産業用では、年の合計発電量だけで電気代削減額を決められません。発電と需要が重なる時間、休日、契約料金、蓄電池の制御、設備・保守費をそろえ、設計と経済計算の両方を比較します。
候補を、担当する工程で並べる
| 手段・製品 | まず比較する用途 | 契約・試用で詰める点 |
|---|---|---|
| 手計算・Excel | 初期概算、特殊条件、独自経済計算 | 式とマスタの維持、時系列検証、レビュー責任 |
| カナディアン・ソーラー/オムロン | メーカーの公開入口や構成選定、個別支援 | 公開の自由条件型試算か、窓口対応か、現在利用できるか |
| Huawei SmartDesign/XSOL NAVI | メーカー・商社の設計・提案工程 | 国内仕様、取引条件、対象機器、計算エンジンの関係 |
| PVsyst/SolarPro/i-Pals | 発電・影・機器設計と、それぞれの経済性機能 | 損失モデル、需要の粒度、料金設定、出力の引継ぎ |
| エネがえるBiz/ソーラーマスター | 自家消費・蓄電池・料金・提案書 | 必要料金、設備構成、PPA、ピーク・契約電力の扱い |
| Suncle for Business | 住所・屋根を入口とした初回提案 | 対象地域、推定需要、詳細設計への引継ぎ |
| イチニンToB/その他BPO | 資料作成や専門試算の外部委託 | 受入資料、納期、再試算費、根拠の納品 |
| BizEV/API・独自システム | 法人EVの先行相談/組込み開発 | BizEVの提供段階と、APIの実装・契約責任 |
30分データがあっても、単位が違えば結果が崩れる
平均需要電力が100kWで継続時間が30分なら、その区間の電力量は50kWhです。kWの列をkWhとして読み込むと、この例では電力量を2倍に扱ってしまいます。30分データは通常日48区間ですが、受渡し時刻、欠損、重複、うるう年、年度の違いも確認します。
発電と需要は同じ時間区間、同じ計量点で照合します。蓄電池なし・出力制御等を無視する説明用モデルなら、自家消費は区間ごとのmin(発電kWh, 需要kWh)を合計します。年発電量と年需要量の小さい方をそのまま採用する方法は、昼夜や休日のずれを見落とします。
発電解析の強さと経済効果計算の強さを分けて検証
PVsyst、SolarPro、i-Palsにも自家消費や蓄電池を扱う機能があります。「海外ツールだから日本の経済性を計算できない」「設計ソフトは発電量だけ」とは分類しません。自社の料金・需要・運転条件をどこまで再現できるかで比較します。
影解析では周辺建物や樹木、配線、機器のモデルを確認します。経済計算へ発電量を渡す際は、AC/DC、設備の寄生負荷、ピークカットや抑制をどこまで反映済みかを記録し、二重に損失を引かないようにします。
蓄電池・基本料金・PPAで検証を増やす
- 蓄電池:容量kWhと出力kWを分け、SOC上下限、充放電効率、劣化、運転時間の制約を指定する。
- ピーク:電力量の減少から基本料金削減を自動的に推定しない。契約電力の決定方法と対象期間を確認する。
- PPA:需要家便益と設備保有者の収益を別の帳票にする。課金対象電力量・単価・契約年数を固定する。
- 補助金:未採択、減額、不採択を別案にする。申請要件の評価をツールの機能に丸投げしない。
- 将来:需要減、休日増、単価上下、設備交換、出力制御の感度を確認する。
件数が少なくても専門設計が要る企業、件数が多くてもAPI不要の企業
年商は予算・統制の背景です。月1件でも大型の投資判断なら詳細設計とレビューが重要です。月100件でも、定型案件を数名が処理し、外部画面への組込みが不要ならSaaSが運用しやすい場合があります。
逆に自社画面や販売網、顧客ID、既存CRMとの連携が必須ならAPIを検討します。ただし開発費だけでなく、認証、エラー処理、料金マスタの反映、仕様変更、障害時の代替計算、問い合わせ対応まで担当を決めます。
試用で提出を求める成果物
- 入力原本と補完箇所の一覧、使用した料金・気象・機器・補助金の確認日。
- 月別の需要・発電・自家消費・買電・売電と、必要な時刻別データ。
- 蓄電池の充放電・SOC、ピークの発生日と、年間集計へつながる内訳。
- 初期・運用・交換費を含む比較キャッシュフロー。割引率と集計期間を明記。
- 標準案件と例外案件の総作業時間、修正回数、出力差の説明、未解決事項。
同じ案件で、導入・併用・見送りを判断する
最終判断は、実際の案件を使った試用で行います。候補ごとに入力前提、出力根拠、必要な手直し、総作業時間、契約費用を記録し、必須条件を満たした案を比較してください。
18項目のRFP・受入チェック / 総費用と分岐点の計算 / 口コミと一次情報の読み方
根拠・確認範囲
- S05 XSOL:エネがえるBiz API採用のお知らせ:公開資料の確認。実機の操作・精度試験は未実施。
- S07 SolarPro:製品概要:公開資料の確認。実機の操作・精度試験は未実施。
- S09 i-Pals:機能:公開資料の確認。実機の操作・精度試験は未実施。
- S13 Suncle for Business:公開案内:家庭向け公開版と法人版の契約・機能は分ける。詳細料金は要照会。公開ページだけを比較根拠とする。
- S14 カナディアン・ソーラー:産業用シミュレーション入口:埋込先は取得時に応答エラー。稼働・入力項目・対象機器・料金を未確認。サービス終了とは判断しない。
- S15 Huawei:SmartDesign 2.0:日本契約の無料条件、利用資格、日本の料金DBの更新範囲は別途確認。
- S16 オムロン:産業用システム診断:公開資料の確認。実機の操作・精度試験は未実施。
- S17 PVsyst:製品:公開資料の確認。実機の操作・精度試験は未実施。
- S18 PVsyst:自家消費と蓄電池:日本の料金プランDBが自動で更新されるかは別の確認事項。経済性を計算できない、とは断定しない。
- S19 ソーラーマスター:機能・価格:料金は税別でLite月1万円、B月2万円、A月3万円、初期2万円。ID数・年額払い・最低1年等の条件あり。自動割付はA。
- S20 イチニンToB:機能・料金・納期:補完・特殊計算は別費用。税区分を見積確認。情報不備がなければ2営業日以内との案内。一般的な即時操作SaaSとは異なる。
- S24 エネがえるBiz:機能:価格は取得した案内に時点差があるため、本比較では確定額を置かず最新見積を求める。
- S26 エネがえるBizEV:公開案内:取得した案内では先行相談・開発中の扱い。一般提供済み機能として採点しない。提供範囲・開始時期・契約は書面確認。
選定の条件、作業手順、計算例は編集部の提案です。料金・機能・契約は最新版でご確認ください。過去の採用事例は、現在の全機能や自社での成果を保証しません。




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