い場所にも適しています。


多結晶パネル

現在最も多く使われているタイプのパネルです。単結晶パネルの端材やシリコン端材から大量生産されており、低コストで生産できます。ただし、結晶の純度が低いため、発電効率は単結晶パネルに劣ります。


薄膜パネル

薄膜パネルは、アモルファスパネルとも呼ばれています。素材は結晶系パネルと同じくシリコンですが、薄膜パネルのシリコンは非結晶で価格が安く、薄くて軽量化されているため加工性も高いことがメリットです。発電量は単結晶や多結晶パネルに比べて小さくなります。


CISパネル

CISパネルは、CIGSパネルとも呼ばれます。Cu(銅)、In(インジウム)、Ga(ガリウム)、Se(セレン)といったパネルの素材頭文字が名称の由来です。シリコンを使わず、これらの化合物によって製造される新しいタイプの太陽光パネルです。


太陽光発電の発電量

太陽光発電による発電量は条件により幅がありますが、1kWあたりのシステム年間発電量は約1,000kWhが目安です。たとえば、4kWの発電設備を設置した場合、4,000kWh程度の年間発電量が期待できます。


一般家庭における平均年間消費電力量は4,892kWhのため、4kWの発電設備で計算上は約8割をまかなえることになります。なお、一般家庭に設置される太陽光発電の主流は3~5kWで、各家庭によって差は出るものの、なかには使用する電気のほとんどを太陽光発電でまかなっている家庭もあります。


※出典|太陽光発電により、家庭で使用する電気を全部まかなえますか? - JPEA 太陽光発電協会


メーカーのシミュレーションサイトを利用するとよい

発電量は、さまざまな条件により幅があります。どの程度発電できるかは、シミュレーションサイトを利用し算出してみるとよいでしょう。


シミュレーションサイトとは、屋根の面積や形状に応じてどのくらいの発電量を確保できるのか、またその状態で節約できる電気代などがわかるWebサイトです。シミュレーションサイトによっては必要となる設置費用、設置費用を償却できるまでの年数なども表示できます。


住所ごとの日射量データを参照しているためシミュレーションの精度も高く、細かい個人情報を入力しなくてもシミュレーション結果の参照が可能です。ぜひ試してみましょう。


わが家の発電量シミュレーション|発電量を試算|太陽光発電システム/ソーラー発電システム|シャープ


エネピタ(光熱費シミュレーション) | オール電化 | Panasonic


簡単シミュレーション | 太陽光発電・蓄電池 | 京セラ


太陽光発電システム導入シミュレーション| LIXIL


太陽光発電の発電量を左右するポイント

太陽光発電の発電量は、何によって変わってくるのでしょうか。太陽光発電の発電量を左右するポイントについて解説します。


変換効率(発電効率)

変換効率とは、太陽光エネルギーを電気エネルギーへと変換する際の効率です。性能が高い太陽光パネルは変換効率が高く、パネルに当たる日光のパワーを高効率で電力に変換できるため発電量が大きくなります。


つまり、太陽光パネルのサイズや日照などの条件が同じ場合、パネル自体の変換効率の差で発電量に差が出るということです。


屋根の形状

太陽光発電の発電量は、屋根の形状によって変化します。太陽光発電に向いているのは、四角い面が広い形状の屋根です。一般的に切妻、片流れ、段違いの屋根などは面積が広く高効率です。


太陽光パネルそのものは四角いため、三角形の屋根は非効率であると言えます。また、屋根形状が複雑な場合も、載せられるパネルの枚数が減ったり、うまく太陽が当たらなかったりするため効率が悪くなります。


屋根が向いている方角

効率よく発電を行うには、日当たりのよい南向きの屋根が適しています。東向き、西向きの屋根は、朝や夕方に影になってしまうことも多いため効率が落ちるおそれがあります。北向きの屋根はそもそも日当たりがよくないため、基本的に太陽光発電には向きません。


四方に屋根が流れる寄棟屋根などは、東・南・西の三方向にパネルを載せるなど、工夫して発電量を確保するのがおすすめです。


屋根の角度(勾配)

太陽光発電を効率よく行うには、屋根勾配3.5寸~4寸(19.29°~21.8°)が目安です。パネルに垂直に太陽光が当たるように設置すると、発電効率がよくなります。


とはいえ、適切な角度は地域差があるため注意が必要です。太陽光の角度は地域の緯度に関係しています。気になる場合は太陽光発電を設置する際、施工業者に確認するのがおすすめです。


太陽光発電を設置する際の注意点

太陽光発電を設置する際には、いくつかの注意点があります。注意すべき点をそれぞれ解説します。


日光をさえぎるものがないか確認する

南側に高い建物や山があるなどのケースでは、太陽光パネルが日陰になってしまい、発電効率が下がる可能性があります。朝は屋根に太陽光が当たる算段でも、時間の経過によって太陽が南から西へと回ることで光がさえぎられると、発電量は落ちてしまいます。


したがって、太陽光発電を設置する際には、屋根に太陽光が十分に当たるか確認しておくと安心です。


電柱など常に影になるものがある場合

周辺の建物だけではなく、電柱などにも注意が必要です。影のかかり方によって発電量の違いがあるためです。一般的な「結晶系パネル」は、パネルの一部に影ができると、直列でつながったパネル全てで発電効率が落ちる仕組みです。


このような場合は「薄膜系CISパネル」を使うと、構造が違うため影のない部分で出力を落とさず発電できます。


定期的に点検・メンテナンスをする

太陽光発電システムのなかには経年劣化するパーツもあるため、定期的な点検とメンテナンスをおすすめします。劣化した部分をメンテナンスすると、変換効率の悪化なども改善できるのがメリットです。


太陽光発電協会では、点検頻度を4年に1回以上としています。安全に使い続けるためにも、太陽光発電を施工した業者や、メンテナンス業者、リフォーム業者などに問い合わせてみましょう。


メンテナンスや点検はどうすればいいですか? - JPEA 太陽光発電協会


地域差はそれほど考慮しなくてよい

地域により平均日照時間には差があります。とりわけ日本海側や山間地域は日照時間が少ない傾向にあるため、太陽光発電には不向きと考える人もいるでしょう。


しかし、太陽光パネルは表面が熱くなりすぎると発電効率が低下する特徴があり、涼しい地域では影響が少ないことがわかっています。このため、年間の発電量で考えると地域差はそれほどないのが実態です。


まとめ

太陽光発電の発電量は条件によって差があるものの、年間電気使用量で考えると一般的な家庭では8割前後をまかなえるのが現状です。とはいえ、実際に太陽光発電の設置を考える際は、どれくらいの発電量を確保できるのか、経済的にどれくらい「お得」なのかを具体的に知りたいところでしょう。


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●著者プロフィール

会社名:国際航業株式会社

部署名:公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

執筆者:樋口 悟

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執筆者の略歴:国際航業株式会社エネルギー部デジタルエネルギーグループ。エネルギー診断クラウドサービス「エネがえる」担当。1996年東京学芸大学教育学部人間科学課程スポーツコーチ学科卒業。1997年上場大手コールセンター会社に入社、2000年大手上場小売企業グループのインターネット関連会社で最年少役員に就任。2011年に独立起業。大企業向けにSNSマーケティングやアンバサダーマーケティングを提供するAsian Linked Marketingを設立。30以上の大手上場企業のプロジェクトを担当。5年で挫折。2016年国際航業株式会社新規事業開発部に入社しエネルギー領域の事業開発、エネがえる事業開発を担当。
https://energy-shift.com/news/author/71cbba7e-dbbc-4728-9349-9cdbed975c6e