エネルギー業界 業務フロー大全 | 産業用 自家消費 EPC・販売店
産業用 自家消費 EPC・販売店の業務内容を、10の業務フロー図で解説します。各業務の課題(ボトルネックと手戻り)と、30分値解析・投資回収シミュレーション・稟議を組み込んだ改善後の流れを、ビフォーアフターで同じ図の中に並べました。担当者・お客様・外部(電力会社・自治体・メーカーなど)をレーンに分けているので、誰の作業で時間がかかっているかが一目でわかります。図はPNG・SVG・draw.io・CSVの無料テンプレートとしてダウンロードし、自社の業務に合わせて編集できます。
企画・監修:樋口 悟(国際航業株式会社 カーボンニュートラル推進部/エネがえる)|エネルギー業界 業務フロー大全(10業種×100業務)の一部です
このページの要点
- 産業用 自家消費 EPC・販売店の代表的な業務は、リード獲得から需要データ収集まで、30分値の解析とロードカーブ作成、太陽光の容量・配置設計、蓄電池のピークカット設計、稟議資料の作成と社内承認支援、産業用補助金の申請、電力会社との協議・連系、施工管理と引き渡し、O&M・発電監視、導入効果の検証レポートの10業務です。
- 多い課題は根拠・説明責任(8業務)、手戻り・再試算(5業務)、データ収集・資料の散在(5業務)、Excel・手計算(4業務)です。
- 改善前の課題は26か所、1件あたりの社内の作業時間(モデルケース)は合計2405分から1055分になります。
- 改善後の業務フローで使うエネがえる:エネがえるBiz、設計・作図代行、蓄電池の事業性評価、補助金データベース、補助金・系統連系の申請支援、AI Sense API
- 各図はdraw.io・PNG・SVG・CSVでダウンロードでき、効果試算からWordの稟議書・Excelの試算表まで作れます。
産業用 自家消費EPCでよくある課題
- 8業務根拠・説明責任単価・使用量・日射量・補助金の出典と時点が示されていない
- 5業務手戻り・再試算前提条件が記録されておらず、変更時に最初から組み直している
- 5業務データ収集・資料の散在依頼する資料の一覧がなく、何度も追加で依頼している
- 4業務Excel・手計算料金表・補助金・機器仕様を毎回手で調べて転記している
- 3業務待ち時間・リードタイム初回接触の時点で、概算に必要な情報を聞き切れていない
- 2業務属人化計算方法や単価の持ち方が担当者ごとのExcelに埋め込まれている
- 2業務補助金・申請手続き対象機器・地域・受付期間の確認を、契約直前や申請時に行っている
- 2業務料金・単価・制度の更新料金表や調整単価を担当者が個別に追いかけている
- 2業務稟議・社内承認効果が1つの数字だけで、下振れやリスクの説明がない
- 1業務提案機会の取りこぼし顧客ごとの設備・契約・使用量の情報から、提案の候補を出せていない
産業用 自家消費EPCの業務フロー図10選(改善前・改善後)
- C01リード獲得から需要データ収集まで
- C0230分値の解析とロードカーブ作成
- C03太陽光の容量・配置設計
- C04蓄電池のピークカット設計
- C05稟議資料の作成と社内承認支援
- C06産業用補助金の申請
- C07電力会社との協議・連系
- C08施工管理と引き渡し
- C09O&M・発電監視
- C10導入効果の検証レポート
リード獲得から需要データ収集まで
EPC・販売店の営業|見込み客の関心を、試算に必要な需要データの提出につなげる
改善前:いまの業務の課題(ボトルネック)
- 電気代の明細提出を依頼:何が必要か伝わらず提出が遅れる
- 明細・契約書を社内で探す:担当部署が分かれ回収に数週間
- 30分値の取得方法を案内:電力会社への依頼手順が伝わらない
改善後:エネがえるを組み込んだ業務フロー
- 展示会・Webで問い合わせ
- 業種・契約電力・月額を確認
- 業種別ロードカーブで概算(エネがえるBiz)
- 概算を見て30分値を提出
改善のポイント
- 明細がそろう前に、業種別の概算で関心を確かめる
- 概算を見せてから30分値の提出を依頼する
30分値の解析とロードカーブ作成
EPC・販売店の営業・設計|30分値から稼働パターンとピークを読み取り、設計の前提にする
改善前:いまの業務の課題(ボトルネック)
- CSVの形式を整える:電力会社ごとに形式が違う
- Excelでロードカーブを作成:平日・休日・季節の分け方が属人的
改善後:エネがえるを組み込んだ業務フロー
- 30分値データを提出
- 30分値を取り込みロードカーブ化(エネがえるBiz)
- 稼働日・休業日の傾向を確認
- グラフで需要の特徴を説明
改善のポイント
- 整形とグラフ化を取込機能に任せ、読み解きに時間を使う
太陽光の容量・配置設計
EPC・販売店の設計担当|屋根・敷地の条件と需要に合う、余りの少ない容量を決める
蓄電池のピークカット設計
EPC・販売店の設計担当・営業|契約電力の削減効果と投資額の釣り合う蓄電池容量を決める
稟議資料の作成と社内承認支援
EPC・販売店の営業|需要家の担当者が社内で通しやすい稟議資料をそろえる
改善前:いまの業務の課題(ボトルネック)
- 稟議用の資料を作成:試算の数字を資料に転記し直す
- 経営層・経理が審査:前提条件や感度を問われる
- 追加資料を作成:前提変更のたびに試算からやり直し
改善後:エネがえるを組み込んだ業務フロー
- 稟議用レポート・Excelを出力(エネがえるBiz)
- 前提条件と感度を添えて渡す
- 経営層・経理が審査
- 決裁
改善のポイント
- 試算からそのまま稟議用レポートとExcelを出す
- 前提と感度を最初から添え、追加質問を減らす
産業用補助金の申請
EPC・販売店の事務・営業|使える補助金を見つけ、公募期間と手続きの順序を守って申請する
改善前:いまの業務の課題(ボトルネック)
- 国・自治体の公募を検索:公募時期と要件が制度ごとに違う
- 契約・着工時期を決める:交付決定前の契約・着工で対象外に
- 申請書・効果算定を作成:算定資料の作成に工数がかかる
改善後:エネがえるを組み込んだ業務フロー
- 地域・設備で補助金を検索(補助金データベース)
- 公募要領を一次情報で確認
- 申請書類の作成を支援(補助金・系統連系の申請支援)
- 交付決定後に契約・着工
- 審査・交付決定
改善のポイント
- 探す作業を共通データに置き換え、要領確認に集中する
- 契約・着工の順序を最初に確定させ、対象外を防ぐ
電力会社との協議・連系
EPC・販売店の設計・工務担当|系統連系の申請と協議を、工程に間に合う時期に終える
改善前:いまの業務の課題(ボトルネック)
- 連系の申請書を作成:様式・必要書類が電力会社ごとに違う
- 内容確認・協議:回答待ちで工程が読めない
- 指摘事項を修正:逆潮流対策など設計変更が出る
改善後:エネがえるを組み込んだ業務フロー
- 単線結線図・仕様書を準備
- 連系申請書類の作成を支援(補助金・系統連系の申請支援)
- 内容確認・協議
- 連系承諾
改善のポイント
- 申請書類づくりを外部化し、技術協議に人を充てる
施工管理と引き渡し
EPC・販売店の施工管理|安全・工程を守って施工し、運用の見込みを共有して引き渡す
改善前:いまの業務の課題(ボトルネック)
- 資材・工程・協力会社を手配:機器納期で工程がずれる
- 運用説明を受ける:提案時の数字と実績の見方がつながらない
改善後:エネがえるを組み込んだ業務フロー
- 資材・工程・協力会社を手配
- 施工・機器設置
- 竣工検査・試運転
- 月別見込み値を引き渡し資料に(エネがえるBiz)
- 見込みと実績の見方を理解
改善のポイント
- 引き渡し時に月別の見込みを渡し、実績と比べられるようにする
O&M・発電監視
EPC・販売店のO&M担当|発電・自家消費の異常を早く見つけ、効果の目減りを防ぐ
改善前:いまの業務の課題(ボトルネック)
- 低下の原因を切り分け:天候か故障かの判断がつかない
- 電気代が下がらないと問い合わせ:異常に需要家が先に気づく
改善後:エネがえるを組み込んだ業務フロー
- 監視画面で発電量を確認
- 日射から期待発電量を予測(AI Sense API)
- 期待値との差で異常を判断
- 現地点検・修理
改善のポイント
- 期待発電量との差で見て、天候と故障を切り分ける
導入効果の検証レポート
EPC・販売店の営業・O&M担当|導入後の実績を提案時の試算と比べ、追加提案と紹介につなげる
改善前:いまの業務の課題(ボトルネック)
- 電気代・発電実績を集める:明細と発電データが別々
- 提案時の試算と手作業で比較:試算の前提が残っていない
改善後:エネがえるを組み込んだ業務フロー
- 電気代・発電実績を集める
- 実績の30分値で再試算し比較(エネがえるBiz)
- 差の要因と追加策を報告
- 増設・蓄電池追加を検討
改善のポイント
- 提案時と同じ計算で実績を再試算し、差を説明する
- 検証結果を増設・蓄電池追加の提案につなげる
※時間・件数は1件あたりのモデルケースの例示で、実績値ではありません。業務・地域・案件により異なります。補助金の採択や導入効果を保証するものではありません。図のダウンロード・社内利用・編集は自由です。社外で公開する場合は出典「エネがえる 業務フロー大全」を明記してください。
導入効果の試算と稟議書テンプレート
このページの業務フローをもとに、エネがえるを導入したときの作業時間・コスト・処理能力・提案スピード・手戻りを試算し、そのまま社内の稟議書(Word)と効果試算表(Excel・数式入り)を作れます。数字は入力例なので、自社の数字に置き換えてください。
1. 前提を入れる
2. 対象の業務を選ぶ(作業時間は自社の実測に直せます)
| ID | 業務 | 月間件数(頻度の目安) | 改善前(分/件) | 改善後(分/件) | 課題 | 手戻り |
|---|
3. 効果(自動計算)
1件あたりの作業時間(灰:改善前/緑:導入後)
この試算で使うエネがえる
※作業時間の初期値は業務フロー大全のモデルケース(例示)で、実績値ではありません。成約率の改善は想定値で、効果を保証するものではありません。処理できる案件数は、担当者の稼働を選んだ業務だけに充てた場合の上限です。
コンプライアンス:この業種の業務フローで守ること
| 法令・ルール | 業務フローで守ること | 一次情報 |
|---|---|---|
| 景品表示法(有利誤認・優良誤認) | 電気代の削減額・回収年数・「必ず得」などの表示は、前提条件・単価・出典を示せる状態で使う。前提を書かずに最大値だけを示さない。 | 消費者庁 表示規制の概要 法令 |
| 個人情報保護法 | 検針票・電力使用量(30分値)・住所などは利用目的を示して取得する。試算ツールや外部委託先に渡す範囲と管理方法を決めておく。 | 個人情報保護委員会 法令 |
| 補助金適正化法・各補助金の交付要綱 | 対象機器、申請の時期(着工前申請など)、実績報告、財産処分の制限を確認する。要件を満たさない前提で補助金を試算に入れない。 | 法令 |
| 再エネ特措法(FIT・FIPの事業計画認定) | 認定・変更の手続きと、売電単価・買取期間・卒FIT後の単価の前提を、試算に正しく反映する。 | 法令 |
| 電気工事士法 | 電気工事は有資格者が行い、施工体制と保安の記録を残す。 | 法令 |
| 地球温暖化対策推進法(算定・報告・公表制度) | CO2削減量は排出係数の出典と年度を明記して算定する。環境価値の二重計上を避ける。 | 環境省 算定・報告・公表制度 法令 |
※業務フロー上の確認ポイントを整理したもので、法的助言ではありません。最新の法令・指針・交付要綱を確認し、必要に応じて専門家に確認してください。
エビデンス:提案に使う数字の根拠をそろえる
試算の説明責任は、数字そのものより「どの資料の、いつ時点の値か」で決まります。提案書と稟議書には次の根拠を添えます。
| 数字 | 根拠(そろえる資料) | 避けること |
|---|---|---|
| 電気料金の単価 | 電力会社の料金表、燃料費調整額・再エネ賦課金の適用月 | 単価の時点を書かない比較 |
| 電気の使用量 | 検針票(12か月分)、法人は30分値(スマートメーターのデータ) | 1か月分からの推計を確定値のように扱う |
| 日射量・発電量 | 地点の日射量データ(NEDOの日射量データベースなど)、パネル配置と影 | 地域平均だけで個別住宅を語る |
| 補助金 | 交付要綱・公募要領・受付期間・予算残 | 受付終了や対象外の補助金を試算に入れる |
| 機器の仕様 | メーカーの仕様書・保証書(容量、劣化、保証年数) | カタログ値の最大値だけを使う |
| 前提と感度 | 基本ケースと下振れケース(単価・使用量・発電量の変化) | 1つの数字だけで判断を迫る |
営業プロセスの標準:ステージと完了条件
ステージごとに「何を満たしたら次へ進むか」を決めると、担当者による差と手戻りが減り、どこで止まっているかを数字で見られます。
| ステージ | 完了条件(これを満たしたら次へ) | 見る指標 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 開拓・初期診断 | 請求書12か月分・30分値・屋根/敷地の情報を入手した | 初回面談からデータ入手までの日数 |
| 2 | 解析・概算 | ロードカーブと容量案、概算効果を提示した | 概算提示までの日数 |
| 3 | 事業性・稟議 | IRR・回収年数・感度分析と稟議資料を渡した | 稟議通過率 |
| 4 | 契約・補助金・連系 | 契約条件、補助金、系統連系の要件と日程を確定した | 契約から着工までの日数 |
| 5 | 建設・運転開始 | 工程・品質・安全の記録を残した | 工期の遅れ |
| 6 | 検証・報告 | 実績と計画の差、CO2削減量を報告した | 次の拠点・追加提案の件数 |
最小の手間で成約率を上げる5つの打ち手
- 初回接触の前に概算を持っていく「自宅(自社)だといくら変わるか」を最初の面談で示すと、検討の土台ができ、再訪問が減ります。
- 前提を書いた比較を1枚にする単価の時点、使用量、補助金の有無を同じ紙に書くと、他社比較で信頼が残ります。景品表示法の観点でも安全です。
- 補助金を先に当てる対象と受付期間を最初に確認すると、契約直前の手戻りと失注が減ります。
- 決裁者向けの資料を先回りして渡す法人・自治体では、担当者が社内で説明できる稟議資料(効果・感度・リスク)が決め手になります。
- 再試算をなくす条件変更のたびに担当者がExcelを直す運用をやめ、同じ計算で何度でも出し直せる状態にします。
よくある質問
産業用 自家消費EPCの主な業務内容は?
産業用 自家消費 EPC・販売店の代表的な業務は、リード獲得から需要データ収集まで、30分値の解析とロードカーブ作成、太陽光の容量・配置設計、蓄電池のピークカット設計、稟議資料の作成と社内承認支援、産業用補助金の申請、電力会社との協議・連系、施工管理と引き渡し、O&M・発電監視、導入効果の検証レポートの10業務です。このページでは、それぞれを担当者・お客様・外部(電力会社・自治体・メーカーなど)のレーンに分けた業務フロー図で示しています。
産業用 自家消費EPCの業務フローで、よくある課題は?
図の中でボトルネックとして示した主な課題は、何が必要か伝わらず提出が遅れる、担当部署が分かれ回収に数週間、電力会社への依頼手順が伝わらない、電力会社ごとに形式が違う、平日・休日・季節の分け方が属人的などです。改善前の図では、オレンジの「!」と点線の手戻りで示しています。
シミュレーション(試算)などエネがえるの機能は、業務フローのどこに入りますか?
例として、「リード獲得から需要データ収集まで」の「業種別ロードカーブで概算」(エネがえるBiz)、「30分値の解析とロードカーブ作成」の「30分値を取り込みロードカーブ化」(エネがえるBiz)、「太陽光の容量・配置設計」の「パネル配置の作図を代行」(設計・作図代行)、「蓄電池のピークカット設計」の「30分値で充放電とピークカットを試算」(エネがえるBiz)に入ります。改善後の図の緑の工程が、エネがえるの試算や代行に置き換わる部分です。
エネがえる導入の稟議書テンプレートはありますか?
このページの「導入効果の試算と稟議書テンプレート」で、対象の業務と自社の数字を入れると、作業時間・人件費・処理能力・提案までの日数・投資回収を試算し、Wordの稟議書とExcelの効果試算表(数式入り)をダウンロードできます。
業務フロー図は無料でダウンロード・編集できますか?
はい。各図はPNG・SVG・draw.io・CSV(工程表)でダウンロードでき、社内での利用や編集は自由です。社外で公開する場合は出典「エネがえる 業務フロー大全」を明記してください。図中の時間はモデルケースの例示です。
ほかの業種の業務フロー図
- 太陽光・蓄電池 販売施工店の業務フロー
- 住宅メーカー・工務店の業務フロー
- PPA事業者の業務フロー
- 小売電気事業者(新電力)の業務フロー
- ガス会社・LPガス事業者の業務フロー
- 自治体(脱炭素・再エネ)の業務フロー
- 太陽光・蓄電池メーカー・商社の業務フロー
- 系統用蓄電池・アグリゲーターの業務フロー
- 金融・リース・コンサルの業務フロー
自社の業務フローに当てはめると、どこが変わるか
図の工程を自社の流れに置き換えて、どこで時間がかかっているか、どの工程を試算(シミュレーション)や代行に置き換えられるかを一緒に整理します。
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