電気代は今後どうなる?11月からの値上がり要因と見通し・試算方法【2026年】

著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら )

樋口 悟(Satoru Higuchi)。国際航業株式会社 カーボンニュートラル推進部 デジタルエネルギーグループで「エネがえる」の事業開発を担当。住宅・産業用太陽光、蓄電池、EV・V2H、PPA、電力料金・補助金の経済効果を扱い、SaaS・API・BPOによる比較提案・導入判断を支援しています。「太陽光・蓄電池導入意思決定白書2026」の監修、独自調査、官公庁・自治体の試算支援、APIを活用したサービス開発・協業にも取り組みます。執筆・更新では一次情報と試算条件の明示を重視し、公表値と独自の推計・仮定を区別します。 詳しいプロフィール・活動実績・参照資料 / 監修した白書

顧客の声・公開登壇記録
・共伸興建・市川様の公開インタビュー(2023年1月11日):「樋口さんが電話に結構すぐ出てくれる」「業界の知見がある」。操作に加え、提案方法や試算ロジックへの相談対応をご評価いただきました。同インタビューでは、利用者増加時にも同じ品質のサポートを求める声をいただいています。
・東京都・東京都環境公社のWEBシンポジウム(2024年3月15日):「太陽光発電と都市の可能性」の講演者として、樋口悟の氏名・所属・略歴が主催者の公式ページに掲載されています。
協業や資料のご案内では「迅速なご対応とご送付、ありがとうございます!」、AIサポートによる操作案内では「ありがとうございます。助かりました。」などのお客様の声をいただいています。
公開インタビュー以外のお客様の声は、企業名・氏名を省略して紹介しています。AIサポートへの声はサービスへのご感想です。

エネがえるの導入・活用実績
エネがえるは、官公庁・自治体、大手メーカー、商社、電力・ガス会社、住宅メーカー、有力販売施工店など、全国700社以上に導入されています。主な導入・活用先には、環境省、地方自治体、シャープ、パナソニック、ニチコン、スズキ、村田製作所、ダイヘン、三菱電機、ネクストエナジー・アンド・リソース、エリーパワー、NTT-ME、東京ガス、東邦ガス、大和ハウス工業、東京センチュリー、ELJソーラーコーポレーションなどがあります。
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エネがえる全体の実績です。掲載先には導入・連携・実証・事例掲載等を含みます。

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料金の確定条件と将来仮定を分ける:現行契約を確認 → 確定改定を反映 → 仮定を変える
料金の確定条件と将来仮定を分ける:現行契約を確認 → 確定改定を反映 → 仮定を変える

結論(2026年10月10日時点):電気代は2026年11月分(10月使用分)から上がります。理由は2つです。国の電気・ガス料金支援(低圧3.50円/kWh)が9月使用分で終わることと、送配電網の利用料である託送料金が11月1日に見直されることです。関西電力の平均モデル(260kWh/月)では、10月分6,933円が11月分8,251円へ、1,318円上がります。内訳は支援終了分910円、託送料金見直し分408円です。この先は、燃料価格と為替、託送料金(2028年3月まで適用)、再エネ賦課金(2026年度は4.18円/kWh)、国の支援の有無で上下します。将来の電気代は1本の予測値でなく、上昇率の幅を置いて試算するのが実務的です。

この記事は、太陽光・蓄電池・オール電化を提案する販売施工店、住宅会社、電力・ガス小売、そして電気代の見通しを稟議や家計に使いたい方に向けて、確認できる一次情報だけで「今後の電気代」を整理したものです。

2026年11月から電気代はいくら上がる?

家庭向け(低圧)の電気代は、11月分から2つの要因が重なって上がります。各社の公表資料で確認できる金額は次のとおりです。

平均モデルの電気料金(月260kWh、再エネ賦課金・消費税込み)
電力会社・プラン 10月分 11月分 差額と内訳
関西電力 従量電灯A 6,933円 8,251円 +1,318円(支援終了910円+託送料金見直し408円)
東京電力EP 従量電灯B・30A 8,275円(支援反映後)/9,185円(支援反映前) 燃料費調整単価は▲9.30円→▲5.33円/kWh(+3.97円)。託送料金の見直し額は同社が別途案内 +3.97円のうち3.50円が支援終了分、残り0.47円が燃料費の変動分。260kWhで約1,032円+託送料金見直し分

出典:関西電力「2026年11月分の電気料金について」(2026年9月29日)、東京電力エナジーパートナー「2026年10月分電気料金の燃料費調整等について」(2026年8月28日)

関西電力の資料では、11月分の低圧の燃料費調整単価は+2.24円/kWhで、10月分(支援適用後)の▲1.26円/kWhとの差3.50円/kWhが、ちょうど支援の終了分にあたります。つまり11月の値上がりは、燃料費が急に上がったのではなく、値引きがなくなったことと託送料金の見直しによるものです。お客様から「11月の請求が急に上がった」と聞かれたときは、この2点で説明できます。

使用量が多い家庭ほど差は大きくなります。支援終了分は使用量に比例するため、月400kWhなら1,400円(400kWh×3.50円)です。託送料金の見直し分は各社で異なり、関西電力の260kWhモデルで408円です。

託送料金はなぜ上がる?いつまで続く?

託送料金は、電気を送る送配電網の利用料で、どの小売会社と契約していても電気料金に含まれています。2026年11月1日から、各地の一般送配電事業者が新しい託送料金を適用します。

関西電力送配電の公表資料によると、2026・2027年度について「原材料費・労務費の上昇分」や「金利上昇による資金調達コスト」などを反映した収入の見通しが承認され、新しい託送料金は2026年11月1日から2028年3月31日まで(17か月)適用されます(関西電力送配電「託送料金における収入の見通しの変更承認について」2026年9月4日)。東京電力エナジーパートナーも、11月1日から託送料金の見直しを電気料金に反映すると発表しています(2026年8月31日)。

託送料金の見直しは、燃料費調整のように毎月動くものではなく、少なくとも2028年3月までは上がった水準が続く前提で考えます。新電力の料金にも託送料金は含まれるため、契約先を変えても基本的には避けられません。

電気料金の内訳|何が上がると電気代が上がるのか

家庭の電気代は、おおむね次の5つでできています。今後の見通しを考えるときは、どの部分がどう動くかを分けて見ると判断を誤りません。

電気料金の内訳と、今後の動き方
内訳 中身 動き方
基本料金 契約アンペア・契約容量に応じた固定費 料金改定のときに動く
電力量料金 使用量×単価(段階料金・時間帯別料金)。託送料金はここに含まれる 料金改定、託送料金の見直し(2026年11月)で動く
燃料費調整額 LNG・石炭・原油の輸入価格の変動を料金に反映 毎月動く。燃料価格と為替に連動し、数か月遅れて反映
再エネ賦課金 FIT・FIPの買取費用を電気の利用者で負担する仕組み 年度ごとに国が単価を決める。2026年度は4.18円/kWh
国の支援(値引き) 電気・ガス料金支援による値引き 実施の有無と単価は国が都度決める。2026年10月使用分以降は未定

再エネ賦課金は2026年度(2026年5月検針分〜2027年4月検針分)が4.18円/kWhで、前年度の3.98円/kWhから上がりました。東京電力EPの10月分平均モデルに含まれる賦課金1,086円は、260kWh×4.18円で計算した額と一致します。年度途中では変わりません。

2026年の国の支援は、1〜3月使用分と7〜9月使用分に実施されました。東京電力EPの燃料費調整単価の一覧で、低圧の値引き単価は1・2月使用分4.50円、3月使用分1.50円、7月使用分3.50円、8月使用分4.50円、9月使用分3.50円と確認できます(下の表)。支援が入る月と入らない月で請求額が数百円〜千円以上変わるため、前年同月と比べるときは支援の有無をそろえてください。

データ:燃料費調整単価と国の支援の推移(東京電力EP・低圧)

毎月の電気代の上下は、燃料費調整単価でほぼ説明できます。東京電力EPの従量電灯Bなど(特定小売供給約款)の燃料費調整単価を、2025年1月分から2026年11月分まで並べました。国の支援がある月は、値引き単価がこの単価に含まれています。

11月分は支援がなくなり、燃料費調整単価が▲9.30円→▲5.33円に 燃料費調整単価(円/kWh・低圧)。緑の帯=国の支援で下がった分 -16-14-12-10-8-6-42025-02分 支援2.50円2025-03分 支援2.50円2025-04分 支援1.30円2025-08分 支援2.00円2025-09分 支援2.40円2025-10分 支援2.00円2026-02分 支援4.50円2026-03分 支援4.50円2026-04分 支援1.50円2026-08分 支援3.50円2026-09分 支援4.50円2026-10分 支援3.50円2025-01分 -6.51円/kWh(請求ベース)2025-02分 -9.00円/kWh(請求ベース)2025-03分 -8.83円/kWh(請求ベース)2025-04分 -7.38円/kWh(請求ベース)2025-05分 -6.19円/kWh(請求ベース)2025-06分 -6.39円/kWh(請求ベース)2025-07分 -6.88円/kWh(請求ベース)2025-08分 -9.25円/kWh(請求ベース)2025-09分 -9.90円/kWh(請求ベース)2025-10分 -9.65円/kWh(請求ベース)2025-11分 -7.65円/kWh(請求ベース)2025-12分 -7.70円/kWh(請求ベース)2026-01分 -7.72円/kWh(請求ベース)2026-02分 -12.22円/kWh(請求ベース)2026-03分 -12.09円/kWh(請求ベース)2026-04分 -8.93円/kWh(請求ベース)2026-05分 -7.37円/kWh(請求ベース)2026-06分 -7.30円/kWh(請求ベース)2026-07分 -7.19円/kWh(請求ベース)2026-08分 -10.27円/kWh(請求ベース)2026-09分 -10.96円/kWh(請求ベース)2026-10分 -9.30円/kWh(請求ベース)2026-11分 -5.33円/kWh(請求ベース)25/125/425/725/1026/126/426/726/10 11月分 ▲5.33 10月分 ▲9.30 請求ベース 支援を除く

出典:東京電力エナジーパートナー「燃料費調整単価等一覧」をもとにエネがえる作成。データはCSVでダウンロードできます。

燃料費調整単価の推移(円/kWh・税込、新しい順)
適用月 燃料費調整単価 含まれる国の支援(値引き単価)
2026年11月分 ▲5.33 なし
2026年10月分 ▲9.30 3.50円
2026年9月分 ▲10.96 4.50円
2026年8月分 ▲10.27 3.50円
2026年7月分 ▲7.19 なし
2026年6月分 ▲7.30 なし
2026年5月分 ▲7.37 なし
2026年4月分 ▲8.93 1.50円
2026年3月分 ▲12.09 4.50円
2026年2月分 ▲12.22 4.50円
2026年1月分 ▲7.72 なし
2025年12月分 ▲7.70 なし
2025年11月分 ▲7.65 なし
2025年10月分 ▲9.65 2.00円
2025年9月分 ▲9.90 2.40円
2025年8月分 ▲9.25 2.00円
2025年7月分 ▲6.88 なし
2025年6月分 ▲6.39 なし
2025年5月分 ▲6.19 なし
2025年4月分 ▲7.38 1.30円
2025年3月分 ▲8.83 2.50円
2025年2月分 ▲9.00 2.50円
2025年1月分 ▲6.51 なし

出典:東京電力エナジーパートナー「燃料費調整単価等一覧」(2026年10月10日確認)。このデータをCSVでダウンロード(支援を除いた単価の列付き)

支援を除いた燃料費調整単価で見ると、2026年10月分は▲12.80円/kWh(▲9.30円から支援3.50円を除く)、11月分は▲5.33円/kWhです。マイナスの単価は、2023年の料金改定で基準燃料価格が引き上げられたためで、「燃料費調整で値引きされている」という意味ではありません。燃料費調整単価は、燃料の輸入価格をおおむね3〜5か月前の平均で反映するため、足元の燃料価格や為替の動きが請求に出るまでには時間差があります。

データ:再エネ賦課金の推移(2012〜2026年度)

再エネ賦課金は2012年度の0.22円/kWhから2026年度の4.18円/kWhまで上がってきました。2023年度だけ1.40円/kWhに下がったのは、電力市場価格の高騰で、FIT電気の買取費用から差し引く回避可能費用が大きくなったためです。市場価格が落ち着くと、賦課金は再び上がりました。

再エネ賦課金の単価と、月の負担額
年度 単価(円/kWh) 月260kWhの負担 月400kWhの負担
2026年度 4.18円 1,087円 1,672円
2025年度 3.98円 1,035円 1,592円
2024年度 3.49円 907円 1,396円
2023年度 1.40円 364円 560円
2022年度 3.45円 897円 1,380円
2021年度 3.36円 874円 1,344円
2020年度 2.98円 775円 1,192円
2019年度 2.95円 767円 1,180円
2018年度 2.90円 754円 1,160円
2017年度 2.64円 686円 1,056円
2016年度 2.25円 585円 900円
2015年度 1.58円 411円 632円
2014年度 0.75円 195円 300円
2013年度 0.35円 91円 140円
2012年度 0.22円 57円 88円

出典:新電力ネット「再生可能エネルギー発電促進賦課金の推移」(各年度の単価は経済産業省が毎年3月ごろ公表)。CSVでダウンロード。月の負担額は単価×使用量で計算した値です。

この先は、2012〜2014年度に認定された初期の太陽光案件(買取価格が高い)の買取期間が2032年度以降に順次終わるため、長期的には賦課金を押し下げる方向に働きます。一方で、市場価格が下がる局面では回避可能費用が小さくなり、賦課金は上がりやすくなります。年度ごとの単価は毎年3月ごろの国の発表で確定するため、提案では「現行単価で固定」と「年0.1〜0.2円程度の上昇」の両方を置くなど、幅で扱うのが安全です。

電気代は今後どうなる?上がる要因・下がる要因

2027年以降の電気代を1本の数字で言い切ることはできません。動く要因と、その向きを整理すると次のとおりです。

今後の電気代を動かす要因
要因 上がる方向 下がる方向 確認先
燃料価格・為替 LNG・原油の上昇、円安 燃料価格の下落、円高 各電力会社の燃料費調整単価(毎月公表)
託送料金 2026年11月の見直し分が2028年3月まで続く 次の見直しで下がる可能性はあるが、現時点で根拠なし 一般送配電事業者の公表資料
再エネ賦課金 買取費用の増加、回避可能費用(電力市場価格)の低下 初期のFIT案件の買取期間満了、市場価格の上昇 経済産業省(毎年3月ごろ翌年度単価を公表)
国の支援 支援の終了 支援の再開 経済産業省・資源エネルギー庁の発表
料金改定 規制料金・自由料金の値上げ 競争による値下げ、新プラン 各社の料金改定発表

このうち2028年3月までほぼ確実に効くのは託送料金の見直しで、毎月動くのは燃料費調整、毎年5月に動くのは再エネ賦課金です。提案書や稟議では「11月以降は支援なし・新託送料金」を基準にし、燃料と賦課金の動きを上昇率の幅で持たせると、説明がぶれません。

将来の電気代はどう試算する?上昇率別のシナリオ

将来の電気代は、今の単価に年あたりの上昇率を掛けて幅で示します。次は、月400kWh(年4,800kWh)を使う家庭が、電気代の平均単価32円/kWhから上昇した場合の計算例です。32円/kWhは、関西電力の11月分平均モデル(8,251円÷260kWh=約31.7円/kWh)を目安に丸めた仮定値で、実際の単価は契約プランと使用量で変わります。

上昇率別の電気代(計算例・年4,800kWh・平均単価32円/kWhから)
年あたりの上昇率 1年目の電気代 10年目の電気代 10年間の合計
0%(横ばい) 153,600円 153,600円 1,536,000円
2% 153,600円 約183,600円 約1,682,000円
4% 153,600円 約218,600円 約1,844,000円

※計算例です。基本料金と段階料金を平均単価にまとめた簡易計算で、将来の電気代を予測・保証するものではありません。

無料シミュレーター:わが家・お客様の電気代は10年でいくら?

月の使用量と、いまの平均単価(請求額÷使用量)を入れると、上昇率別の10年間の電気代と、11月の支援終了による増加額を計算します。入力はこのページの中だけで計算され、どこにも送信されません。



※計算例です。基本料金・段階料金・時間帯別料金を平均単価にまとめた簡易計算で、将来の電気代を予測・保証するものではありません。契約プランごとの正確な試算は、エネがえる(約100社・3,000プランを月1回更新)で行えます。

上昇率が2%違うだけで、10年間の差は約15万円になります。太陽光や蓄電池の経済効果も、この上昇率の置き方で大きく変わります。提案では「上昇率0%でも元が取れるか」を最初に確かめ、そのうえで2%・4%のケースを並べると、お客様に過大な期待を持たせずに済みます。

世帯人数別の実際の使用量と電気代は世帯人数別の電気代の実績データ、kWとkWhの換算はkWとkWhの違いと計算例で確認できます。

電気代の上昇にどう備える?対策の比べ方

電気代の上昇への対策は、効き方が違います。買う電気を減らす対策は「電力量料金+燃料費調整額+再エネ賦課金」の部分を減らし、基本料金はそのまま残ります。

主な対策と、効く部分
対策 減る部分 確認すること
料金プランの見直し 単価・基本料金 時間帯別プランは、使う時間帯がずれると逆に高くなる
省エネ・機器更新 使用量全体 エコキュート・エアコンの更新時期と効率
太陽光の自家消費 昼の買電量 昼に家にいるか、自家消費率
蓄電池 夕方〜夜の買電量 容量と夜の使用量、導入費用
EV・V2H ガソリン代と夜の買電量 走行距離と駐車時間

太陽光の効果の目安を計算例で示します。容量5kWの太陽光は、年間発電量を1kWあたり約1,000kWhとすると年5,000kWhです(発電量の目安)。そのうち30%を自家消費すると1,500kWhで、買電単価を30円/kWhとすれば年45,000円の電気代を減らせる計算です。電気代の単価が上がるほど、この金額は大きくなります。売電する分の収入は太陽光発電の売電収入、蓄電池を足したときの効果は蓄電池で電気代はいくら下がるか、導入費用は蓄電池の価格相場で確認できます。

※計算例です。発電量は地域・方位・影・季節で、自家消費率は暮らし方で大きく変わります。

販売施工店・住宅会社が11月までに準備したいこと

11月の請求が届くと、「電気代が急に上がった」という相談が増えます。提案の現場で準備しておくと効くのは次の3つです。

  1. 説明の一文を決めておく:「11月からは国の値引き(1kWhあたり3.5円)がなくなり、送電網の利用料も上がりました。燃料が急に上がったわけではありません」。原因を正しく伝えると、過度に不安をあおらずに済みます。
  2. 試算の前提を「支援なし・新託送料金」に更新する:10月以前の検針票で試算すると、値引きが入った安い単価で計算してしまい、効果を小さく見積もります。逆に、支援がない冬の単価で年間を計算すると効果を大きく見積もることもあるため、月ごとの単価で計算できる仕組みを使います。
  3. 上昇率は幅で見せる:上の表のように0%・2%・4%を並べ、0%でも採算が合うかを最初に示します。

エネがえるでは、大手電力会社と新電力の電気料金プラン約100社・3,000プランについて、基本料金・従量料金・燃料費調整単価を月1回更新しています。毎月、各社の約款と単価の変更を確認し、二重にチェックしてから計算に反映しています。お客様の検針票の契約プランをそのまま選んで、支援の有無や託送料金の見直しを含めた最新の単価で、太陽光・蓄電池・EV・V2Hの効果を試算できます。実際の画面と出力はエネがえるのデモで確認できます。

よくある質問

電気代は2026年11月からいくら上がりますか?

月260kWhの家庭で、関西電力の平均モデルは10月分6,933円から11月分8,251円へ1,318円上がります。内訳は国の支援終了分910円と託送料金の見直し分408円です。支援終了分は使用量に比例し、月400kWhなら1,400円です。

電気代はこの先下がりますか?

託送料金は2028年3月まで新しい水準が続くため、この部分が下がる根拠は今のところありません。燃料費調整は燃料価格と為替で毎月上下し、再エネ賦課金は毎年5月に単価が変わります。下がるかどうかは、燃料価格・為替・国の支援しだいです。

再エネ賦課金は2026年度いくらですか?

2026年度(2026年5月検針分〜2027年4月検針分)は4.18円/kWhです。前年度は3.98円/kWhでした。月260kWhなら1,086円、月400kWhなら約1,672円になります。

新電力に切り替えれば値上がりを避けられますか?

託送料金はどの小売会社の料金にも含まれるため、見直し分は基本的に避けられません。国の支援終了も同様です。プラン変更で下げられるのは単価や基本料金の差の部分で、使い方に合うかを試算してから選びます。

将来の電気代上昇率は何%で計算すればよいですか?

1つの正解はありません。0%(横ばい)でも採算が合うかを基準にし、2%・4%のケースを並べて幅で判断する方法をおすすめします。上昇率を高く置くほど太陽光や蓄電池の効果は大きく見えるため、提案では前提を必ず明記してください。

出典

著者:樋口 悟(国際航業株式会社 エネがえる)。料金・単価は各資料の公表時点の値です。2026年10月10日に全面改訂しました。燃料費調整単価と国の支援の最新情報は、各電力会社と経済産業省の発表で確認してください。


料金の確定条件と将来仮定を分ける|判断に使える比較ガイド

現在公表された料金と、将来の上昇率という仮定を分けます。導入効果が高い上昇率に依存するなら、前提が外れる場合も示します。

確認手順:現行契約を確認 → 確定改定を反映 → 仮定を変える
確認手順:現行契約を確認 → 確定改定を反映 → 仮定を変える

比較の前提をそろえる

請求額は単価だけでなく使用量や契約容量で変わります。前年より増えた額の全てが値上げとは限りません。使用量、従量単価、調整項目、固定費を分けます。

年3%上昇の仮定なら各年の単価を初年度×1.03の累乗で計算します。全項目が同率で上がる前提は簡略化です。上昇ゼロ・低下も比較し、確定改定を反映する箇所と仮定を分けます。

比較する項目と注意点:確定、変動、将来
比較する項目と注意点:確定、変動、将来
比較軸 確認する内容 見落としやすい点
確定 契約・適用月・単価 対象期間を明記
変動 燃調・賦課金等 式と期間を確認
将来 ゼロ・上昇・低下 確定予測と呼ばない

次の判断:上昇ゼロでも判断が成立する?

確認できた場合は「他の不確実性を確認」へ進みます。未確認、または条件が合わない場合は「料金前提への依存を説明」を先に行ってください。

上昇ゼロでも判断が成立する?/確認できた場合:他の不確実性を確認/未確認の場合:料金前提への依存を説明
上昇ゼロでも判断が成立する?/確認できた場合:他の不確実性を確認/未確認の場合:料金前提への依存を説明

確定した料金と将来仮定を分ける

現行の契約名、適用月、時間帯、燃料費等調整の扱いを資料として残します。未公表の将来単価は契約上確定した単価と区別し、比較用の仮定として入力します。過去の上昇率をそのまま長期間続けることは、一つのシナリオであって予測の確定値ではありません。

料金が変わると年額はいくら動く?住宅から工場までの計算例

使用量が同じなら、従量単価の差による年額の変化は「対象となる買電量×単価差」です。単価差を±1円/kWhと置いた算術例で、将来の値上げ予測ではありません。

従量単価だけが変わる場合の年間差額
年間買電量 +1円/kWh −1円/kWh
5,000kWh +5,000円 −5,000円
10万kWh +10万円 −10万円
50万kWh +50万円 −50万円
1GWh(100万kWh) +100万円 −100万円
10GWh(1,000万kWh) +1,000万円 −1,000万円

一部時間帯や一部月だけの変更なら、その対象使用量だけを掛けます。設備導入後の費用は導入後の買電量で計算し直します。基本料金、最大需要電力、燃料費等調整、賦課金を含めた値を使う場合は、同じ費目を別に足して二重計上しないでください。

設備比較では据え置き・上昇・下落で需要と設備条件をそろえます。2027年の電気料金を確認する記事で公表情報と仮定を分け、制度確認カレンダーで再試算のタイミングを確認してください。

導入後の検証につなげる

提案時の料金と実際の適用料金、需要変化、発電量の差を分けます。実績との差をすべて料金変動のせいにせず、入力条件と運転の違いを確認します。いつ、どの情報が変わったら再試算するかを決めておくと、提案書を更新できます。

無料Excelで、月別の料金差額を計算する

「単価が2円変わると、うちは年にいくら違うのか」。12か月の使用量があれば、まずは自分の数字へ置き換えられます。電気料金差額・屋根容量の確認シートをダウンロード(Excel・無料・登録不要)し、「月別料金差額」シートを開いてください。

  1. 請求明細から各月の使用量を転記します。初期値は説明用の例なので、対象月も自分の契約に合わせます。
  2. 旧・新の単価を同じ費目でそろえます。基本料金などの変更は、月額の「新−旧」を固定費差へ入力します。
  3. 月別差額と12か月合計を確認します。空欄や同じ月の重複があると、合計は「入力待ち」になります。

例えば年間5,000kWh、30円から32円への変更、固定費差0円なら、差額は年10,000円です。実際の料金改定を示す数値ではありません。燃料費調整など単独の項目なら負の単価にも対応します。総額単価に含まれる費目をもう一度足さないでください。

同じファイルに、年間5,000kWh〜10GWhの規模別感度と、屋根面積から太陽光の容量候補を比べるシートを収録しています。段階料金・時間帯別料金・市場連動の厳密計算や、太陽光・蓄電池の投資回収計算は含みません。

売電と蓄電を比べるときに使う別のキット

比較・提案準備キット(Excel・登録不要)の「売電と蓄電」シートでは、買電回避単価、売電単価、往復効率、年間充電入力、追加維持費をそろえられます。結果は設備費控除前の運用差額です。設備費と保有期間は「見積比較」で確認してください。

どちらも初期値は説明用の仮定で、エネがえるへの直接取込ファイルではありません。見積・明細と一緒に入力条件を保存しておくと、精密診断へ進む際に条件を引き継ぎやすくなります。

次に読む:条件をもう一段具体化する

販売施工店・住宅会社・エネルギー事業者の方は、比較したい設備と手元の入力条件を整理したうえで、エネがえるのデモで出力・比較方法を確認できます。対応サービスと試算範囲は案件ごとに確認してください。

本文・比較ガイド・図解・無料シート案内を2026年9月27日に更新。制度の受付状況と契約条件は申請・発注時にも公式資料で確認してください。

記事の内容を、自社案件の数字で確認

住宅用、産業用自家消費、EV・V2Hの経済効果を、用途に合うデモで確認できます。

住宅用ASP / 産業用Biz / EV・V2H

著者情報

国際航業株式会社カーボンニュートラル推進部デジタルエネルギーG

樋口 悟(著者情報はこちら)

樋口 悟(Satoru Higuchi)。国際航業株式会社 カーボンニュートラル推進部 デジタルエネルギーグループで「エネがえる」の事業開発を担当。住宅・産業用太陽光、蓄電池、EV・V2H、PPA、電力料金・補助金の経済効果を扱い、SaaS・API・BPOによる比較提案・導入判断を支援しています。「太陽光・蓄電池導入意思決定白書2026」の監修、独自調査、官公庁・自治体の試算支援、APIを活用したサービス開発・協業にも取り組みます。執筆・更新では一次情報と試算条件の明示を重視し、公表値と独自の推計・仮定を区別します。 詳しいプロフィール・活動実績・参照資料 / 監修した白書

顧客の声・公開登壇記録
・共伸興建・市川様の公開インタビュー(2023年1月11日):「樋口さんが電話に結構すぐ出てくれる」「業界の知見がある」。操作に加え、提案方法や試算ロジックへの相談対応をご評価いただきました。同インタビューでは、利用者増加時にも同じ品質のサポートを求める声をいただいています。
・東京都・東京都環境公社のWEBシンポジウム(2024年3月15日):「太陽光発電と都市の可能性」の講演者として、樋口悟の氏名・所属・略歴が主催者の公式ページに掲載されています。
協業や資料のご案内では「迅速なご対応とご送付、ありがとうございます!」、AIサポートによる操作案内では「ありがとうございます。助かりました。」などのお客様の声をいただいています。
公開インタビュー以外のお客様の声は、企業名・氏名を省略して紹介しています。AIサポートへの声はサービスへのご感想です。

エネがえるの導入・活用実績
エネがえるは、官公庁・自治体、大手メーカー、商社、電力・ガス会社、住宅メーカー、有力販売施工店など、全国700社以上に導入されています。主な導入・活用先には、環境省、地方自治体、シャープ、パナソニック、ニチコン、スズキ、村田製作所、ダイヘン、三菱電機、ネクストエナジー・アンド・リソース、エリーパワー、NTT-ME、東京ガス、東邦ガス、大和ハウス工業、東京センチュリー、ELJソーラーコーポレーションなどがあります。
導入事例を見る / 主な導入・活用先の掲載情報
エネがえる全体の実績です。掲載先には導入・連携・実証・事例掲載等を含みます。

ご相談・お問い合わせ
エネがえるのご相談はもちろん、新規事業開発、アライアンス、執筆・セミナー講演、リサーチやデータセット開発などのご相談も承ります。まだ具体的に決まっていないお話でも、お気軽にご連絡ください。
TEL:070-3669-8761 / Mail:satoru_higuchi@kk-grp.jp

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たった15秒でシミュレーション完了!誰でもすぐに太陽光・蓄電池の提案が可能!
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