お話を伺った方

アンカー・ジャパン株式会社 エンタープライズ本部 本部長 宮本様

業種

メーカー

アンカー・ジャパン株式会社は、モバイルバッテリーやポータブル電源で知られる世界的ブランドAnker等を展開するAnkerグループの日本法人2025年から家庭用蓄電池事業に本格参入した。同社のエンタープライズ本部 本部長の宮本氏に、エネがえるASP導入の経緯と活用状況について話を聞いた。

なぜAnkerが蓄電池事業に?個人から家庭全体へ広がるビジョン

蓄電池事業への参入経緯をお聞かせください。

私たちAnkerグループは、モバイルバッテリーから事業をスタートし、この10年間で個人の携帯電話のモバイルバッテリーというところから、4〜5年前にはポータブル電源、さらに今年は家の一部の電気をバックアップできるところまで事業展開を拡大してきました。電力を貯めて使うというビジネスでは、リーディングブランドとしてすでにポジションを確立ています。

次のフェーズとして、家全体をバックアップできるシステムでより大きな安心をお届けしたいと考えたのが、蓄電池事業参入の大きな理由です。加えて、昨今の電力逼迫問題や電気料金の高騰など、エネルギーに関する課題が多い中で、私たちができることがないかと考えました。

 販売手法にも特徴があるそうですね。

はい。従来の蓄電池・太陽光パネルの販売は訪問販売が主流でしたが、私たちはD2Cでオンラインサービスを展開してきた経験を活かし、お客様が安心して購入できる新しい購入フローを作りたいと考えました。「安心」と「スマートさ」というのが、私たちのビジネスの大きなテーマです。

Excel管理の限界…全国展開には精緻なシミュレーションが不可欠だった

 エネがえるASP導入前は、どのようにシミュレーションを行っていましたか?

正直なところ、最初は手作業レベルでした。Excelで集計表を作って、地域ごとの日射量や電力使用パターンをある程度入れてシミュレーションしていましたが、データのばらつきや修正、整合性、精緻化といった部分で大きな課題がありました。

私たちは全国のお客様を対象に、オンラインとオフラインの多くのチャネルで展開しています。エリアごとに条件が異なる中で、統一的でわかりやすいシミュレーションデータを提供することが急務だと感じていました。

エネがえるを知ったきっかけは?

2月にエネがえるさんからDMをいただいたのがきっかけです。シミュレーションツールの重要性は理解していましたが、どこまで必要なのか模索している段階でした。改めてツール導入によってできることを調査したところ、御社のサービスが非常に優れていることがわかり、すぐに問い合わせをさせていただきました。

トライアル中に即決!現場が絶賛した理由とは

 エネがえるASPを導入した決定的な理由は何でしたか?

トライアル期間中に契約を決めたほどで、弊社の担当者の熱量がすごかったです(笑)。私たちが抱えていた課題に対して、エネがえるのサービスが最も適切な形で、しかもグレードアップした形で解決策を提供してくれました。全員が「これが必要だ」と確信しました。

特に評価したのは、シミュレーションの精度の高さです。お客様とのヒアリングの中でズレがない、ブレてこないという精度の高さがあります。また、電気料金の変化などにも柔軟に対応でき、複数のパターン比較ができる点も素晴らしいです。

問い合わせから2日以内に精緻な見積もりを提供

実際の業務でどのようにエネがえるASPを活用していますか?

お客様から問い合わせをいただいたら、まずヒアリングを行い、エネがえるでシミュレーションしたデータを含む概算見積書を1〜2日以内にお出しします。以前は現地調査後に見積もりを出していましたが、今は先にシミュレーション上の見積もりを出して、現地調査後に精緻化するという流れに変えました。

営業とカスタマーサポートを兼ねているメンバーが、月に300件近くシミュレーションを行っています。蓄電池の容量や太陽光パネルの容量を変えて複数パターンを提示することで、お客様に選択肢を見える化して提案できるようになりました。

全国展開されていますが、どのような体制ですか?

全国からお問い合わせをいただいており、現地調査はパートナー企業の施工会社が行いますが、お見積もりの提出やご契約までの窓口は全てアンカー・ジャパン内の数名のメンバーが対応しています。少数精鋭で、一気通貫のサービスを提供しているのが特徴です。

お客様から「納得感がある」と好評!成約率も着実に向上

 導入後、どのような成果がありましたか?

業務効率が上がったことはもちろんですが、最も大きな成果はお客様とのコミュニケーションの質が圧倒的に向上したことです。相談から成約までのリードタイムも大幅に短縮され、成約率も徐々に向上しています。

社内のメンバーからは「お客様に見える化された提案ができる」「納得感のある説明ができる」という声が上がっています。従来の蓄電池ビジネスでは、価格が不透明で納得感がないという課題がありましたが、私たちはエネがえるの力も借りて、分かりやすさと見える化を実現できています。

お客様の反応はいかがですか?

「一気通貫というコンセプトが安心できる」「問い合わせも話を聞くのも、最後の決断も安心してできる」という声をいただいています。興味深いのは、購入者の約半数が「元々Anker製品が好きだった」という方々で、家に付けるなら好きなメーカーの製品を選びたいという需要があることがわかりました。

Ankerらしさ全開!長期保証と直営店展示で差別化

Anker Solix XJ シリーズの特徴を教えてください。

5kWh、10kWh、15kWhの3パターンの蓄電池容量を用意し、パワーコンディショナーは最大97.5%という業界トップクラスの変換効率を実現しています。太陽光パネルはフレームまでブラックで統一されており、高いデザイン性も備えています。最大の特徴は保証体制で、パワーコンディショナー、蓄電池はともに20年保証、太陽光パネルは製品保証25年・出力保証30年と、他社の10年保証を大きく上回ります。さらに、有償会員サービス「プライムプレミアムパス」10年分や、家電・住宅設備に関する「あんしんサポート」も付帯し、製品だけでなく日常生活全体を支えるトータルな「安心」を提供しています。

直営店での展示も特徴的ですね。

現在約40店舗ある直営店のうち、9店舗で蓄電池を展示しています。数百万円の買い物ですから、実際に触って、見て、納得していただきたい。販売スタッフも常駐しているので、その場でご説明もできます。全国規模でメーカー直営店を持ち、蓄電池を展示している会社は他にないと思います。

パートナーシッププログラムで更なる成長へ

 今後の展望をお聞かせください。

目標としては現在の10倍のシミュレーションを行いたいと考えています。そのために、販売施工店制度を大きく広げていく予定です。

エネがえるさんには、APIによるサイト内でのシミュレーション実装や、パートナー企業向けのアンリミテッドプラスプランの活用も可能性としてあります。販売施工店が増えれば、Ankerブランドでカスタマイズされたシミュレーションツールを提供し、パートナー企業と一緒に「安心」と「スマートさ」を届けていきたいと考えています。

エネがえるへの期待や要望はありますか?

シミュレーション精度の継続的な向上はもちろんですが、APIを含めてアライアンス的に一緒に取り組みができる内容を模索していただければと思います。私たちのシステムとエネがえるのシステムを融合させて、新しい形を作っていければ嬉しいです。

「テクノロジーで生活を豊かに」Ankerが目指す未来

宮本氏は最後にこう語った。

「私たちのビジョンは『Empowering Smarter Lives』。テクノロジーの力でスマートな生活を後押しすることです。製品の信頼性だけでなく、選びやすさ、使いやすさ、長期的な安心を備えたエネルギーソリューションを提供していきたい。エネがえるさんとのパートナーシップを深めながら、より多くのご家庭にスマートで持続可能なエネルギー体験をお届けしたいと思います」

Ankerの「安心」や「スマートさ」を届けるという理念と、エネがえるの精緻なシミュレーション技術。この組み合わせが、従来の蓄電池ビジネスに新しい風を吹き込んでいる。ブランド力を活かした新しい販売モデルは、業界に一石を投じる存在となりそうだ。

参考:Anker Solix XJ シリーズ

Ankerの家庭用蓄電池 Anker Solix XJシリーズ

Excel管理からエネがえるで「安心」の提案へ、アンカー・ジャパンが少数精鋭で月300件の精緻なシミュレーションを実現

企業概要
会社名: アンカー・ジャパン株式会社
事業内容: デジタル製品の開発・製造・販売(Ankerグループの日本法人)
サイト https://www.ankerjapan.com/

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