ENEGAERU / 選択の科学 / 比較方法 1.0
比べるなら、根拠と条件まで。
どちらが得か。今か、待つか。買うか、借りるか。
答えを自分の条件で確かめ、判断の理由を説明できるようにします。
エネルギー・設備・暮らし・事業投資を中心に、同じ土台で比較するための共通ガイドです。専門領域ごとの設計・法令・契約確認を、単純な採算計算で置き換えるものではありません。
問いを決める → 条件をそろえる → 幅と逆転点を見る → 根拠を確認する → 判断を残す
結論を急ぐ前に、10項目をそろえる
以下はエネがえるの編集・比較基準です。すべての既存記事が対応済みという認証ではありません。記事ごとに確認できた範囲を示し、更新時に適用します。
| 確認すること | 比較がずれる例 | そろえ方 |
|---|---|---|
| 1. 判断する人と目的 | 家計の節約と社会全体のCO₂効果を同じ順位にする | 誰の費用・便益かを固定。防災・快適性・環境価値は別軸でも示す。 |
| 2. 基準案 | 購入する2案だけを比べる | 現状維持・修理・小規模導入・待機も候補にする。 |
| 3. 同じサービス水準 | 能力や必要出力が違う機器を価格だけで比べる | 容量・性能・利用時間・保証・施工範囲をそろえる。 |
| 4. 同じ期間と費用範囲 | 月額と購入総額、税別と税込が混ざる | 評価期間、税、補助、保守、更新、撤去、残価を明記。 |
| 5. 根拠の種類 | 公表価格を実売価格、企業計画を確定納期として使う | 実測・統計・販売表示・正式見積・推定・仮定を区別する。 |
| 6. 数式と単位 | kWとkWh、年間額と月額を取り違える | 入力→式→結果を追える形で残す。二重計上を確認。 |
| 7. 不確実性 | 3ケースに根拠のない確率を付ける | 価格・需要・性能・制度の変動要因と組合せを明示。 |
| 8. 逆転点 | 通常ケースの回収年数だけで決める | どこまで値上がり・使用量減少に耐えるか確認する。 |
| 9. 実行できる条件 | NPVがプラスなら必ず導入できると考える | 予算・設置・運用・契約・期限・安全条件を別に判定。 |
| 10. 更新と訂正 | 確認日だけ書き換えて最新と表示する | 変更された入力・結論・影響先と未確認部分を記録する。 |
A案とB案、追加負担に見合うか
毎年の差額がほぼ一定の投資を、差額NPV(将来のお金を現在価値に換算した合計)で比較します。入力例は計算確認用の架空値で、市場相場・推奨投資額ではありません。単位は万円です。
別の計算が必要:FITの段階単価、設備交換、劣化、残価、融資返済、税効果など年ごとに収支が変わる案件。年間平均への置換で時期の影響は再現できません。
初期費用差=A案の初期費用−B案の初期費用。
年間純便益差=A案の年間収入−A案の年間支出−(B案の年間収入−B案の年間支出)。
例:A案で毎年の支出が15万円減るなら、年間純便益差は+15万円。追加維持費がある場合は差し引きます。
出典・未確認事項・次の作業を比較メモに残す
条件を入力して「比較する」を押してください。
この比較機能はブラウザ内で計算し、入力の送信・自動保存は行いません。ページを閉じる前に必要な結果を保存してください。氏名・住所・機密情報は入力しないでください。サイト全体のアクセス解析等とは別の説明です。計算式・符号・計算しない項目
差額NPV=−初期費用差+年間純便益差×Σ[1÷(1+割引率)t]。tは1年目から評価最終年まで。初期費用は現在、年間差額は各年末に発生するとします。
逆転する年間純便益差=初期費用差÷年金現価係数。許容できる初期費用差=年間純便益差×年金現価係数。いずれもNPVが0になる境界です。マイナスの許容額は、A案の初期費用がその分だけ安くなければ収支が均衡しないことを示します。
年ごとの増減、確率分布、税・融資、補助金入金の遅れ、残価、CO₂・防災の貨幣換算は個別には計算しません。正式なエネがえる診断とは別の簡易比較です。金銭面の優劣は、導入の可否や推奨を確定するものではありません。
根拠の強さと、結論の安定性は別に見る
正式見積があっても将来の使用量は変わります。一方、仮定を使った計算がすべてのケースで同じ結論でも、その仮定自体が正しいとは限りません。「出典が確認できるか」と「条件を変えても結論が保たれるか」を分けて確認します。
| 情報の種類 | 確認する項目 | それだけでは分からないこと |
|---|---|---|
| 実測・公的統計 | 対象、標本数、測定方法、地域、年度、単位 | 自分の建物・将来にも同じ値が当てはまるか |
| メーカー仕様・企業計画 | 対象型式、試験条件、正式保証、発表日 | 実環境の性能、施工込み価格、確約された供給日 |
| 販売表示・正式見積 | 税込/税別、工事、対象地域、有効期限、割引条件 | 市場全体の中央値や将来の価格 |
| 制度資料 | 決定状態、適用日、対象者、公募回、併用条件 | 個別案件の採択・交付・入金の保証 |
| 推定・仮定 | 入力の由来、計算式、比較範囲、変動幅 | 実績・発生確率・統計的な信頼区間 |
「もう少し調べる」にも順番がある
まず、結論を変え得る未確認事項を探します。たとえば年間純便益差の逆転点が11.7万円で、現状の見込みが8〜20万円なら、使用量や削減量の確認が判断に直結します。どの案でも設置条件を満たさなければ、採算より先に現地調査が必要です。この順番は編集上の提案で、情報の価値を統計的に算定したものではありません。
科学的に比較するための原典
- 英国財務省 The Green Book(2026年版):感度分析と、選択肢の優劣が変わる値を確認する方法を参照しています。英国の公共政策評価の資料であり、日本の民間投資に割引率や制度をそのまま適用するものではありません。
- NIST TN 1297:不確かさの成分の分類:不確かさをどう評価したかを区別する考え方を参照しています。測定の不確かさに関する文書であり、本ツールの3ケースに統計的な信頼性を付与するものではありません。
判断する対象に合わせて、詳しい比較へ
車・家電・電気料金・太陽光・蓄電池
使用量や保有年数を動かして、5つの比較を確かめる。
制度・技術・補助金が変わった
2027年のガイドと案件台帳で、見直す条件を探す。
今導入するか、補助金を待つか
待機による機会損失と補助額を比較する。
新技術を採用するか、待つか
供給計画・実証・設置条件を分けて確認する。
既設設備に追加投資するか
太陽光全体の効果と、蓄電池を追加する効果を分ける。
単独で調達するか、複数社で束ねるか
電力量だけでなく料金・固定費・役割分担も比較する。
よくある疑問
数値が多ければ客観的ですか?
数字の数だけでは判断できません。比較する対象、期間、費用範囲、出典、仮定がそろっているかが先です。重要な未確認費用を0円にすると、精密に見えても比較を誤ります。
NPVがプラスなら、すぐ導入すべきですか?
金銭面の条件付き比較にすぎません。予算、設置条件、使い勝手、故障時の対応、契約、他の投資機会も確認します。非金銭の価値を恣意的に加点して結論を作らず、判断する人が重みを説明できる形にします。
いつ「最新」と判断できますか?
ページの更新日だけでは足りません。判断に使う価格・制度・仕様の確認日と適用期間を確認します。変更を見つけた場合は原典と影響する条件を照合して訂正します。すべての情報がリアルタイム更新されることは保証していません。
誰が運営し、どんな立場で比較していますか?
国際航業株式会社のエネがえるが提供し、樋口悟が企画・編集しています。エネがえるのサービス提供・販売という利害関係があります。非導入・現状維持も比較対象に含め、根拠と仮定を分けて示します。独立した第三者認証や査読済み研究と同一ではありません。
訂正の連絡は、お問い合わせ窓口へ、対象URL・該当箇所・根拠資料をお知らせください。現時点では比較条件のJSON再読込、第三者査読、実績との継続照合は未実装です。
2026年10月3日公開。共通比較方法1.0/簡易計算モデル1.0.0。今回の公開範囲:比較基準、平準化差額NPV、3ケース、逆転点、比較メモ、JSON保存。方法の見直し時は版と変更点を記録します。

