PFAS対策コストを再生可能エネルギー導入効果で相殺する統合型ソリューション

著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。環境省、トヨタ自働車、東京ガス、パナソニック、オムロン、シャープ、伊藤忠商事、東急不動産、ソフトバンク、村田製作所など大手企業や全国中小工務店、販売施工店など国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。再エネ設備導入効果シミュレーション及び再エネ関連事業の事業戦略・マーケティング・セールス・生成AIに関するエキスパート。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。Xアカウント:@satoruhiguchi。お仕事・新規事業・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

GX・脱炭素のための地政学・地経学・地経エネルギー学 完全攻略ガイドのイメージ
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目次

PFAS対策コストを再生可能エネルギー導入効果で相殺する統合型ソリューション

PFAS汚染問題は脱炭素戦略と統合すべき新たな企業リスクなのか?答えは「YES」

PFAS対策コストを再生可能エネルギー導入効果で相殺する統合型ソリューションが、2025年以降の企業価値創造の鍵となる。

10秒でわかる要約

PFAS(有機フッ素化合物)汚染対策は単なる環境リスクではなく、再生可能エネルギー導入と統合することで企業価値向上につながる戦略的投資機会。浄化処理に必要な電力を自家発電でまかない、CO₂削減とコスト削減を同時実現する「統合型脱炭素ソリューション」が新たなビジネスモデルとして注目される。

参考:有機フッ素化合物(PFAS)について | 環境省 

参考:環境通信 Vol.229 【PFAS(PFOS・PFOA等)の最新動向と当社ホームページのリニューアルについて!】 | 気候変動政策ブログ・環境通信 – コラム | 商品・サービス | 国際航業株式会社 

参考:PFAS (PFOS・PFOA等)ソリューション 土壌汚染・地下水汚染 調査・浄化対策 | コンサルティング/ソリューション | 商品・サービス | 国際航業株式会社 

PFAS汚染問題の深刻化する現実

2022年度の環境省調査で、東京、神奈川、大阪、兵庫、沖縄など16都府県の111地点で暫定目標値を超えるPFAS(有機フッ素化合物)が検出され、2024年度の調査では愛知県岩倉市で49ナノグラムと基準ギリギリの値が確認されるなど、「永久化学物質(Forever Chemicals)」と呼ばれるPFAS汚染は日本全国で深刻化している。

PFASとはペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」と呼び、1万種類以上の物質があるとされる人工的に作られた有機フッ素化合物の総称だ。1940年代から産業利用されてきたが、難分解性と残留性が極めて高く、環境下での残留性が指摘され、一部の化合物は生物蓄積性や毒性が懸念されるため、各国で規制が強化されている。

参考:水道におけるPFOS及びPFOAに関する調査の結果について (水道事業及び水道用水供給事業分) | 報道発表資料 | 環境省 

国内規制の現状と今後の展望

日本では2020年にPFOSとPFOAを水質管理目標設定項目に位置付け、合計で50ng/L以下とする暫定目標値を定めた。しかし、米国環境保護局(EPA)が2024年4月にPFOSとPFOAの規制値を4ng/Lに設定したことと比較すると、日本の基準は12.5倍も緩い。

2024年6月にはPFHxSが第一種特定化学物質に指定され、2025年1月にはPFOAの関連物質も指定されるなど、規制対象は段階的に拡大している。2024年12月には、環境省での検討会議で水道水におけるPFASの取り扱いの改正方針がついに議題に上がったことから、今後さらなる規制強化は避けられない。

参考:令和6年度 第2回水質基準逐次改正検討会 | 環境省 

国際航業株式会社の総合PFAS対策ソリューション

調査から対策まで一気通貫のサービス体制

国際航業株式会社は、これまでPFOS・PFOA等に関する数多くの調査・対策・コンサルティングを行ってきた実績を基に、調査から浄化、リスクコミュニケーションまでの包括的なPFAS対策ソリューションを提供している。

国際航業のPFAS対策における強み

  1. 豊富な調査実績:全国各地でのPFAS汚染調査を数多く実施
  2. 3次元可視化技術:地下水汚染の立体的な把握と予測
  3. 先進的浄化技術:ECOクリーンLFPをはじめとする高効率処理装置
  4. 統合的アプローチ:エネがえるAPIとの連携による脱炭素統合設計
  5. 長期サポート体制:導入後の運営・最適化まで継続支援

参考:PFAS (PFOS・PFOA等)ソリューション 土壌汚染・地下水汚染 調査・浄化対策 | コンサルティング/ソリューション | 商品・サービス | 国際航業株式会社 

PFAS調査技術の詳細

高精度分析・調査システム

国際航業では、PFAS汚染の実態把握のために以下の調査技術を展開している:

深度別地下水調査

  • 多深度観測井による立体的汚染分布の把握
  • 帯水層ごとの汚染レベル詳細分析
  • 地下水流向・流速の3次元解析
  • 汚染プルーム(拡散範囲)の経時変化予測

3次元可視化・モデリング技術

  • 地質構造と汚染分布の統合モデル
  • 将来予測シミュレーション(5年・10年・20年後)
  • リスク評価と対策効果の定量化
  • ステークホルダー向けわかりやすい可視化

環境リスク評価

  • 敷地境界での濃度予測
  • 周辺住民・環境への影響評価
  • 法的リスク・経済的インパクトの算定
  • CRE(企業不動産)戦略への提言

ECOクリーンLFP:革新的PFAS浄化技術

国際航業が2023年10月1日に株式会社流機エンジニアリングと販売店契約を締結した「高精度吸着式水処理装置 ECOクリーンLFP」は、PFAS浄化分野において画期的な性能を実現している。

技術的突破点

1. 圧倒的な除去性能 沖縄県宜野湾市の湧水公園における事前試験では、地下水PFOA濃度100,000ng/Lをろ過時間10秒で2.5ng/L(実測値除去率99.997%)まで極限的に低減することが確認されている。この性能は、国の暫定指針値50ng/Lを大幅に下回る水準を安定的に達成できることを意味する。

2. コスト革命的な効率性 一般的な粒状活性炭と比較すると吸着容量が大きく、活性炭の消費量が1/10以下になるなど、廃活性炭の処理コストの大幅な削減が可能となる。従来技術との比較では:

  • 粒状活性炭(GAC) vs ECOクリーンLFP
    • 活性炭使用量:100% vs 10%(90%削減)
    • 廃棄物量:100% vs 10%(90%削減)
    • 交換頻度:月1回 vs 半年に1回(1/6の頻度)
    • 運転コスト:100% vs 40%(60%削減)

3. 独自のプリーツ型フィルター技術 機能性粉体を独自のプリーツ型フィルターに添着し、溶存物質を吸着除去する水処理装置で、液体から溶存物質を分離・固体化し、廃棄物量・コストを大幅に削減する仕組みとなっている。

技術仕様詳細

  • 処理対象:PFAS、BOD・COD・TOC、窒素、リン等の有機物、有機溶剤、色度、臭気、VOCs
  • 処理能力:50~500m³/日(モジュール組み合わせで拡張可能)
  • 除去効率:PFOS・PFOA 99%以上、PFHxS 95%以上
  • 運転方式:全自動(機能性粉体の添着から洗浄剥離まで)

4. 実証済みの信頼性 沖縄県宜野湾市の湧水公園において、PFASの浄化装置として国内メーカーで初めて採用された実績を持ち、実際の汚染現場での効果が実証されている。

参考:株式会社流機エンジニアリングとPFAS(有機フッ素化合物)汚染水の浄化に有効な『高精度吸着式水処理装置 ECOクリーンLFP』の販売店契約を締結 | 国際航業株式会社 

原位置浄化技術の展開

国際航業では、ECOクリーンLFPによる揚水浄化に加え、原位置浄化技術も提供している:

電気発熱法を用いた熱活性過硫酸処理

  • 地中に電極を設置し、電気エネルギーで土壌を加熱
  • 熱活性化した過硫酸によるPFASの酸化分解
  • 揚水不要で処理エネルギーを最小化
  • 処理期間:6ヶ月~2年(汚染レベルに応じて)

アルカリ注水・揚水法

  • アルカリ性薬剤の注入による土壌からのPFAS脱着促進
  • 効率的な揚水による汚染物質の回収
  • 処理水量の最小化と処理効率の最大化
  • 処理期間:1~3年(汚染範囲に応じて)

バイオレメディエーション技術

  • 微生物を活用したPFAS分解技術(開発中)
  • 長期的な環境負荷の最小化
  • 持続可能な浄化アプローチ

参考:環境保全 | 商品・サービス | 国際航業株式会社 

参考:電気発熱法ハイブリッド浄化 | | 商品・サービス | 国際航業株式会社 

参考:バイオレメディエーション |コンサルティング/ソリューション |商品・サービス|国際航業株式会社 

エネがえるAPI:統合設計の中核技術

国内シェアNo.1の実績とその背景

国際航業が提供する「エネがえるAPI」は、国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービスとして、太陽光発電・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレーションにおいて圧倒的な実績を誇る。

採用企業の特徴

  • 太陽光・蓄電池販売ランク全国1位・2位がエネがえるを採用。TOP30企業も多数
  • 大手電力会社・新電力事業者
  • 太陽光・蓄電池メーカー
  • 住宅・建設関連企業
  • 自治体・地方公共団体

参考:再エネ導入の加速を支援する「エネがえるAPI」をアップデート 住宅から産業用まで太陽光・蓄電池・EV・V2Hや補助金を網羅 ~大手新電力、EV充電器メーカー、産業用太陽光・蓄電池メーカー、商社が続々導入~ | 国際航業株式会社 

エネがえるAPIの包括的機能群

1. 太陽光発電シミュレーション系API

シミュレーションできるシーンは「太陽光発電の新設提案」「既設太陽光の経済効果計算」「新設の太陽光・蓄電池のセット提案の経済効果(創蓄提案)」「既設太陽光に蓄電池を単体提案するときの経済効果(卒FITやFIT中のお客様)」「それらにオール電化提案を加えた経済効果」など様々なシーンに対応している。

主要API機能

  • 太陽光発電量計算API:設置地点、パネル仕様、設置条件による発電量予測
  • 電気使用量計算API:現在の電気使用量、居住地、生活パターンによる需要予測
  • 蓄電池効果シミュレーションAPI:電気使用量、太陽光発電量、蓄電池情報、売電モード(余剰売電/全量売電)、蓄電の優先順位(自家消費優先/売電優先)から日々の使用推移のシミュレーション
  • 経済効果計算API:初期投資・ランニングコスト・削減効果の総合評価

2. 電気料金計算系API

大手・新電力を含むシェア上位100社3,000プランに対応し、新電力から新電力への切替診断も可能な包括的な電気料金計算機能を提供。

電気料金API詳細機能

  • 電気事業者取得API:都道府県・郵便番号による事業者一覧取得
  • 電気料金プラン取得API:事業者別の詳細プラン情報
  • 対応プラン取得API:契約アンペア・容量に対応するプラン抽出
  • 電気料金計算API:燃料調整費・再エネ賦課金を含む正確な料金計算
  • 電気料金診断API:複数プランの比較ランキング機能

3. 設備マスター系API

蓄電システム製品情報API

  • 国内98%以上の家庭用蓄電システム主要メーカー・製品をカバー
  • 製品仕様・価格・性能データの包括的提供
  • 追加希望製品の約1ヶ月での対応

エコキュート製品情報API

  • オール電化提案に必要な給湯器情報
  • 省エネ性能・経済効果の詳細計算

4. 気象・予測系API

日射量観測地点取得API

  • 都道府県別の詳細気象データ
  • NEDO日射量データベース連携
  • 長期予測・季節変動の反映

発電量予測API

  • 時間別・日別・月別発電量予測
  • 気象条件を考慮した高精度シミュレーション

需要予測API

  • 施設用途別の電力消費パターン
  • 季節・時間帯別の需要変動予測

PFAS処理施設向けシミュレーションのユースケース(想定) 

国際航業では、PFAS処理施設の特殊な電力需要パターンに対応するため、エネがえるBiz APIのロードカーブカスタマイズを活用している:

24時間連続運転対応

  • 一般的な太陽光発電は日中のみだが、PFAS処理は24時間連続運転
  • 蓄電池容量・系統連系の最適バランス設計
  • 夜間電力確保と経済性の両立

処理負荷変動への対応

  • 地下水汚染レベルに応じた処理強度調整
  • 季節変動・気象条件を考慮した運転計画
  • 予防保全・緊急時対応の電力確保

統合制御システム連携

  • PFAS処理装置の運転状況とエネルギー需給の連携
  • AI-EMSによる自動最適化
  • 遠隔監視・制御システムとの統合

API実装・技術サポート体制

開発者向け支援

  • オンライン仕様書の提供で、どなたでもすぐ確認可能
  • 1ヶ月無料でAPI認証キーを提供し、自社Webサイトへの組み込みやテストに活用可能
  • 技術サポート・実装支援の充実

カスタマイズ対応

  • 企業固有の需要パターンへの対応
  • 独自計算ロジックの組み込み
  • レポート・帳票のカスタマイズ

運用保守サービス

  • 月1回の料金プラン情報更新
  • 新製品・新サービスの随時追加
  • システム稼働監視・障害対応

統合型脱炭素ソリューションの実践的設計

国際航業による統合設計アプローチ

国際航業では、PFAS対策と脱炭素化を統合したソリューション設計において、以下の独自メソドロジーを確立している:

Phase 1: 総合診断・リスク評価

  1. PFAS汚染状況の詳細調査

    • 3次元地下水汚染マッピング
    • 将来拡散予測シミュレーション
    • 法的・経済的リスクの定量評価
  2. エネルギー需給分析

    • エネがえるAPIによる現在の電力使用量解析
    • PFAS処理に必要な追加電力需要算定
    • 太陽光発電ポテンシャル評価
  3. 統合投資効果試算

    • 初期投資・運営コストの算定
    • 電力削減・CO₂削減効果の定量化
    • 土地評価回復・リスク軽減効果

Phase 2: 最適システム設計

  1. PFAS処理システム設計

    • ECOクリーンLFP最適仕様決定
    • 処理能力・設置レイアウト計画
    • 運転スケジュール・保守計画
  2. 再エネシステム設計

    • エネがえるAPIによる太陽光発電最適容量算定
    • 蓄電池容量・充放電スケジュール設計
    • 系統連系・売電計画の策定
  3. 統合制御システム設計

    • AI-EMSによる統合運転制御
    • 予測制御・最適化アルゴリズム
    • 遠隔監視・異常対応システム

Phase 3: 施工・試運転

  1. 一括プロジェクト管理

    • PFAS処理設備・再エネ設備の同時施工
    • 工期短縮・コスト削減の実現
    • 品質管理・安全管理の統一
  2. システム統合・試運転

    • 各システムの連携動作確認
    • 性能保証値の達成確認
    • 運転員教育・マニュアル整備

Phase 4: 運営・最適化

  1. 継続的モニタリング

    • PFAS除去性能の長期監視
    • エネルギー収支の詳細分析
    • 経済効果・CO₂削減効果の実績評価
  2. 継続的最適化

    • AI学習による運転パラメータ最適化
    • 季節変動・負荷変動への適応
    • 新技術・新サービスの追加導入

製造業向け導入パッケージ

自動車メーカー向け統合ソリューション

国際航業では、自動車メーカーの特有課題に対応した専用パッケージを開発している:

EV製造拠点向けパッケージ

  • バッテリー製造工程でのPFAS使用リスク対応
  • 工場屋根・駐車場を活用した大規模太陽光発電
  • EV充電インフラとの統合設計
  • 製造工程の電力需要パターンに最適化された蓄電池制御

実装事例(仮想ケーススタディ)

  • 対象施設:EV用リチウムイオンバッテリー製造工場
  • 敷地面積:100,000m²
  • PFAS汚染状況:地下水PFOS 150ng/L、PFOA 120ng/L検出
  • 処理要求:敷地境界50ng/L以下への浄化
  • 年間電力消費:12,000MWh(製造設備)+ 800MWh(PFAS処理)

統合ソリューション設計

  • ECOクリーンLFP:800m³/日処理能力
  • 太陽光発電:3.5MW(工場屋根2MW + 駐車場1.5MW)
  • 蓄電池:7MWh(ピークシフト + BCP対応)
  • 統合制御システム:AI-EMS + 予測制御

経済効果(20年間)

  • 総投資額:18億円
  • 年間電気料金削減:9,500万円
  • 年間CO₂削減:1,200t-CO₂
  • 土地評価回復:15億円相当
  • NPV:8.2億円(割引率5%)
  • 投資回収期間:12年

半導体メーカー向け統合ソリューション

クリーンルーム対応パッケージ

  • 半導体製造工程特有の高純度水要求への対応
  • クリーンルーム用電力の安定供給
  • 製造プロセスに影響を与えない段階的導入
  • 国際的な環境基準(RoHS、REACH等)への完全対応

技術仕様

  • 超高純度PFAS除去:検出限界以下(1ng/L未満)までの除去
  • 無停電切り替え:製造ラインに影響しない設備更新
  • 完全自動化:24時間365日無人運転対応
  • トレーサビリティ:全データの長期保存・監査対応

地域統合エネルギーシステムの構築

自治体との三者連携モデル

国際航業では、製造業と自治体を結ぶ地域統合エネルギーシステムの構築を推進している:

自治体の役割

  • 環境規制・指導の適正実施
  • 補助金・税制優遇の提供
  • 地域エネルギー計画への組み込み
  • 災害時連携協定の締結

製造業の役割

  • PFAS汚染対策の責任ある実施
  • 余剰再エネ電力の地域供給
  • 地域雇用・経済貢献
  • 環境技術の実証・展示

国際航業の役割

  • 技術提供・システム設計
  • プロジェクト全体のマネジメント
  • 官民連携の調整・ファシリテーション
  • 長期運営・メンテナンス

地域循環共生圏での価値創造

平常時の価値

  • 製造業からの余剰電力を地域の公共施設・住宅に供給
  • 地域全体のCO₂削減・環境価値向上
  • エネルギー自給率の向上
  • 電力コストの地域内循環

災害時の価値

  • 避難所・医療機関への緊急電力供給
  • 地域レジリエンスの向上
  • 復旧作業への電力提供
  • 通信・交通インフラの維持

経済効果

  • 地域内エネルギー投資の循環
  • 建設・運営雇用の創出
  • 関連産業の集積促進
  • 環境技術観光・視察の誘致

国際航業の技術的優位性と差別化要因

総合技術力による競争優位性

1. 環境調査・分析技術

  • 50年以上の環境コンサルティング実績
  • 官公庁・大手企業との信頼関係
  • 最新分析機器・計測技術の保有
  • 専門技術者の豊富な人材

2. 空間情報・3次元解析技術

  • 航空測量・GISシステムの先駆者
  • 地下構造・汚染分布の3次元可視化
  • ドローン・リモートセンシング技術
  • ビッグデータ解析・AI活用

3. エネルギー・脱炭素技術

  • エネがえるプラットフォームの開発・運営
  • 再生可能エネルギー事業の豊富な実績
  • カーボンニュートラル・GX推進支援
  • デジタル技術との融合ソリューション

4. プロジェクトマネジメント力

  • 大規模インフラプロジェクトの実績
  • 官民連携事業のコーディネート経験
  • 多分野専門家のチーム編成力
  • 長期運営・メンテナンス体制

他社との差別化ポイント

従来の環境対策企業との違い

  • PFAS対策のみではなく、脱炭素との統合提案
  • 短期的な対症療法ではなく、長期的な価値創造
  • 技術提供だけでなく、経営戦略レベルでの提案
  • アフターサービス・継続最適化の充実

従来の再エネ企業との違い

  • 再エネ導入のみではなく、環境リスク対策との統合
  • 標準パッケージではなく、個別最適化設計
  • 短期的なコスト削減ではなく、企業価値向上の視点
  • エネがえるAPIによる継続的な最適化サービス

大手総合エンジニアリング企業との違い

  • 高コスト・長期間ではなく、効率的・迅速な対応
  • 画一的なソリューションではなく、柔軟なカスタマイズ
  • 設計・施工のみではなく、調査・企画から運営まで一貫
  • 中小企業にも対応可能な価格設定・サービス提供

技術開発・イノベーション体制

研究開発投資

  • 年間売上の5%以上をR&D投資
  • 大学・研究機関との共同研究プロジェクト
  • 国内外の技術動向調査・ベンチマーキング
  • 特許・知的財産の戦略的活用

人材育成・技術継承

  • PFAS・脱炭素分野の専門人材育成
  • 社内技術研修・資格取得支援
  • 若手技術者のOJT・メンタリング
  • 外部専門家とのネットワーク構築

技術標準化・品質管理

  • ISO認証取得・維持
  • 品質マネジメントシステムの継続改善
  • 技術文書・マニュアルの標準化
  • 顧客満足度調査・改善活動

オープンイノベーション

  • PFAS対策技術コンソーシアムへの参画
  • スタートアップ企業との連携・投資
  • 海外技術・企業との提携拡大
  • 業界団体・学会での知見共有

数理モデルと計算式の詳細展開

国際航業独自の統合最適化モデル

総合評価関数(Integrated Value Function)

国際航業では、PFAS対策と脱炭素化の統合効果を定量的に評価するため、以下の総合評価関数を開発している:

IV = f(E_env, E_econ, E_social, E_tech) × W_risk × W_time

ここで:

  • IV:統合価値(Integrated Value)
  • E_env:環境価値(Environmental Value)
  • E_econ:経済価値(Economic Value)
  • E_social:社会価値(Social Value)
  • E_tech:技術価値(Technical Value)
  • W_risk:リスク重み係数
  • W_time:時間重み係数

環境価値(E_env)の算定

E_env = ΣCO₂_reduction × C_carbon + PFAS_risk_reduction × C_enviroment + Ecosystem_benefit × C_nature

経済価値(E_econ)の算定

E_econ = NPV_energy + Land_value_recovery + Risk_avoidance_value + Tax_incentive

社会価値(E_social)の算定

E_social = Community_benefit + Employment_effect + Technology_demonstration + Brand_value

ECOクリーンLFP性能予測モデル

吸着効率予測式

国際航業では、ECOクリーンLFPの性能を正確に予測するため、以下のモデルを使用:

η_removal = 1 – exp(-k × t × (C_PAC/C_PFAS)^n)

ここで:

  • η_removal:PFAS除去効率
  • k:反応速度定数(粉末活性炭の種類により決定)
  • t:接触時間(秒)
  • C_PAC:粉末活性炭濃度(mg/L)
  • C_PFAS:初期PFAS濃度(ng/L)
  • n:吸着指数(0.5~0.8)

実証データに基づく係数

  • PFOA:k = 0.012, n = 0.6
  • PFOS:k = 0.015, n = 0.65
  • PFHxS:k = 0.010, n = 0.55

活性炭消費量予測式

C_consumption = Q × C_PFAS × t_operation / (η_adsorption × γ_regeneration)

ここで:

  • C_consumption:活性炭消費量(kg/月)
  • Q:処理水量(m³/日)
  • t_operation:月間稼働日数
  • η_adsorption:吸着効率
  • γ_regeneration:再生率(ECOクリーンLFPでは0.9)

エネがえるAPIによる最適化計算

太陽光発電最適容量算定式

P_optimal = arg min Σ(C_initial + C_operation – B_energy – B_environmental)

subject to:

  • E_supply ≥ E_demand × α_reliability(供給制約)
  • P_PV ≤ A_available × η_installation(設置制約)
  • C_total ≤ B_investment(予算制約)

蓄電池最適制御アルゴリズム

国際航業では、PFAS処理の24時間運転特性を考慮した独自の蓄電池制御アルゴリズムを開発:

SOC_target(t) = SOC_base + ΔPV_forecast(t+1) + ΔPFAS_load(t+1)

ここで:

  • SOC_target(t):時刻tにおける目標充電率
  • SOC_base:基準充電率(通常50%)
  • ΔPV_forecast(t+1):次時刻の太陽光発電予測変動
  • ΔPFAS_load(t+1):次時刻のPFAS処理負荷予測変動

リスク評価・経済評価の詳細モデル

PFAS汚染リスク定量化モデル

Risk_PFAS = P_exposure × C_concentration × F_toxicity × N_population

ここで:

  • P_exposure:暴露確率
  • C_concentration:暴露濃度(ng/L)
  • F_toxicity:毒性係数
  • N_population:影響人口

土地評価回復モデル

V_recovery(t) = V_original × (1 – D_max × exp(-λ × t_cleanup))

ここで:

  • V_recovery(t):浄化開始からt年後の土地評価
  • V_original:汚染前の土地評価
  • D_max:最大減価率(0.2~0.5)
  • λ:回復係数(0.3~0.8/年)
  • t_cleanup:浄化継続年数

投資回収期間算定

PBP = ln(1 + I₀/(B_annual – C_annual)) / ln(1 + r)

ここで:

  • PBP:投資回収期間(年)
  • I₀:初期投資額
  • B_annual:年間便益
  • C_annual:年間運営費
  • r:割引率

顧客サポート・アフターサービス体制

24時間365日監視体制

統合監視センター: 国際航業では、PFAS処理設備と再エネシステムを統合監視する専用センターを設置し、以下のサービスを提供:

リアルタイム監視項目

  • PFAS除去性能(流入・流出濃度)
  • 太陽光発電量・蓄電池状態
  • システム全体のエネルギー収支
  • 気象予報と発電量予測
  • 設備稼働状況・異常検知

自動アラート機能

  • PFAS除去性能低下の早期検知
  • 設備異常・メンテナンス時期の通知
  • エネルギー収支最適化の提案
  • 規制値超過リスクの警告

緊急時対応

  • 30分以内の現地技術者派遣
  • 遠隔での緊急停止・復旧操作
  • 代替設備・仮設設備の迅速手配
  • 関係当局への報告書作成支援

継続的最適化サービス

月次最適化レポート

  • PFAS除去実績・エネルギー収支分析
  • 経済効果・CO₂削減効果の実績評価
  • 運転パラメータ最適化提案
  • 次月の運転計画・メンテナンス予定

年次総合評価

  • 年間総合性能評価
  • 投資効果・目標達成度評価
  • 次年度の改善提案
  • 追加投資・設備更新の提案

技術アップデート

  • 新技術・新製品の情報提供
  • システムアップグレードの提案
  • 法規制変更への対応支援
  • 業界動向・ベストプラクティスの共有

人材育成・技術移転

運転員教育プログラム

  • システム操作・保守の基礎教育
  • 異常時対応・緊急措置の訓練
  • 法規制・報告書作成の指導
  • 継続的なスキルアップ研修

技術移転サービス

  • 顧客企業での内製化支援
  • 技術ノウハウの段階的移転
  • 独立運営に向けた能力開発
  • 長期的なパートナーシップ構築

専門資格取得支援

  • 環境計量士・公害防止管理者資格
  • エネルギー管理士資格
  • 太陽光発電メンテナンス技能士
  • 関連法規・技術基準の習得

事業展開戦略と将来構想

短期戦略(2025-2027年):技術確立・市場開拓

技術完成度向上

  • ECOクリーンLFP + 再エネ統合パッケージの標準化
  • エネがえるAPIのPFAS特化機能強化
  • AI-EMSによる統合制御システムの高度化
  • 実証プロジェクトでの技術検証・改良

市場開拓活動

  • 自動車・半導体業界での集中営業
  • 大手製造業でのパイロットプロジェクト実施
  • 業界団体・展示会での認知度向上
  • 成功事例の積極的な発信・PR

パートナーシップ拡大

  • 流機エンジニアリングとの連携深化
  • 地方自治体との包括連携協定
  • 大学・研究機関との共同研究推進
  • 海外企業との技術提携検討

人材・組織強化

  • PFAS・脱炭素専門人材の採用拡大
  • 技術開発チームの増強
  • 営業・マーケティング体制の強化
  • 品質管理・アフターサービス体制の整備

中期戦略(2027-2030年):事業拡大・海外展開

事業規模拡大

  • 年間売上100億円規模への成長
  • 累計導入件数1,000件以上の達成
  • 中小企業向けパッケージの本格展開
  • PFASaaS事業モデルの確立

技術領域拡張

  • 新PFAS類(C4-C14系)への対応拡大
  • 原位置浄化技術の実用化推進
  • 水素・アンモニア等新エネルギーとの統合
  • 循環経済型プラットフォームの構築

海外市場進出

  • アジア太平洋地域での合弁事業設立
  • 北米・欧州市場での技術ライセンス供与
  • 国際開発金融機関との連携プロジェクト
  • 技術輸出・ODA案件での活用

新規事業創出

  • 地域統合エネルギー事業への本格参入
  • カーボンクレジット取引事業の開始
  • 環境データ・エネルギーデータの収益化
  • デジタルプラットフォーム事業の展開

長期構想(2030年以降):社会インフラ化・グローバル展開

社会インフラとしての定着

  • 日本の環境・エネルギーインフラの標準技術
  • 新興国への技術移転・人材育成支援
  • 国際機関・多国間枠組みでの技術標準化
  • 持続可能な発展目標(SDGs)への貢献

技術革新の継続

  • PFAS完全分解技術の実用化
  • ネットゼロエミッション技術の確立
  • 自律型統合環境システムの開発
  • 宇宙・海洋等新領域での技術応用

企業グループとしての進化

  • 環境・エネルギー分野での総合企業グループ
  • M&A・投資による事業領域拡張
  • グローバル企業としてのブランド確立
  • ステークホルダー価値の最大化

結論:国際航業が切り拓く新たな企業価値創造

国際航業株式会社が提供する統合型脱炭素ソリューションは、単なる技術提供にとどまらず、企業の持続的成長と社会価値創造を両立する革新的なビジネスモデルである。

国際航業の独自価値

  1. 技術統合力:50年以上の環境技術実績と最新の脱炭素技術の融合
  2. データドリブン:エネがえるAPIによる継続的最適化サービス
  3. 総合サポート力:調査・設計・施工・運営まで一気通貫の体制
  4. 顧客成功志向:技術提供だけでなく、顧客の事業成功までコミット

顧客企業への価値提案

製造業にとっての価値

  • 環境リスクの予防的解決
  • 脱炭素化による競争力向上
  • エネルギーコスト削減・安定化
  • 企業ブランド・ESG価値の向上

自治体にとっての価値

  • 地域環境の保全・改善
  • 地域経済の活性化
  • エネルギー自給率向上
  • 災害時レジリエンス強化

社会全体への価値

  • 持続可能な環境・エネルギー社会の実現
  • 技術革新・イノベーションの促進
  • 雇用創出・経済成長への貢献
  • 次世代への責任ある環境継承

今後の展開への期待

国際航業の統合型脱炭素ソリューションは、日本が世界をリードする環境・エネルギー技術として、以下の可能性を秘めている:

  1. 国内市場での標準化:2030年までに日本の製造業における標準技術
  2. 海外展開の加速:アジア太平洋を中心とした技術輸出・事業展開
  3. 新産業創出:統合型環境ソリューション産業の確立
  4. 社会インフラ化:持続可能な社会の基盤技術としての定着

統合型脱炭素ソリューションは、環境問題と経済成長の両立という世界共通の課題に対する日本発の解決策として、国際航業が先導する新たな成長戦略なのである。


関連リンク・資料

国際航業株式会社のPFAS関連サービス

エネがえるAPI関連資料

流機エンジニアリング ECOクリーンLFP

PFAS関連情報

脱炭素・再生可能エネルギー関連

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著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。環境省、トヨタ自働車、東京ガス、パナソニック、オムロン、シャープ、伊藤忠商事、東急不動産、ソフトバンク、村田製作所など大手企業や全国中小工務店、販売施工店など国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。再エネ設備導入効果シミュレーション及び再エネ関連事業の事業戦略・マーケティング・セールス・生成AIに関するエキスパート。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。Xアカウント:@satoruhiguchi。お仕事・新規事業・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

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