太陽光・蓄電池の経済メリットシミュレーション – 経年劣化 vs 電気代上昇率(高騰)、本当のリスクはどちらか?感度分析で徹底解明

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国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業株式会社 カーボンニュートラル推進部 デジタルエネルギーグループ。再エネ設備導入効果シミュレーター「エネがえる」(ASP、Biz、EV・V2H、API、BPO)の事業開発を担当。太陽光、蓄電池、オール電化、EV・V2H、電力料金、補助金、再エネ設備の経済効果シミュレーションを専門領域とし、サービス企画、顧客提案、マーケティング、パートナー連携を横断して推進しています。エネがえるは国内700社以上で導入され、年間15万件以上の診断に利用されています。取材、登壇、協業、サービスに関するお問い合わせは、エネがえる公式お問い合わせページからお願いします。

むずかしいエネルギー診断をカンタンにエネがえる
むずかしいエネルギー診断をカンタンにエネがえる
電気代上昇は単価、劣化は物理量に作用し、年次キャッシュフローへ別経路で影響する図
劣化率と電気代上昇率は、同じ率で相殺しない。図の数値条件や制度条件は本文とリンク先一次資料で確認してください。

この記事の結論

電気代は単価、劣化は物理量へ作用するため、年次キャッシュフロー上で別経路として扱います。

見る数字電気代上昇・PV/蓄電劣化・交換費・割引率
結論が変わる条件作用先、分析期間、設備費
次の一手別軸感度でNPVの反転点を見る

データの扱い:本文の数値は将来価格の予測ではなく、仮定を変えたシナリオ例です。電気代上昇率、劣化率、交換費、割引率、期間を明示して再計算してください。

結論:電気代上昇率と設備劣化率は、同じ「%」でも作用する場所が違います。電気代上昇は円/kWhという単価を変え、太陽光劣化は発電kWhを変えます。蓄電池劣化は使える容量・出力・効率・生涯充放電量へ影響します。同じ率同士を相殺せず、年次キャッシュフロー上で別の変数として感度分析します。

予測ではなく、投資判断が反転する条件を探す

電気料金の年率2.5%等は、公的な長期予測ではなく感度分析用の一シナリオです。「上昇し続ける」と断定せず、下落・横ばい・上昇の複数ケースを置き、NPVがゼロになる単価上昇、設備費、自家消費率、劣化率を確認します。

電気料金は基本料金、電力量料金、燃料費調整、再エネ賦課金等で構成されます。燃料費調整は燃料価格・為替等で変動します。2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhですが毎年度決定され、将来の単調上昇を保証しません。期限付きの料金支援は長期単価へ埋め込まず、対象期間だけ別項目で扱います。

4つの経路を分ける

変数 作用先 確認する根拠 誤りやすい扱い
電気料金 設備なし/ありの請求差額 料金表、燃調、賦課金、契約 平均単価×自家消費量だけで済ませる
PV劣化 各年の発電kWh 型番、保証、実績、仮定 蓄電池劣化と一つの率にする
蓄電池劣化 容量、出力、効率、生涯量 製品仕様、保証条件、使用条件 保証下限を期待劣化率へ年率化
交換・終了 特定年のCF、残存価値 想定使用期間、保証、見積 30年間無交換と置く

計算モデル

太陽光発電量[y,t]
= 初年度発電量[t] × (1 − PV劣化率)^(y−1)

買電回避価値[y]
= 「設備なしの料金請求額[y]」
− 「設備ありの料金請求額[y]」

NPV
= −初期投資
+ Σ(年次CF[y] ÷ (1+割引率)^y)

PVの式は簡易感度モデルです。製品固有の段階保証や実測があれば区分線形等へ置き換えます。蓄電池は容量だけでなく、充放電効率、出力、SOC制約、生涯蓄電容量、交換・終了を別に扱います。

電気代上昇と設備劣化が別の経路で経済効果へ影響する図
同じ率でも、作用する場所が違う。図は判断構造を示すもので、案件の数値条件は本文・Excel・一次資料で確認してください。

保証下限を劣化予測にしない

「15年後60%以上」等の容量保証は、所定条件下で保証対応の対象となる最低性能ラインであり、期待容量の予測曲線ではありません。15年で40%低下するから年2.67%劣化、と単純に割りません。JEMAが示す初期実効容量、充放電効率、想定使用期間、システム生涯蓄電容量と、製品ごとの条件を確認します。

最低限の感度シナリオ

変数 慎重 基準 上振れ
電気料金 下落または支援終了を分離 現在料金を起点に横ばい 年率上昇を仮定
PV劣化 高め 製品・根拠に沿う 低め
蓄電池 効率・容量低下、早期終了 仕様・保証条件 長期利用
設備費 見積増・交換あり 現行見積 補助採択・費用減
自家消費 需要減・不在増 現行需要 給湯・EV等で移行

表の値は案件ごとに設定します。重要なのは「どの列が正しいか」ではなく、慎重ケースでもNPVが正か、どの1変数で結論が反転するかです。

再現可能な前提表

  • 価格・制度の基準日
  • 料金プラン、燃料費調整、賦課金、支援の扱い
  • 30分需要、PV発電、直接自家消費、売電、蓄電池通過量
  • PV・蓄電池の劣化モデルと根拠
  • 設備費、補助、交換、O&M、残存価値
  • 分析期間、割引率、税・資金条件
  • 確定、見積、仮定、未確認の区分

劣化率と料金上昇に加え、変換・温度・蓄電池ロスを重複計上しない方法は、太陽光・蓄電池ロス台帳で確認できます。

エネがえるで比較するときの使い分け

住宅用の一次比較はエネがえるASP、産業用の需要・設備案比較はエネがえるBizを使います。独自の料金・劣化・交換モデル、複数感度、案件監査が必要なら経済効果試算BPOまたはAPIで別計算範囲を定義します。

FAQ

電気代上昇と劣化はどちらが大きいですか?

案件ごとに変わります。示すべき結論は勝者ではなく、料金、劣化、自家消費率、設備費のどの条件でNPVが反転するかです。

年2.5%の電気代上昇は予測ですか?

予測ではありません。採用する場合は感度分析用の仮定と明記し、下落・横ばい・上昇を比較します。

容量保証から年率劣化を計算できますか?

期待劣化率としては計算しません。保証下限、実際の劣化経路、想定使用期間、生涯蓄電量は別概念です。

最終結論:電気代上昇と劣化の比較は未来を当てる競争ではありません。別の経路で年次CFへ反映し、投資判断が壊れる条件を先に見つける監査です。

記事の内容を、自社案件の数字で確認

住宅用、産業用自家消費、EV・V2Hの経済効果を、用途に合うデモで確認できます。

住宅用ASP産業用BizEV・V2H

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樋口 悟(著者情報はこちら

国際航業株式会社 カーボンニュートラル推進部 デジタルエネルギーグループ。再エネ設備導入効果シミュレーター「エネがえる」(ASP、Biz、EV・V2H、API、BPO)の事業開発を担当。太陽光、蓄電池、オール電化、EV・V2H、電力料金、補助金、再エネ設備の経済効果シミュレーションを専門領域とし、サービス企画、顧客提案、マーケティング、パートナー連携を横断して推進しています。エネがえるは国内700社以上で導入され、年間15万件以上の診断に利用されています。取材、登壇、協業、サービスに関するお問い合わせは、エネがえる公式お問い合わせページからお願いします。

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たった15秒でシミュレーション完了!誰でもすぐに太陽光・蓄電池の提案が可能!
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