【最新版】2025年度・2026年度太陽光の売電価格とFIT/FIP制度超解説

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国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業株式会社 カーボンニュートラル推進部 デジタルエネルギーグループ。再エネ設備導入効果シミュレーター「エネがえる」(ASP、Biz、EV・V2H、API、BPO)の事業開発を担当。太陽光、蓄電池、オール電化、EV・V2H、電力料金、補助金、再エネ設備の経済効果シミュレーションを専門領域とし、サービス企画、顧客提案、マーケティング、パートナー連携を横断して推進しています。エネがえるは国内700社以上で導入され、年間15万件以上の診断に利用されています。取材、登壇、協業、サービスに関するお問い合わせは、エネがえる公式お問い合わせページからお願いします。

太陽光
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目次

【最新版】2025年度・2026年度太陽光の売電価格とFIT/FIP制度超解説

最終更新:2026年8月22日(経済産業省が公表した2026年度以降の制度内容を反映)


【10秒で読める要約】

2025年度下半期から、住宅用太陽光と事業用屋根設置太陽光に「初期投資支援スキーム」が導入されました。2026年度の地上設置型は、10kW以上50kW未満が9.9円/kWh、50kW以上の入札対象外が9.6円/kWhです。2027年度以降、事業用の地上設置太陽光はFIT/FIP制度による支援の対象外となります。本記事は、経済産業省の公表資料を基に容量・設置形態別の単価と適用条件を整理します。


2025年・2026年太陽光発電の売電価格と制度改正:完全解説


住宅用・事業用別 太陽光FIT価格の最新設定

住宅用太陽光発電(10kW未満)の売電価格

2025年度上半期(4~9月)の価格

  • 15円/kWh(税抜)

  • 10年間固定買取

2025年度下半期(10月~)以降:初期投資支援スキーム

  • 1~4年目:24円/kWh

  • 5~10年目:8.3円/kWh

2026年度

  • 初期投資支援スキームを継続(1~4年目:24円/kWh、5~10年目:8.3円/kWh)

認定時期の注意:2025年度上半期の15円/kWhと、2025年度下半期以降の初期投資支援スキームは認定時期が異なる制度区分です。同じ案件で任意に選択・併用できる選択肢ではありません。

ポイント解説

  • 導入初期に収入を前倒しで得る構造

  • 総合的には従来よりも国民負担を抑制

  • 家庭用の新設市場を引き続き刺激する仕組み


事業用太陽光発電(10kW以上)の売電価格

地上設置型(10~50kW未満)

年度 FIT価格(税抜)
2024年度 10円
2025年度上半期 10円
2025年度下半期 9.9円
2026年度 9.9円

地上設置型(50kW以上:入札対象外)

年度 FIT価格(税抜)
2024年度 9.2円
2025年度上半期 8.9円
2025年度下半期 8.6円
2026年度 9.6円

2027年度以降:事業用太陽光発電(地上設置)はFIT/FIP制度における支援の対象外です。認定済み案件や個別要件の扱いは、最新の公表資料・関係機関で確認してください。

屋根設置型(10kW以上)

  • 2025年度上半期:11.5円/kWh

  • 2025年度下半期以降:初期投資支援スキーム適用

    • 1~5年目:19円/kWh

    • 6~20年目:8.3円/kWh

ポイント解説

  • 事業用でも屋根設置型は支援対象

  • 地上設置型は価格据え置きまたは微減


【図解】2025年度以降の太陽光売電価格スキーム

住宅用(10kW未満)
 ├─ 上半期(通常)15円/kWh
 └─ 下半期(初期支援)24円→8.3円

事業用(屋根設置10kW以上)
 ├─ 上半期(通常)11.5円/kWh
 └─ 下半期(初期支援)19円→8.3円

事業用(地上設置10~50kW未満)
 ├─ 上半期:10円
 └─ 下半期:9.9円

太陽光発電の入札制度と上限価格:2025・2026年度版

対象とスキーム

  • 対象容量:250kW以上(FIP対象)

  • 屋根設置型:入札免除

  • 2025年度実施回数:4回

  • 落札方式:価格競争入札

入札上限価格(税抜)

回数 上限価格(円/kWh)
第1回 8.90
第2回 8.83
第3回 8.75
第4回 8.68

2026年度の入札条件

  • 対象:FIP認定対象のうち250kW以上(屋根設置は入札免除)

  • 回数:4回

  • 上限価格:全4回とも9.6円/kWh

  • 2027年度以降:事業用太陽光発電(地上設置)はFIT/FIP制度による支援の対象外


FIT価格の長期推移:2012~2026年度

住宅用(~10kW)の買取価格推移表

年度 FIT価格(円/kWh)
2012年 42
2013年 38
2014年 37
2015年 33 → 27
2016年 31 → 25
2017年 28 → 25
2018年 26 → 25
2019年 26(義務あり)/24(なし)
2020年 21
2021年 19
2022年 17
2023年 16
2024年 16
2025年 15(上半期)
2026年 初期投資支援継続

解説

  • 毎年1~4円単位で段階的引き下げ

  • 初期コストの低減が背景


2026・2027年度:公表済みのFIT/FIP制度

経済産業省が公表した確定事項

  • 2026年度・地上設置10kW以上50kW未満:9.9円/kWh

  • 2026年度・地上設置50kW以上(入札対象外):9.6円/kWh

  • 2026年度・入札対象:FIP認定対象のうち250kW以上。屋根設置は入札免除、全4回の上限価格は9.6円/kWh

  • 2027年度以降:事業用太陽光発電(地上設置)はFIT/FIP制度による支援の対象外

容量だけを根拠に「50kW以上は一律にFIP義務化」「2030年に全再エネがFIPへ統合」と断定することはできません。FIT/FIPの対象は、年度、電源、規模、設置形態、地域活用要件などで異なるため、案件ごとに最新の制度資料を確認してください。


他の再エネとの比較:太陽光のポジショニング

風力発電との比較

  • 風力(50kW未満FIT)

    • 2025年:13円→2027年:11.8円

  • 風力(50kW以上入札)

    • 2025年:13円上限→12円基準へ

収益性考察

  • 設備利用率では風力優位

  • 太陽光は導入コスト、設置自由度で優位


地熱発電との比較

  • 地熱(1,000kW未満)

    • FIT40円(高止まり)

  • 地熱(1,000kW以上)

    • FIT26~12円(規模による)

収益性考察

  • 地熱はリスク(探査費・許認可)が大

  • 安定出力だが導入ハードル極めて高い


【図解】再エネ電源別の収益性・リスクポジショニング

【収益性】
地熱 > 陸上風力 ≒ 洋上風力 > 太陽光

【導入容易性】
太陽光 > 陸上風力 > 地熱 > 洋上風力

【まとめ】2025~2026年の太陽光発電戦略とは?

FIT価格は住宅用も事業用も低下傾向
住宅用・屋根設置は初期支援スキームで前半収入増加
2026年度の単価・入札条件と2027年度以降の地上設置支援対象外を案件別に確認
太陽光は自家消費・蓄電池併用型での収益確保が重要
風力・地熱と比べた相対優位性とリスク管理が必須

新規設置を検討する場合は、認定年度・容量・設置形態ごとの制度適用を確認したうえで、自家消費率、設備費、電気料金、劣化率などを含む案件固有の条件で経済効果を試算することが重要です。

 


【専門家向け】初期投資支援スキーム完全図解と設計意図


初期投資支援スキームとは何か?

背景と設計意図

  • 従来のFITは、期間中一律単価で買い取る仕組みだった

  • 近年は初期導入コストが低下し、設備回収が早期化

  • 逆にFIT単価が下がりすぎると、最初の数年の収支が厳しくなり、普及スピードが落ちる懸念

  • そこで「導入初期の収入を高め」「後半で国民負担を抑える」仕組みが必要に

  • 国民負担の総額は一定に抑えつつ、設置インセンティブを維持する「前倒し型FIT」

設計哲学

  • 導入者メリット最大化

  • 国民負担最適化

  • 再エネ普及加速


【図解】通常型FIT vs 初期投資支援スキームの収入イメージ

【通常型FIT(例:15円×10年)】
→ 毎年一定の収入(15万円/年)

【初期投資支援スキーム(例:24円→8.3円)】
→ 最初4年:24万円/年
→ 5年以降:8.3万円/年

【グラフイメージ】
収入
│                ▂▂▂▂ (通常型)
│          ▆▆▆▆▂▂▂▂▂ (支援スキーム)
└────────────────
          1年→10年

インパクト

  • 最初数年で資金回収が早くなる(キャッシュフロー改善)

  • 事業リスクを低減できる(特に中小・個人事業者に有効)


住宅用太陽光における支援スキーム適用シミュレーション

具体的な収入モデル(例:5kW設置)

【前提条件】

  • 5kWシステム設置

  • 年間発電量:5,000kWh

  • 自家消費:50%

  • 売電量:2,500kWh

【初期投資支援スキームの売電収入例】

年数帯 計算式 売電収入
1~4年目 2,500kWh × 24円 60,000円/年
5~10年目 2,500kWh × 8.3円 20,750円/年
10年累計 60,000円 × 4年 + 20,750円 × 6年 364,500円

比較上の注意:2025年度上半期の通常単価と下半期以降の初期投資支援スキームは認定時期が異なり、同一案件が任意に選べる2案ではありません。上記は支援スキーム単独の算術例で、実績は発電量、劣化、出力制御、自家消費率などにより変わります。


事業用屋根設置型(10kW以上)の支援スキーム適用シミュレーション

具体的な収入モデル(例:20kW設置)

【前提条件】

  • 20kWシステム設置

  • 年間発電量:20,000kWh

  • 自家消費:30%

  • 売電量:14,000kWh

【初期投資支援スキームの売電収入例】

年数帯 計算式 売電収入
1~5年目 14,000kWh × 19円 266,000円/年
6~20年目 14,000kWh × 8.3円 116,200円/年
20年累計 266,000円 × 5年 + 116,200円 × 15年 3,073,000円

比較上の注意:2025年度上半期の通常単価と下半期以降の初期投資支援スキームは認定時期が異なり、同一案件が任意に選べる2案ではありません。上記は支援スキーム単独の算術例で、実績は発電量、劣化、出力制御、自家消費率などにより変わります。


太陽光発電と蓄電池:次世代の最適セットアップ戦略


太陽光+蓄電池時代に求められる収益最大化の考え方

「売る」から「使う」へ

  • FIT価格下落により、売電収入の魅力は減少傾向

  • 一方、家庭用電気料金単価は上昇基調(例:30~40円/kWh)

  • つまり「自家消費する方が得」な時代に突入

  • 蓄電池を併設することで「昼間発電→夜間利用」という自給自足モデルが可能

エコノミクス革命

  • 売電単価15円 < 電気購入単価30~40円

  • 「発電して自分で使う自家消費」方が2倍以上の価値を生む


【図解】自家消費メリットの拡大構造

【売電中心時代】  
発電 → 余った分だけ売電(FIT)

【自家消費時代】  
発電 → 自宅利用(単価30~40円分節約)+余剰分売電(FIT)

【最適解】  
発電+蓄電池+EMS(エネルギーマネジメント)
→ 最大自家消費率を目指す

【まとめ】2025年以降に太陽光導入を考えるなら押さえるべき超重要ポイント

売電単価は低下するが、支援スキームで初期リターンが向上
自家消費+蓄電池併用で経済合理性を最大化すべし
2026年度のFIT/FIP対象と、2027年度以降の地上設置支援対象外を確認
他再エネ(風力・地熱)との競合ポジションも常にチェックすべし


一次情報

制度・単価は認定年度や案件条件により適用が異なります。個別案件では最新の公表資料と所管機関の案内を確認してください。


 

記事の内容を、自社案件の数字で確認

住宅用、産業用自家消費、EV・V2Hの経済効果を、用途に合うデモで確認できます。

住宅用ASP産業用BizEV・V2H

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