エネルギー業界 業務フロー大全 | 課題別:データ収集・資料の散在
使用量(検針票・30分値)、図面、既設設備の仕様、過去の提案資料が集まらないと、試算も設計も始まりません。データ収集と資料の散在がボトルネックになっている業務を、業種別に38業務・45か所で整理しました。
この記事の要点
- データ収集・資料の散在は、エネルギー業界の業務フロー100件のうち38業務・45か所で課題として現れます(10業種)。
- 特に多いのは産業用 自家消費EPC、太陽光・蓄電池メーカー・商社、PPA事業者で、代表例は「リード獲得から需要データ収集まで」、「製品比較資料の作成」、「需要家の開拓と初期診断」です。
- 主な原因:依頼する資料の一覧がなく、何度も追加で依頼している/電力会社・拠点ごとにデータの形式が違う/取得した資料と試算結果が案件ごとにひもづいていない
- 打ち手:最初の依頼で必要な資料(12か月分の検針票・30分値・図面など)を一覧で渡す/データの読み込みと整形を仕組み化し、形式の違いを吸収する/資料・試算条件・結果を案件単位でまとめて保存する
- 効果の測り方:資料がそろうまでの日数、追加依頼の回数、データ整形にかかる時間
企画・監修:樋口 悟(国際航業株式会社 カーボンニュートラル推進部/エネがえる)|エネルギー業界 業務フロー大全の課題別ページです
データ収集・資料の散在が起きる主な原因
- 依頼する資料の一覧がなく、何度も追加で依頼している
- 電力会社・拠点ごとにデータの形式が違う
- 取得した資料と試算結果が案件ごとにひもづいていない
データ収集・資料整理の効率化の打ち手
- 最初の依頼で必要な資料(12か月分の検針票・30分値・図面など)を一覧で渡す
- データの読み込みと整形を仕組み化し、形式の違いを吸収する
- 資料・試算条件・結果を案件単位でまとめて保存する
業種別の事例:データ収集・資料の散在が起きている38業務
業種ごとの件数です。名前を選ぶと、その業種の事例に移動します。図のサムネイルを選ぶと、改善前・改善後の業務フロー図を開きます。
産業用 自家消費EPC(5業務)
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C05稟議資料の作成と社内承認支援
- 稟議用の資料を作成:試算の数字を資料に転記し直す
- 追加資料を作成:前提変更のたびに試算からやり直し
改善のポイント:試算からそのまま稟議用レポートとExcelを出す
太陽光・蓄電池メーカー・商社(5業務)
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H08自社サービスへのAPI組み込み
- 料金単価・計算ロジックを自前開発:料金・補助金データの保守が重い
- 計算結果の検証:検証用の正解データがない
改善のポイント:データ保守と計算ロジックは外部APIに任せる
PPA事業者(4業務)
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D04料金設計(固定・市場連動)
- 市場連動の料金をExcelで計算:30分値×市場価格の計算が重い
- 固定単価との比較資料を作成:価格変動の幅を説明しづらい
改善のポイント:市場連動の計算を正本の計算に任せ、資料づくりに集中する
小売電気事業者(新電力)(4業務)
自治体(脱炭素・再エネ)(4業務)
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G02公共施設の太陽光導入可能性調査
- 施設リストと図面を集める:図面や屋根情報が施設ごとに散在
- 電気使用量を各所管に照会:照会の回収に数週間かかる
改善のポイント:施設の電気使用量から自家消費効果を横並びで比較する
系統用蓄電池・アグリゲーター(4業務)
金融・リース・コンサル(4業務)
太陽光・蓄電池 販売施工店(3業務)
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A03卒FIT・既設太陽光への蓄電池後付け提案
- 既設設備の仕様を確認:設置当時の資料が見つからない
- 蓄電池の機種比較表を作る:メーカー資料の読み替えに時間
改善のポイント:既設太陽光と蓄電池の組み合わせを同じ前提で比べる
ガス会社・LPガス事業者(3業務)
住宅メーカー・工務店(2業務)
この課題の改善に使うエネがえる
上の事例の改善後の業務フローで組み込んでいる製品・サービスです(数字は登場する業務の数)。
効果の測り方
- 資料がそろうまでの日数
- 追加依頼の回数
- データ整形にかかる時間
導入前に1か月ほど記録し、導入後と同じ指標で比べると、社内説明と稟議に使える根拠になります。
効果を試算して稟議書を作る
業種ページの「導入効果の試算と稟議書テンプレート」で、対象業務と自社の数字を入れると、作業時間・人件費・処理能力・提案までの日数・投資回収を試算し、Wordの稟議書とExcelの効果試算表をダウンロードできます。
よくある質問
データ収集・資料の散在は、エネルギー業界のどの業務で起きやすいですか?
業務フロー大全の100業務のうち38業務で見られます。多い業種は産業用 自家消費EPC、太陽光・蓄電池メーカー・商社、PPA事業者で、代表的な業務は「リード獲得から需要データ収集まで」、「製品比較資料の作成」、「需要家の開拓と初期診断」です。
データ収集・資料の散在の主な原因は何ですか?
依頼する資料の一覧がなく、何度も追加で依頼している、電力会社・拠点ごとにデータの形式が違う、取得した資料と試算結果が案件ごとにひもづいていないが主な原因です。
データ収集・資料の散在を解消するにはどうすればよいですか?
最初の依頼で必要な資料(12か月分の検針票・30分値・図面など)を一覧で渡す、データの読み込みと整形を仕組み化し、形式の違いを吸収する、資料・試算条件・結果を案件単位でまとめて保存するが打ち手です。業務フロー大全の改善後の流れでは、エネがえるASP、エネがえるBiz、エネがえるコーポレートPPA、市場連動型料金計算APIなどを組み込んでいます。
効果はどう測ればよいですか?
資料がそろうまでの日数、追加依頼の回数、データ整形にかかる時間を、導入前と導入後で記録して比べます。各業種ページの「導入効果の試算と稟議書テンプレート」で、作業時間・コスト・処理能力の試算と稟議書の作成もできます。
