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蓄電池おすすめのメーカー5選|選び方や蓄電池のメリットデメリット・注意点を解説
蓄電池は電気代を節約できるためおすすめですが、それ以外にも停電時や災害時に電力供給が可能で、設置のメリットが大きなアイテムです。導入する際には各家庭に合わせて適切な蓄電池を選ぶことが重要といえます。
この記事では、蓄電池のおすすめのメーカーと選び方、注意点などを解説します。あわせて蓄電池のメリットやデメリットも把握できるので、蓄電池を選ぶ際はぜひ参考にしてください。また、当社独自で2022年7月に実施した「1,090人の蓄電池購入者・購入検討者に対する購入意識調査結果」の一部もご紹介いたします。蓄電池購入の参考に、あるいは蓄電池販売提案の参考にしてみてください。
家庭用蓄電池とは
家庭用蓄電池とは、電気を充電してためられ、また必要なときに電気を供給できる、二次電池・バッテリーのことです。大容量の蓄電池を導入すれば、停電時でも10時間以上にわたって電気が使用できるため、災害時の備えにも適しています。もちろん日常の節電、あるいは電気代の節約にも役立ちます。
家庭用蓄電池の選び方
家庭用蓄電池といってもさまざまなメーカーやタイプがあり、導入の際に迷ってしまう人も多いでしょう。そこで、家庭用蓄電池の選び方を解説します。
太陽光発電の有無で選ぶ
太陽光発電システムをすでに取り付けている、あるいは蓄電池の設置と同時に太陽光発電も設置する場合は「ハイブリッド型蓄電池」がおすすめです。ハイブリッド型蓄電池は太陽光発電からも効率的に充電が可能で、すぐに使わない余剰の電力を効率よくためられます。
一方、太陽光発電がない家庭であれば、電力系統から充電する単機能蓄電池を選ぶとよいでしょう。
蓄電容量から選ぶ
蓄電容量とは、蓄電池にためておける電気の量のことです。これは、家庭において太陽光で発電していない時間帯の電気使用量を調べて算出します。夕方から朝方にかけて必要な電力を蓄電池からまかなうことができれば、蓄電池には太陽光発電や夜中の安い電力で蓄電すればよいためお得です。
ただし、容量が大きくなるほど蓄電池の価格が高くなるため、必要とされる容量を見極める必要があります。
停電時に使用できる容量から選ぶ
太陽光発電が稼働している時間帯も含めた電気使用量をまかなえるだけの蓄電池が設置してあれば、停電したときも安心して電気を使えます。また、雨天などで太陽光発電が稼働しない日にも役立つでしょう。
照明や冷蔵庫など、日常で使用している家電の消費電力量を計算するほか、災害時は数日間電力が供給されない場合も考慮して蓄電池を選ぶ必要があります。
定格出力で選ぶ
定格出力とは、蓄電池が出力し続けられる電力の量です。定格出力の数値によって、一度に使用できる機器や設備の数が決まります。
使いたい家電を動かすのに要する電力が蓄電池の定格出力を超えてしまうと、電源が落ちてしまい使うことができません。使いたい家電と定格出力に応じて蓄電池を選ぶ必要があります。
家庭用蓄電池のおすすめメーカー5選
ここでは、家庭用蓄電池のおすすめメーカーを5つ紹介します。いずれも蓄電池メーカーとして実績が豊富です。
シャープ
シャープの家庭用蓄電池は、短い時間で満充電まで電力を蓄えられるのがメリットです。12,000回の充放電を繰り返した後でも、初期の70%の容量を保つ長寿命設計で、長持ちが期待できます。
重塩害地域や寒冷地などの環境でも使用可能な屋内設置型蓄電池の販売をしているのも特徴のひとつで、他メーカーが選択できない場合もぜひ検討したいメーカーです。
Panasonic(パナソニック)
パナソニックの家庭用蓄電池はラインナップが豊富で、さまざまなシステム、形状から状況にあわせて選択できるのが魅力です。太陽光パネルと蓄電池を組み合わせる「創蓄連携システム」や、省スペースの小型・高出力モデル、小容量壁掛けモデルなどがあります。
難点としては、他の太陽光発電メーカーと連携しにくい点が挙げられます。パナソニックの太陽光発電が設置されている、あるいはセットで設置する方におすすめです。
nichicon(ニチコン)
ニチコンは大容量の蓄電池を取り揃えたメーカーです。大容量タイプのため、停電時も蓄えた電力を長時間使用でき、安心度が高いといえます。
また、ニチコンの家庭用蓄電池は単機能型なので、どんな太陽光発電メーカーでも設置が可能で互換性が高いのがメリットです。電気自動車との連携を考えたトライブリッド蓄電システムもあります。
京セラ
京セラの家庭用蓄電池は、メーカー保証が10年、製品によっては本体15年というものもあり、長期間の利用でも安心できるのがメリットです。
京セラは太陽光発電の老舗メーカーでもあり、豊富な容量やサイズが用意されています。これまでに積み上げてきた実績をもとに、自然環境に強い蓄電池を展開しているのも魅力的です。
テスラ
テスラの家庭用蓄電池は大容量・低価格を実現しており、メーカーからは、蓄電池本体にかかるコストが他メーカーよりも30~40%減と公表されています。
スマートフォンとの連携によって電力の使用量をチェックできる高機能にも注目したいところです。テスラは電気自動車ベンチャー企業である一方、蓄電池関連事業にも参入して技術を高めています。
家庭用蓄電池のメリット
家庭用蓄電池には注目すべきメリットがいくつもあります。それぞれについて解説します。
電気代の節約になる
家庭用蓄電池は、電気代の節約に役立ちます。深夜の安い電気を蓄電池にためておき、単価の高い日中に使用することで電気代が安くなる仕組みです。
電気代を節約するには、電力会社の契約を切り替えるのがポイントです。深夜が安く、日中が高い電気料金プランへの変更により、割安な深夜電力を上手に利用して蓄電池に電気をためられます。
停電時の備えとして安心できる
蓄電池があれば停電時でも電気が使えるため、停電や災害時の備えになります。蓄電池には全負荷型と特定負荷型があり、全負荷型を選べば停電した場合も家の電気をすべて蓄電池でまかなえます。
一方、特定負荷型はあらかじめ設定した特定の部屋だけに電気を供給するシステムです。いずれも停電時には大いに役立ちます。
ピークシフトに活用できる
ピークシフトとは、電力需要のピーク(13時~16時)を避けて電気を使用することです。この時間帯は全国的に電気利用量が増えるため、電力会社では負荷が大きくなり、電気代も高額になる傾向にあります。
太陽光発電で作った電気を蓄電池にためておくと、電力需要のピーク時は電気を購入せずに家電製品を使用できるのがメリットです。日本のエネルギー事情に貢献できるうえに、電気代も節約できます。
家庭用蓄電池のデメリット
メリットの大きな家庭用蓄電池ですが、デメリットもあります。家庭用蓄電池のデメリットを解説します。
高額な設置コストがかかる
家庭用蓄電池の設置には、100万円以上のコストがかかるのが一般的です。その後の各家庭の使い方によって、初期コストを回収できるかどうかは異なってきます。
ただし、蓄電池の設置時には国や地方自治体から補助金が出るため、補助金の活用によって設置コストをカバーできます。お住まいの地域の補助金を活用し、設置を検討しましょう。
蓄電池には寿命がある
蓄電池には寿命があり、いずれは交換が必要です。過充電や過放電を繰り返したり、極端に高温での環境で使用したりすれば劣化が早まるため、使い方には充分に注意してください。
また、設置後もメーカーの保証期間や充放電サイクルの回数、残存容量の確認をおすすめします。
容量によって使用できる制限がある
家庭用蓄電池は、製品によって電気をためられる量が異なります。日常使いで便利に使える一方で、非常時に備えて蓄電しておく必要もあり、残量を意識した使用が重要です。
日常的な使用量を確保しつつ、非常時の電源も充分に確保しようとすると、蓄電池の容量は大きなものが必要になります。しかし、容量の大きな蓄電池はその分高額になりがちです。
家庭用蓄電池の注意点
家庭用蓄電池を設置するには、いくつか注意点もあります。
設置するスペースが必要になる
蓄電池には「定置式」と「移動式」があり、定置式は据え置き型になるため設置スペースが必要です。一方、移動式は持ち運びができるものの、容量が小さく長時間は使えません。
定置式の蓄電池を設置するなら、家のスペースにあわせて設置できる蓄電池を探すのもおすすめです。蓄電池本体のサイズはさまざまですので、あらかじめ家のスペースを確認しておきましょう。
希望の場所に設置できない場合がある
蓄電池の設置場所にはさまざまな条件があり、メーカーによって定められた位置に配置しなければなりません。蓄電池の機種や家の状況によっては設置できないため、場合によっては場所を変更するか、希望の場所に設置できる機種を選ぶ必要が出てきます。いずれにしても設置業者などへの相談をおすすめします。
災害時の家庭用蓄電池を使用するポイント
災害時の家庭用蓄電池を選ぶときは、持ち運びを想定してポータブル型の蓄電池を選ぶとよいでしょう。なかでも、ソーラーパネルで充電できるタイプは災害時でも電力確保ができます。
ただし、災害時においてライフラインが復旧するタイミングが遅れる可能性もあるので、ポータブル型のなかでも電力容量が少ないものは避けるのが無難です。
まとめ
家庭用蓄電池は、日常の電気代節約にも、災害時の備えにも使える非常に便利な蓄電池です。太陽光発電や電気自動車とも連携して使えるため、設置を検討する人も増えています。
ただ、家庭用蓄電池をおすすめする際には、細やかなシミュレーションが必要です。そこで、業界TOPクラスの導入シェアを誇るシミュレーター、エネがえるASP、エネがえるBizのご利用がおすすめです。
以下は住宅・家庭用の太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションレポートです。エネがえるASPは国内700以上の大手メーカーから販売施工店、住宅会社までが導入し、お客様への「透明かつ丁寧な経済効果診断・提案書作成ツール」としてご活用いただいています。
もし、一般家庭・住宅向けにあなたが蓄電池購入をお考えでしたら、ぜひ最寄りの販売施工店や住宅メーカーの方に「エネがえるを使った経済効果シミュレーションをして欲しいのだが可能か?」と要望を出して聞いてみてくださいね。
太陽光発電や蓄電池の設置によって得られるメリットを詳細に導き出し、設置の利点をより具体的にご理解いただけます。
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●蓄電池経済効果シミュレーションを提示するとお客様の購入意欲はどう変わるか?
以下は、2022年7月に当社で1.090人の蓄電池購入者及び蓄電池購入検討者に大規模アンケートをした結果です。
蓄電池を購入しようと思っている一般家庭やお客様にも役に立つ調査結果かと思います。
個人的に注目すべき調査結果としては、以下にある通り、蓄電池の経済効果シミュレーションを提示された方は、購入後の蓄電池への満足度(推奨度)が高く、蓄電池経済効果シミュレーションを提示されていない方は購入後の蓄電池への満足度(推奨度)が相対的に低いという点です。
これは、エネがえるのような経済効果シミュレーターを導入される企業を見ていると感じるのですが、「蓄電池はもともと元が取れないという点はお客様にはお伝えしている。ただ、それでも、お客様に真摯に透明に経済効果をシミュレーションして納得してもらった上で購入いただきたい」という販売施工店や住宅関連会社の方が多いです。
つまり、もともとエネがえるのような経済効果シミュレーションツールを導入するような企業は、「お客様志向、顧客志向」の良い会社(一旦購入いただいたお客様と購入後も末永くサポートしながら地域密着で商売したい、フォローし続けたい」という考えの企業)だといえます。
逆に、適当にシミュレーションを提示せずに単に値引きしたりキャンペーンで期間限定で売り切ろうとしている会社ではエネがえるのような経済効果シミュレーターは導入しないケースが多いです。
この点から言うと、もし、あなたが蓄電池を購入しようとお考えでしたら、ぜひ販売店の営業担当の方に「エネがえるのようなツールで、経済効果シミュレーションをちゃんと透明に提示してもらえないか?」と伝えて、要望してみると良いと思います。ぜひやってみてください。
このあたりは、太陽光やオール電化及び電気料金プランと蓄電池との組み合わせによる提案スキルや計算スキル、かなりの豊富な商品知識、顧客視点での導入リスクの説明スキルがないと難しい部分です。ゆえに、商品や見積もりの提示でほとんど終始している蓄電池の営業・提案シーンが目に浮かびます。
エネがえるでは国内主要蓄電池製品が98%以上カバーされて、カンタンに経済効果シミュレーションも比較して提示できますのでおすすめです。
●蓄電池購入の決め手は?(最もあてはまるもの一つ)
全体では「経済効果が高いこと」が最も蓄電池購入の決め手になると答え方が最多の16.6%でした。次に「本体価格が適切であること」が12.9%。3番目は「メーカーの信頼度が高いこと」が10.2%で続いています。
年代別で見ても、若干の傾向の差異はありますが、概ね「経済効果の高さ」がかなり意識されている蓄電池購入の決め手となっているようです。
ただし、結論から言ってしまえば、蓄電池単体では、当社のシミュレーションで計算してもそれほど経済効果があるものではありません。停電価値や環境価値と合わせて、お客様の生活スタイルや環境変化、購入意識にうまく提案するスキルが営業・提案側に求められているとも言えるでしょう。
エネがえるでは、太陽光が既設の場合の蓄電池提案、太陽光が新設の場合の蓄電池提案はもちろん、オール電化の組み合わせや、最適な電気料金プランの診断など多様な側面からお客様に最適な設備提案のシミュレーションが可能です。ぜひお試しください。
●蓄電池推奨意向は?経済効果シミュレーションを提示された方と提示されなかった方で推奨度は異なるか?
これは蓄電池を提案・販売されている販売施工店の皆さんはもちろん、蓄電池購入をご検討のご家庭のあなたもぜひ注目です。
蓄電池推奨意向とは、カンタンにいうと「蓄電池を購入した方に購入後に知り合いや友人にも蓄電池購入を推奨するかどうか?」をポイント化した指標です。
このポイントが高ければ高いほど、購入されたお客様は、蓄電池そのものはもちろんですが、購入前後の「販売店や営業担当」とのコミュニケーションや購入プロセス・購入体験を含めて、満足しているということになります。
逆に、誰だって、買うときに嫌な思いをしたり、買ったあとに放置されてなんのアフターケアもなかったら失望して、蓄電池なんて買わない方がいいよって知人や友人に言いますよね。
以下のアンケート結果の結論としては、
1)蓄電池購入時に経済効果シミュレーションがあった方は、蓄電池推奨意向が高い。(つまり、満足し口コミもしたい)
2)蓄電池購入時に経済効果シミュレーションがなかった方は、蓄電池推奨意向が低い。(つまり、不満で逆の悪い口コミの可能性も高い)
というものでした。
これは私の推測ですが、蓄電池購入時にわざわざ元が取れないのに「経済効果シミュレーション」をきっちり透明に提示してくれる販売店や営業担当は、もともと「お客様に納得してちゃんとエビデンスも出して購入してほしい、なぜなら長いおつきあいをしたいから」と考えている会社が多いためだと思います。
逆に蓄電池の経済効果シミュレーションは提示せずに、「商品カタログと見積値引きと期間限定キャンペーンだけ」で押し切ろうとする営業や販売会社もまだまだ多いと聞きますが、そういった会社から購入してしまうと当然ながら、不満要素が高くなるということでしょう。
●蓄電池を買う理由と買わない理由は?蓄電池購入者は何を重視しているか?
蓄電池を買う人は何を重視しているか?1,090人への蓄電池購入実態調査結果
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●執筆者情報
会社名:国際航業株式会社
部署名:公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG
執筆者名:樋口 悟
執筆者の略歴:国際航業株式会社エネルギー部デジタルエネルギーグループ。エネルギー診断クラウドサービス「エネがえる」担当。1996年東京学芸大学教育学部人間科学課程スポーツコーチ学科卒業。1997年上場大手コールセンター会社に入社、2000年大手上場小売企業グループのインターネット関連会社で最年少役員に就任。2011年に独立起業。大企業向けにSNSマーケティングやアンバサダーマーケティングを提供するAsian Linked Marketingを設立。30以上の大手上場企業のプロジェクトを担当。5年で挫折。2016年国際航業株式会社新規事業開発部に入社しエネルギー領域の事業開発、エネがえる事業開発を担当。
https://energy-shift.com/news/author/71cbba7e-dbbc-4728-9349-9cdbed975c6e
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