EV(電気自動車)とは?メリットや デメリット、選び方などを詳細に解説

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国際航業株式会社公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業 公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG。国内700社以上・導入シェアNo.1のエネルギー診断B2B SaaS「エネがえる」(太陽光・蓄電池・オール電化・EV・V2Hの経済効果シミュレータ)を開発提供。

EV(電気自動車)とは?メリットや デメリット、選び方などを詳細に解説

SDGsへの意識の高まりやガソリン高騰などさまざまな理由により、EV(電気自動車)に注目が集まっています。EV購入を検討している企業や個人も多いのではないでしょうか。この記事では、EVの概要やHVとの違い、EVのメリットやデメリットについて解説します。また、EVの選び方も解説するため、ぜひ参考にしてください。

 

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EV(電気自動車)とは

EVとは電気を動力源としたモーターによって走行する自動車のことです。一般的なガソリン車はガソリンを動力源としてエンジンを動かしますが、EVの場合には電気によってモーターを動かすという違いがあります。

 

EVはガソリン車とは異なり、走行時に二酸化炭素や窒素酸化物などの地球環境や人体に影響があるとされている物質が排出されません。そのため、環境や人に優しい自動車として注目されています。EVへの充電は家庭や商業施設などで行えます。

 

近年は、満充電状態で300~500km走行可能なモデルも登場しました。ガソリン車の燃料満タン状態と同じくらいの航続距離を実現できるため、仕事などで長距離移動する際にも安心です。

 

EVとHV(ハイブリッド)の違い

HV(ハイブリッド)とは、1台の車に対して2つ以上の動力源を搭載した自動車のことです。一般的にはエンジンとモーターの2つが搭載され、両者を使い分けながら走行します。一方、EVの動力源はモーターのみです。HVは走行時の余剰エネルギーを使い発電できますが、EVはできません。また、EVは外部充電が可能ですが、HVはできないという点にも違いがあります。

 

EVとPHEV(プラグインハイブリッド車)の違い

PHEVとは、HVとEVのよいところを合わせた車です。PHEVにはモーターと発電機となるエンジンがあり、両者を使い分けながら走行できます。EVは発電できない、HVは外部充電できないというデメリットがありましたが、PHEVはモーターやエンジンを使っての走行が可能です。そのため、PHEVは走行しながら発電でき外部充電も可能と、EVとHVのデメリットを補う仕組みになっています。

 

EVの場合にはモーターのみの航行で発電はできず、エンジンも搭載されていません。簡単にいえば、PHEVは充電ができエンジンでの走行も可能なEV車といった位置づけです。

 

EVのメリット

EVにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、EVのメリットを6つ解説します。

 

二酸化炭素を排出しない

EVは、ガソリン車のようにガソリンを燃焼させてエンジンを動かす仕組みではなく、電気を使ってモーターを動かすため排気ガスが発生しません。排気ガスには、温室効果のある二酸化炭素や光化学スモッグの原因である物質を生成する炭化水素、人体に有害だとされている窒素酸化物など地球環境や人に害のある物質が多く含まれています。

 

EVは、このような物質を一切排出せずに走行できるため、地球環境に配慮した乗り物であると同時に人体にも優しいというメリットがあります。

 

走行音と振動がほとんどない

EVは走行音と振動がほとんどなく、静かな乗り物というメリットもあります。EVは電気を使ってモーターを動かす仕組みとなっており、音が静かで走行音もかなり少ないレベルまで軽減できます。ガソリン車のように燃焼する際の振動も発生しないため、乗り心地がよく快適なドライブが可能です。

 

充電は自宅でも外出先でも可能

EVは電気の力で走行するため、充電が必要です。充電は自宅でも簡単に行えるだけでなく、ディーラーや公共施設、商業施設などさまざまな場所で行えます。EVの普及促進を目的として、充電スポットの設置が進められており、急激に数を増やしています。そのため、外出先で充電が少なくなった場合でも充電しやすく安心です。

 

購入時の補助金制度や減税などで優遇される

EVは、車体そのものの価格はガソリン車よりも高額です。しかし、国や自治体からの補助金制度などがあり、購入時に補助金を受け取れたり減税が受けられたりと、優遇制度があるため比較的購入しやすいでしょう。

 

優遇制度を活用することによって、エンジン車との価格差が小さくなるため費用面で不安がある場合にも安心です。また、ガソリンを必要としない、乗り心地がよいなどEVのさまざまなメリットを含めるとエンジン車よりもコスパがよいケースも増えています。

 

加速がスムーズ

EVは加速性能に優れています。モーターの特性で、アクセルを踏み込んだと同時にトルクが立ち上がるため加速が非常にスムーズです。ガソリン車の場合は回転数によってパワーが増すという性質があり、加速まで時間がかかります。一方、モーターはアクセルの踏み込みに対する応答遅れもなく、思い通りでストレスのない加速が可能です。

 

蓄電池として利用できる

EVは蓄電池として活用できるというメリットもあります。EVには大容量の蓄電池が搭載されているため、平常時の蓄電池にもなりますが、地震や台風などといった災害時にも蓄電池として利用できます。64kWhの蓄電池を搭載したEVであれば、一般家庭で約4日間の電気をまかなえるため、災害時でも便利です。

 

EVのデメリット

EVにはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。ここでは、EVのデメリットを3つ解説します。

 

充電時間が長い

EVは充電して使用するという性質上、充電時間が長くなってしまいます。ガソリン車の場合には満タンにするのに数分程度で済みますが、EVは満充電にするのに長い時間がかかってしまいます。旅行などで遠出をする際には、距離によっては途中で充電しなければならず、1回の急速充電で30分ほどかかるなど、計画的な走行が求められます。

 

連続長距離走行が難しい

現在発売されているEVは、初期のころと比べると走行距離は大幅に伸びています。しかし、道路条件や気象条件などによって走行距離が大きく変わるとされているため、注意が必要です。

 

たとえば、夏場や冬場にエアコンを使用したり、ドライブでオーディオ機器を使ったりする場合もあるでしょう。また、上り坂などは通常の走行よりも電力を多く消費します。このように、電力を多く使う要因が多ければ、航続距離は短くなってしまいます。

 

充電設備が少ない

充電設備の少なさもEVのデメリットです。EVの普及促進が図られており充電スポットは増加傾向にありますが、現状では充電スポットは都市部に集中しており地方への設置が遅れています。また、1つの充電スポットで複数台同時に利用できる場所も少ないため、必要なときにすぐに充電できないという不安があります。

 

EVの選び方

EVを選ぶ際には、3つのポイントを押さえましょう。ここでは、EV選びのポイントについて詳しく解説します。

 

満充電で走行できる航続距離の長さ

前述したように、EVは急速充電の場合でも満充電までに30分程度の時間が必要になります。そのため、満充電で走行できる航続距離をしっかりと確認しましょう。航続距離が長ければ長いほど、充電回数を少なくすることが可能です。途中で充電に立ち寄る回数も減り、レジャーや仕事などで長距離移動する際にも快適でスムーズに移動できます。

 

航続距離を長くしたい場合は、「電費」のよいモデルを選びましょう。

 

ディーラーが近くにあるか

EVはエンジン車よりも歴史が浅く、メンテナンスや修理などのアフターサポートはディーラーで行われるケースがほとんどです。一般的なガソリン車の場合は、自動車修理工場などでのメンテナンスも可能ですが、EVの場合、街の自動車修理工で対応できるケースは稀です。

 

そのため、ディーラーが近くにあるかどうかを確認しておきましょう。万が一トラブルがあっても、近くにディーラーがあればスムーズにサポートが受けられます。販売網が充実しており多くの店舗がある国内メーカーのEVであれば、ディーラーが近くにあるケースが多く、メンテナンスなども受けやすくなります。

 

蓄電池の保証が充実したモデルは安心感がある

EVには蓄電池が搭載されており、大容量で高性能です。しかし、充放電の繰り返しや経年による劣化は避けられません。蓄電池は高価なもので気軽に交換することが難しいため、できるだけ保証が充実したモデルを選ぶとよいでしょう。

 

蓄電池の補償期間や距離などはメーカーやモデルによって異なります。補償される期間や距離の長さを事前に確認しておくとよいでしょう。また、補償の受けやすさなども確認しておくと安心です。

 

EVの将来性

自動車業界のEVシフトは鮮明になっており、2022年の世界販売台数は780万台、シェアとして10%を超えたと報道されました。国際エネルギー機関(IEA)の予測によると、EVの販売台数は2030年には19.2百万台、2040年には27.9百万台にまで到達するとされています。このように、EVの普及率は今後も増加すると考えられており、EVシフトは加速化する見込みです。

 

また、パリ協定で定められた「持続可能な開発シナリオ」の達成には、2040年までに72.5百万台がEVに移行する必要があるといわれています。このように、世界的なEVシフトは今後も加速化していく可能性が高く、将来的にはEVがスタンダードな選択肢になるでしょう。

 

まとめ

EV(電気自動車)とは、電気でモーターを動かして走行する車です。二酸化炭素などの物質を排出しない、走行音や振動がほとんどない、蓄電池として利用できるなどさまざまなメリットがあります。しかし、充電時間が長い、充電スポットが少ないなどのデメリットもあるため、航続距離の長いモデルを選ぶなど、快適に走行できるEVを選ぶとよいでしょう。

 

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著者プロフィール(太陽光・蓄電池シミュレーションエキスパート)

会社名:国際航業株式会社
部署名:公共コンサルタント事業部カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG
執筆者名:樋口 悟

執筆者の略歴:国際航業株式会社エネルギー部デジタルエネルギーグループ。エネルギー診断クラウドサービス「エネがえる」担当。1996年東京学芸大学教育学部人間科学課程スポーツコーチ学科卒業。1997年上場大手コールセンター会社に入社、2000年大手上場小売企業グループのインターネット関連会社で最年少役員に就任。2011年に独立起業。大企業向けにSNSマーケティングやアンバサダーマーケティングを提供するAsian Linked Marketingを設立。30以上の大手上場企業のプロジェクトを担当。5年で挫折。2016年国際航業株式会社新規事業開発部に入社しエネルギー領域の事業開発、エネがえる事業開発を担当。

太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションの国内唯一のエキスパートとして、大手電力・ガス会社、有名太陽光・蓄電池メーカー、全国販売施工店・工務店など約700社以上と、最近ではエネルギー政策立案サイド(国・官公庁・地方自治体)で太陽光・蓄電池推進政策をしている方々へもエネがえるを活用した太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションやアドバイスを提供している。

執筆記事:https://energy-shift.com/news/author/71cbba7e-dbbc-4728-9349-9cdbed975c6e

執筆者のSNS:
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