エネがえるASP蓄電池とオール電化シミュレーションの基礎的な試算ロジックと内容を解説!

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国際航業株式会社 事業統括本部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

成瀬夏実(著者情報はこちら

国際航業株式会社 事業統括本部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・導入シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)を開発提供。

はじめに

現代のエネルギー事情において、蓄電池とオール電化はますます注目されています。特に、太陽光発電との組み合わせによる自家消費や節約効果は、多くの家庭や企業にとって魅力的です。しかし、その効果を正確に理解するためには、適切なシミュレーションが欠かせません。本記事では、エネがえるASPによる蓄電池およびオール電化シミュレーションの基本的な試算ロジックとその内容について、詳しく解説します。

蓄電池シミュレーションとは?

蓄電池シミュレーションは、蓄電池の導入により期待できる経済効果やエネルギー効率を予測するためのツールです。具体的には、以下のような要素を考慮に入れます。

  • 電力消費パターン:家庭や企業の1日の電力消費量を時間帯別に分析。
  • 太陽光発電量:地域の気候条件に基づく太陽光発電の発電量を予測。
  • 電力料金プラン:契約している電力料金プランに基づく電気代の計算。
  • 蓄電池の性能:蓄電池の容量や効率、寿命などのスペックを反映。

これらのデータを組み合わせて、蓄電池の導入によるコスト削減効果や、エネルギーの自給率をシミュレートします。

オール電化シミュレーションとは?

オール電化シミュレーションは、家庭や企業のエネルギー消費を全て電気に切り替えることで、どれだけのコスト削減や環境負荷の低減が期待できるかを予測するためのツールです。以下の要素が考慮されます。

  • 現在のエネルギー消費:ガスや灯油などの従来のエネルギー消費量を分析。
  • 電力消費への切り替え:全てのエネルギー消費を電気に切り替えた場合の消費量を予測。
  • 電力料金プラン:契約している電力料金プランに基づく電気代の計算。
  • 環境負荷:CO2排出量の削減効果を評価。

試算ロジックの詳細

1. 電力消費パターンの分析

シミュレーションの基本となるのは、電力消費パターンの分析です。具体的には、以下のようなデータを収集します。

  • 時間帯別消費量:家庭や企業の1日の電力消費を時間帯ごとに分けて分析。
  • 季節変動:夏季や冬季の消費パターンの違いを考慮。

これにより、蓄電池やオール電化の効果をより正確に予測することが可能になります。

2. 太陽光発電量の予測

次に、地域の気候条件に基づく太陽光発電の発電量を予測します。具体的には、以下のようなデータを使用します。

  • 日照時間:地域ごとの年間の日照時間データ。
  • 気温と天気:気温や天気の影響を考慮した発電量の変動データ。

これにより、年間を通じた発電量の予測が可能になります。

3. 電力料金プランの適用

契約している電力料金プランに基づいて、電気代の計算を行います。以下の要素を考慮します。

  • 基本料金:契約しているプランの基本料金。
  • 従量料金:消費量に応じた料金。
  • 時間帯別料金:時間帯ごとの料金設定(例:昼間は高く、夜間は安い)。

これにより、最もコスト効果の高いプランを選択することが可能です。

4. 蓄電池の性能評価

最後に、蓄電池の性能を評価します。以下の要素を考慮します。

  • 容量:蓄電池の総容量
  • 効率:蓄電池の充放電効率
  • 寿命:蓄電池の寿命と劣化率

これにより、最適な蓄電池の選定と導入効果の評価が可能になります。

エネがえるでのシミュレーション例

エネがえるでは、蓄電池およびオール電化の効果を評価することができます。具体的なシミュレーション例として、以下のケースを紹介します。

蓄電池の場合

エネがえるASP(V4)での蓄電池の利用シミュレーションは次のように行っています。

 

<売電優先時>

月毎に、1日の使用量(放電対象)分または実効容量を 上限として、系統から蓄電を行います。
太陽光の余剰は蓄電せず、売電に回します。

 

<自家消費優先時>

月毎に、1日の使用量(放電対象)分または実効容量 を上限として、太陽光余剰を蓄電します。
さらに、上限までの余裕があり、系統からの蓄電が可能な設定(2サイクル かつ 系統充電時間帯あり)の場合は、系統からの蓄電を行います。

なお、太陽光余剰を最大限蓄電できるよう、系統からの蓄電量は調整されます。

 

<太陽光なしの場合>

月毎に、1日の使用量(放電対象)分または実効容量 を上限として、系統からの蓄電を行います。(基本的に売電優先時と同じです。)

オール電化の場合

最初に、世帯情報(郵便番号、世帯人数、ガス使用量など)から月毎に給湯やIHなどに必要な1日の必要量を算出します。
(給湯については1日の湯量および電気使用量の総合計、IHについては時間毎の電気使用量)

IHについては時間毎の使用量に加算し、給湯については、運転モードによって沸き上げる時間帯、利用する電力を変えています。
(給湯については蓄電池やIHと違い、時間毎の使用量推計・残量のシミュレーションは行っていません。推計した湯量をどのように沸かすか、というシミュレーションになります。)

なお、推計した湯量がタンク容量を超えている場合は「追い焚き」が必要となります。

 

<売電優先時>

太陽光の余剰は沸き上げに使用せず、売電に回します。推計した湯量またはタンク容量を上限に、沸き上げ時間帯(系統利用)に系統からの電力を使って、沸き上げを行います。

推計した湯量がタンク容量を超えている場合は、追い焚きに指定した時間(昼に行う:12時、夜に行う:17時)から追い焚きを開始し、ピークカット時間帯以外の時間で沸き上げを行います。

 

<自家消費優先時>

推計した湯量またはタンク容量を上限に、太陽光の余剰を使って沸き上げを行います。

足りない場合は、沸き上げ時間帯(系統利用)に系統からの電力を使って、推計した湯量の残り分の追い焚きを行います。

 

<太陽光なしの場合>

基本的には、前述の売電優先時の動きと同じになります。

まとめ

蓄電池およびオール電化のシミュレーションは、エネルギー効率の向上やコスト削減を目指すための強力なツールです。基本的な試算ロジックを理解することで、導入のメリットを正確に評価することができます。

企業の導入事例も参考にしながら、ぜひ導入を検討してみてください。

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