エネルギー業界 業務フロー大全 | 課題別:Excel・手計算
Excelは柔軟ですが、料金単価の更新、時間帯別の計算、蓄電池の充放電などを手作業で回すと、時間とミスが増え、数式が人ごとに分かれていきます。Excel・手計算・転記がボトルネックになっている業務を、業種別に37業務・39か所で整理しました。
この記事の要点
- Excel・手計算は、エネルギー業界の業務フロー100件のうち37業務・39か所で課題として現れます(10業種)。
- 特に多いのはPPA事業者、系統用蓄電池・アグリゲーター、住宅メーカー・工務店で、代表例は「オンサイトPPAの見積」、「系統接続の検討」、「新築プランへの太陽光・蓄電池の標準搭載」です。
- 主な原因:料金表・補助金・機器仕様を毎回手で調べて転記している/時間帯別・季節別の計算をExcelで近似している/ファイルが案件ごとにコピーされ、どれが正しい版か分からない
- 打ち手:単価・補助金・機器のデータは更新済みのデータベースから参照する/計算は専用のシミュレーション(またはAPI)に任せ、Excelは出力の加工に限る/試算の条件と結果をレポートとして残し、版を管理する
- 効果の測り方:1件あたりの試算時間、転記ミス・計算ミスによる修正件数、料金改定から提案への反映までの日数
企画・監修:樋口 悟(国際航業株式会社 カーボンニュートラル推進部/エネがえる)|エネルギー業界 業務フロー大全の課題別ページです
Excel・手計算が起きる主な原因
- 料金表・補助金・機器仕様を毎回手で調べて転記している
- 時間帯別・季節別の計算をExcelで近似している
- ファイルが案件ごとにコピーされ、どれが正しい版か分からない
Excel・手計算からの脱却の打ち手
- 単価・補助金・機器のデータは更新済みのデータベースから参照する
- 計算は専用のシミュレーション(またはAPI)に任せ、Excelは出力の加工に限る
- 試算の条件と結果をレポートとして残し、版を管理する
業種別の事例:Excel・手計算が起きている37業務
業種ごとの件数です。名前を選ぶと、その業種の事例に移動します。図のサムネイルを選ぶと、改善前・改善後の業務フロー図を開きます。
PPA事業者(6業務)
-
D02オンサイトPPAの見積
- 設備容量と発電量を試算:担当者ごとのExcelで前提が違う
- 自家消費率と余剰を計算:休日・季節の需要差を拾えない
改善のポイント:容量違いの比較を最初の提案に含め、稟議の差し戻しを防ぐ
系統用蓄電池・アグリゲーター(6業務)
住宅メーカー・工務店(5業務)
産業用 自家消費EPC(4業務)
ガス会社・LPガス事業者(4業務)
太陽光・蓄電池 販売施工店(3業務)
-
A02電気代ヒアリングから経済効果試算まで
- 発電量をExcelで試算:担当者ごとに数式が違う
- 蓄電池・オール電化の効果を手計算:時間帯別の計算が粗い
改善のポイント:料金単価の調査と計算を正本データ・正本計算に任せる
小売電気事業者(新電力)(3業務)
自治体(脱炭素・再エネ)(2業務)
太陽光・蓄電池メーカー・商社(2業務)
金融・リース・コンサル(2業務)
この課題の改善に使うエネがえる
上の事例の改善後の業務フローで組み込んでいる製品・サービスです(数字は登場する業務の数)。
効果の測り方
- 1件あたりの試算時間
- 転記ミス・計算ミスによる修正件数
- 料金改定から提案への反映までの日数
導入前に1か月ほど記録し、導入後と同じ指標で比べると、社内説明と稟議に使える根拠になります。
効果を試算して稟議書を作る
業種ページの「導入効果の試算と稟議書テンプレート」で、対象業務と自社の数字を入れると、作業時間・人件費・処理能力・提案までの日数・投資回収を試算し、Wordの稟議書とExcelの効果試算表をダウンロードできます。
よくある質問
Excel・手計算は、エネルギー業界のどの業務で起きやすいですか?
業務フロー大全の100業務のうち37業務で見られます。多い業種はPPA事業者、系統用蓄電池・アグリゲーター、住宅メーカー・工務店で、代表的な業務は「オンサイトPPAの見積」、「系統接続の検討」、「新築プランへの太陽光・蓄電池の標準搭載」です。
Excel・手計算の主な原因は何ですか?
料金表・補助金・機器仕様を毎回手で調べて転記している、時間帯別・季節別の計算をExcelで近似している、ファイルが案件ごとにコピーされ、どれが正しい版か分からないが主な原因です。
Excel・手計算を解消するにはどうすればよいですか?
単価・補助金・機器のデータは更新済みのデータベースから参照する、計算は専用のシミュレーション(またはAPI)に任せ、Excelは出力の加工に限る、試算の条件と結果をレポートとして残し、版を管理するが打ち手です。業務フロー大全の改善後の流れでは、エネがえるASP、エネがえるBiz、電気料金プランAPI、エネがえるコーポレートPPAなどを組み込んでいます。
効果はどう測ればよいですか?
1件あたりの試算時間、転記ミス・計算ミスによる修正件数、料金改定から提案への反映までの日数を、導入前と導入後で記録して比べます。各業種ページの「導入効果の試算と稟議書テンプレート」で、作業時間・コスト・処理能力の試算と稟議書の作成もできます。
