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鳥取県の公共施設に太陽光を載せたら、何年で元が取れるのか。同じ本庁舎モデルを47都道府県すべてに置いてエネがえるBizで試算した結果から、鳥取県の数字だけを取り出し、見積の判断、近隣県との比較、PPAの判定までを1ページにまとめました。
47都道府県で36位
(/kW、税抜)
(割引率2%)
(庁舎=一般会計は通常こちら)
(2万通り・消費税を負担)
鳥取県の結論
鳥取県の本庁舎モデル(太陽光172kW)の回収は12.2年で、全国中央値(11.3年)より0.8年長く、全国ではやや回収が長いグループに入ります。発電量(1066kWh/kW)は全国中央値より7%少なく、削減単価(23.0円/kWh)は全国中央値並みです。同じ中国エリアの5都道府県の中では4位です。隣接する都道府県は広島県(11.2年)から島根県(12.4年)の範囲です。
前提の不確実性を入れると、回収年数(消費税を負担)の中央値は14.4年、80%の範囲は12.1〜17.7年で、20年で元が取れる確率は80%です。
推奨アプローチ:自己所有は回収がやや長めです。11月以降の単価・電気代上昇3%/年で比べると、20年NPVは自己所有(消費税を負担、2,537万円)がPPA(1,711万円)を上回ります。設置単価の引き下げ(複数施設の一括発注など)か補助の活用で回収を短くできるかを先に確認してください。

鳥取県の判断基準スコアカード
導入を判断するときに確認したい6つの基準について、鳥取県の本庁舎モデルの数字を示します。6つのうち4つを満たしました。目安は本記事独自の判断基準で、各行に理由を添えています。自治体の方針に合わせて置き換えてください。
| 判断基準 | 鳥取県の値 | 目安 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 回収年数(10月分料金・設備費税抜) | 12.2年 | 12年以内(評価20年の6割以内) | 満たさない |
| 回収年数(消費税を負担・10月分料金) | 13.4年 | 14年以内(庁舎=一般会計は通常こちら) | 満たす |
| 11月以降の単価での回収(推計) | 10.3年 | 全国中央値10.3年以内 | 満たす |
| 元が取れる設置単価の上限(割引率2%で20年NPV=0) | 32.8万円/kW | 30万円/kW以上(屋根補強など追加工事の余地) | 満たす |
| 電気代が上がらない場合の回収 | 15.1年 | 16年以内(上昇を見込まなくても評価期間内に余裕) | 満たす |
| オンサイトPPAの施設側20年NPV(11月以降の単価・電気代上昇なし) | ▲173万円 | プラス(上昇を見込まなくても施設が得) | 満たさない |
鳥取県の公共施設と再エネの施策(一次情報)
モデル試算の数字を鳥取県の実際の施策と照らし合わせるため、県が公表している目標・支援制度・導入例を整理しました。
| 鳥取県の目標(自らの施設・事務事業) | 環境にやさしい県庁率先行動計画:県の事務事業GHGを2030年度に2013年度比60%削減。2040年に設置可能な県有施設100%へ太陽光導入を目指す(PPA主軸) 出典:公式資料(2022(R4.4.15 脱炭素PT資料、第6期計画R3〜R12)) |
| 鳥取県の支援制度 | 鳥取スタイルPPAによる太陽光発電設備設置促進事業補助金:PPA事業者向け、県有施設1/2(上限12.5万円/kW)、住宅7万円/kW、民間事業者5万円/kW(上限500万円) 出典:公式資料(R7要綱(年度表記はファイル名のみ)) |
| 鳥取県内の公共施設での導入例 | 鳥取スタイルPPAで東部庁舎・中部総合事務所・米子高校・皆生養護学校に太陽光を設置する事業者を選定。R9年度末までに供給開始 出典:公式資料(2026(R8.2.16掲載が最新、容量記載なし)) |
2026年11月時点で公開資料を確認しました。制度の内容・募集状況・対象(PPA・リースを含むか)は年度で変わるため、申請前に最新の要項を確認してください。
鳥取県の回収年数は「幅」で見る:シナリオ別と確率
電気代の上がり方・見積単価・発電量は読み切れません。前提が外れる方向を3つのシナリオで示し、さらに2万通りの組み合わせで試算した結果です(庁舎=一般会計を想定し、消費税を負担する場合)。
| シナリオ | 主な前提 | 回収年数 | 20年NPV |
|---|---|---|---|
| 慎重 | 10月分料金・電気代上昇0%・26万円/kW・発電96% | 20年超 | ▲1,591万円 |
| 基本 | 11月以降の単価・上昇1.5%/年・23万円/kW | 13.0年 | 1,324万円 |
| 楽観 | 11月以降+0.5円・上昇3%/年・20万円/kW | 10.0年 | 3,296万円 |
| 確率(2万通り) | 中央値と80%の範囲 | 14.4年(12.1〜17.7年) | 中央値745万円(▲372万円〜1,920万円) |
鳥取県で20年NPVがプラスになる確率は80%、15年以内に回収できる確率は60%でした(47都道府県の中央値は81%と61%)。判断の目安は「80%以上:補助がなくても自己所有で進めやすい水準」です。
分布の前提:初年度の削減単価=10月分〜11月以降+1円、電気代の上昇率=−1〜1.5〜4%/年、設置単価=19〜23〜30万円/kW(税抜)、発電の実現率=平均100%(積雪地は85〜102%)、劣化0.3〜0.7%/年、維持費3,000〜6,000円/kW年。確率は本記事の仮定にもとづく計算値で、将来を保証するものではありません。分布の考え方
見積チェック表:設置単価ごとの回収年数
EPCやメーカーから見積が届いたら、税抜の設置単価(kWあたり)をこの表の行に当てはめてください。屋根の補強・防水改修や系統連系の工事費を含めた総額で割った単価を使うのがポイントです。
| 設置単価(税抜) | 設備費(172kW) | 回収(10月分料金) | 回収(11月以降・推計) | 回収(消費税を負担) | 20年NPV(税抜) | 20年NPV(税込) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 18万円/kW | 3,096万円 | 10.2年 | 8.7年 | 11.3年 | 2,554万円 | 2,132万円 |
| 20万円/kW | 3,440万円 | 11.2年 | 9.5年 | 12.4年 | 2,210万円 | 1,753万円 |
| 22万円/kW | 3,784万円 | 12.2年 | 10.3年 | 13.4年 | 1,866万円 | 1,375万円 |
| 24万円/kW | 4,128万円 | 13.1年 | 11.1年 | 14.4年 | 1,522万円 | 997万円 |
| 26万円/kW | 4,472万円 | 14.0年 | 11.9年 | 15.3年 | 1,178万円 | 618万円 |
| 28万円/kW | 4,816万円 | 14.8年 | 12.7年 | 16.3年 | 834万円 | 240万円 |
| 30万円/kW | 5,160万円 | 15.7年 | 13.4年 | 17.2年 | 490万円 | ▲139万円 |
| 32万円/kW | 5,504万円 | 16.5年 | 14.2年 | 18.1年 | 146万円 | ▲517万円 |
補助なし・電気代上昇3%/年。消費税を負担する列は設備費を1.1倍、維持費を4,400円/kW年として計算。補助1/3なら22万円/kWで8.6年、補助1/2なら6.6年です(10月分料金)。

鳥取県では自己所有とPPAのどちらが得か(20年NPV)
比較をそろえるため、この表はすべて11月以降の単価(推計)で計算しています。
| 導入方式 | 電気代上昇3%/年 | 電気代上昇なし | 施設の初期費用 |
|---|---|---|---|
| 自己所有(消費税を控除できる会計) | 3,028万円 | 1,144万円 | 3,784万円(税抜) |
| 自己所有(消費税を負担:庁舎=一般会計) | 2,537万円 | 653万円 | 4,162万円(税込) |
| オンサイトPPA(税込27.7円/kWh固定) | 1,711万円 | ▲173万円 | 0円 |
11月以降の単価でも初年度は1kWhあたり0.8円割高です。電気代が年3%上がる前提なら約2年目から得になり、20年では施設に約1,711万円の得です。PPA単価は20年固定と仮定しているため、電気代が上がるほど施設の得が増えます。初期費用を出せるなら、消費税を負担する場合でも自己所有のほうが20年の得は大きく、出せない場合や維持管理を外部に任せたい場合はPPAが候補になります。
割引率2%。PPAは事業者IRR4%・自家消費分のみ課金・余剰の売電収入なしで計算した単価で、固定資産税・保険は含めていません。実際の提示単価・改定条項で計算し直してください。
近隣の都道府県との比較
| 都道府県 | エリア | 回収(10月分) | 回収(11月以降) | 発電量 kWh/kW | 削減単価 | 上限単価(税抜/kW) | PPA初年度の得(11月以降、円/kWh) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 鳥取県 | 中国 | 12.2年(36位) | 10.3年 | 1066 | 23.0円 | 32.8万円 | -0.8円 |
| 兵庫県 | 関西 | 11.6年(26位・同率) | 10.4年 | 1199 | 21.6円 | 34.8万円 | -0.9円 |
| 島根県 | 中国 | 12.4年(37位・同率) | 10.6年 | 1055 | 23.0円 | 32.0万円 | -1.4円 |
| 岡山県 | 中国 | 11.2年(18位・同率) | 9.5年 | 1176 | 22.9円 | 36.0万円 | +1.3円 |
| 広島県 | 中国 | 11.2年(18位・同率) | 9.5年 | 1174 | 23.0円 | 36.1万円 | +1.4円 |
鳥取県の条件で試す:回収シミュレーター
設置単価・補助率・電気代の上昇・料金の基準月・消費税の扱いを変えると、その場で再計算されます(ほかの都道府県にも切り替えられます)。
都道府県別 太陽光の回収シミュレーター(本庁舎モデル)
エネがえるBizの47都道府県実試算をもとに、設置単価・補助・電気代上昇などの条件を変えて試せます。
累積キャッシュフロー(割引なし、税抜/税込は選択に従う)
本庁舎モデル(官公庁庁舎・高圧大規模、年間約57万〜59万kWh)、太陽光=最大デマンド×1.0、蓄電池なし、維持費4,000円/kW年(税込時4,400円)、劣化0.5%/年、評価20年。11月以降は各社11月分単価との差をエリア単位で加えた推計。実際の施設は使用量・契約・屋根条件で結果が変わります。
鳥取県で試算するときの注意点
- 料金:中国電力「業務用電力」(6,000V)の2026年10月分で試算しました。新電力や入札で決めた単価で契約している施設では、その単価で試算し直してください。
- エリア固有の大きな注意点はありません。屋根の補強・防水改修や系統連系の工事費を見積に含めて判断してください。
- 本庁舎モデルは平日に電気を使う施設です。上下水道・病院のように24時間使う施設は、関東の試算で回収が本庁舎より2〜3年早く出ています(施設類型別の試算)。
試算の条件
| 施設 | エネがえるBiz 業種テンプレート「官公庁庁舎|高圧以上|大規模」、地域=鳥取県(年間使用量 約57.2万kWh、最大デマンド172.4kW) |
| 太陽光 | 172kW(最大デマンド×1.0)、真南・傾斜10度、基本設計係数0.85、パワコン効率98%。年間発電量18.3万kWh、自家消費率78% |
| 電気料金 | 中国電力 業務用電力、2026年10月分。基本料金の削減は見込まない。初年度の削減額330万円(削減単価23.0円/kWh) |
| 投資の前提 | 設置22万円/kW(税抜)、維持費4,000円/kW年、電気代上昇3%/年、劣化0.5%/年、評価20年、割引率2%、補助なし |
| 11月以降の推計 | 中国エリアの11月分単価とBizの10月分削減単価の差(3.94円/kWh)を削減額に上乗せした簡易推計 |
| PPA | 事業者IRR4%、20年固定、自家消費分のみ課金、税込。固定資産税・保険は含めない |
| 試算日 | 2026年10月31日(エネがえるBiz v1.1) |
鳥取県の実際の施設で試算するなら
本ページの数字はモデル施設のものです。鳥取県内の実際の施設の電気料金明細(12か月分)と屋根の条件があれば、同じ方法で施設ごとに試算し、複数施設の着手順もまとめて整理できます。
エネがえるBizの機能と画面を見る/施設の試算代行(エネがえるBPO)を相談する
よくある質問
鳥取県で公共施設に太陽光を載せると、何年で元が取れますか。
本庁舎と同じ規模・使い方の施設に最大デマンドと同じ容量(172kW)の太陽光を載せた場合、2026年10月分の料金で約12.2年、11月分の単価(国の値引き終了などを反映)では約10.3年です(設置22万円/kW・税抜、電気代上昇3%/年、補助なし)。47都道府県では36位でした。庁舎(一般会計)のように消費税を負担する場合は約13.4年です。
鳥取県では、見積単価がいくらまでなら20年で元が取れますか。
20年の正味現在価値がゼロになる設置単価は約32.8万円/kW(税抜の見積。消費税を控除できる公営企業会計などの場合)です。庁舎(一般会計)のように消費税を負担する場合は、税抜の見積で約29.3万円/kWが目安になります。いずれも割引率2%で20年の正味現在価値がゼロになる単価です。
鳥取県でオンサイトPPAは施設にとって得ですか。
PPA事業者がIRR4%で成り立つ単価は税込27.7円/kWh、施設の削減単価は11月以降の単価で26.9円/kWhです。11月以降の単価でも初年度は1kWhあたり0.8円割高です。電気代が年3%上がる前提なら約2年目から得になり、20年では施設に約1,711万円の得です。電気代が上がらない場合の施設側20年NPVは▲173万円です。自己所有(消費税を負担、11月以降の単価)の20年NPV2,537万円と比べて選んでください。
鳥取県で太陽光が元を取れない可能性はどのくらいありますか。
電気代の上昇率・見積単価・発電量などを確率的に変えた2万通りの試算(消費税を負担)では、20年NPVがマイナスになる確率は約20%でした。回収年数の中央値は14.4年です。電気代が上がらず見積が26万円/kWになる慎重シナリオでは20年以内に回収できません。
鳥取県で回収を10年以内にするには、どれくらいの補助が必要ですか。
10月分の料金では、設備費の約20%の補助で回収が10年以内になります。11月以降の単価なら約4%です。






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