「そこまで電気を使っていないはずなのに、どんどん値上がりする料金に困っている」
「電気料金のプランを見直せば、今よりも電気代を安く抑えられる?」
東京電力が2023年6月1日から家庭向けの電気料金を平均15.90%値上げをし、電気代の値上がりが深刻になりつつある今、このようなお悩みや疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
結論から申し上げると、電気料金プランの見直すことで、今よりも電気代が安くなる可能性は十分にあります。
多くの電力会社は、利用者の電気使用量やライフスタイルに合わせてお得になるプランを用意しており、自分に合ったプランに切り替えることで電気料金の削減が期待できます。
ただし、すでに自分に合ったプランを選択できている場合、違うプランに切り替えることによって電気代が下がらない・かえって上がってしまうといったケースもあるので注意が必要です。
プラン見直しによる電気料金の削減が行いたいのであれば、
- まずは現在の契約状況をチェック
- 他のプランと比較していくら安くなるかをシミュレーション
といった手順を踏みましょう。
本記事では、電気料金プランの見直しをして電気代を下げたいと考えている方が知っておくべき
- 電気料金プランを見直す方法
- 自分に合った電気料金プランの選び方
- ライフスタイル別プラン見直しシミュレーション
- 電気料金プランの見直しを行う際の注意点
といった知識を、電気料金の比較検討や太陽光パネル設置シミュレーションに使われるツール「エネがえる」を使用しながら解説します。
【「エネがえる」を使った診断結果一例】
記事の後半では、「エネがえる」を使って
- 住んでいる地域
- 契約中の電力会社・プラン
- 月々の電気使用量
- 生活スタイル(朝方・夜型など)
などの細かな情報を設定したリアリティのあるシミュレーション結果を紹介するので、ぜひ最後まで読んで今より安くなるプランへと切り替える参考にしてください。
目次
電気料金プランを見直す方法
まずはじめに、電気料金プランを見直す方法について
- 現在契約しているプランをチェックする
- 他のプランと比較する
の2ステップでご紹介します。
本章の通りに電気料金プランの見直しを行うことで、あなたが今契約しているプランよりもよりお得なプランがあるのかをざっくりと把握できます。
現在の契約状況をチェックする
まずは、現在の契約状況をチェックします。
電力会社から発行される「検針票」に記載されている
- 契約プラン
- 契約アンペア
- 電気使用量
- 電気料金
をチェックし、あなたの月々の電気料金が高い要因を探しましょう。
検針票とは? 電力会社が毎月発行する、電気料金の内訳や契約の内容が記された紙のこと 【検針票(見本)】 郵送される検針票には、「電気ご使用量のお知らせ」と書かれていることが一般的 ※毎月検針票が郵送されてこない場合は、電力会社のWebサイトで確認できます |
検針票をチェックするポイント | |
---|---|
①契約プラン名 | 「従量電灯B・C」など、昔ながらのプランで契約している場合は、生活スタイルに合わせて最適化された新設のプランに切り替えることで電気料金が安くなる可能性が高い |
②契約アンペア数 | 【アンペア数の目安】 ※目安よりも高いアンペア数で契約している場合は、プランを変更しなくてもアンペア数を下げることで電気代が抑えられる可能性がある |
③電気使用量 | 【電気使用量の目安】 ※実際の電気使用量が目安よりも大幅に多い・少ない場合は、電気使用量が多い人向け・少ない人向けのプランに切り替えることで電気料金が安くなる可能性が高い ※電気の使用量は季節によってばらつきがあるため、1年分の検針票をチェックして年間を通した平均を計算するのがおすすめ |
④電気料金 | 去年の同じ月と比べて大幅に増額しているようなら、大手電力会社のプランから新電力(新規参入の小売り電気事業者)のプランに乗り換えることで電気料金が安くなる可能性がある ※大手電力会社の多くが電気料金の値上げを行っており、同じ電力会社内でプラン変更しても電気料金は安くならないケースもあるため |
これらの項目をチェックすることで
- 自分が今どんなプランを契約しているのか
- プラン変更によって電気料金の削減が見込めそうな要素はどこか
が浮き彫りになってきます。
他の電気料金プランと比較する
続いて、他の電気料金プランとの比較を行います。
現在契約しているプランから新たなプランに切り替えることでいくら節約になるか、シミュレーションを行っておおよその金額を計算しましょう。
ここで注意したいのが、「簡易的なシミュレーションでは本当に電気料金が節約できるかわからない」という点です。
多くの電力会社が、プランごとの料金計算ができるシミュレーターをWebサイトに公開していますが、そのほとんどが
- 現在契約しているアンペア数
- 月間の電気使用量
といった情報を入力するだけの簡易的なものです。
簡易的なシミュレーターを参考にして料金プランの変更をしてしまうと
「思ったほど電気料金が削減できなかった!」
「かえって電気料金が上がってしまった!」
という失敗に繋がりやすいため、精度の高いシミュレーターでプランの比較を行うことが重要です。
Q.結局、どこでシミュレーションを行えばいいの? A.精度の高い料金シミュレーター 電気料金の比較検討や太陽光パネル設置シミュレーションに使われるツール「エネがえる」は、住んでいる地域や生活スタイルなど利用者の情報を細かく設定できるため、高い精度で電気料金プランを比較できます。 大手電力会社から新電力まで、国内シェア上位100社超の料金プランが登録されており、その中から最適なプランを提案します。 まずは「エネがえる」を導入している電力会社に相談し、プラン変更のシミュレーションを行ってみるのがおすすめです。 【「エネがえる」のシミュレーターを導入している電力会社(一例)】 |
【5タイプで紹介】自分に合った電気料金プランの選び方
ここからは、自分に合った電気料金プランの選び方を紹介します。
電気会社が提供する料金プランにはさまざまなものがあり、
「一体どのプランを選んだらいいかわからない!」
と混乱する方も多いかもしれませんが、どのプランも
- 一人暮らし向けプラン
- ファミリー向けプラン
- 夜型生活向けプラン
- オール電化向けプラン
- 太陽光発電システムとの併用プラン
の5つのタイプのいずれかに分類できます。
まずはタイプごとのメリット・デメリットを把握し、あなたのライフスタイルと照らし合わせることで、自分に合った電気料金プランを選べます。
それではさっそく、5つのタイプそれぞれの特徴を見ていきましょう。
一人暮らし向けプラン
一人暮らし向けプランは、マンションのワンルームでの一人暮らしなど、日々使用する電力が少ない人に向けたプランです。
一人暮らし向けプランの特徴 | |
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メリット | 使用した電力の量に応じて料金が発生する従量課金制なので、電力使用量が少なければ少ないほど電気料金が安くなる |
デメリット | 1ヶ月の電気使用量が300kWh※を超過すると電気料金が一気に跳ね上がってしまうリスクがある |
こんな人におすすめ | 真夏や真冬でも1ヶ月の電気使用量が300kWh未満に抑えられている人 |
※kWh(キロワットアワー):1kWの電力を1時間使用した場合の電力量のこと。一般的な電気料金は「kWh×電気料金単価」で計算される
電気料金のプランは
- 120kWh以下までは単価〇〇円
- 120kWh超え・300kWh以下までは単価〇〇円
- 300kWh超えからは単価〇〇円
と料金が3段階に分かれた従量課金制が一般的で、一人暮らし向けプランは第2段階までの
- 120kWh以下
- 120kWh超え・300kWh以下
の電気料金の単価が安いというのが一般的です。
つまり、1ヶ月の電気使用量が300kWh未満に抑えられる人であれば、お得に利用することができます。
一人暮らし向けプランの一例 | |||
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電力会社・プラン名 | 電気料金単価(円/1kWh) | ||
120kWh以下 | 120kWh超え | 300kWh超え | |
ハルエネ 基本料金:763.62円 | 19.88 | 26.48 | 30.57 |
シン・エナジー 基本料金:796.06円 | 19.67 | 24.78 | 27.71 |
東京電力 基本料金:885.72円 | 30 | 36.6 | 40.69 |
※2023年9月現在の東京エリアの価格
ファミリー向けプラン
ファミリー向けプランは、電気の使用量が多く、朝から夜まで一日通して電気を使うことが多い人に向けたプランです。
ファミリー向けプランの特徴 | |
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メリット | 電気をたくさん使う家庭ほど月々の電気料金がお得になる |
デメリット | 1ヶ月の電気使用量が300kWhに満たない月は、かえって電気料金が高くつく |
こんな人におすすめ | ・年間を通して1ヶ月の電気使用量が300kWh以上の人 |
ファミリー向けプランは、1ヶ月の電気使用量が300kWh超えになることを前提として作られたプランで、
- 300kWh超えの電気料金単価が安い従量課金制
- 300kWhまでは定額制・300kWh超えは従量課金制
といった料金体系が一般的です。
1ヶ月の電気使用量が300kWhを超える人であれば、従来のプランよりもお得に利用することができます。
4人暮らしの世帯の場合、平均的な電気使用量は400kWh前後であるため、よほど節電や蓄電の意識が高い家庭以外は、ファミリープランへの切り替えがおすすめです。
ファミリー向けプランの一例 | |||
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電力会社・プラン名 | 電気料金単価(円/1kWh) | ||
120kWh以下 | 120kWh超え | 300kWh超え | |
CDエナジー 基本料金:1,107.6円 | ー | ※300kWhまでは定額 | 35.59 |
日本エナジーパートナー 基本料金:1,144円 | 19.88 | 26.48 | 29.05 |
東邦ガス 基本料金:980円 | 21.31 | 25.79 | 26.72~28.73 |
※2023年9月現在の東京エリアの価格
夜型生活向けプラン
夜型生活向けプランは、日中は誰も家におらず、電気の利用は夜~深夜が中心という方向けのプランです。
夜型生活向けプランの特徴 | |
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メリット | 夜~深夜(午後10時~翌午前7時など)にかけての電気料金が安く、夜間に電気を使うほどお得になる |
デメリット | ライフスタイルが変わって日中の時間に電気を使用すると電気料金が一気に跳ね上がってしまうリスクがある |
こんな人におすすめ | ・終業時間が遅く帰宅が午後10時以降になる人 |
夜型生活向けプランは時間帯で電気料金が変化するのが一般的で、日中の電気料金は高く、夜間の電気料金は安く設定されています。
自宅で電気を使う時間帯と電力会社が設定した割安な夜料金が一致すれば、従来のプランよりも大幅に電気代を削減できる可能性があります。
ただし「平日は夜しか電気を使わないが、休日は一日中家にいて電気を使う」という場合は、休日の日中の電気料金がかさんでしまう可能性もあるため、必ず平日・休日のシミュレーションを行ってから契約しましょう。
夜型生活向けプランの一例 | |
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電力会社・プラン名 | 電気料金単価(円/1kWh) |
シン・エナジー 基本料金:499.62円 | 【平日】 【休日】 |
東京電力 基本料金:230.67円/kWh | 午前7時〜午後11時:42.36 |
中部電力 基本料金:891円 | 【平日】 【休日】 |
※2023年9月現在の東京エリアの価格
オール電化向けプラン
こちらはお風呂やコンロなど、住宅に必要なエネルギーをすべて電気でまかなう「オール電化」を導入している家庭に向けたプランです。
オール電化向けプランの特徴 | |
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メリット | 使用した電力の量に応じて料金が発生する従量課金制なので、電力使用量が少なければ少ないほど電気料金が安くなる |
デメリット | 1ヶ月の電気使用量が300kWhを超過すると電気料金が一気に跳ね上がってしまうリスクがある |
こんな人におすすめ | 真夏や真冬でも1ヶ月の電気使用量が300kWh未満に抑えられている人 |
オール電化向けプランは昼間と夜間でそれぞれ異なる電気料金が設定されているのが一般的で、日中の電気料金は高く、夜間の電気料金は安いという特徴があります。
この料金体系を活かして、電気料金の安い夜間に
- 給湯器を稼働させ、お風呂を沸かしておく
- 蓄熱暖房器を稼働させ、部屋を温めておく
といった効率の良いエネルギー運用をすれば、電気料金がかさみやすいオール電化の家庭でもコストカットが期待できます。
ただし、「IHコンロや照明を昼間もたくさん使う」という家庭の場合は、従来の電気料金プランの方が安くなる可能性もあるため注意が必要です。
オール電化向けプランの一例 | |
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電力会社・プラン名 | 電気料金単価(円/1kWh) |
東京電力 基本料金:1,180.96円 | 午前6時~翌午前1時:35.96 |
コスモでんき 基本料金:1,180.96円 | 午前6時~翌午前1時:35.96 |
HTBエナジー 基本料金:1,144円 | 午前6時~翌午前1時:25.28 |
※2023年9月現在の東京エリアの価格
太陽光発電システムとの併用プラン
「太陽光発電システムとの併用プラン」は、太陽光発電パネルなどと併用して契約することで、お得に利用できる電気料金プランです。
太陽光発電システムとの併用プランの特徴 | |
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メリット | ・太陽光パネルで作った電気を家庭で利用することで、将来的な電気料金を削減できる |
デメリット | ・基本料金が高い傾向にある |
こんな人におすすめ | ・これから太陽光パネルを設置しようと考えている人 |
こちらのプランは、太陽光パネルや蓄電池の購入と同時に加入するのが一般的です。
電気会社によって料金体系が大きく異なり、パネルの設置費用が無料になるケースもあるため、ご家庭に合わせた電力会社選びが非常に重要になります。
太陽光発電システムとの併用プランの一例 | |
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電力会社・プラン名 | 電気料金単価(円/1kWh) |
東京電力 基本料金:2,555.44円 | 120kWh以下:3,694.4円/月 120kWh超え:30.92 |
関西電力 基本料金:14,300円 | 400kWh以下:無料 400kWh超え:22.28 |
東北電力フロンティア 基本料金:なし | 40 |
※2023年9月現在の東京エリアの価格
2023年9月時点では、太陽光発電システムとの併用プランを提供しているのは大手電力会社が中心です。
まずはお住まいのエリアでどの電力会社が利用できるかを調べ、その中からよりお得に利用できる一社を絞るのが最も効率的でしょう。
電気料金プランの見直しでいくら安くなる?ライフスタイル別シミュレーション
ここからは、プランの見直しで電気料金が具体的にいくら安くなるのか、代表的なケースを用いてシミュレーションします。
- マンションに一人暮らし・夜型生活のAさんの場合
- 家族が増えて時間帯・季節問わず電気使用量が増加したBさん一家の場合
- 新居に太陽光パネルの設置を予定・Cさん一家の場合
ご自身のライフスタイルに近いものがあれば、実際に料金プランを見直した後のイメージがしやすくなるので、ぜひ優先的にチェックしてみましょう。
マンションに一人暮らし・夜型生活のAさんの場合
日中は仕事で家を空けており、夜間にしか電気を使っていないはずなのに電気料金が高いことから、料金プランの見直しを検討したというケースです。
マンションに一人暮らし・夜型生活のAさんの場合 | |
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世帯人数 | 1人 |
居住地 | 東京都(マンション) |
ライフスタイル | 朝7時に出社・夜は22時過ぎに帰宅 |
電気使用量(月平均) | 185kWh |
現在契約中のプラン | 大手電力会社 「従量電灯B(30A)」 |
Aさんの情報を「エネがえる」に入力し、プラン変更のシミュレーションを行ったところ、次のような結果が出ました。
大手電力会社の従来のプランから新電力の夜型生活向けプランに切り替えたところ、年間約3万円の電気料金を削減できました。
Q.賃貸のマンションやアパートでも電力会社を変更できるの? 2016年4月からスタートした新制度「電力自由化」によって、電力会社は個人の自由に選択することが可能になりました。 賃貸のマンションやアパートもその例外ではなく、電力会社の契約者の名義が自分であれば、電力会社は自由に選ぶことができます。 まずは電力会社から発行される検針票を確認し、契約者が自分の名前になっているかをチェックしましょう。 |
家族が増えて時間帯・季節問わず電気使用量が増加したBさん一家の場合
2人目の子どもが生まれ、一日中電気を使うようになってから月々の電気代が大幅に上がってしまったことから、料金プランの見直しを検討したというケースです。
家族が増えて時間帯・季節問わず電気使用量が増加したBさん一家の場合 | |
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世帯人数 | 4人 |
居住地 | 東京都(戸建て) |
ライフスタイル | 朝・昼・夜通して電気を使用 |
電気使用量(月平均) | 500kWh |
現在契約中のプラン | 大手電力会社 「従量電灯B(50A)」 |
Bさん一家の情報を「エネがえる」に入力し、プラン変更のシミュレーションを行ったところ、次のような結果が出ました。
大手電力会社の従来のプランから新電力のファミリー向けプランに切り替えたところ、年間約8万円の電気料金を削減できました。
新居に太陽光パネルの設置を予定・Cさん一家の場合
新居の一戸建てへ引っ越し、長期的な電気代節約のために太陽光パネルの設置を予定していることから、電気料金プランの見直しも併せて検討したというケースです。
新居に太陽光パネルの設置を予定・Cさん一家の場合 | |
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世帯人数 | 3人(戸建て) |
居住地 | 神奈川県 |
ライフスタイル | ・平日は朝・夜に電気を使用 |
電気使用量(月平均) | 400kWh |
現在契約中のプラン | 大手電力会社 「従量電灯B(40A)」 |
Cさん一家の情報を「エネがえる」に入力し、プラン変更のシミュレーションを行ったところ、次のような結果が出ました。
太陽光パネルを設置し、大手電力会社の従来のプランから新電力のプランに切り替えたところ、年間約20万円の電気料金を削減できるという結果が出ました。(うちプラン変更による削減コストはおよそ2万円)
なぜこれほどの電気料金を削減できるのか、その理由は2つあります。
- 太陽光パネルで発電した電力を家庭内で使っているため
- 余剰電力を電力会社に売って「売電収入」を得ているため
このように、太陽光発電システムと併用する料金プランへの切り替えにおいては、
- プランの変更による電気料金削減
- 太陽光発電による電気料金削減
- 余剰電力の売電収入
という3つの柱でお得になるケースが一般的です。
電気料金プランを見直す際の4つの注意点
ここでは、電気料金プランを見直す際の4つの注意点を紹介します。
- 過去1年分の検針票を確認する
- 現プラン・新プランの契約期間と解約金を確認しておく
- 精度の高いシミュレーターを利用する
- 電力会社を乗り換える場合は特に入念にシミュレーションする
プランを切り替えると、その後の電気料金が削減できる可能性もある一方で、かえって損をしてしまうケースもあります。
プラン変更で本当にお得になるのか、事前に必ずチェックしておきましょう。
過去1年分の検針票を確認する
電気料金プランを見直す際には、過去1年分の検針票を確認することが重要です。
なぜこのようなことをするかというと、電気使用量は季節によって大きく変動しやすく、年間を通した平均的な数値を把握しておかなければ自分に合ったプランを探せないためです。
どういうことか、詳しくお話しします。
電気料金プランの比較やシミュレーションを行う際、どのシミュレーターを使う場合でも「1ヶ月あたりの電気使用量(kWh)」を入力する項目があります。
【シミュレーターの入力項目の一例】
1ヶ月あたりの電気使用量は検針票ですぐに確認できるため、
「遡って確認するのも面倒だし、今手元にある直近1ヶ月分だけチェックすればいいか」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これでは正確なシミュレーションが行えない危険があります。
どんな失敗が考えられるか、例を見てみましょう。
過去1年分の検針票を確認しなかったことによる失敗例 ・8月分の検針票をチェックすると、1ヶ月の電気使用量が500kWhだった ・そのままシミュレーターに「500kWh」と入力したところ、電気をたくさん使う定額制のファミリー向けプランをおすすめされ、従来のプランから切り替える ・プランを切り替えた翌月、以前よりも電気料金が高くなっていることが発覚 ・8月はエアコンの稼働率が高いせいで電気使用量も多かったが、年間を通した平均は380kWh程度だった。プランを変更したことで高い基本料金を「払い損」する結果となってしまった。 |
このように、電気使用量は月によって数値にむらがあるため、年間を通した平均値を確認しておく必要があります。
面倒に感じるかもしれませんが、本当に自分に合ったプランを探すためには、過去1年分の検針票を確認するようにしましょう。
※検針票の確認方法は「現在の契約状況をチェックする」でおさらいできます。
現プラン・新プランの契約期間と解約金を確認しておく
現プラン・新プランの契約期間と解約金を確認しておくというのも、電気料金プランを見直す際に必ずやっておきたい注意点です。
電気料金プランは契約者の意思で自由に変更できるものですが、契約期間や解約金が設定されている電力会社もあるため、解約金の支払いでかえって損をしてしまうケースもあります。
契約期間の目安 | 解約金(期間中に解約した場合の違約金)の目安 |
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1~2年 (契約期間なしの電力会社・プランもある) | 1,000~2,000円 安い場合は無料~500円程度 |
以下の表の手順に沿って現プラン・新プランの契約期間と解約金を確認し、
「今がプラン切り替えに適したタイミングなのか」
「本当に新プランに切り替えてお得になるのか」
を判断しましょう。
現プラン・新プランの契約期間と解約金を確認する手順 |
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【STEP1.現プランの契約期間・解約金をチェック】 ・間もなく契約期間終了するなら、新プランへの切り替えのチャンス ・契約期間の途中でも、解約金が無料~数百円程度なら切り替えのチャンス ・契約期間の途中で、解約金が数千円~一万円程度と高額なら期間終了まで切り替えは見送るのがベター |
【STEP2.新プランの契約期間・解約金をチェック】 ・月々の電気料金が安くても、契約期間が長すぎる(2年以上など)・違約金が高すぎる(5,000円以上など)プランは避ける ・近年中にライフスタイルが変わる可能性がある場合(転職・出産など)は、契約期間の縛りなし・解約金なしの電力会社を優先的に選ぶ |
新プランの候補が複数ある場合は、解約金が無料の電力会社を選ぶのがおすすめです。
解約金が無料の電力会社(一例) |
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・大手電力会社(東京電力・関西電力・中部電力など)※ |
※一部解約金が発生するプランもあり
プラン切り替え時に余計な費用がかからないよう、現プラン・新プランの契約期間と解約金はしっかりと確認しておきましょう。
精度の高いシミュレーターを利用する
精度の高いシミュレーターを利用する、というのも、電気料金プランを見直す際に必ずやっておきたい注意点です。
多くの電力会社や比較サイトがオンライン上で「プラン変更による電気料金のシミュレーション」を提供していますが、シミュレーターの精度の高さはサイトによってまちまちです。
簡易的なシミュレーター | 精度の高いシミュレーター |
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・1ヶ月の電気使用量 →手軽に利用できるが、シミュレーションの結果と現実に大きなズレが生じるリスクあり | ・現在契約している電力会社・プラン →手間や時間はかかるが、現実に近い料金シミュレーションができるためプラン切り替え失敗のリスクが低い |
プランを切り替えた後で
「シミュレーションの結果よりも電気料金が節約できなかった!」
「これなら、今までのプランのままでもよかった!」
と後悔しないためにも、精度の高いシミュレーターを利用しましょう。
精度の高いシミュレーションを行うなら 電力会社がWebサイトで提供しているシミュレーターは簡易的なものが多いですが、「エネがえる」を導入している電力会社であれば、精度の高い診断ができる環境が整っています。 まずは「エネがえる」を導入している電力会社に相談し、プラン変更のシミュレーションを行ってみるのがおすすめです。 【「エネがえる」のシミュレーターを導入している電力会社(一例)】 |
電力会社を乗り換える場合は特に入念にシミュレーションする
電気料金プランを見直す際、電力会社そのものを乗り換える場合は特に入念にシミュレーションしましょう。
電力会社を乗り換える際には
- 元の電力会社を解約
- 乗り換え先の電力会社と新規契約を結ぶ
といった手続きを踏まなければならず、万が一乗り換え後に「元のプランに戻したい」と思った場合、時間と労力を大幅に費やすことになります。
乗り換えてから後悔しないよう、電力会社選びは慎重に行いましょう。
特に注意が必要なのが、大手電力会社から新電力への乗り換えです。
【おさらい】「大手電力会社」と「新電力」とは? 【大手電力会社とは】 【新電力とは】 |
節約目的で料金プランを見直す場合、大手電力会社から新電力への乗り換えが一般的ですが、両者には異なるメリットとデメリットが存在します。
大手電力会社 | 新電力 | |
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メリット | ・倒産のリスクがほぼない | ・電気料金が安くなる可能性が高い |
デメリット | ・電気料金が高くなりやすい | ・倒産のリスクがある |
※東京電力「プレミアムプラン」など、一部例外を除く
電力の小売り事業者である新電力は
- 競合が多く価格競争が起こる
- 自社の発電設備を持たず人件費や維持費がかからない
といった性質上、電気料金が大手電力会社よりも安くなりやすいですが、倒産のリスクがあるなどのデメリットもあることを心に留めておきましょう。
契約した新電力が倒産したらどうなるの? 契約した新電力が倒産した場合、新たな契約先が決まるまで居住エリアの大手電力会社から電力が供給されます。 急に電気が使えなくなる心配はありませんが、また一から電力会社選びを行わなければならないため、新電力の運用歴や業績をあらかじめリサーチしておくことをおすすめします。 |
電力会社の乗り換えは、必ずしもお手軽・簡単なものとは言えません。
- 本当に電気料金が安くなるのか
- 10年先も電力会社が存続しているか
入念にシミュレーションしてから乗り換えましょう。
プランを見直しても電気料金が下がらないなら太陽光パネル導入の検討を
プランを見直しても電気料金が下がらない場合は、太陽光パネル導入を検討してみることをおすすめします。
「電気料金プランの見直しでいくら安くなる?ライフスタイル別シミュレーション」でのシミュレーション結果を見てもわかる通り、プランの見直しによって削減できる電気料金には限界があり、多くても年間数万円です。
これ以上電気料金を下げるとなると、無理な節電などが必要になりますが、今後も電気料金の値上がり等を考えると節電にも限界があります。
そこで打開策となるのが、「太陽光パネルで電気を作り、電力会社から購入する量を減らす」という手法です。
本記事で紹介した「新居に太陽光パネルの設置を予定・Cさん一家の場合」のシミュレーション結果では、
- プラン変更による電気料金の削減額は年間およそ2万円
- 太陽光発電の経済効果も含めると、電気料金の削減額は年間およそ20万円
という結果が出ました。
新居に太陽光パネルの設置を予定・Cさん一家の場合 | |
---|---|
世帯人数 | 3人(戸建て) |
居住地 | 神奈川県 |
ライフスタイル | ・平日は朝・夜に電気を使用 |
電気使用量(月平均) | 400kWh |
現在契約中のプラン | 大手電力会社 「従量電灯B(40A)」 |
【「エネがえる」でのシミュレーション結果】
以上のシミュレーション結果から、太陽光パネルの導入は、料金プランの見直しよりも圧倒的な節約効果が見込めることがわかります。
しかし、自宅に太陽光パネルを設置するというのは、料金プランの見直しと比べてハードルが高く感じる
方も多いのではないでしょうか。
まずはお近くの太陽光パネルのメーカーや販売店に相談し、料金シミュレーションをしてみることをおすすめします。
太陽光パネルの費用対効果をシミュレーションするなら「エネがえる」がおすすめ
電気料金プランの見直しと同時に太陽光パネルの導入も検討してみようと思った場合は、まずは「エネがえる」で費用対効果をシミュレーションしてみることをおすすめします。
料金プランの変更や太陽光パネルの導入で電気代がいくら削減できるのかは
- 家族構成
- 使用電気量
- 日照時間
- ライフスタイル
- パネルを設置できる屋根の面積
- 蓄電池の設置の可否
といった細かい条件によって大きく変わります。
本記事でも度々活用したシミュレーター「エネがえる」を使えば、上記のような細かい条件を指定して
- 今より電気料金が安くなる電力会社・料金プランの提案
- 太陽光パネルを導入した場合のお得額の計算
- 蓄電池を導入した場合のお得額の計算
- V2H(電気自動車と家をつなぐ充放電設備)を導入した場合のお得額の計算
といったあらゆるケースの費用対効果シミュレーションが高い精度で行えます。
「プランの見直しもしたいし、太陽光パネルも気になる…」という方は、お近くの販売店で「エネがえる」を使った太陽光パネルのシミュレーションを依頼してみましょう。
また、太陽光パネルの販売会社の方は、お客様への提案ツールとして「エネがえる」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
最後に、本記事の重要ポイントをおさらいします。
▼ 電気料金プランを見直す方法
STEP1.現在の契約状況をチェックする STEP2.他の電気料金プランと比較する |
▼【5タイプで紹介】自分に合った電気料金プランの選び方
・一人暮らし向けプラン →タイプごとのメリット・デメリットを把握し、自分のライフスタイルと照らし合わせれば、自分に合った電気料金プランが選べる |
▼電気料金プランの見直しでいくら安くなる?ライフスタイル別シミュレーション
・マンションに一人暮らし・夜型生活のAさんの場合 ・家族が増えて時間帯・季節問わず電気使用量が増加したBさん一家の場合 ・新居に太陽光パネルの設置を予定・Cさん一家の場合 ※太陽光パネルの導入は、大幅な電気料金削減効果が見込める |
▼電気料金プランの見直しを行う際の注意点
・過去1年分の検針票を確認する |
本記事の内容を参考に電気料金のプランを見直し、あなたの月々の電気料金が少しでも削減されれば幸いです。
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