太陽光発電の10年後の売電価格を予測|7円~10円程度が続くか?

著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。お仕事・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

「FIT制度が終わった10年後の売電価格はいくらになるんだろうか?」
「卒FIT後の買取価格が現時点より安くならないか不安」

という方は多いのではないでしょうか。

FIT制度(固定価格買取制度)により太陽光発電を設置して10年間は「市場価格よりも高い決まった価格」で買い取ってもらうことができます。しかしながら、卒FIT後(FIT期間が終了した後)の10年後は、その時点で各電力会社が提示する価格になります。

2023年時点での卒FIT電力の買取価格は、大手電力会社が7円〜9円、それ以外の業者は9円〜11円程度(条件ありだと11円以上)が相場です。

2023年時点での卒FIT電力の買取価格の相場

※「FIT制度について理解していない」という方は、先に「FIT制度の2023年最新情報|太陽光発電を始めたい方向けに解説」の記事もお読みください。

この記事では、現時点での卒FIT電力の売電価格だけでなく、「これから太陽光発電を始めた場合、10年後(2033年)の売電価格がどうなるか」の予測についても解説していきます。

「10年後の売電価格が下がるのではと心配」という方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

2023年時点の卒FIT電力買取価格の相場は7円~11円程度(最大22円)

2023年時点の卒FIT電力買取価格の相場は7円~11円程度(最大22円)

2023年時点での卒FIT電力買取価格(1kWhあたり)は、大手電力会社で7円~9円、それ以外の事業者では9円~最大22円となっています。

ただし、15円以上など高い水準の買い取りプランは、「そのハウスメーカーで家を建てた方限定」や「その電力会社と契約している方限定」「最初の2年限定」など条件が設けられていることがほとんどです。

そのため、条件を設けずに買い取ってもらえる価格は、1kWhあたり7円~11円程度と考えておくと良いでしょう。

卒FIT後の買取価格についての補足

太陽光発電を設置して10年間のFIT期間が終わると、FIT制度で定められた「固定価格」での保証がなくなります。

例えば、2023年にFIT制度を活用して太陽光発電を始めた場合、当初10年間は「16円/kWh」での買い取りが保証されています。しかし、10年後の2033年からはその保証期間が終わるイメージです。

FIT適用期間が終わった後は、自分で「できるだけ高く買い取ってもらえる電力会社」を探して契約を結ぶのがおすすめです。

※電力会社を変更せずそのまま同じ電力会社に買い取ってもらう選択肢もありますが、その場合、7円〜9円など低い水準での買い取りとなります。

大手電力会社の卒FIT電力買取価格は7円〜9円

東京電力など大手電力会社の卒FIT電力買取価格は、地域によって違いますが、1kWhあたりで7円〜9円です。

【大手電力会社の卒FIT電力買取価格(2023年時点)】

電力会社名

1kWhあたりの卒FIT電力買取価格

北海道電力

8円

東北電力

9円

東京電力エナジーパートナー

8.5円(再エネ買取標準プラン)

北陸電力

8円(かんたん固定単価プラン)

中部電力ミライズ

8円(新たなデンキ買い取りサービス)

関西電力

8円(太陽光発電の余剰電力買取)

中国電力

7.15円(グリーンフィット買取プラン)

四国電力

7円(買取プラン)

九州電力

7円(買取プラン)

沖縄電力

7.7円

一般的に、FIT期間中は上記のような大手電力会社が買い取ってくれる仕組みです。そのため、FIT期間が終了した10年後に売電先を変更しなければ、売電価格は上記の7円〜9円となります。

ただし、売電先を探せば、7円〜9円よりも高く買い取ってくれる業者もいます。もっと高く買い取ってもらいたいならば、次に紹介する事業者に売電先を変更するのがおすすめです。

大手以外の卒FIT電力買取価格は9円〜11円程度が相場(最大22円)

大手電力以外にも、新電力会社やハウスメーカーなどが、卒FIT電力の買い取りサービスを展開しています。各社の買取価格をまとめると、だいたい1kWhあたり、9円〜11円程度が相場となります。

中には「22円/kWh」や「14.6円/kWh」など、高い水準で買い取ってくれる売電先もありますが、「該当サービスを利用していること」「その企業で蓄電池の設置工事をした人」「契約から半年間限定」など諸条件が設けられていることが多くなっています。

また、エリアによっても買取価格には違いがあります。東京電力エリアに住んでいる方なら、伊藤忠エネクスの単価が高く、難しい条件なしで14.5円/kWhで買い取ってもらえます。

しかしながら同じサービスでも、九州電力エリアだと買取価格は8.5円/kWhとなります。(2024年3月までの買取価格として提示されています。)

エリアや条件を見ながら、自分に合う魅力的な売電先を見つけましょう。

【大手以外の卒FIT電力買取価格の例(2023年時点)】

買取業者名

買取サービス名

買取価格/kWh

条件など

大和ハウス

卒FIT電力買取(PREMIUM蓄電池プラン)

22円

ダイワハウスオーナーかつ2019年11月以降に太陽光発電と連携する蓄電池の購入・設置工事をした人。3年目からは「PREMIUMプラン」へ移行)

卒FIT電力買取(PREMIUMプラン)

11.5円

卒FIT電力買取(買取オンリープラン)

10円

トドック電力

余剰電力買取サービス

15円

コープ組合員世帯かつ「コープのでんき」+灯油+ガスを利用の人

13.5円

コープ組合員世帯かつ「コープのでんき」+灯油 or ガスを利用の人

11円

コープ組合員世帯かつ「コープのでんき」を利用の人

スマートテック

余剰電力買取サービス

14.6円(東京)~8.5円(九州)

エリアによって買取単価が異なる
スマートFITご利用開始月から半年間のみのキャンペーン単価

伊藤忠エネクス

太陽光余剰電力買取サービス

14.5円(関東)~

8円(九州)

エリアによって買取単価が異なる
左記買取価格での買取期間は2024年3月まで(4月以降の単価は未定)

ヘーベル電気

太陽光発電買取サービス

12円

旭化成ホームズグループで蓄電池を購入・設置(予定でも対象)の場合

10円

旭化成ホームズグループで太陽光発電を購入・設置

一条工務店

一条でんき

11円

出光興産

idemitsuでんきの太陽光買取(でんきセット買取プラン)

10.5円

「idemitsuでんき」も同時に契約した人

idemitsuでんきの太陽光買取(スタンダードプラン)

8.5円

豊田通商

余剰電力買い取りサービス

9.5円

トヨタホームオーナーのみ

※参考:ENEX/【2023】卒FIT後の買取価格と業者比較を地域別に解説

卒FIT電力の売電価格別【7円・9円・11円・13円】の売電収入を比較

卒FIT電力の売電価格別【7円・9円・11円・13円】の売電収入を比較

1章で解説した通り、太陽光発電の卒FIT電力は、売電先によって売電価格に差があります。そのため、どこの電力会社と売電契約をするかによって、売電収入に差が生まれます。

ここでは、4kWの太陽光パネルを導入して年間4,000kWh発電し、売電比率が70%の場合で、7円・9円・11円・13円の4つの単価ごとに、売電収入にどのくらい差が出てくるのかを比較してみましょう。

売電できる電力は「年間2,800kWh」となるため、この電力に単価をかけることで売電収入を計算できます。

【7円・9円・11円・13円での売電収入の比較】

1kWhあたりの売電価格

売電収入
(1年)

売電収入
(卒FIT後の5年間)

売電収入
(卒FIT後の5年間)

7円

19,600円

98,000円

196,000円

9円

25,200円

126,000円

252,000円

11円

30,800円

154,000円

308,000円

13円

36,400円

182,000円

364,000円

なお、一般的に、家庭に設置した太陽光発電の売電比率は70%程度といわれています。そのため、発電量の70%を売電したと想定して計算しています。

売電価格7円と13円での売電収入を比べると、年間で16,800円、卒FIT後の5年間で8.4万円、10年間で16万円もの差になります。

2023年時点で、四国電力や九州電力の卒FIT電力の買取価格は7円です。一方、伊藤忠エネクスの買取サービスはエリアによっては14.5円での買取が可能です。

売電収入を増やすには、できるだけ買取単価が高い事業者を見つけて、売電先を変更することを検討しましょう。

卒FIT電力の売電価格は2019年〜2023年で全く変動していない

卒FIT電力の売電価格は2019年〜2023年で全く変動していない

1章・2章では、2023年時点での卒FIT電力の売電価格を解説しました。ここからは、今から太陽光発電をスタートした場合、今から10年後(2033年)の卒FIT電力はいくらで売電できるのか?について解説していきます。

10年後の売電価格を予測するための材料として、2019年から2023年の卒FIT電力の買取価格がどのように推移しているかを見ていきましょう。

「卒FIT電力の買取価格が下がってきているのではないか?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、結論からいうと、2019年に卒FIT電力買取価格が登場して以降、2023年まで価格の変動はありません。

【卒FIT電力の買取価格の推移】

卒FIT後の買取価格

北海道電力

四国電力

大和ハウス

2019年

8円

7円

10円~22円

2020年

8円

7円

10円~22円

2021年

8円

7円

10円~22円

2022年

8円

7円

10円~22円

2023年

8円

7円

10円~22円

FIT制度の前身となる「余剰電力買取制度」が始まったのが2009年11月なので、それから10年が経過した2019年に、初めて卒FITを迎える家庭や事業者が現れました。

北海道電力は2019年6月のプレスリリースで、買取期間満了後の電力買取価格を8円にすることを発表し、その後も8円での買取を続けています。

四国電力は2019年4月のプレスリリースで、買取期間満了後の電力買取価格を7円にすることを発表し、その後も7円での買取を続けています。

また、大手電力会社以外のサービスも同様に、買取価格水準は当初から変動はありません。

例えば、ダイワハウスの余剰電力買取サービスは2019年8月に発表されましたが、その時発表された価格(一般:10円、ダイワハウスオーナー:11.5円、蓄電システムを購入した大和ハウスオーナー:最大22円)は、2023年時点でも同じ価格です。

FIT価格(国が保証する固定価格)は年々下がっていますが、一方で、卒FIT電力の買取価格は2019年以降まったく変わっていないので安心してください。

今から10年後(2033年)の売電価格は【同水準】か【少し下落】と予測

今から10年後(2033年)の売電価格は【同水準】か【少し下落】と予測

今から10年後である2033年の卒FIT電力の売電価格を予測してみると、「現状と同じ水準、または少し下落する程度」と考えられます。

今から10年後(2033年)の卒FIT電力の売電価格が「同水準」と考えられる理由

先ほど説明した通り、2019年から2023年の4年間で買取価格に変動はありませんでした。そして、今後もこの価格は大きく下がることはないでしょう。

なぜならば、依然として電力が不足している状態が続いており、電気料金は上がっているからです。

「電力を買いたい」という需要がある限り、売電価格が急速に下がることは考えられません。

今から10年後(2033年)の卒FIT電力の売電価格が「少し下がる」と考えられる理由

一方で、「少し価格が下がるかも」という可能性はあります。

なぜならば、今以上に太陽光発電システムを導入する人が増えて、「電力を売りたい」という方が増えると、供給が増えて価格が落ち着くからです。場合によっては買取サービスの値下げがおこなわれるかもしれません。

2023年時点での卒FIT電力買取価格(1kWhあたり)は、大手電力会社で7円~9円、それ以外の企業では9円~最大22円ですが、特別に高く買い取ってくれるサービスはもしかしたら終了するかもしれません。

そうはいっても、7円~10円ほどでは買い取ってくれるのではないかと予測します。

太陽光発電の10年後の売電収入を【7円・8.5円・10円】で比較

太陽光発電の10年後の売電収入を【7円・8.5円・10円】で比較

4章までで、今から10年後の売電価格は、現状と少し下がったとしても「7円~10円程度」と予測できることを解説しました。

ここからは、10年後の売電価格を、低めの想定(7円)、中間値(8.5円)、高めの想定(10円)とした3つのケースで、売電収入の予測を行っていきましょう。

今回のシミュレーションには、太陽光・蓄電池経済効果を予測できる「エネがえる」を使用します。「エネがえる」を使えば、将来の売電価格を7円や10円に変更した予測が可能です。

「エネがえる」を使えば、将来の売電価格を7円や10円に変更した予測が可能

※なお、「エネがえる」での将来の売電価格の初期値は「8.5円」となっています。

今回のシミュレーションの共通条件は以下です。

日射量観測地点:東京
現在の電気の契約情報:東京電力エナジーパートナー・従量電灯B(50A)
毎月の電気料金:15,000円(月平均電力量:365kWh)
生活スタイル:オール電化型
FIT期間中の買取単価:16円/kWh(10年)
パネル設置:4kW、南向き、傾斜角は4寸(23度)
自給率(自家消費率):28.69%
蓄電池:なし

※太陽光発電を設置するエリア、現在の電気代や料金プラン、生活スタイル、パネルを設置する向きや角度によってシミュレーション結果が異なります。

4kWの太陽光発電を導入して自家消費率が28.69%、オール電化を採用しているこちらのケースでは、太陽光発電量が月平均413kWh、売電量が月平均300kWhとなりました。

売電価格が7円、8.5円、10円で計算すると、売電収入には以下のような差が生まれます。

【7円・8.5円・10円での売電収入の比較】

1kWhあたりの売電価格
(卒FIT後の価格)

売電収入(1カ月)

売電収入(1年)

売電収入(卒FIT後の5年間)

7円/kWhの場合

2,102円

25,224円

12.6万円

8.5円/kWhの場合

2,552円

30,624円

15.3万円

10円/kWhの場合

3,002円

36,024円

18万円

このように、卒FIT後の売電価格が7円なのか10円なのかによって、売電収入の予測が多少ですが変わってきます。

太陽光発電を導入して、FIT期間が終わった後の収支について正確に計画を立てておきたいという方は、上記のように「甘めの予測パターン」と「厳しめの予測パターン」でシミュレーションを行っておくことをおすすめします。

卒FIT後(10年後)は売電より自家消費を優先させるのがおすすめ

卒FIT後(10年後)は売電より自家消費を優先させるのがおすすめ

ここまで述べた通り、今から10年後の卒FIT後に売電できる価格は、7円~10円前後と予測できます。

4kWの太陽光パネルを設置して売電量が月平均300kWhになる場合、年間売電収入額は2.5万円~3.6万円程度になります。人によっては「売電収入は思ったより少ないんだなあ」と感じるかもしれません。

しかしながら、「売電収入が低い=経済メリットがない」と判断するのは間違いです。なぜならば、売電収入が低くても、発電した電気を家庭内で使うことにより「電気代を削減できる」という大きな経済メリットがあるからです。

太陽光発電を導入した場合の経済メリットは、売電収入と電気代削減の2つの軸があります。

年間4,000kWh発電した場合の年間経済メリットの例

例えば、年間4,000kWh発電した場合で、自家消費率(自宅で使った電力の割合)が30%の場合、年間で2,800kWhの電力を売電し、年間1,200kWhの電力を自分の家で使うことになります。

太陽光発電システムを導入していなければ、自家消費した「年間1,200kWhの電力」は電力会社から買っていたはずです。この「電力会社に支払うはずだった電気代」を削減できる効果があるのです。

※35円/kWhという電気料金は、「経済産業省 資源エネルギー庁|2023年6月の電気料金、なぜ値上がりするの?いくらになるの?」を参考にした価格です。実際の電気料金は電力会社やプラン、電気使用量によって異なります。また、10年後にはこの電気料金が変動している可能性があります。

そして、売電収入が1kWhあたり7円〜10円、電気代が1kWhあたり35円という高水準であることを考えると、現状では「売電よりも自家消費を増やす方がオトク」という状況になっています。

できるだけ自家消費率を増やすことで、電気代をさらに削減することが可能です。

自家消費率については、「太陽光発電の自家消費とは?売電より自家消費するのがおすすめな理由」の記事もぜひご覧ください。

10年後の売電価格を何パターンか変えてシミュレーションしておこう

10年後の売電価格を何パターンか変えてシミュレーションしておこう

ここまで「卒FIT後の10年後の売電価格がどうなるか」について詳しく解説してきました。

太陽光発電を導入した場合の経済メリットや費用対効果を考える上で、「10年後の価格をいくらで見積もるか」というのは大切なポイントです。

ここからは、「シミュレーションを行う時には、売電価格を変えて何パターンかでシミュレーションを行おう」という内容を解説していきます。

10年後の売電価格を何パターンかシミュレーションすべき理由

2章で解説した通り、卒FIT後の売電単価を「7円で見積もるか」「13円で見積もるか」によって、売電収入に差が生まれるからです。

現時点での買取プランを当てにして、あまり高く見積もりすぎてしまうと、費用対効果を見誤る危険性があります。

例えば、2023年時点では、関東エリアだと伊藤忠エネクスグループの買取サービスを利用すれば、「1kWhあたり14.5円」で卒FIT後の電力を買い取ってくれます。

参考:伊藤忠エネクスグループの太陽光電力買取サービス

しかしながら、伊藤忠エネクスグループの価格表を見ると、「下記買取価格での買取期間は2024年3月まで(4月以降の買取単価は未定です)」という注意書きが記載されています。

つまり、2023年度の価格が2024年度も維持されるかどうかは未定ということです。

現時点で高い水準の買取プランは、将来的に単価が下がる可能性があります。

そのためシミュレーションする際は、高い買取プランでシミュレーションせず、現実的な「7円〜10円程度/kWh」で見積もっておくことをおすすめします。

シミュレーション例:7円の場合

ここからは、太陽光発電の経済効果を細かくシミュレーションできるツール「エネがえる」で、7円・8.5円・10円でシミュレーションした結果をご紹介します。

日射量観測地点:東京
現在の電気の契約情報:東京電力エナジーパートナー・従量電灯B(50A)
毎月の電気料金:15,000円(月平均電力量:365kWh)
生活スタイル:オール電化型
FIT期間中の買取単価:16円/kWh(10年)
パネル設置:4kW、南向き、傾斜角は4寸(23度)
自給率(自家消費率):28.69%
蓄電池:なし
電気料金上昇率(想定):年率2%

上記の条件で、卒FIT電力の買取価格が【7円】の場合の15年間の経済メリットは、約157.4万円となりました。経済メリットには、電気代削減分と売電収入を含みます。

「エネがえる」でのシミュレーション例:7円の場合

シミュレーション例:10円の場合

次に、全く同じ条件で、卒FIT電力の買取価格が【10円】の場合のシミュレーション結果が以下です。

「エネがえる」でのシミュレーション例:10円の場合

上記の条件で、卒FIT電力の買取価格が【10円】の場合の15年間の経済メリットは、約162.8万円となりました。経済メリットには、電気代削減分と売電収入を含みます。

買取価格【7円】の場合と比べて、約5.4万円の違いが現れることが分かります。

【販売店様向け】「エネがえる」なら買取単価を変更した売電収入のシミュレーションも可能

【代理店様向け】「エネがえる」なら買取単価を変更した売電収入のシミュレーションも可能

ここからは、工務店やハウスメーカーなどの販売店様向けに、太陽光発電や蓄電池の提案をスピーディーに行える「エネがえる」の紹介をさせていただきます。

太陽光発電のシミュレーションツールはたくさんありますが、精度が高いシミュレーションをするならば、記事内でもご紹介した「エネがえる」が最適です。

太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションの
決定版「エネがえる」の特徴

【導入実績がすごい!】
・683社が導入(大手電力・蓄電池メーカー・販売施工店など)
・全国販売実績TOP1・2の蓄電池販売会社が導入
・年10万件超の安心の診断実績

【使い方が簡単!便利!】
・5分で提案書が自動作成
・燃調費単価も月1回自動更新
・主要蓄電池製品を98%網羅

「エネがえる」は、蓄電池やエコキュートにも対応した、太陽光発電の長期経済効果を最短15秒で診断できるシミュレーションツールです。わかりやすいグラフ付き提案書で、細かい金額までしっかり提示できます。

今回の記事では卒FIT電力の売電価格について解説しましたが、「エネがえる」なら売電価格も詳細に設定できます。以下の画像のように、FIT期間中の価格とFIT終了後の価格を任意に設定できるため、将来の売電価格の予測に応じて、経済メリットを何パターンかシミュレーションすることも可能です。

「エネがえる」を使えば、将来の売電価格を7円や10円に変更した予測が可能

最近はFIT期間終了後の買取価格が上昇傾向にあるので、FIT終了後の買取単価を高くすれば経済メリットも高くなります(デフォルトでは「8.5円/kWh」が設定されています)。

また、以下のように、発電・自家消費・蓄電・売電の流れなどを図解した資料も瞬時に出力できるため、お客様にも視覚的に理解していただきやすいと好評です。

発電・自家消費・蓄電・売電の流れも表示できる

1日を通して、どの時間に発電し、どのくらいを自家消費し、どのくらいが蓄電池に貯められて、蓄電池からはどのくらい自家消費に回るかなども、以下のように図で分かりやすく説明できます。

1日を通した発電・自家消費・蓄電も図でわかりやすく説明

弊社がおこなったアンケートの結果、エネがえるで出力した診断レポートをお客様に見せたところ、「71%のお客様が、販売会社への信頼度が上がる」と回答しています。

約7割が販売会社への信頼度が上がると回答

導入にいくらかかり、それによりどのくらいの経済効果が出るのか、毎月のローン負担額はいくらかになるかを、FIT中からFIT後まで15年という長期にわたり具体的にシミュレーションできるため、お客様からの信頼を勝ち取ることができます。

なお、エネがえるシリーズには他に、産業用のシミュレーションもできる「エネがえるBiz」や、EV・V2H経済メリットシミュレーションができる「エネがえるEV・V2H」もあります。

お客様への提案の確度を上げたい工務店・販売施工会社・メーカー・電力会社は、ぜひ「エネがえるASP」の導入をご検討ください。

まとめ

本記事では「太陽光発電の10年後の売電価格」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

2023年時点の卒FIT電力買取価格の相場は7円~11円程度(最大22円)です。

・大手電力会社の卒FIT電力買取価格は7円〜9円
・大手以外の卒FIT電力買取価格は9円〜11円程度が相場
・条件付きで、14円~最大22円の買取サービスあり

▼卒FIT電力の売電価格別【7円・9円・11円・13円】の売電収入を比較した結果

卒FIT後の5年間での売電収入は
・7円だと、19.6万円
・9円だと、25.2万円
・11円だと、30.8万円
・13円だと、36.4万円

今から10年後(2033年)の売電価格は、【同水準】か【少し下落】と予測します。

・2019年から2023年の4年間で買取価格に変動がないから
・「電力を売りたい」という方が増えると、供給が増えて価格が落ち着くから
・7円~10円ほどでは買い取ってくれると予想

10年後(卒FIT後)の売電価格を高く見積もりすぎてしまうと、費用対効果を見誤る可能性があります。堅実なシミュレーションを行うことをおすすめします。

 

【無料】太陽光・蓄電池の導入を検討してる方限定
無料シミュレーション受付中
個人・企業どちらも対応可

エネがえるを活用して太陽光・蓄電池の経済効果シミュレーションや提案をしてくれる信頼できる販売施工店を無料でご紹介・取次いたします。

著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS・APIサービス「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)のBizDev管掌。AI蓄電池充放電最適制御システムなどデジタル×エネルギー領域の事業開発が主要領域。東京都(日経新聞社)の太陽光普及関連イベント登壇などセミナー・イベント登壇も多数。太陽光・蓄電池・EV/V2H経済効果シミュレーションのエキスパート。お仕事・提携・取材・登壇のご相談はお気軽に(070-3669-8761 / satoru_higuchi@kk-grp.jp)

コメント

たった15秒でシミュレーション完了!誰でもすぐに太陽光・蓄電池の提案が可能!
たった15秒でシミュレーション完了!
誰でもすぐに太陽光・蓄電池の提案が可能!